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「わぁ! 綺麗!」
「だろう? うちの庭師が手入れする自慢の庭だ」
ふふん、ドヤ顔をするのおにーさんをスルーして、目の前にある庭を眺める。
整えられた草木や綺麗な石が並んでいる様は、正しく日本庭園と言っていいと思う。砂利を踏みしめながら、進んでいく。
新緑の季節は、青々とした木々が風に吹かれて揺れる。
時折雲で日が陰るし風もあるから、そこまで暑くない。
好き勝手に散策していると、小川にかけられた橋の上をてちてち歩く15センチほどの小人のようなモノが見える。
小さな体に似使わぬ枝切り鋏などを持っている様子からして、彼らが庭師なのだろう。今から手入れをしに行くのか、数人で荷物を運びながら移動していく。
何でわたしが、あのソースまみれの男と一緒に庭を歩いているかと言えば。
式神の光を受けたわたしは、まともに力が使えず、時間が経つ事に体の力も抜けていった。声もかすれて出なくなり、そのまま拐われた。
呪いがかけられたあの光を浴びた影響らしく、丸一日は動けなかった。連れてこられたのは屋敷と呼ぶに相応しい立派な建物。
そこで、男からある提案をされる。
「クソガキ、オレに力を貸せ。何もタダで働かせる気は無い。ここは見える者しか集まらない場所だ。お前が感じている周囲との壁や埋まらない溝を、ここでなら取り除けることができる。オレは気前のいい社長様なんでね、金と権力とコネも余るほどあるぞ」
ニヤリと悪どい笑みを口元に浮かべ、楽しそうに話すその顔は、確かにわたしの力を利用する気満々。だけど同時に、他の人には理解しえない世界を持つ者として、わたしに手を差し伸べているようにも見えた。
この手を取ったら、きっと戻れなくなる。あやかしや幽霊、怪異が当たり前として存在する世界に身を置くことになる。
それはイコール、見えない者であるそーちゃんや真理夏と離れることに繋がるわけで。
ーーーー抗おうと、思った。
見える者と見えない者が同じ景色を見ることは出来ない。生まれ持った体質は、どう足掻いても変わることはないと、知っているから。
見える者と関わる非日常と、見えない者と関わる日常。どちらが日常でどちらが非日常なのかと考え出したらキリがないから考えないけど、やってやる。
ずっとそばにいることは、無理だと分かってしまったあの日から、きっとわたしは成長している。そばにいたい、そばにいると約束した、だから離れない。
「生憎、仲良しこよしやるつもりはないんだ。でもね、悪いおにーさんはわたしにとっても利用価値がある。犬飼さんもそう。だから、利用し利用される。それなら、力を貸してあげてもいい」
「ケッ、とことん可愛げのねェクソガキだ。まァいいか。むしろそっちの方がやりやすい。よし、そんじゃそれで契約成立ってことで。オレは雨城、これからよろしく頼むぜ、杠六花」
「よろしく、雨城さん」
空を自由に飛び回るモノや、地面を這うモノ。小川を泳ぐモノたちは楽しそうで、色々想像と違っている。
皆、楽しそうにここで過ごしている。怖くはないのかな、
雨城さんは祓い人なのに。チラリと横顔を覗くけど、上機嫌な様子が見えただけだった。
祓い人にとって、あやかしは忌まわしい存在じゃないのか。
だったらなんで、裏山のおじいちゃんは祓われてしまったんだろう。悶々と考えながら歩いていると、ひとつの社が現れる。
ピカピカに磨かれた社は、丁寧に扱われているのがよくわかる。周りに雑草はないし、汚れや劣化なども見られない。
何かを祀っているんだろう、扉はピッタリ閉まっているから何がいるのかわからないけど、穏やかな空気が社の前だけ違う。
上級のあやかしか、もしくは神に近いモノかな。わたしは神様を見たことはないけど、あやかしや幽霊、怪異とは全く違う別のモノだというのはわかる。
「こんにちは」
「……こんにちは」
白金の髪色をした、10歳ぐらいの男の子が立っていた。
すぐそばに。近付かれた気配も、空気も感じなかった。
分かるのは、この子が社で祀られているモノだろう、ということ。ニコニコ穏やかに笑っている男の子は、息を切らしてこちらへやってきた祓い人の雨城さんを一瞥する。
その目はゾッとするほど冷たくて、空気が一変する。さっきまで顔を出していた太陽はすっかり雲に隠れ、今にも雨が降り出しそうなほど薄暗くなる。
「ぼく、この子と遊ぶから。邪魔しないように」
「……わかった」
「? ねぇ、何がーー」
くい、手を引かれて社の中へ引っばられる。扉が閉まる直前、後ろからうるさいぐらいの雨が降り出す音が聞こえた。
パタン、社の扉が閉まると音が遮断されて何も聞こえなくなる。手を握られたまま少し歩くと、部屋が見えた。
ぬいぐるみや本が散らばった、子供部屋。この子のために用意された部屋だろうか、生活感溢れる空間に、少し戸惑う。
男の子がお茶を入れ始めたから、手伝おうと近付いたらやんわりと手で制される。自分のやっていることを、人に手出しされたくないんだな、と納得して大人しくソファに腰掛けることにした。
部屋にはテレビにゲーム機、ペットボトルが3本ほど入りそうな小さな冷蔵庫が1つ。キョロキョロ部屋を不躾に眺めていると、ローテーブルの上に湯のみが置かれる。
「何でキミなのか、わかる?」
「遊びたかったんでしょう? わたし以外は大人だし。他に理由があるの?」
首を傾げると、一瞬キョトンとしたあと、男の子が噴き出す。
何がそんなにツボに入ったのかわからないけど、笑い転げている様子を見て、悪い気はしない。笑っている姿を見るのは、好きだから。
特に、見た目だけでも子供の男の子は、用意されたこの部屋でずっと過ごしているのか考えたら、ちょっと寂しくなった。
男の子は、スイと名乗った。
元々は作物のために雨を降らす神様として祀られていたけど、年を追うごとに小雨化が進みスイの力を使っても満足に雨を降らせなくなり、力をなくしていったとか。
そんな時、祓い人の雨城さんが現れた。新しく社を建ててやる、力を持て、その代わりオレに力を貸せ。そういう契約なんだそう。
スイは、社の中にいる時だけ神様としての力が使えると言った。手をかざすだけで、そこに水の球が宙に浮かぶ。
その水はイメージするだけでコロコロと形を変えていく。
猫だったり、雲だったり、車だったり。形が変わる水を楽しく見ていると、スイも嬉しそうに笑う。
両手の平を上に向けて、小さな雲をそれぞれの手のひらの上に創る。上から小雨を降らし、光を当てて虹を作ったりもしてくれた。
「本、好きなの?」
部屋の本棚にぎっしり詰まった本を見て、そう尋ねるとパッと目を輝かせぶんぶんと首を縦に振る。
嬉しそうに本の話をするスイはとても楽しそうで、聞いていてわたしも楽しかった。ファンタジーをよく読むみたいで、魔法や剣で戦う世界観が大好きなんだそう。
ひとしきり話し終えたスイが、一冊の本を手渡してくる。
面白いからぜひ読んで、とのこと。シリーズものだから、続きは全部あるよ。沢山あるから。
たくさん読んでいい。そう楽しそうに喋るスイの言葉の裏に、またこの社に来てという意味がこもっていることを察して、そっと本を返す。
「スイ、わたしは必要以上にあなたたちと関わるつもりは、ないよ。関わりが深くなるほど、離れたらつらいでしょう?」
「ーーダメだよ」
それはもう、楽しくてたまらないと言った様子で笑う。
その目は飢えた獣のように、怪しく光っている。
「ねぇリッカ、ぼくキミのことがすごく気に入っちゃったな。ーーさっき、言ったよね? 社の中にいたら神だった頃の力が使えるって。だからね、その気になればリッカを社の中に閉じ込めることだって、ぼくにはできる。でも今はしない。リッカが自分の意思でぼくの社に来て、ぼくと遊んでくれるならね」
笑顔で脅してくるあたり、本物の神様やっていた余裕を感じる。
ニコニコ上機嫌な様子で、本を差し出し選択肢を与えてくる。
面倒くさいことは嫌いだ。今ここでスイを拒絶したら、面倒くさいことになる。
つかず離れずで、徐々に距離をとっていけばいい。……それでうまくいくはどうかは、わからないけど。
「……本、ありがとう。読んだら感想を伝えに来るよ。また遊ぼうね、スイ」
「うん、待ってるよ、リッカ。また来てね」
社から出ると、雨の降った残り香がただよってくる。
あちこちに大きな水たまりができて、小さな庭師達が雨で草木が傷んでいないか、確認作業に追われているのを見ながら社をあとにする。
何か、どんどん面倒くさいことに巻き込まれている感じがする。……多分、何とかなるでしょう。多分!
「だろう? うちの庭師が手入れする自慢の庭だ」
ふふん、ドヤ顔をするのおにーさんをスルーして、目の前にある庭を眺める。
整えられた草木や綺麗な石が並んでいる様は、正しく日本庭園と言っていいと思う。砂利を踏みしめながら、進んでいく。
新緑の季節は、青々とした木々が風に吹かれて揺れる。
時折雲で日が陰るし風もあるから、そこまで暑くない。
好き勝手に散策していると、小川にかけられた橋の上をてちてち歩く15センチほどの小人のようなモノが見える。
小さな体に似使わぬ枝切り鋏などを持っている様子からして、彼らが庭師なのだろう。今から手入れをしに行くのか、数人で荷物を運びながら移動していく。
何でわたしが、あのソースまみれの男と一緒に庭を歩いているかと言えば。
式神の光を受けたわたしは、まともに力が使えず、時間が経つ事に体の力も抜けていった。声もかすれて出なくなり、そのまま拐われた。
呪いがかけられたあの光を浴びた影響らしく、丸一日は動けなかった。連れてこられたのは屋敷と呼ぶに相応しい立派な建物。
そこで、男からある提案をされる。
「クソガキ、オレに力を貸せ。何もタダで働かせる気は無い。ここは見える者しか集まらない場所だ。お前が感じている周囲との壁や埋まらない溝を、ここでなら取り除けることができる。オレは気前のいい社長様なんでね、金と権力とコネも余るほどあるぞ」
ニヤリと悪どい笑みを口元に浮かべ、楽しそうに話すその顔は、確かにわたしの力を利用する気満々。だけど同時に、他の人には理解しえない世界を持つ者として、わたしに手を差し伸べているようにも見えた。
この手を取ったら、きっと戻れなくなる。あやかしや幽霊、怪異が当たり前として存在する世界に身を置くことになる。
それはイコール、見えない者であるそーちゃんや真理夏と離れることに繋がるわけで。
ーーーー抗おうと、思った。
見える者と見えない者が同じ景色を見ることは出来ない。生まれ持った体質は、どう足掻いても変わることはないと、知っているから。
見える者と関わる非日常と、見えない者と関わる日常。どちらが日常でどちらが非日常なのかと考え出したらキリがないから考えないけど、やってやる。
ずっとそばにいることは、無理だと分かってしまったあの日から、きっとわたしは成長している。そばにいたい、そばにいると約束した、だから離れない。
「生憎、仲良しこよしやるつもりはないんだ。でもね、悪いおにーさんはわたしにとっても利用価値がある。犬飼さんもそう。だから、利用し利用される。それなら、力を貸してあげてもいい」
「ケッ、とことん可愛げのねェクソガキだ。まァいいか。むしろそっちの方がやりやすい。よし、そんじゃそれで契約成立ってことで。オレは雨城、これからよろしく頼むぜ、杠六花」
「よろしく、雨城さん」
空を自由に飛び回るモノや、地面を這うモノ。小川を泳ぐモノたちは楽しそうで、色々想像と違っている。
皆、楽しそうにここで過ごしている。怖くはないのかな、
雨城さんは祓い人なのに。チラリと横顔を覗くけど、上機嫌な様子が見えただけだった。
祓い人にとって、あやかしは忌まわしい存在じゃないのか。
だったらなんで、裏山のおじいちゃんは祓われてしまったんだろう。悶々と考えながら歩いていると、ひとつの社が現れる。
ピカピカに磨かれた社は、丁寧に扱われているのがよくわかる。周りに雑草はないし、汚れや劣化なども見られない。
何かを祀っているんだろう、扉はピッタリ閉まっているから何がいるのかわからないけど、穏やかな空気が社の前だけ違う。
上級のあやかしか、もしくは神に近いモノかな。わたしは神様を見たことはないけど、あやかしや幽霊、怪異とは全く違う別のモノだというのはわかる。
「こんにちは」
「……こんにちは」
白金の髪色をした、10歳ぐらいの男の子が立っていた。
すぐそばに。近付かれた気配も、空気も感じなかった。
分かるのは、この子が社で祀られているモノだろう、ということ。ニコニコ穏やかに笑っている男の子は、息を切らしてこちらへやってきた祓い人の雨城さんを一瞥する。
その目はゾッとするほど冷たくて、空気が一変する。さっきまで顔を出していた太陽はすっかり雲に隠れ、今にも雨が降り出しそうなほど薄暗くなる。
「ぼく、この子と遊ぶから。邪魔しないように」
「……わかった」
「? ねぇ、何がーー」
くい、手を引かれて社の中へ引っばられる。扉が閉まる直前、後ろからうるさいぐらいの雨が降り出す音が聞こえた。
パタン、社の扉が閉まると音が遮断されて何も聞こえなくなる。手を握られたまま少し歩くと、部屋が見えた。
ぬいぐるみや本が散らばった、子供部屋。この子のために用意された部屋だろうか、生活感溢れる空間に、少し戸惑う。
男の子がお茶を入れ始めたから、手伝おうと近付いたらやんわりと手で制される。自分のやっていることを、人に手出しされたくないんだな、と納得して大人しくソファに腰掛けることにした。
部屋にはテレビにゲーム機、ペットボトルが3本ほど入りそうな小さな冷蔵庫が1つ。キョロキョロ部屋を不躾に眺めていると、ローテーブルの上に湯のみが置かれる。
「何でキミなのか、わかる?」
「遊びたかったんでしょう? わたし以外は大人だし。他に理由があるの?」
首を傾げると、一瞬キョトンとしたあと、男の子が噴き出す。
何がそんなにツボに入ったのかわからないけど、笑い転げている様子を見て、悪い気はしない。笑っている姿を見るのは、好きだから。
特に、見た目だけでも子供の男の子は、用意されたこの部屋でずっと過ごしているのか考えたら、ちょっと寂しくなった。
男の子は、スイと名乗った。
元々は作物のために雨を降らす神様として祀られていたけど、年を追うごとに小雨化が進みスイの力を使っても満足に雨を降らせなくなり、力をなくしていったとか。
そんな時、祓い人の雨城さんが現れた。新しく社を建ててやる、力を持て、その代わりオレに力を貸せ。そういう契約なんだそう。
スイは、社の中にいる時だけ神様としての力が使えると言った。手をかざすだけで、そこに水の球が宙に浮かぶ。
その水はイメージするだけでコロコロと形を変えていく。
猫だったり、雲だったり、車だったり。形が変わる水を楽しく見ていると、スイも嬉しそうに笑う。
両手の平を上に向けて、小さな雲をそれぞれの手のひらの上に創る。上から小雨を降らし、光を当てて虹を作ったりもしてくれた。
「本、好きなの?」
部屋の本棚にぎっしり詰まった本を見て、そう尋ねるとパッと目を輝かせぶんぶんと首を縦に振る。
嬉しそうに本の話をするスイはとても楽しそうで、聞いていてわたしも楽しかった。ファンタジーをよく読むみたいで、魔法や剣で戦う世界観が大好きなんだそう。
ひとしきり話し終えたスイが、一冊の本を手渡してくる。
面白いからぜひ読んで、とのこと。シリーズものだから、続きは全部あるよ。沢山あるから。
たくさん読んでいい。そう楽しそうに喋るスイの言葉の裏に、またこの社に来てという意味がこもっていることを察して、そっと本を返す。
「スイ、わたしは必要以上にあなたたちと関わるつもりは、ないよ。関わりが深くなるほど、離れたらつらいでしょう?」
「ーーダメだよ」
それはもう、楽しくてたまらないと言った様子で笑う。
その目は飢えた獣のように、怪しく光っている。
「ねぇリッカ、ぼくキミのことがすごく気に入っちゃったな。ーーさっき、言ったよね? 社の中にいたら神だった頃の力が使えるって。だからね、その気になればリッカを社の中に閉じ込めることだって、ぼくにはできる。でも今はしない。リッカが自分の意思でぼくの社に来て、ぼくと遊んでくれるならね」
笑顔で脅してくるあたり、本物の神様やっていた余裕を感じる。
ニコニコ上機嫌な様子で、本を差し出し選択肢を与えてくる。
面倒くさいことは嫌いだ。今ここでスイを拒絶したら、面倒くさいことになる。
つかず離れずで、徐々に距離をとっていけばいい。……それでうまくいくはどうかは、わからないけど。
「……本、ありがとう。読んだら感想を伝えに来るよ。また遊ぼうね、スイ」
「うん、待ってるよ、リッカ。また来てね」
社から出ると、雨の降った残り香がただよってくる。
あちこちに大きな水たまりができて、小さな庭師達が雨で草木が傷んでいないか、確認作業に追われているのを見ながら社をあとにする。
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