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第3章冒険編

悲しき黒竜の話⑵

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「はっ……?最低でも1ヶ月は戦にならないのではないのではなかったでしょうか?」

突然の討伐隊編成に自身が入っていたことに驚き隊長に尋ねる。

「すまないな。急な邪龍の復活により、予定を早める事となった」

封印する為の編成は
明らかに死にに行けと言うような…
一言で言えば『弱い部隊』だった。
私は絶望した。
彼等に、彼らの掌の上で転がされ、
自殺しに行くように見えたからだ。
愛する者達を残して、
自分が自殺しなければならないと思ったからだ。
そんな死に方は嫌だと思うも、
これで生き残り討伐することが出来たなら
多大な手当が貰える。
家族を、愛する者達を幸せにできる。
そう考え私は討伐に行く事にした。
私は、天才なのだと。
平民で騎士になれる程の天才なのだと言い聞かせた。

そして3日後。討伐の日

愛する人が言った。
「無理をしてはいけません。
駄目だと思ったら帰ってきて。
私は、貴方を愛してるから。
貴方の為なら何処へでも行けるわ。
だから……お願い。
死なないで。
私を置いて何処か遠くへ、
手の届かない所まで行かないで。」

涙ながらに言う彼女に心苦しくも別れを告げ。
私は旅路に出た。
行先は、暗黒の森だ。
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