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ナストとフラスト

3話【ナストとフラスト】

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「――という効能がありましてね。理解できましたか? ナスト様」
「は、はい……」

 調査が始まり半時間ほど経っただろうか。僕は森の奥に少しずつ進みながら、ときどきこうして植物学者に薬草について教えてもらっていた。それだけならいいのだが――

「どうしましたか、ナスト様。筆が止まっておりますよ」
「……っ」

 先ほどから植物学者の手が僕の尻をさすっている。はじめはただ手が当たっただけだと思っていたが、途中からは故意だと分かるほどの手つきになった。

「あ、あの、植物学者さん……っ、ちょっと、離れていただけませんか……」
「おや、どうして? そばにいないと教えられません」
「その、手を……」
「あ、ああ。失礼、失礼」

 植物学者は笑って手を離した。
 ホッとして立ち上がった僕の背後に、護衛が立っていた。

「っ」
「はっ……はっ……」

 護衛の荒い息遣いが聞こえる。体がぴったりくっついた。護衛の勃起したペニスが僕の腰に当たる。

「ちょ、ちょっと、護衛さん。近いです……」
「近くにいないと、守れないから。フラスト様にも言われただろう? 俺から離れるなと」
「それにしても近すぎます……っ」

 それに応えず、護衛が僕をうしろから抱きしめた。

「ちょっ……!」
「はっ……はぁっ……良いにおいする……っ」

 護衛の手が無遠慮に僕の上半身を撫でる。右手なんて服の中に入れられた。

「なんでこんなエロいんですか、ナスト様……っ。俺もう馬車の中でもちんこビンビンでしたよ。エロい顔、エロい体、エロい匂い……っ」
「全くの同意ですなあ」

 植物学者が僕のズボンのベルトを外した。それだけでズボンが足元までズリ落ちる。

「あっ……!」

 股間を見た植物学者は、「ウッヒョ」と気持ちの悪い声を上げた。

「これが噂の下着ですかあ!! おぉぉぉ……っ、おぉぉぉぉ……っ!」
「やっ……やめっ……!」

 植物学者が僕の股間に顔を押し付け、ぐりぐりと頭を揺らした。同時に細かく動かす舌でペニスを舐める。

「あっ、ズルいぞ、俺もしたいそれ!」
「まあまあ、順番に行きましょうよ」

 犯される!!

 そう思った僕は、衝動的に二人を押し倒し、逃げ出していた。
 ズボンが脱げたまま、僕は必死に走り、助けを求めた。

「フラスト様!! フラスト様、助けてください!! フラスト様ぁ!!」

 ここがどこかも、どこに向けて走っているのかも分からない。ただ変態二人から離れようと、がむしゃらに草木をかきわけ、足を動かした。

「あっ――」

 地盤が緩んでいたのだろうか。脚が取られ、地面に沈み込んでしまった。

「っ……!!」

 足と胴体が呑み込まれたところで落下が止まった。腕から上だけが地面から出ている状態だ。足が空を掻く。僕の腕力では地面から這い上がることもできない。

 血の気が引いた。まずい。
 僕は足をバタつかせた。何にも当たらない。この地盤の下は空洞になっているようだ。

「フラスト様ぁっ! フラスト様ぁぁっ!!」

 助けを呼んでも、フラスト様どころか護衛も植物学者も来てくれない。

「ど、どうしよう……」

 空洞はどこまで続いているのだろうか。地の果てまで続いているのなら、腕の重みで地盤が沈んだ瞬間に僕は死ぬ。むやみに動くことすら怖くなった。

「あっ……!?」

 そのとき、足に何かが触れるのを感じた。いや、触れたというよりも……巻きつかれている。

「な、なに……」

 ぬめりけのある、ハリのある柔らかいものに巻きつかれている。巨大なミミズのような、触手のような、そんな感覚だ。空洞の中に生物がいたのだろう。

「た、食べられちゃうんじゃ……」

 もがいて落っこちてしまうのも怖いが、得体のしれない何かに食べられてしまうのも怖い。
 どうしていいのか分からず、僕は硬直してしまった。
 その間にも、謎の生物――触手が僕の脚を這い上がっている。地盤の下から「ぬちぬち」という音が聞こえた。

「あっ、え……? や……」

 巻きつかれた脚は触手に支配され、操り人形のように動かされた。無理やり開脚されたのが分かる。

「なに……なに……やめて……」

 僕の見えないところで何が起こっているのか全く分からないのも怖い。

「ひゃっ!?」

 突然、何かがペニスに吸い付いた。相変わらずぬるぬるしていて、柔らかい。それは僕のペニスを根元まで呑み込んだ。それが謎の触手の口だとするのなら、口内はブツブツしていて、出し入れされるだけでペニスを強制的に勃起させるほどの快感を与えた。

「あぁぁっ!?」

 別の触手が尻に触れた。細い触手に尻を拡げさせ、太い触手が肛門に入ってくる。

「やっ、なにっ、やめてっ、なにこれぇっ! あっ、やめ、やめてぇぇ!!」

 触手に懇願は届かない。無慈悲に僕のペニスに吸い付き、肛門を激しく犯し、同時に上半身にも這い上がって来た。服の下に入り込んだ触手は、腰に巻きつき、乳首に吸い付いた。

「ひぁぁっ!! あぁっ、あっ、あぁああ!!」

 同時にいろんなところに刺激を与えられ、僕は野外であることも忘れて叫んでいるかのような嬌声を上げていた。

「ひっ……?」

 ペニスを咥えていた触手から、先の丸い針のようなものがあらわれたのを感じ取った。それは尿道に刺され、ずぶずぶと中に侵入していく。

「いやぁぁっ!! あぁぁぁ!!」

 痛みで肛門がきつく締まったとたん、肛門を犯していた触手から熱すぎる液体が噴き出した。それでもなお触手は激しく僕の奥を突き続ける。それどころか、もう一本の触手が僕の肛門に入ろうとしていた。

「やめてっ、それ以上入らないからぁっ、やめっ、やめてぇぇっ!!」

 グボ、と音がしたような気がした。

「あっ……」

 その瞬間、意識が遠のきかけた。すぐに意識は戻ったが、いっそ戻らないほうが良かったとも思った。
 二本の太い触手がそれぞれ異なる動きで僕の肛門を掻き回す。

 尿道を進んでいた針は、とうとうペニスの根元に到達し、さらに奥に進んだ。そしてあるところをグイと押し込まれ、僕は絶叫と共に絶頂を迎えさせられた。

「あぁぁぁぁっ!! あっ、あっ……あ……」

 前立腺を直接刺激されたのだろう。体の痙攣は止まらず、死にそうなほどの快感がずっと僕を襲い続ける。尿道から針が抜かれた瞬間、僕のペニスから大量の精液が飛び出した。それでも触手はペニスを離さず、刺激し続ける。

「あ……っ、も、やめ……やめ……あぁぁぁっ……!!」

 精液でも尿でもない液体が、勢いよくペニスから噴き出した。以前、司祭様に犯されていたときにも経験がある。これは潮だというのだと、司祭様は教えてくれた。

 護衛と植物学者が僕を見つけたのは、触手に三度射精され、僕自身は数えられないほど絶頂を迎えた頃だった。その頃にはもう声も出なくなっていた。

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