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第24話 妹が出来ました。
しおりを挟む「ただいまー」
「おかえりなさい♡」
リカーナは、自分も今来たのにおかえりを言ってくれた。めっちゃいい子!こんな妹欲しかった!実際は奴隷だけど!
「リカーナ、先にシャワー浴びて良いよ。血まみれだし」
私が指切断しちゃったんだけどねー。てへ♡
「いえいえ、ご主人様より先に入るなど、滅相もないです!」
「もー、遠慮しないで。あ、それからさ、リカーナは私の奴隷だけど、戸籍上は妹って事にするから。これからは私の事はお姉ちゃんって呼んでよ」
「お姉ちゃん、ですか? 良いんですか、そんな風に呼ばせていただいても......!」
リカーナは感激している。目に涙がたまっている。
「まぁ、実際は私より年上だと思うんだけど、二個下の二十六歳って事で。あと、色城恭子は海外行った事にしたから、明日会社に電話で退社希望出してね」
「わかりました!」
「敬語じゃなくていいよ?」
「え!? えっと、わかったよ、お、お姉ちゃん。なんか照れるね」
キャッと笑うリカーナ。可愛い。
「あ、それから言っておく事があった。私、この姿の他に、地球人としての姿もあるの。あ、冒険者の事はリカーナ知ってるんだもんね」
「ええ、少しは。過去に男冒険者をたぶらかした事もありま......あったから。魔球人の姿と、地球人の姿があるんですよね」
「うん、そう。あれ、でもどうやって戻るんだろう」
(にゃんこ合体解除って言えばいいよ)
みーたんの声が頭に響く。
(なにそれ。めちゃくちゃ恥ずいんだけど。まぁしょうがないか)
「にゃんこ合体解除」
掛け声と共に、私の体が輝く。私はミーナ・キャティから猫柳美奈子へと戻った。
「わー、可愛い!」
リカーナが両手を合わせて感激している。
「あはは、褒めすぎだよ。まぁ、それなりだとは思ってるけど」
「可愛い猫ちゃんだね♡」
リカーナは合体解除により出現した、みーたんを抱き上げた。そっちかい!
「可愛いでしょ。みーたんって言うの。私の力の一部が猫の姿を取ったらしいんだけど。この子と合体すると、私はミーナになるんだ」
「へぇー! そうなんだ! 可愛い! 私猫大好きなんだ!」
リカーナはみーたんに頬ずりしている。みーたんもなんだか嬉しそうだ。
「お姉ちゃんの姿は、そんなに変わんないよ。ちょっと可愛らしくなったかな? って感じ」
「え? そうかな。かなり違うと思うけど......おっぱいの大きさも違うし」
「えー、そうかな。あっ、そうだ! 良かったら一緒にシャワー浴びようよ! 私、背中流してあげる!」
「えー! 恥ずかしいよ! 私、ほんと、人に見せられるような体じゃ......」
「いいからいいから! 私も見せるから!」
結局リカーナの勢いに流され、一緒にシャワーを浴びた。嫌がるみーたんも道連れだ。
「これ、私のパジャマだけど、良かったら着て」
「いいの!? ありがとうお姉ちゃん♡」
洗いっこもして、すっかり仲良しになった私とリカーナ。その晩はお揃いのパジャマを着て、一緒のベッドでぐっすり眠ったのだった。みーたんも私たちに挟まれて、なんだか幸せそうに見えた。
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