12 / 35
第11話 とりあえず形は出来た!
しおりを挟む
ドノナスト王国の再建に向けての第一歩、フォレス村の発展と拡大は順調に進んでいた。
土地の開拓は、俺の魔術によって森の木々達自身に動いてもらい確保。大陸の東にあるこの森「オルタバース大森林」は、広大な森林地帯。王国を築くのにはもってこいの広さだった。
最初は、五百人でやれる事をやった。それは居住地の整備。元々あった家はそのままに、新たな家を建てまくった。
エルフは男女で仕事が分かれていて、女は狩りに出る。男は家を守り、職人仕事をする。料理を作ったり、家を建てたりするのも男の仕事だ。
今生き残っているエルフは女性ばかり。その為当初は家の建設にも戸惑っていた。だが村長ナディアは女だてらに職人仕事も得意らしく、村人達にテキパキと指示を出して家を建てていった。
「順調だな、ナディア」
「ああ、順調だ。そろそろ休憩時間。ダーザイン殿、私の疲れを癒やしてくれるか?」
「ああ、もちろんだ」
俺はナディアの家へと赴く。
「あー! ナディアったらまたダー君を独り占めしようとしてる!」
おっぱいをブンブン揺らし、母さんが走って来る。ちなみに母さんには、精霊魔術で作業を手伝ってもらっている。
「シェファもおいで。一緒に休憩しよう」
「うん♡」
てな感じで、時々休憩を挟みつつ作業は進んでいった。
そして数日が過ぎた頃。俺の読み通り、オーク国ヴィーハイゼンからエルフ達がやって来た。それも大勢のオークを従えて。エルフの集団の先頭、その中心に立つ女性が軍人のように右手を額につけ、敬礼の仕草をする。
基本的にエルフは美女揃いだが、彼女はその中でも際立って美しかった。大きな目、青い瞳に小さい顔。ちょっとアヒルみたいな可愛い形の唇。金色のショートヘアもボーイッシュで魅力的だ。
身長は小柄で、長身である母さんやナディアとは対照的である。他のエルフに比べてもだいぶ小さい。顔も童顔でまるで少年のようだった。だが......おっぱいがめちゃくちゃデカい! 結構立派な胸のナディアより更に大きく、最胸のおっぱいを持つ母さん並の爆乳だ。なんだこの破壊力は......! 低身長童顔巨乳エルフ......! 恐るべし!
「お初にお目にかかります、ダーザイン様! 僕はヴィーハイゼンのエルフ反乱軍を束ねるノーティアスと申します! 以後、お見知りおきを!」
しかもボクッ娘......! 俺を殺す気か?
ノーティアスと名乗ったそのエルフ少女。村のエルフ達と共に作業をしていた俺をダーザインと見抜くとは、中々の観察力を持っているようだ。しかもこの人数のエルフやオークをまとめ上げている所を見ても、只者ではない。
「よろしく、ノーティアス。確かに俺がダーザインだ。それにみんな、よく来てくれた! 待ってたよ! 君達がきっと来てくれると、俺も村の仲間達も信じていた」
俺は丸太を抱えたまま、ノーティアスに微笑んだ。作業をしているエルフ達も、ふと作業の手を止めてこちらを見る。
「やはりダーザイン様でしたか。お会い出来て光栄です。このオーク達ですが、ヴィーハイゼン制圧の際、あえて殺さずに捕らえてまいりました。生かすも殺すも、ダーザイン様に委ねようという結論に至った為です。どう致しますか」
ふむ......オーク達を殺さずに捕らえてくれたのは、この国にとっては幸いだったと言える。今は一人でも多くの国民が欲しい。働き手も欲しいし、国の成立にはある程度の人口が必要だ。オークは邪悪な種族だが、俺の仲間になる事で彼らにも変化が起こる可能性は高い。
俺は担いでいた丸太四本を一旦地面に下ろし、汗を拭う。ノーティアスは、じっと俺を見つめている。
「エルフとオークは宿敵同士。だが、この国においては手を取り合う仲間として迎えようとおもう。オークが邪悪な種族なのは、俺も認める。だが俺を見てくれ。オークだったが、エルフを思い、愛し、守った。彼らにもそれを期待する。だから今は歓迎しよう! それが俺の決断だ! どうだみんな、異論はないか!」
俺はヴィーハイゼンからやってきたエルフ達と、作業をしているエルフ達に問いかけた。オークを受け入れる気持ちがあるかどうかを。
当然、王国を滅ぼし、自分達を虐げたオーク達に憎悪を抱くものは多いだろう。反発は予想出来ることだった。
「ダーザイン様がおっしゃる事に、異論はありません! オークを仲間として迎えます!」
それが全員一致の意見だった。俺は彼らの慈悲に感謝した。
「ありがとうみんな! 今日から彼女達、そして彼らが新しい仲間だ! 共に王国を再建しよう!」
オオオーッと歓声が上がる。オーク達の顔にも、安堵の表情が広がる。きっと殺されるか、奴隷のような扱いを受けると覚悟していた事だろう。
だが俺はそんな事はしたくない。憎しみは新たな憎しみを産む。言わば負の連鎖。避けられない事もあるが、無用な虐待や差別、偏見は全てなくして行きたい。
村の人数が一気に倍増し、およそ一万五百人となった。これならいずれ、国家と名乗っても問題ないだろう。あとは城の建築と居住区の仕上げ、それから城下町と呼ぶに相応しい施設や設備の設置。そして法律や、どうやって経済を回すかも考えなくてはならないだろう。
村ならば、自給自足でもある程度は成り立つが、国家となるとそうもいくまい。他国との交流や貿易は必要不可欠となる。
かつてのドノナスト王国も「人間の王国ルーデウス」そして「ドワーフの王国シュタンガイン」と同盟を結び、お互いの文明を高め合ってきた。と母さんに聞いた。
ドノナストが再建した暁には、この二国との同盟を再び結ぶ必要があるだろう。やる事は山積みだが、少しずつやっていくしかない。
正直、一万人弱いても王国再建の作業にはまだまだ人出が足りない。だがそこは俺の古代魔術(エンシェントソーサリー)と母さんの精霊魔術が活躍する場面。精霊や森の動植物の働きは、人手不足を補ってあまりある。
そんなこんなで王都の整備が進んでいき、一ヶ月後の夕刻。ついにそれは完成した。
「ダーザイン殿! ついに王都が完成致しました!」
ここは王城の謁見室。報告にやって来たのはナディアだ。まぁ謁見室と言ってもそんなに広くは無く、俺と母さんが座る玉座くらいしかない。
「よし! よくやったぞナディア! こっちに来てくれ!」
玉座に座っていた俺は、報告に訪れたナディアを近くに招き寄せた。そして立ち上がり、思いっきり抱きしめる。ナディアのふくよかな胸の感触が心地いい。
「ダーザイン殿......」
見つめ合う俺とナディア。自然と唇が重なり合う。
「んっ......」
ナディアが声を漏らすのと同時に、母さんが立ち上がる。そして俺の服を掴み、切なげな表情でじっと見つめて来た。
「ねぇダー君、私にもキスして欲しいな。だって、私も頑張ったもん」
「ごめん、そうだよね。おいで、シェファ」
俺は母さんを抱き寄せて、キスをした。満足そうに笑う母さん。
「うふっ。気が済んだわ。ナディア、報告を続けて」
「は、はい! 予定通り、居住区は完成。住民はオークもエルフも平等に暮らしております。狩りはこれまで通りエルフが。農園地帯の畑仕事はエルフとオークで分担。慣れないながらもオーク達はがんばっています。彼らは皆男性ですので、家事や職人仕事等、エルフの男性と同様の仕事に従事してもらっています」
ナディアは俺と抱き合ったまま、そのように報告を続けた。
「よしよし。全て予定通り。城も住む分には問題ないし、法律も整った。とりあえず国を名乗っても良さそうだな。では本日この瞬間より、この地はエルフの国ドノナスト王国とする! 国王は俺だ!」
「ついにやったわね、ダー君!」
「ダーザイン殿! いえ、今後はダーザイン陛下ですね! おめでとうございます!」
母さんとナディアからキスの嵐。国の再建を祝う為、そのまま寝室へと移動する。
「ダー君がお利口さんだから、お母さんいっぱい『よしよし』してあげるね」
「陛下、私も目一杯奉仕させてもらいます!」
「ああ、よろしく頼む」
二人の美女の祝福を受けながら、俺はベッドでまどろむ。そして寝落ち。どのくらいの時間がたったのか。目覚めると、二人の姿はなかった。驚いて飛び起きる。
「シェファ、ナディア、何処だ!」
寝室には居ない。俺は部屋を飛び出し、城内を走る。するとエントランスホールから賑やかな声が聞こえた。まさか......! いや、それしか考えられない。俺はエントランスに急ぐ。
「おお、皆の者! 陛下がお見えになったぞ!」
ナディアが叫ぶ。エントランスホールには、大勢の国民が押し寄せていた。扉から外まで溢れている。皆、酒や料理を手に大騒ぎだ。
「我らの偉大な国王、ダーザイン陛下万歳!」
「ドノナスト王国に栄光あれ!」
皆が口々に王国再建と、おれの国王就任を祝う。俺はいつのまにか、涙を流していた。
罪深きこの俺が、一国の王に。こんなに......祝福を受けて。ああ、今日の事は生涯忘れない。
「うふふ、驚いた? サプライズよ」
「陛下、皆に是非お言葉を」
母さんとナディアに両脇を支えられ、俺は特設ステージへ。涙は母さんがハンカチで拭いてくれた。
「みんな、今日は集まってくれてありがとう! そして日々の労働、本当に感謝する! お陰で今日! ついにドノナスト王国は再建した!」
ワァー! と歓声が上がる。
「俺は正直、まだ国王の器ではないかも知れない。だが、これからどんどん成長していくだろう。この国や、愛する国民と共に! さぁ、乾杯しよう! ドノナスト王国の未来に!」
俺はナディアに手渡されたワイングラスを掲げる。皆もそれに倣い、一斉にグラスを掲げた。
「乾杯!」
チィン、とグラスの触れる音。そして割れんばかりの大拍手。
「さぁ、みんな遠慮は要らない。今日は思う存分楽しんでくれ!」
そう言ってステージを飛び降りる。
直後、俺は大勢のエルフ美女たちに囲まれ、揉みくちゃにされたのだった。
土地の開拓は、俺の魔術によって森の木々達自身に動いてもらい確保。大陸の東にあるこの森「オルタバース大森林」は、広大な森林地帯。王国を築くのにはもってこいの広さだった。
最初は、五百人でやれる事をやった。それは居住地の整備。元々あった家はそのままに、新たな家を建てまくった。
エルフは男女で仕事が分かれていて、女は狩りに出る。男は家を守り、職人仕事をする。料理を作ったり、家を建てたりするのも男の仕事だ。
今生き残っているエルフは女性ばかり。その為当初は家の建設にも戸惑っていた。だが村長ナディアは女だてらに職人仕事も得意らしく、村人達にテキパキと指示を出して家を建てていった。
「順調だな、ナディア」
「ああ、順調だ。そろそろ休憩時間。ダーザイン殿、私の疲れを癒やしてくれるか?」
「ああ、もちろんだ」
俺はナディアの家へと赴く。
「あー! ナディアったらまたダー君を独り占めしようとしてる!」
おっぱいをブンブン揺らし、母さんが走って来る。ちなみに母さんには、精霊魔術で作業を手伝ってもらっている。
「シェファもおいで。一緒に休憩しよう」
「うん♡」
てな感じで、時々休憩を挟みつつ作業は進んでいった。
そして数日が過ぎた頃。俺の読み通り、オーク国ヴィーハイゼンからエルフ達がやって来た。それも大勢のオークを従えて。エルフの集団の先頭、その中心に立つ女性が軍人のように右手を額につけ、敬礼の仕草をする。
基本的にエルフは美女揃いだが、彼女はその中でも際立って美しかった。大きな目、青い瞳に小さい顔。ちょっとアヒルみたいな可愛い形の唇。金色のショートヘアもボーイッシュで魅力的だ。
身長は小柄で、長身である母さんやナディアとは対照的である。他のエルフに比べてもだいぶ小さい。顔も童顔でまるで少年のようだった。だが......おっぱいがめちゃくちゃデカい! 結構立派な胸のナディアより更に大きく、最胸のおっぱいを持つ母さん並の爆乳だ。なんだこの破壊力は......! 低身長童顔巨乳エルフ......! 恐るべし!
「お初にお目にかかります、ダーザイン様! 僕はヴィーハイゼンのエルフ反乱軍を束ねるノーティアスと申します! 以後、お見知りおきを!」
しかもボクッ娘......! 俺を殺す気か?
ノーティアスと名乗ったそのエルフ少女。村のエルフ達と共に作業をしていた俺をダーザインと見抜くとは、中々の観察力を持っているようだ。しかもこの人数のエルフやオークをまとめ上げている所を見ても、只者ではない。
「よろしく、ノーティアス。確かに俺がダーザインだ。それにみんな、よく来てくれた! 待ってたよ! 君達がきっと来てくれると、俺も村の仲間達も信じていた」
俺は丸太を抱えたまま、ノーティアスに微笑んだ。作業をしているエルフ達も、ふと作業の手を止めてこちらを見る。
「やはりダーザイン様でしたか。お会い出来て光栄です。このオーク達ですが、ヴィーハイゼン制圧の際、あえて殺さずに捕らえてまいりました。生かすも殺すも、ダーザイン様に委ねようという結論に至った為です。どう致しますか」
ふむ......オーク達を殺さずに捕らえてくれたのは、この国にとっては幸いだったと言える。今は一人でも多くの国民が欲しい。働き手も欲しいし、国の成立にはある程度の人口が必要だ。オークは邪悪な種族だが、俺の仲間になる事で彼らにも変化が起こる可能性は高い。
俺は担いでいた丸太四本を一旦地面に下ろし、汗を拭う。ノーティアスは、じっと俺を見つめている。
「エルフとオークは宿敵同士。だが、この国においては手を取り合う仲間として迎えようとおもう。オークが邪悪な種族なのは、俺も認める。だが俺を見てくれ。オークだったが、エルフを思い、愛し、守った。彼らにもそれを期待する。だから今は歓迎しよう! それが俺の決断だ! どうだみんな、異論はないか!」
俺はヴィーハイゼンからやってきたエルフ達と、作業をしているエルフ達に問いかけた。オークを受け入れる気持ちがあるかどうかを。
当然、王国を滅ぼし、自分達を虐げたオーク達に憎悪を抱くものは多いだろう。反発は予想出来ることだった。
「ダーザイン様がおっしゃる事に、異論はありません! オークを仲間として迎えます!」
それが全員一致の意見だった。俺は彼らの慈悲に感謝した。
「ありがとうみんな! 今日から彼女達、そして彼らが新しい仲間だ! 共に王国を再建しよう!」
オオオーッと歓声が上がる。オーク達の顔にも、安堵の表情が広がる。きっと殺されるか、奴隷のような扱いを受けると覚悟していた事だろう。
だが俺はそんな事はしたくない。憎しみは新たな憎しみを産む。言わば負の連鎖。避けられない事もあるが、無用な虐待や差別、偏見は全てなくして行きたい。
村の人数が一気に倍増し、およそ一万五百人となった。これならいずれ、国家と名乗っても問題ないだろう。あとは城の建築と居住区の仕上げ、それから城下町と呼ぶに相応しい施設や設備の設置。そして法律や、どうやって経済を回すかも考えなくてはならないだろう。
村ならば、自給自足でもある程度は成り立つが、国家となるとそうもいくまい。他国との交流や貿易は必要不可欠となる。
かつてのドノナスト王国も「人間の王国ルーデウス」そして「ドワーフの王国シュタンガイン」と同盟を結び、お互いの文明を高め合ってきた。と母さんに聞いた。
ドノナストが再建した暁には、この二国との同盟を再び結ぶ必要があるだろう。やる事は山積みだが、少しずつやっていくしかない。
正直、一万人弱いても王国再建の作業にはまだまだ人出が足りない。だがそこは俺の古代魔術(エンシェントソーサリー)と母さんの精霊魔術が活躍する場面。精霊や森の動植物の働きは、人手不足を補ってあまりある。
そんなこんなで王都の整備が進んでいき、一ヶ月後の夕刻。ついにそれは完成した。
「ダーザイン殿! ついに王都が完成致しました!」
ここは王城の謁見室。報告にやって来たのはナディアだ。まぁ謁見室と言ってもそんなに広くは無く、俺と母さんが座る玉座くらいしかない。
「よし! よくやったぞナディア! こっちに来てくれ!」
玉座に座っていた俺は、報告に訪れたナディアを近くに招き寄せた。そして立ち上がり、思いっきり抱きしめる。ナディアのふくよかな胸の感触が心地いい。
「ダーザイン殿......」
見つめ合う俺とナディア。自然と唇が重なり合う。
「んっ......」
ナディアが声を漏らすのと同時に、母さんが立ち上がる。そして俺の服を掴み、切なげな表情でじっと見つめて来た。
「ねぇダー君、私にもキスして欲しいな。だって、私も頑張ったもん」
「ごめん、そうだよね。おいで、シェファ」
俺は母さんを抱き寄せて、キスをした。満足そうに笑う母さん。
「うふっ。気が済んだわ。ナディア、報告を続けて」
「は、はい! 予定通り、居住区は完成。住民はオークもエルフも平等に暮らしております。狩りはこれまで通りエルフが。農園地帯の畑仕事はエルフとオークで分担。慣れないながらもオーク達はがんばっています。彼らは皆男性ですので、家事や職人仕事等、エルフの男性と同様の仕事に従事してもらっています」
ナディアは俺と抱き合ったまま、そのように報告を続けた。
「よしよし。全て予定通り。城も住む分には問題ないし、法律も整った。とりあえず国を名乗っても良さそうだな。では本日この瞬間より、この地はエルフの国ドノナスト王国とする! 国王は俺だ!」
「ついにやったわね、ダー君!」
「ダーザイン殿! いえ、今後はダーザイン陛下ですね! おめでとうございます!」
母さんとナディアからキスの嵐。国の再建を祝う為、そのまま寝室へと移動する。
「ダー君がお利口さんだから、お母さんいっぱい『よしよし』してあげるね」
「陛下、私も目一杯奉仕させてもらいます!」
「ああ、よろしく頼む」
二人の美女の祝福を受けながら、俺はベッドでまどろむ。そして寝落ち。どのくらいの時間がたったのか。目覚めると、二人の姿はなかった。驚いて飛び起きる。
「シェファ、ナディア、何処だ!」
寝室には居ない。俺は部屋を飛び出し、城内を走る。するとエントランスホールから賑やかな声が聞こえた。まさか......! いや、それしか考えられない。俺はエントランスに急ぐ。
「おお、皆の者! 陛下がお見えになったぞ!」
ナディアが叫ぶ。エントランスホールには、大勢の国民が押し寄せていた。扉から外まで溢れている。皆、酒や料理を手に大騒ぎだ。
「我らの偉大な国王、ダーザイン陛下万歳!」
「ドノナスト王国に栄光あれ!」
皆が口々に王国再建と、おれの国王就任を祝う。俺はいつのまにか、涙を流していた。
罪深きこの俺が、一国の王に。こんなに......祝福を受けて。ああ、今日の事は生涯忘れない。
「うふふ、驚いた? サプライズよ」
「陛下、皆に是非お言葉を」
母さんとナディアに両脇を支えられ、俺は特設ステージへ。涙は母さんがハンカチで拭いてくれた。
「みんな、今日は集まってくれてありがとう! そして日々の労働、本当に感謝する! お陰で今日! ついにドノナスト王国は再建した!」
ワァー! と歓声が上がる。
「俺は正直、まだ国王の器ではないかも知れない。だが、これからどんどん成長していくだろう。この国や、愛する国民と共に! さぁ、乾杯しよう! ドノナスト王国の未来に!」
俺はナディアに手渡されたワイングラスを掲げる。皆もそれに倣い、一斉にグラスを掲げた。
「乾杯!」
チィン、とグラスの触れる音。そして割れんばかりの大拍手。
「さぁ、みんな遠慮は要らない。今日は思う存分楽しんでくれ!」
そう言ってステージを飛び降りる。
直後、俺は大勢のエルフ美女たちに囲まれ、揉みくちゃにされたのだった。
81
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中
あ、まん。
ファンタジー
仕事一筋40年。
結婚もせずに会社に尽くしてきた二瓶豆丸。
定年を迎え、静かな余生を求めて山奥へ移住する。
だが、突如世界が“数値化”され、現実がゲームのように変貌。
唯一の趣味だった15年続けた積みゲー「モリモリ」が、 なぜか現実世界とリンクし始める。
化け物が徘徊する世界で出会ったひとりの少女、滝川歩茶。
彼女を守るため、豆丸は“積みゲー”スキルを駆使して立ち上がる。
現金化されるコイン、召喚されるゲームキャラたち、 そして迫りくる謎の敵――。
これは、還暦オジが挑む、〝人生最後の積みゲー〟であり〝世界最後の攻略戦〟である。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
クラス転移したからクラスの奴に復讐します
wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。
ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。
だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。
クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。
まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。
閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。
追伸、
雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。
気になった方は是非読んでみてください。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる