9 / 48
第1部 勇者令嬢アキラ
第9話 惨劇。
しおりを挟む
オークはかつて、亜人のエルフ族だったという。邪心に取り憑かれ、残酷な行いを繰り返したエルフの成れの果て。そう聞いた事がある。
モックの村の破壊された外壁の前に、門番のように立ちはだかるオーク。その姿は醜悪そのもので、下顎から上に突き出した二本の牙と、豚の様な鼻が特徴的だ。
「なんて大きささなの......!」
私は思わず独りごちた。オークとは二十年前に何度か戦ったが、その時のオークの倍以上の大きさだ。
まずは反応を見るか。私は念動力で周囲の石や岩を集め、一気に射出した。その数、およそ百。
奴との距離はおおよそ五十歩くらい。射出された石礫や岩石は、勢いよく飛んでいき、オークに激突した。オークは斧で岩を一つ打ち落としたが、残りは全部直撃。全身から血を吹き出し、倒れた。
「よし! 命中!」
「すごいですねアキラ様! さすがです!」
久しぶりに使ったから、上手くいくか不安だったけど良かった。反応を見るつもりが、倒してしまってラッキーだった。
「走るよ!」
「はい!」
全速力で走り、外壁の穴を駆け抜ける。モックの村の風景は、かつての面影をわずかに残してはいた。だが、建物も人々も無残な姿に変わり果て、目を覆いたくなるほどの惨状だった。
動いているのは魔物だけ。この村を守る騎士や魔術士の死体を、貪り食っている。
魔物はオークの他に、ゴブリンやヘルハウンド、オーガまでいる。
「父さん! 母さん! ユミル!」
ジャクソンは駆け出した。その先には教会がある。
「ジャクソン、教会へ行くの!?」
「はい! そこが俺の家なんです! きっと村のみんなも避難してきていると思います! 隠し部屋があるので!」
私たちという餌を見つけ、魔物たちは奇声を発して集まってきた。おそらく目に見える範囲の魔物全てだ。五体はいる。
「ここは私が食い止める! 君は教会に行って!」
「わかりました! ありがとうございます!」
ジャクソンは私の強さを信頼して、先へ進んだ。教会は私のかつての仲間、セーラの家。ジャクソンも教会が家だと言っていた。つまりジャクソンは、セーラの息子だ。
「あんた達、ここから一歩も通さないわよ!」
私は破壊された家のレンガ、木材、石像。あらゆるものを【念動力】で武器とし、振り回し、射出した。
魔物たちは二十年前よりも巨大で素早く、力も強かった。私は念動力で宙を舞い、ギリギリのところで奴らの攻撃をかわす。ヒット&ウェイを繰り返し、ようやく全ての魔物を撃破した。
魔物は他にもいるかも知れない。教会は無事だろうか。
私は走った。教会が見えた。その入り口の前の壁に、一組の男女が血まみれでもたれかかっている。その二人にしがみつき、泣きじゃくっている青年。
青年はジャクソンだった。血まみれの男女の女性の方は、セーラ。男性はきっと、セーラの夫だろう。
「父さん! 母さん! ああああー!」
男女は血まみれの手で、ジャクソンの髪を撫でている。
「ジャクソン! セーラ!」
私は三人の近くに辿り付き、叫んだ。
「アキラ様、父さんと、母さんが......」
ジャクソンが涙まみれの顔で振り返る。
セーラは微笑んでいた。その夫も、微笑を浮かべて私を見た。
「アキラ......久しぶり。会いたかった。昔と全然、変わらないね。私はすっかりおばさんになっちゃった。ねぇ、この子、私の息子よ。ジャクソンって言うの。可愛いでしょう? こっちはね、夫のジャンよ。この村を守ってくれている、騎士さんなの。とっても強くて、優しいのよ......」
弱々しく、か細い声。セーラは、今にも事切れそうだった。
「ア、アキラ様......。初め、まして......。セーラが世話になったそうですね。私とセーラは、おそらくもう持ちません。息子のジャクソンと、教会の中にいる、娘のユミルを......村のみなさんを、どうかよろしくお願いします」
ジャンはそう言って、血を吐いた。教会の周囲には、ヘルハウンドの死体が三体、横たわっていた。きっと二人は、中にいる人々を守る為に、命がけで戦ったのだろう。
「ねぇ、ねぇアキラ。私、とても素敵な夢を見たの。あなたに、受け取って欲しい。私の夢を、食べて欲しいの。今、もう一度、見るから。きっとまた、見れるわ」
「うん。あなたの夢、もらうよセーラ。ありがとう」
私はセーラの手を握り、彼女の額に自分の額を当てた。こうする事で、お互いが同時に眠りに落ちる。
セーラは、二十年前と同様の、可憐な美少女の姿だった。スカートをひらめかせ、美しい草原を駆け巡る。街中に入ると、建物をジャンプして飛び越え、そのまま宙を滑空した。そして困っている人を見つけ、魔物を蹴り倒し、傷ついた人を魔法で癒す。
私も一緒になって、セーラと駆け回った。楽しかった。涙が出た。
「ねぇアキラ! 私、今すっごく幸せ! 優しい旦那様はいつも私を抱きしめてくれる! それに可愛い子供が二人もいるのよ!」
教会に到着すると、セーラは家族を紹介してくれた。人の良さそうな、優しさに満ち溢れた笑顔のジャン。その周りを元気に駆け回る、まだ子供のジャクソン。そしてセーラの後ろに隠れ、恥ずかしそうにこちらを見つめている、娘のユミル。
素敵な家族だった。
「この家族がね、私の宝物なの! どんな事があったって、守ってみせるわ!」
そう言って、二人の子供を抱きしめるセーラ。そのセーラと子供たちを、ジャンが包み込むように抱きしめる。
「ありがとう、アキラ。最後に素敵な夢を、一緒に見れたわ。また会えて、本当に嬉しかった。またね」
「うん。またね」
夢が閉じていく。真っ白な空間で、光の玉に変化した夢。それを私は、泣きながら食べた。セーラの想いが、心に入ってくる。
夢を食べ終わると、目が覚めた。私とセーラの触れ合う額。それと握っていた手は、とても冷たくなっていた。
「アキラ様......父さんと、母さんが......」
ジャクソンは嗚咽を漏らし、それ以上は言葉にならなかった。
二人は、逝ってしまったのだ。
モックの村の破壊された外壁の前に、門番のように立ちはだかるオーク。その姿は醜悪そのもので、下顎から上に突き出した二本の牙と、豚の様な鼻が特徴的だ。
「なんて大きささなの......!」
私は思わず独りごちた。オークとは二十年前に何度か戦ったが、その時のオークの倍以上の大きさだ。
まずは反応を見るか。私は念動力で周囲の石や岩を集め、一気に射出した。その数、およそ百。
奴との距離はおおよそ五十歩くらい。射出された石礫や岩石は、勢いよく飛んでいき、オークに激突した。オークは斧で岩を一つ打ち落としたが、残りは全部直撃。全身から血を吹き出し、倒れた。
「よし! 命中!」
「すごいですねアキラ様! さすがです!」
久しぶりに使ったから、上手くいくか不安だったけど良かった。反応を見るつもりが、倒してしまってラッキーだった。
「走るよ!」
「はい!」
全速力で走り、外壁の穴を駆け抜ける。モックの村の風景は、かつての面影をわずかに残してはいた。だが、建物も人々も無残な姿に変わり果て、目を覆いたくなるほどの惨状だった。
動いているのは魔物だけ。この村を守る騎士や魔術士の死体を、貪り食っている。
魔物はオークの他に、ゴブリンやヘルハウンド、オーガまでいる。
「父さん! 母さん! ユミル!」
ジャクソンは駆け出した。その先には教会がある。
「ジャクソン、教会へ行くの!?」
「はい! そこが俺の家なんです! きっと村のみんなも避難してきていると思います! 隠し部屋があるので!」
私たちという餌を見つけ、魔物たちは奇声を発して集まってきた。おそらく目に見える範囲の魔物全てだ。五体はいる。
「ここは私が食い止める! 君は教会に行って!」
「わかりました! ありがとうございます!」
ジャクソンは私の強さを信頼して、先へ進んだ。教会は私のかつての仲間、セーラの家。ジャクソンも教会が家だと言っていた。つまりジャクソンは、セーラの息子だ。
「あんた達、ここから一歩も通さないわよ!」
私は破壊された家のレンガ、木材、石像。あらゆるものを【念動力】で武器とし、振り回し、射出した。
魔物たちは二十年前よりも巨大で素早く、力も強かった。私は念動力で宙を舞い、ギリギリのところで奴らの攻撃をかわす。ヒット&ウェイを繰り返し、ようやく全ての魔物を撃破した。
魔物は他にもいるかも知れない。教会は無事だろうか。
私は走った。教会が見えた。その入り口の前の壁に、一組の男女が血まみれでもたれかかっている。その二人にしがみつき、泣きじゃくっている青年。
青年はジャクソンだった。血まみれの男女の女性の方は、セーラ。男性はきっと、セーラの夫だろう。
「父さん! 母さん! ああああー!」
男女は血まみれの手で、ジャクソンの髪を撫でている。
「ジャクソン! セーラ!」
私は三人の近くに辿り付き、叫んだ。
「アキラ様、父さんと、母さんが......」
ジャクソンが涙まみれの顔で振り返る。
セーラは微笑んでいた。その夫も、微笑を浮かべて私を見た。
「アキラ......久しぶり。会いたかった。昔と全然、変わらないね。私はすっかりおばさんになっちゃった。ねぇ、この子、私の息子よ。ジャクソンって言うの。可愛いでしょう? こっちはね、夫のジャンよ。この村を守ってくれている、騎士さんなの。とっても強くて、優しいのよ......」
弱々しく、か細い声。セーラは、今にも事切れそうだった。
「ア、アキラ様......。初め、まして......。セーラが世話になったそうですね。私とセーラは、おそらくもう持ちません。息子のジャクソンと、教会の中にいる、娘のユミルを......村のみなさんを、どうかよろしくお願いします」
ジャンはそう言って、血を吐いた。教会の周囲には、ヘルハウンドの死体が三体、横たわっていた。きっと二人は、中にいる人々を守る為に、命がけで戦ったのだろう。
「ねぇ、ねぇアキラ。私、とても素敵な夢を見たの。あなたに、受け取って欲しい。私の夢を、食べて欲しいの。今、もう一度、見るから。きっとまた、見れるわ」
「うん。あなたの夢、もらうよセーラ。ありがとう」
私はセーラの手を握り、彼女の額に自分の額を当てた。こうする事で、お互いが同時に眠りに落ちる。
セーラは、二十年前と同様の、可憐な美少女の姿だった。スカートをひらめかせ、美しい草原を駆け巡る。街中に入ると、建物をジャンプして飛び越え、そのまま宙を滑空した。そして困っている人を見つけ、魔物を蹴り倒し、傷ついた人を魔法で癒す。
私も一緒になって、セーラと駆け回った。楽しかった。涙が出た。
「ねぇアキラ! 私、今すっごく幸せ! 優しい旦那様はいつも私を抱きしめてくれる! それに可愛い子供が二人もいるのよ!」
教会に到着すると、セーラは家族を紹介してくれた。人の良さそうな、優しさに満ち溢れた笑顔のジャン。その周りを元気に駆け回る、まだ子供のジャクソン。そしてセーラの後ろに隠れ、恥ずかしそうにこちらを見つめている、娘のユミル。
素敵な家族だった。
「この家族がね、私の宝物なの! どんな事があったって、守ってみせるわ!」
そう言って、二人の子供を抱きしめるセーラ。そのセーラと子供たちを、ジャンが包み込むように抱きしめる。
「ありがとう、アキラ。最後に素敵な夢を、一緒に見れたわ。また会えて、本当に嬉しかった。またね」
「うん。またね」
夢が閉じていく。真っ白な空間で、光の玉に変化した夢。それを私は、泣きながら食べた。セーラの想いが、心に入ってくる。
夢を食べ終わると、目が覚めた。私とセーラの触れ合う額。それと握っていた手は、とても冷たくなっていた。
「アキラ様......父さんと、母さんが......」
ジャクソンは嗚咽を漏らし、それ以上は言葉にならなかった。
二人は、逝ってしまったのだ。
0
お気に入りに追加
106
あなたにおすすめの小説
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる