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4 依頼2
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その数日後、ボスから連絡が入った。
「ああ、別れさせ、無事成功したんですね!良かった!え?次の依頼者?いつものカフェで打ち合わせ?ああ、わかりました。」
との事なので、マサトと二人で急いで向かったのであった。
そして、そこには、、、、
「あ、貴方は、、!」
「あの、、先日は、マサトさんとお話できて楽しかったです。今日は、私からお仕事のお願いをさせていただきたいと、、、。」
そう、そこには、先日、騙すような事をして、依頼者の男性と別れさせたはずの女性がいたのだ!
「あ、、どうして、貴方が依頼を、、。何故、俺達の事務所の事が分かったのですか、、、?」
「はい、全てお二人の事務所の所長さまからお話を伺いました。
あの、わたくしがお付き合いしていた男性は、どうやらわたくしの事を愛していたのではなく、父の発明した薬の秘密を探っていただけのようでした。」
女性は、俯きがちに、ぽつぽつと一部始終を話してくれたのだ。
彼女は桃香と名乗った。
どうやら、ボスに別れさせ業務を依頼してきた男性は、彼女がマサトといる写真を見せ、傷付いた慰謝料代わりに薬の秘密を教えろと言ってきたそうだ。
そこで、彼女は、彼の真意を知り、逃げ出したところを、俺達のボスに助けられたとのことだ。
やはり、俺達のボスは、ただの別れさせ業務を俺達にさせた訳ではなかったのだ。この女性を助ける為にさせた事だったのだ。
「あ、あのっ、、。マサトさん、ゆうやさん、暫く私の護衛をしていただけませんか?あいつが、どこからともなく現れるのではないかと気が気ではありません、、、。」
「ご、護衛ね、、。じゃあ、ゆうやがお願い、、。」
先程から、首筋をぽりぽり掻きながら目をキョロキョロさせていたマサトが、俺に耳打ちしてきた。
「えー、俺、カフェの仕事あるからなぁ、、。終日は厳しいなぁ。」
「ずっとじゃなくて、いいんです。私が父と会う日だけ、お願いできれば。」
「ああ、じゃあ大丈夫かな。どちらか、都合がつく方が護衛しますよ!」
そう俺が返せば、彼女は、少し顔を赤らめて、マサトを見たのだった。
そして、実際その女性から連絡が入ったのはその週末であった。
「ぐえー、ゆうや、頼むよ。俺、女性と長時間近いのは勘弁よ、、、。」
「マサト、お前、弱点多すぎるだろっ!何か一つ克服しろっ!ハトか女性か!
明らかに、彼女お前に護衛してもらいたがってんじゃん!」
「だ、だってぇー、、、、。」
先程から小一時間このやり取りをしているが、一向に決まらないのだ。
「よし、マサト、頑張ったらハト用ヒーターを買ってやる、、!!」
「ま、まじか、、、!、、でもなぁ、、護衛って長時間だろ、、。やっぱり無理かなぁ、、。」
(くそう、、もう一声か、、)
なかなか首を縦に降らないマサトに、何か良い餌はないかと思案する。
ああ、そうだ!あれだ!
「なぁ、マサト。じゃあ、ブラッシング好きなだけしてやる。悪くないだろ?」
「え?!マジで!、、、じゃあ、やる!」
そうなのだ。
ブラッシングというのは、マサトがハト態の時に、柔らかいブラシで頭の先から尻尾までブラッシングしてやる事だ。
一度、ハト態の入浴後にドライヤーで羽根を乾かしながらやってあげたら、どハマりしていつもおねだりされるのだ。
特に、腹の下の柔らかい羽毛地帯を撫でてやるとゴロゴロと喉を鳴らして、涎を垂らす勢いだ。
膝の上でやってやるのがお気に入りで、最終的には丸くなって無防備に寝てしまうのだ。
しかし、俺だってカフェの仕事に、探偵業、家事とけして暇ではないので、そうそうマサトに構っている時間はないので、いつも数分で終わらせてしまい、いつも不満そうにしている。
「や、やった!鳥ヒーターの前で、好きなだけブラッシング、、!夢のようだ、、!」
「じゃあ、彼女の護衛お願いね♡」
と言う訳で、6980円のハト用ヒーターで決着が着いたのだった。
「ああ、別れさせ、無事成功したんですね!良かった!え?次の依頼者?いつものカフェで打ち合わせ?ああ、わかりました。」
との事なので、マサトと二人で急いで向かったのであった。
そして、そこには、、、、
「あ、貴方は、、!」
「あの、、先日は、マサトさんとお話できて楽しかったです。今日は、私からお仕事のお願いをさせていただきたいと、、、。」
そう、そこには、先日、騙すような事をして、依頼者の男性と別れさせたはずの女性がいたのだ!
「あ、、どうして、貴方が依頼を、、。何故、俺達の事務所の事が分かったのですか、、、?」
「はい、全てお二人の事務所の所長さまからお話を伺いました。
あの、わたくしがお付き合いしていた男性は、どうやらわたくしの事を愛していたのではなく、父の発明した薬の秘密を探っていただけのようでした。」
女性は、俯きがちに、ぽつぽつと一部始終を話してくれたのだ。
彼女は桃香と名乗った。
どうやら、ボスに別れさせ業務を依頼してきた男性は、彼女がマサトといる写真を見せ、傷付いた慰謝料代わりに薬の秘密を教えろと言ってきたそうだ。
そこで、彼女は、彼の真意を知り、逃げ出したところを、俺達のボスに助けられたとのことだ。
やはり、俺達のボスは、ただの別れさせ業務を俺達にさせた訳ではなかったのだ。この女性を助ける為にさせた事だったのだ。
「あ、あのっ、、。マサトさん、ゆうやさん、暫く私の護衛をしていただけませんか?あいつが、どこからともなく現れるのではないかと気が気ではありません、、、。」
「ご、護衛ね、、。じゃあ、ゆうやがお願い、、。」
先程から、首筋をぽりぽり掻きながら目をキョロキョロさせていたマサトが、俺に耳打ちしてきた。
「えー、俺、カフェの仕事あるからなぁ、、。終日は厳しいなぁ。」
「ずっとじゃなくて、いいんです。私が父と会う日だけ、お願いできれば。」
「ああ、じゃあ大丈夫かな。どちらか、都合がつく方が護衛しますよ!」
そう俺が返せば、彼女は、少し顔を赤らめて、マサトを見たのだった。
そして、実際その女性から連絡が入ったのはその週末であった。
「ぐえー、ゆうや、頼むよ。俺、女性と長時間近いのは勘弁よ、、、。」
「マサト、お前、弱点多すぎるだろっ!何か一つ克服しろっ!ハトか女性か!
明らかに、彼女お前に護衛してもらいたがってんじゃん!」
「だ、だってぇー、、、、。」
先程から小一時間このやり取りをしているが、一向に決まらないのだ。
「よし、マサト、頑張ったらハト用ヒーターを買ってやる、、!!」
「ま、まじか、、、!、、でもなぁ、、護衛って長時間だろ、、。やっぱり無理かなぁ、、。」
(くそう、、もう一声か、、)
なかなか首を縦に降らないマサトに、何か良い餌はないかと思案する。
ああ、そうだ!あれだ!
「なぁ、マサト。じゃあ、ブラッシング好きなだけしてやる。悪くないだろ?」
「え?!マジで!、、、じゃあ、やる!」
そうなのだ。
ブラッシングというのは、マサトがハト態の時に、柔らかいブラシで頭の先から尻尾までブラッシングしてやる事だ。
一度、ハト態の入浴後にドライヤーで羽根を乾かしながらやってあげたら、どハマりしていつもおねだりされるのだ。
特に、腹の下の柔らかい羽毛地帯を撫でてやるとゴロゴロと喉を鳴らして、涎を垂らす勢いだ。
膝の上でやってやるのがお気に入りで、最終的には丸くなって無防備に寝てしまうのだ。
しかし、俺だってカフェの仕事に、探偵業、家事とけして暇ではないので、そうそうマサトに構っている時間はないので、いつも数分で終わらせてしまい、いつも不満そうにしている。
「や、やった!鳥ヒーターの前で、好きなだけブラッシング、、!夢のようだ、、!」
「じゃあ、彼女の護衛お願いね♡」
と言う訳で、6980円のハト用ヒーターで決着が着いたのだった。
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