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第2部 令嬢魔王リーファ
第5話 ジコンの決心。
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学校の警備にあたっていた騎士が、リーファを連行して行く。ジコンはその姿を黙って見つめていた。他のクラスメイトと一緒に、学校の玄関まで彼らを見送った。その間、ジコンは一言も発しなかった。誰に何を聞いていいものか、わからなくなっていた。
大人のする事には逆らえない。それが騎士なら尚更だ。
だが、彼の心に、今までは感じなかった強い衝動が湧き上がった。リーファを助けたい。その為にはどうすればいいか。
(父上のお力を借りよう。この街の領主である父上なら、リーファを助けられるかも知れない)
学校を早退して頼みに行こう。そう決めた。だがジコンの父は厳しい。息子の頼みとは言え、罪人を牢から出すとなると、相当な根回しをしなくてはならないだろう。きつく叱られた上、助けてもらえない可能性の方が大きい。
だが、ジコンの決心は揺るがなかった。リーファは騎士に捕らえられた時、何もない場所に向かって「私は逃げないよ」と言った。
あれが誰に言った言葉なのかはわからない。けれどジコンも、リーファのように生きたいと思った。だから、逃げない。いくら怖くたって、友達を助ける為なら逃げ出す訳にはいかないのだ。
「ジコン君、大変だったね」
背後から声をかけられ、ジコンは振り返った。そこにはクラスの担任である、クリストファーが立っていた。
「先生、俺、何がなんだか......どうしてリーファは捕まったんですか?」
ジコンが尋ねると、クリストファーはふぅ、とため息をついた。
「本当に何も覚えていないんだね。みんなに聞いたんだけど、リーファが君を襲ったらしい。爪が黒くなって、魔術を使ったとか。魔王みたいだったと、その場にいた子は全員言っているよ。本当に体の具合は大丈夫なの?」
クリストファーの説明に、ジコンは返事をせずに少し考え込んだ。
(リーファが魔術を!? ......全然思い出せない。だけど爪が黒くなっていたのは覚えてる。それに、俺がリーファにした意地悪も。リーファ、珍しく怒ってたな。あれは本当に悪い事をした)
もしもリーファが本当に魔王で、ジコンの事を殺そうとしたのなら。それは自業自得だ。全てはジコンが招いた事。殺されたって仕方ない。そう思った。
以前のジコンなら、そんな風には考えられなかっただろう。だが今の彼の心は、とても清々しく澄み渡っていた。
気を失った後。ジコンの顔を覗き込むリーファを見て、突然涙が込み上げてきた。
罪の意識で胸が張り裂けそうだった。普段なら決して言えない気持ちを、素直に言えた。謝るジコンを、こころよく許してくれたリーファ。友達にもなってくれた。
「先生、リーファは悪くありません。元はと言えば、俺がリーファをいじめたのが原因なんです。あいつがやった事は、騎士に捕まるような事なんですか? 子供同士の喧嘩では、すませないものなんですか?」
ジコンはクリストファーにすがりついた。多分どうにもならない事はわかっていた。だが言わずにはいられなかった。
「うーん、蹴った殴ったくらいなら、子供の喧嘩で済むんだけどね。さすがに魔術が出てしまうと、かばいきれないよ。本来なら魔術は一般人には縁のないものだ。魔術士の家系に受けるがれるものだからね。魔術の免許を持つ人以外は、保護者の同意無くして使用は出来ない。そういう決まりだ」
クリストファーがジコンに聞かせた事は、子供でも知っている事だった。だが、本当にリーファは魔術を使ったのだろうか。
「リーファが魔術を使ったっていう、証拠はあるんですか?」
ジコンはクリストファーに詰め寄った。
「いや、それはまだわからない。だからとりあえず傷害の罪で逮捕だそうだ。これから騎士の屯所で取り調べがある。それから地下牢に拘留され、裁判となるだろうね。裁判までの期間は、一般的には一週間ほどだ。少なくともその間は、リーファは学校を休むだろう」
クリストファーは冷静にそう言い放った。教え子が逮捕されたのに、なんだか冷たい。ジコンは(薄情者め)と心の中で思った。
「今回の事はきっと、魔術なんかじゃありません。俺がすっ転んで気絶しただけです。リーファは無罪です。だから、きっと俺が助け出します。なので今日は学校を早退させてください」
ジコンは一気にまくし立てた。
「ああ、もともとそのつもりだ。他の子達も、もう親御さんが迎えに来ている。精神的ショックが大きいだろうから、このクラスは今日はお休みだ。ジコン君も帰ってよろしい。もうすぐ父上がやってくるだろう」
クリストファーはそう言ったが、父が自分を迎えに来ることなどあり得ない。とジコンは思った。
父は仕事人間だ。きっと使用人が来るだろう。
だが、そんなジコンの予想に反して、迎えに来たのは父だった。この町「フェイザール」の領主、ルデラである。
「ジコン! 心配したぞ! 魔王が現れたんだってな!」
ルデラは馬車から降りるなり、校門で待っていたジコンを抱きしめた。父に抱きしめられるなど、何年ぶりだろうか。ジコンは思い出そうとしたが、判然としなかった。
「父上、リーファは魔王なんかじゃありません。少しケンカをして、勢いあまって僕が転んだだけなんです。だから牢屋から出してもらえませんか? 家に帰してあげて欲しいんです」
馬車に乗り込み、ジコンはルデラに頼み込んだ。必死だった。
「馬鹿をいうんじゃない。そんな事、出来る訳がなかろう。私は潔癖な領主として名が通っている。領民からの支持も厚い。ここまでの信頼を得る事が出来たのも、私が正直な仕事をしているからだ。そんな不正など、言語道断だ」
やはり、駄目か。なら、直談判だ。被害者であるはずの自分が、リーファの無実を訴えれば、きっとリーファは釈放される。
「もう父上には頼みません。僕はリーファを、助けに行きます!」
ジコンは馬車の扉を開け放った。
「馬鹿者! 何をやっている! すぐに扉を閉めろ!」
「嫌です! 僕のせいでリーファは捕まった。なら、僕には責任がある! あいつを助ける義務があるんです! リーファを助けられるのは、被害者の僕だけなんだ!」
ジコンは覚悟を決めて、馬車から飛び降りた。
「ジコン!」
父の叫び声が背後に聞こえる。馬車のスピードは早かった。この速度で地面に激突すれば、怪我ではすまないかも知れない。
だが街道沿いの草はらに落下出来れば、きっと平気だろう。そんな気持ちで飛び出した。だがジコンの跳躍は草はらまで届かなかった。このままでは固い土の地面に激突する。石も沢山転がっている。きっと血まみれになる。
ジコンは目を閉じた。一瞬、死を覚悟した。
だが次の瞬間、誰かが自分を抱きとめた事に気がついた。柔らかい感触だった。
大人のする事には逆らえない。それが騎士なら尚更だ。
だが、彼の心に、今までは感じなかった強い衝動が湧き上がった。リーファを助けたい。その為にはどうすればいいか。
(父上のお力を借りよう。この街の領主である父上なら、リーファを助けられるかも知れない)
学校を早退して頼みに行こう。そう決めた。だがジコンの父は厳しい。息子の頼みとは言え、罪人を牢から出すとなると、相当な根回しをしなくてはならないだろう。きつく叱られた上、助けてもらえない可能性の方が大きい。
だが、ジコンの決心は揺るがなかった。リーファは騎士に捕らえられた時、何もない場所に向かって「私は逃げないよ」と言った。
あれが誰に言った言葉なのかはわからない。けれどジコンも、リーファのように生きたいと思った。だから、逃げない。いくら怖くたって、友達を助ける為なら逃げ出す訳にはいかないのだ。
「ジコン君、大変だったね」
背後から声をかけられ、ジコンは振り返った。そこにはクラスの担任である、クリストファーが立っていた。
「先生、俺、何がなんだか......どうしてリーファは捕まったんですか?」
ジコンが尋ねると、クリストファーはふぅ、とため息をついた。
「本当に何も覚えていないんだね。みんなに聞いたんだけど、リーファが君を襲ったらしい。爪が黒くなって、魔術を使ったとか。魔王みたいだったと、その場にいた子は全員言っているよ。本当に体の具合は大丈夫なの?」
クリストファーの説明に、ジコンは返事をせずに少し考え込んだ。
(リーファが魔術を!? ......全然思い出せない。だけど爪が黒くなっていたのは覚えてる。それに、俺がリーファにした意地悪も。リーファ、珍しく怒ってたな。あれは本当に悪い事をした)
もしもリーファが本当に魔王で、ジコンの事を殺そうとしたのなら。それは自業自得だ。全てはジコンが招いた事。殺されたって仕方ない。そう思った。
以前のジコンなら、そんな風には考えられなかっただろう。だが今の彼の心は、とても清々しく澄み渡っていた。
気を失った後。ジコンの顔を覗き込むリーファを見て、突然涙が込み上げてきた。
罪の意識で胸が張り裂けそうだった。普段なら決して言えない気持ちを、素直に言えた。謝るジコンを、こころよく許してくれたリーファ。友達にもなってくれた。
「先生、リーファは悪くありません。元はと言えば、俺がリーファをいじめたのが原因なんです。あいつがやった事は、騎士に捕まるような事なんですか? 子供同士の喧嘩では、すませないものなんですか?」
ジコンはクリストファーにすがりついた。多分どうにもならない事はわかっていた。だが言わずにはいられなかった。
「うーん、蹴った殴ったくらいなら、子供の喧嘩で済むんだけどね。さすがに魔術が出てしまうと、かばいきれないよ。本来なら魔術は一般人には縁のないものだ。魔術士の家系に受けるがれるものだからね。魔術の免許を持つ人以外は、保護者の同意無くして使用は出来ない。そういう決まりだ」
クリストファーがジコンに聞かせた事は、子供でも知っている事だった。だが、本当にリーファは魔術を使ったのだろうか。
「リーファが魔術を使ったっていう、証拠はあるんですか?」
ジコンはクリストファーに詰め寄った。
「いや、それはまだわからない。だからとりあえず傷害の罪で逮捕だそうだ。これから騎士の屯所で取り調べがある。それから地下牢に拘留され、裁判となるだろうね。裁判までの期間は、一般的には一週間ほどだ。少なくともその間は、リーファは学校を休むだろう」
クリストファーは冷静にそう言い放った。教え子が逮捕されたのに、なんだか冷たい。ジコンは(薄情者め)と心の中で思った。
「今回の事はきっと、魔術なんかじゃありません。俺がすっ転んで気絶しただけです。リーファは無罪です。だから、きっと俺が助け出します。なので今日は学校を早退させてください」
ジコンは一気にまくし立てた。
「ああ、もともとそのつもりだ。他の子達も、もう親御さんが迎えに来ている。精神的ショックが大きいだろうから、このクラスは今日はお休みだ。ジコン君も帰ってよろしい。もうすぐ父上がやってくるだろう」
クリストファーはそう言ったが、父が自分を迎えに来ることなどあり得ない。とジコンは思った。
父は仕事人間だ。きっと使用人が来るだろう。
だが、そんなジコンの予想に反して、迎えに来たのは父だった。この町「フェイザール」の領主、ルデラである。
「ジコン! 心配したぞ! 魔王が現れたんだってな!」
ルデラは馬車から降りるなり、校門で待っていたジコンを抱きしめた。父に抱きしめられるなど、何年ぶりだろうか。ジコンは思い出そうとしたが、判然としなかった。
「父上、リーファは魔王なんかじゃありません。少しケンカをして、勢いあまって僕が転んだだけなんです。だから牢屋から出してもらえませんか? 家に帰してあげて欲しいんです」
馬車に乗り込み、ジコンはルデラに頼み込んだ。必死だった。
「馬鹿をいうんじゃない。そんな事、出来る訳がなかろう。私は潔癖な領主として名が通っている。領民からの支持も厚い。ここまでの信頼を得る事が出来たのも、私が正直な仕事をしているからだ。そんな不正など、言語道断だ」
やはり、駄目か。なら、直談判だ。被害者であるはずの自分が、リーファの無実を訴えれば、きっとリーファは釈放される。
「もう父上には頼みません。僕はリーファを、助けに行きます!」
ジコンは馬車の扉を開け放った。
「馬鹿者! 何をやっている! すぐに扉を閉めろ!」
「嫌です! 僕のせいでリーファは捕まった。なら、僕には責任がある! あいつを助ける義務があるんです! リーファを助けられるのは、被害者の僕だけなんだ!」
ジコンは覚悟を決めて、馬車から飛び降りた。
「ジコン!」
父の叫び声が背後に聞こえる。馬車のスピードは早かった。この速度で地面に激突すれば、怪我ではすまないかも知れない。
だが街道沿いの草はらに落下出来れば、きっと平気だろう。そんな気持ちで飛び出した。だがジコンの跳躍は草はらまで届かなかった。このままでは固い土の地面に激突する。石も沢山転がっている。きっと血まみれになる。
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