30歳まで童貞でいたので魔法使いになれました!異世界で!

マンゴー山田

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15. 邂逅 ▲

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「ほへー…」
「ライ、口開いてる」
「おっとっと」

ローズさんとカリムさんを村へ送っていって父ちゃんに任せた後、僕たちは再び王都のほぼ中心、王宮にいる。
初めて見たけどやっぱ華美だねー。権力の象徴だけあってどこもかしこもびかびかしてる。目が痛いよ…。
そんな訳で、お兄さんと一緒に変装道具を使って幻術魔法を発動中。ちなみにこれ『理想の自分』を反映してるんだ。けど魔法を使ってる間お互いはそのまま見えてる。
だってさ…恥ずかしいじゃん。理想は理想。夢くらい見たっていいじゃない?

「ライがどうなってるのか気になる」
「気にしなくていいよ。でも僕もお兄さんがどうなってるのか気になる」

ひそひそとそんな話しをしながら堂々と王宮内部を歩く。時折メイドさんの視線が熱くこっちを向くけどそれは怪しいからじゃないと思う。
…思いたい。
初めての宮殿と言うこともあり、僕はあまりきょろきょろしないように気を付ける。お上りさん丸出しだと逆に怪しいからね。
二人並んで歩いていてもとりあえず怪しまれることなく騎士団の詰め所?まで来ていた。
普段見回りや魔物退治がないときは何してるんだろうって思ったけど訓練や事務処理なんかがあるそうだ。やっぱり会社かな?

「騎士団長に用があるんだが」
「新人か? 見ない顔だな」
「はっ、第三騎士団所属のモリガンと申します」

はえー。さすがお兄さん。びしっと胸に水平に腕を曲げてはきはきと答えてる。さすがー。じゃなくて、僕も慌てて同じように敬礼する。こういう時経験の差が出ちゃうんだよね…。

「…第三が何の用だ」
「はっ、それはお答えできかねます」
「何?」
「この事は騎士団長に、との言伝ですので」
「はっ! 第三が偉そうに!」

おお、怖い。てか騎士団って第三騎士団まであるんだ。知らなかった。でもこの人、妙に威圧的で嫌いだなー。

「大体、平民の出のお前らがなぜ第一騎士団長に会わねばならんのだ!」

この人大丈夫かな? 用事があるのはあんたじゃなくて騎士団長なんだけど。

「おい。そこの」
「はっ」

やべ。うんざりしてたのばれたかな?
お兄さんも「大丈夫か?」と心配してくれる。…たぶん、大丈夫。

「今面倒な奴だなとか思っただろ?!」
「いえ」

なんだ。自覚してるじゃん。と思った瞬間、僕は後ろに飛びのいていた。

「何をされるのですか?」

自分でもびっくりするくらいの冷ややかな声。すっと瞳を細めつっかかってきた奴を見ると、反応されるとは思ってもみなかったんだろう。伸ばした手が空を掴んでいる。
ねぇ、騎士団ってこんな奴ばっかなの?
こちとらS級の魔物退治してるからね?
じっと突っかかってきた奴を見れば、たじろいでいるのが分かる。この人本当に騎士なの?

「フリモ。いい加減にしろ」
「はい」

お兄さんに「めっ」って怒られてしゅん、と反省する。そうだった。目的は喧嘩をする事じゃないもんね。ごめんなさい。

「それより、第一騎士団の方は我らよりも礼儀のなっていない方が多いようですね。腐っても貴族でしょうに」
「なんだと?!」

ああ。なるほど。第一騎士団は貴族の坊ちゃんたちの集まりなのか。きっと第三騎士団は平民や希望者の集まり。まあやる気があるのは第三騎士団だろうね。
それにしてもお兄さんも貴族なのにはっきり言うなー。普段からこういうの見てるんだろうな。文句が言えない立場だから黙ってるんだろうけど。

「団長室の前で騒ぐとは…。それでよく騎士なんかやってられますね。ああ、コネか」
「貴様ぁ!」

ついに怒鳴ったそいつがお兄さんを殴ろうとしているけど、お兄さんは動かない。ええ?! 避けて! 避けて!
ゴッという鈍い音共に、お兄さんが横に倒れ込んだ。あわわわわ! 怪我! 怪我は大丈夫?!
倒れたまま動かないお兄さんに走って近付き「大丈夫?!」と声をかけると、唇を切ったのか血が出てる。痛そう。ってかお兄さんの顔に傷付けるとか許すまじ。
治癒魔法をかけようとしたけど、今魔法を使うのはまずい。どうしよう、とおろおろしている間に僕たちに近付くさっきの奴。

「第一騎士団に歯向かうとはいい度胸してるな?」
「………」

しゃがんでいる僕を楽しそうに見下すそいつを睨みつければ「ああ?まだ躾けが足りないな?」と言って僕に手を伸ばす。
その時だった。

「何の騒ぎだ」

突如開いたドアにそいつがびくりと肩を震わす。その時、お兄さんが倒れながら僕の袖を掴んだから視線をお兄さんに向ければ、その口元が笑っていた。
何か考えがあってのことだったのかもしれないけど、殴られるのはよくないよ…。滅茶苦茶心配したんだから。

「いえっ!」

びしっと背筋を伸ばして焦りながら答えるその人に、僕は何も言わずお兄さんの肩に手を添える。こっそり治癒魔法でもかけようかな、なんて思ってるけどお兄さんの目が「ダメ」っていうからやらない。

「今度は第三騎士団に喧嘩を売ったのか。アーネスト」
「団長! 私は!」
「倒れているが大丈夫か?」
「あ、えと…」

急に話しかけられてどうやって対処したらいいのか分からず、もごもごと口を動かしていると「はっきり言え!」とアーネストに怒鳴られた。ひえ、怖い。
その声にびくりと肩を跳ねさせると「やめないか」と団長さんが静かに告げる。そしてはぁ、とこれ見よがしに溜息を吐くとアーネストを見た。

「今度問題を起こしたら辞めさせる、という約束を忘れたのか」
「しかし平民であるこいつらの態度が!」
「同じ『騎士』でもそう言えるのか…。ならばお前が第三騎士団へ移動してもいいんだぞ? まず一番初めに交戦するからな。死ぬ確率が我々と違って段違いに高いぞ?」

ちらりとオレンジブラウンの瞳が鋭く、そして冷たくアーネストを見つめる。するとびくりと肩を跳ねさせ顔色を悪くしていく。

「俺たちは団長に用があるだけです」
「おに…モルガン…」

僕の力ではお兄さんの身体は持ち上がらないから、お兄さんが自分で身体を支えているのが見えないように僕は身体をずらす。
これが幻術魔法の辛い所。変えているのは見た目だけだからね。

「…アーネスト」
「っはい!」
「問題を起こしたら今度こそ第三へ移動してもらう。いいな」
「はいっ!」

背を伸ばして敬礼するとさっさと立ち去った。下に対しては強気だけど上には逆らえない典型的な貴族の坊ちゃんか。あんなの抱えてるのかー…大変だなー。

「お前…モリガンと言ったか」
「はい」
「私に用がある、と言ったな」
「はい」
「ならさっさと立ち上がれ。話しは中で聞く」

そう言ってまた部屋に戻った団長を僕はぽかんと見つめると、お兄さんは苦笑いをしながらそこに座る。

「さて、行こうか。ライル。父上がお呼びだ」
「あ、やっぱりお兄さんのお父上だったのかー。びっくりした」
「ああ。さ、ライル」
「あ、ありがとう」

お兄さんが先に立って手を差し出される。その手を掴んで引き上げてもらうとノックをする。
「入れ」という声に、お兄さんが「失礼します」と先に入ってくれた。僕はお兄さんのマネをして「失礼します」と口にする。なんか久しぶりにこんなこと口にしたな。前は…うん、やめとこ。

「第三が私に何か用かね?」

部屋に入ると団長さんが書類に目を通していた。それがたくさん積んであるから忙しいんだろうなー。

「いや、何者かと聞いた方が早いか」

ばさりと書類を机の上に置くと、鋭い瞳で僕たちを見る。ひえええ。蛇に睨まれた蛙ってこんな気持ちなのか。
びくりとしたのは僕だけで、お兄さんは普通にけろりとしているがその頬が少し緩んでる。会えてうれしいんだろうね。
僕たちは顔を見合わせると、幻術魔法を解く。ここ普通に結界が張ってあること、お兄さんは知ってるんだよね。職場なんだから。一応僕も結界の内側から張っておこう。

「お前は…!」
「父上、お久しぶりです」

団長さんの驚いた顔に、悪戯が成功した子供のように笑うお兄さん。これはビックリするよね。ローズさんはハロハロ女神こと、リリス様のお告げを聞いたって言ってたけど団長さんもそうなのかな?

「今日の朝、ローズから「ギルバードが帰ってくる」と聞いていたが…」

あ、聞いてなかった。

「まさか本当に帰って来るとはな」
「俺…私が帰ってこられたのもここにいる、ライルのおかげです」

そう言ってそっと肩を抱くお兄さんに、僕は頬を赤くする。ほわー!お兄さん! お父さんの前だよー?!

「ライル?」
「はい。私が世話になっている村の村長の息子です」
「むす…こ?」
「あ、はい。そうなりますよね」

信じられない、という視線で見つめられ僕は苦笑いを浮かべるしかない。お兄さんも困ったように笑う。お兄さんも初めは「お荷物」って言ってたからそう思ってたんだろうなー…。

「それで、死んだと言われていたお前が帰ってきた…とういうことは」
「はい。行動を起こしたいと思います」
「…そうか。私にできることがあればよかったのだが」
「いえ、母上には既にディンバー村へとお送りしました」
「ディンバー…村?」

およ?村の名前を聞いた団長さんの指がぴくりと動いた。村のことは知ってる…のかな?

「じゃあ君があの『ライル』…?!」

ガタン、と椅子を倒して立ち上がった団長さんにびくりと身体を跳ねさせると、その瞳が揺れてる。

ど…どうしたの?

「ち…」
「今すぐここから出た方がいい」
「え?」
「ここは…」
「私の結界の中だからね」

聞きたくない声が耳元で聞こえて、振り返ると僕の顎を指先で絡まれると上に持ち上げられた。
そこにあったのは二つの…海色の瞳。
でもそれは直ぐに見えなくなったと思ったら、唇に柔らかなものが触れた。

「ん…?」

ちゅっ、と触れて直ぐ離れたそれがこの人の…ローレンスの唇だと気付いたのは一瞬後。

「へ…いか!」

団長ちゃんの声が聞こえたけど、僕はそれどころではなかった。
首筋に指を添えられ、魔力を流される。

まずい…!

「や…っ!」

身体を捩じってその手から逃れようとしたけど、お兄さん手も振り払うことになって驚いた空色の瞳が大きくなって僕を見つめている。

「あ…ぅ、っん!」

触れられた指先から魔力が流されて僕の身体は「気持ちいい」を感じ始めて。ローレンスの胸を突っ張るように伸ばした手はなんの役にも立たず、がくがくと震える膝が崩れ落ちないように服を掴むことしかできなくて。
そんな僕の耳に唇を寄せ、ちゅ、ちゅとキスされる。

気持ち悪い。
けど、気持ちいい。

「は…ぅあ…」
「気持ちいいかい?『ライル』」

甘い甘い声が耳元で囁かれると、必死に耐えていた膝がかくりと折れた。
そんな僕の身体をひょいと抱き上げ、腕に座らされた。魔力がまだ流されるからそれだけでも身体が反応して、びくんと膝が跳ねる。

ダメだ…魔力を流されるともう…。

ことりと何も考えられない頭を肩に乗せ身体を預けると「良い子だ」と瞼にキスをされる。気持ちがいい。もっともっとと身体が反応しちゃう。
はぅ、と息を吐けば首筋に添えられてた指先が増える。まるで脈を図るように、そして流される魔力も増やされだんだんと頭が真っ白になっていく。
お兄さんと団長さんの安全を確保したいのに、頭も身体も言うことを聞いてくれない。

「あ…ぅ」
「うん、気持ちいいな。ライル?」

ちゅっと瞼にキスされてそこにも魔力を流されれば僕はもう目を開けていられなくて。
最後に見たお兄さんの表情はとても悲しそうだった。


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