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第6章
第77話 トオマスの試合
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クギナの試合と同時に、トオマスの試合も行われていた。
「310番と311番。 試合場に上がって」
310番がトオマスだ。
「行ってくる、マイ・レディー」
トオマスは緊張の面持ち。『バスターズ』に入手する意思はないが、この試合で世間のレベルがわかる。 自分が『金の盾』に入所できるか否かの試金石だ。 当初は腕試しのつもりだったトオマスだが、クルチアが『金の盾』に入所すると聞き、自分も『金の盾』に入ろうと思い詰めていた。
「あの、やっぱりゼッケンを預かっておきましょうか」
トオマスは『竜の巣』のコンテストのゼッケンを装着したままだった。
「ん、そう?」
トオマスは素直にゼッケンを外し、クルチアに渡す。
「頑張って、トオマス先輩」
クルチアの真摯な眼差しに見守られ、トオマスは試合場へと上がった。
◇◆◇
トオマスは311番と開始線を挟んで向かい合う。 311番はレイピア使いの優男。 男性にしては華奢な彼は、軽量なレイピアを好む。
「双方、武器を構えて」
審査員に促され、トオマスは長剣と円盾を構える。
「始めっ!」
試合開始と同時に、311番はレイピアを片手にトオマスから見て右側に回り込み、トオマスの盾に守られない側面に攻撃を仕掛ける。 鋭い刺突攻撃だ。 攻撃の形態も速度もトオマスは初体験。 これまでの校内試合で目にしたことがない。
(クッ、速い!)
トオマスは懸命に盾を操り、なんとかブロックに成功。 極度の緊張と集中を強いられ、トオマスの背中はすでに汗でびっしょり。
◇◆◇
クルチアも試合場の脇で手に汗を握る。
「この試合は寸止め制でしょ? ドキドキ。 今の攻撃で寸止めできるの? ハラハラ」
クルチアは311番の攻撃の厳しさに、寸止めする意思の欠落を感じ取った。 試合場に立つのがクルチアなら、喉を刺されて殺されていた。 今の攻撃を防ぐなんて凄いです、トオマス先輩っ!
クルチアの独り言に対し、隣から予期せぬ返答が来る。
「レイピアは軽量で、寸止めの試合に向く。 だからあの速度でも寸止めできる」
回答者はクルチアの隣で観戦する50代の大柄な男性。 好色な顔つきを見るに、コンテスト会場では希少な若い女性の色香に導かれクルチアの隣を安住の地と定めた。
「それだけに審査員の採点は辛い。 だから311番は圧倒的な力量差を示さねばならん。 見とれよ、お嬢ちゃん。 311番の猛攻が始まるぞ」
◇◆◇
311番はトオマスに対する警戒を強めていた。
(強引な動きで今のをブロック、か。 並の力じゃないね、この彼)
重厚な鉄製の盾を軽々と扱ったトオマスの腕力を認め、311番は目つきを鋭くする。
(フー、思ってたより体力を使う試合になりそうだ)
311番は心を決める。 最大戦力を投入して一息に勝負を決める決心だ。
◇◆◇
311番の猛攻が始まった。 技巧派による容赦のない攻撃に、トオマスは余力ゼロ。 大幅に不足する技術と経験を、身体能力の高さと冷静な粘り強さで補っている。 ギリギリで攻撃をしのいでいる。 1つ対応を誤れば、即座に喉元あるいは胸元に剣先を突き付けられる。
クルチアは両手を口に当てて、一生懸命トオマスに声援を送る。
「頑張れー、先輩!」
声援を送るクルチアに審査員がチラリと目を向けるが、ひたむきに応援するクルチアは気付かない。
◇◆◇
カシンッ、カシンッ! もう何度目になるだろう、トオマスの円盾がレイピアの切っ先を弾く。 311番は巧みなフットワークと剣さばきでトオマスに怒涛の連続攻撃。 複数の攻撃が、ほとんど同時に、かつ異なる角度から襲い来る。 それをトオマスは懸命に盾でガード。 トオマスの技量では、311番の刺突攻撃を剣で防げない。 盾が彼を敗北から守っている。
◇
「頑張って、トオマス先輩!」
クルチアは両の拳を握りしめ、頬を紅潮させて懸命に応援を続ける。 彼女の声援はトオマスの粘り強さに大きく貢献していた。 レイピアへの対応に忙殺され半ば思考が失われた頭の中で、トオマスは一心にクルチアの声援に耳を傾け、クルチアへの思いに心を強くする。
(マイ・レディー、聞こえるよ君の声援。 君の声が僕を支えてくれる。 君が見守ってくれると、力が湧いて来る)
トオマスのナイトリングとしての強大なパワーは、主君の存在を身近に感じることで発揮される。クルチアの声援ボキャブラリーの貧困さは問題ではない。 クルチアが声を出すことに意味がある。
◇
カシン、カシン。 トオマスの防戦は続く。 攻撃に転じられない。 トオマスが攻撃の素振りを示すとすかさず311番の攻撃が飛んで来る。 トオマスは完全に動きを見抜かれていた。 逆にトオマスは、311番の動きを全く読めていない。 その結果、動きに無駄と無理が生じ、余裕がない。 だから防戦一方に陥る。 トオマスが振るう剣は、剛剣と呼ぶにふさわしい。 だが、その剛剣を彼は未だ一度も振るっていない。
◇◆◇
(チィッ、しぶといね、この彼)
311番は310番の冷静さに辟易していた。 310番は身体能力こそ非凡だが、技術的にはシロウトに毛が生えた程度。 絶望的な技量差を抱え、手も足も出ない状況のはず。 なのに―
(なのに、どうして絶望も焦りも示さない? 何が君の心を支えている?)
◇◆◇
自分の攻撃に310番は際限なく耐えるのでは? 311番の心に芽生えた疑念はスクスクと成長し、何枚もの葉を広げ、花を咲かせ、やがて結実。 その実の中に入っていたのは、トオマスの目にも明らかな大きな隙。 疑念が311番の集中力を乱しスタミナ減少を促進し、大きな隙を生んだ。
クルチアの声援を背に受け無心で攻撃を防いでいたトオマスは、無心ゆえにチャンスを逃さない。 隙ありっ! この試合で初めて、トオマスは右手に持つ長剣を311番めがけて振るった。
◇
トオマスの剛剣が唸りを上げて311番に迫る。
(マズい。 かわすのは無理か!?)
311番は回避を断念。 トオマスの攻撃をレイピアで受けることにした。
(相手は長剣。 だが、僕の技量なら...)
自分の技量なら細身のレイピアでも長剣の攻撃を受け流せるとの判断だ。
◇
左斜め上から襲い来るトオマスの長剣。 311番はしゃがみ込みながらレイピアを長剣の左下から押し当てる。 トオマスの剣の軌道の左下に逃れるつもり。
ガシャーン。 2つの剣が衝突し、受け流しのプロセスが始まる― はずだった。 ところがトオマスの剣は310番のレイピアが導く軌道を無視して、自らの軌道を貫く。 トオマスの鉄の意志と腕力が技術を凌駕する。
長剣のプレッシャーに愕然とする310番。
(クッ、揺るがない! なんて圧力だ)
310番のレイピアはトオマスの長剣に屈し、長剣に本来のルートを許した。 310番は死を覚悟する。 なんとなれば長剣の速度は凄まじく、寸止め可能と思えない。
(311番っ! 未熟者め!)
何かにつけ稚拙な311番が寸止めを忘れた。 310番はそう考えた。 ところがピタリ。 トオマスの剣は、310番の首筋の直前で見事に静止した。
◇
「そこまで! 勝負あり」
審査員が鋭い声と共に2人の間に割って入った。
トオマスは体の緊張を解き、クルチアは歓喜の声を上げる。 センパイッ!
「310番と311番。 試合場に上がって」
310番がトオマスだ。
「行ってくる、マイ・レディー」
トオマスは緊張の面持ち。『バスターズ』に入手する意思はないが、この試合で世間のレベルがわかる。 自分が『金の盾』に入所できるか否かの試金石だ。 当初は腕試しのつもりだったトオマスだが、クルチアが『金の盾』に入所すると聞き、自分も『金の盾』に入ろうと思い詰めていた。
「あの、やっぱりゼッケンを預かっておきましょうか」
トオマスは『竜の巣』のコンテストのゼッケンを装着したままだった。
「ん、そう?」
トオマスは素直にゼッケンを外し、クルチアに渡す。
「頑張って、トオマス先輩」
クルチアの真摯な眼差しに見守られ、トオマスは試合場へと上がった。
◇◆◇
トオマスは311番と開始線を挟んで向かい合う。 311番はレイピア使いの優男。 男性にしては華奢な彼は、軽量なレイピアを好む。
「双方、武器を構えて」
審査員に促され、トオマスは長剣と円盾を構える。
「始めっ!」
試合開始と同時に、311番はレイピアを片手にトオマスから見て右側に回り込み、トオマスの盾に守られない側面に攻撃を仕掛ける。 鋭い刺突攻撃だ。 攻撃の形態も速度もトオマスは初体験。 これまでの校内試合で目にしたことがない。
(クッ、速い!)
トオマスは懸命に盾を操り、なんとかブロックに成功。 極度の緊張と集中を強いられ、トオマスの背中はすでに汗でびっしょり。
◇◆◇
クルチアも試合場の脇で手に汗を握る。
「この試合は寸止め制でしょ? ドキドキ。 今の攻撃で寸止めできるの? ハラハラ」
クルチアは311番の攻撃の厳しさに、寸止めする意思の欠落を感じ取った。 試合場に立つのがクルチアなら、喉を刺されて殺されていた。 今の攻撃を防ぐなんて凄いです、トオマス先輩っ!
クルチアの独り言に対し、隣から予期せぬ返答が来る。
「レイピアは軽量で、寸止めの試合に向く。 だからあの速度でも寸止めできる」
回答者はクルチアの隣で観戦する50代の大柄な男性。 好色な顔つきを見るに、コンテスト会場では希少な若い女性の色香に導かれクルチアの隣を安住の地と定めた。
「それだけに審査員の採点は辛い。 だから311番は圧倒的な力量差を示さねばならん。 見とれよ、お嬢ちゃん。 311番の猛攻が始まるぞ」
◇◆◇
311番はトオマスに対する警戒を強めていた。
(強引な動きで今のをブロック、か。 並の力じゃないね、この彼)
重厚な鉄製の盾を軽々と扱ったトオマスの腕力を認め、311番は目つきを鋭くする。
(フー、思ってたより体力を使う試合になりそうだ)
311番は心を決める。 最大戦力を投入して一息に勝負を決める決心だ。
◇◆◇
311番の猛攻が始まった。 技巧派による容赦のない攻撃に、トオマスは余力ゼロ。 大幅に不足する技術と経験を、身体能力の高さと冷静な粘り強さで補っている。 ギリギリで攻撃をしのいでいる。 1つ対応を誤れば、即座に喉元あるいは胸元に剣先を突き付けられる。
クルチアは両手を口に当てて、一生懸命トオマスに声援を送る。
「頑張れー、先輩!」
声援を送るクルチアに審査員がチラリと目を向けるが、ひたむきに応援するクルチアは気付かない。
◇◆◇
カシンッ、カシンッ! もう何度目になるだろう、トオマスの円盾がレイピアの切っ先を弾く。 311番は巧みなフットワークと剣さばきでトオマスに怒涛の連続攻撃。 複数の攻撃が、ほとんど同時に、かつ異なる角度から襲い来る。 それをトオマスは懸命に盾でガード。 トオマスの技量では、311番の刺突攻撃を剣で防げない。 盾が彼を敗北から守っている。
◇
「頑張って、トオマス先輩!」
クルチアは両の拳を握りしめ、頬を紅潮させて懸命に応援を続ける。 彼女の声援はトオマスの粘り強さに大きく貢献していた。 レイピアへの対応に忙殺され半ば思考が失われた頭の中で、トオマスは一心にクルチアの声援に耳を傾け、クルチアへの思いに心を強くする。
(マイ・レディー、聞こえるよ君の声援。 君の声が僕を支えてくれる。 君が見守ってくれると、力が湧いて来る)
トオマスのナイトリングとしての強大なパワーは、主君の存在を身近に感じることで発揮される。クルチアの声援ボキャブラリーの貧困さは問題ではない。 クルチアが声を出すことに意味がある。
◇
カシン、カシン。 トオマスの防戦は続く。 攻撃に転じられない。 トオマスが攻撃の素振りを示すとすかさず311番の攻撃が飛んで来る。 トオマスは完全に動きを見抜かれていた。 逆にトオマスは、311番の動きを全く読めていない。 その結果、動きに無駄と無理が生じ、余裕がない。 だから防戦一方に陥る。 トオマスが振るう剣は、剛剣と呼ぶにふさわしい。 だが、その剛剣を彼は未だ一度も振るっていない。
◇◆◇
(チィッ、しぶといね、この彼)
311番は310番の冷静さに辟易していた。 310番は身体能力こそ非凡だが、技術的にはシロウトに毛が生えた程度。 絶望的な技量差を抱え、手も足も出ない状況のはず。 なのに―
(なのに、どうして絶望も焦りも示さない? 何が君の心を支えている?)
◇◆◇
自分の攻撃に310番は際限なく耐えるのでは? 311番の心に芽生えた疑念はスクスクと成長し、何枚もの葉を広げ、花を咲かせ、やがて結実。 その実の中に入っていたのは、トオマスの目にも明らかな大きな隙。 疑念が311番の集中力を乱しスタミナ減少を促進し、大きな隙を生んだ。
クルチアの声援を背に受け無心で攻撃を防いでいたトオマスは、無心ゆえにチャンスを逃さない。 隙ありっ! この試合で初めて、トオマスは右手に持つ長剣を311番めがけて振るった。
◇
トオマスの剛剣が唸りを上げて311番に迫る。
(マズい。 かわすのは無理か!?)
311番は回避を断念。 トオマスの攻撃をレイピアで受けることにした。
(相手は長剣。 だが、僕の技量なら...)
自分の技量なら細身のレイピアでも長剣の攻撃を受け流せるとの判断だ。
◇
左斜め上から襲い来るトオマスの長剣。 311番はしゃがみ込みながらレイピアを長剣の左下から押し当てる。 トオマスの剣の軌道の左下に逃れるつもり。
ガシャーン。 2つの剣が衝突し、受け流しのプロセスが始まる― はずだった。 ところがトオマスの剣は310番のレイピアが導く軌道を無視して、自らの軌道を貫く。 トオマスの鉄の意志と腕力が技術を凌駕する。
長剣のプレッシャーに愕然とする310番。
(クッ、揺るがない! なんて圧力だ)
310番のレイピアはトオマスの長剣に屈し、長剣に本来のルートを許した。 310番は死を覚悟する。 なんとなれば長剣の速度は凄まじく、寸止め可能と思えない。
(311番っ! 未熟者め!)
何かにつけ稚拙な311番が寸止めを忘れた。 310番はそう考えた。 ところがピタリ。 トオマスの剣は、310番の首筋の直前で見事に静止した。
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「そこまで! 勝負あり」
審査員が鋭い声と共に2人の間に割って入った。
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