よくある話をしよう

マンゴー山田

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そうやって食ってた頃が懐かしい。

はい。どうも。
俺です。

あれから1年が経ちました。
あ、今飛んだなって思ったでしょ?

そうだね。
俺もそう思うよ。

まぁあれからサクサクと話が進んで神様が俺の世界へと旅立ち、王子様と騎士、魔導士を国へと帰して。
魔王封印報告はどうしたのかは俺は知らない。

聖女が帰ったことも報告したんだろうけど、怒られなかったのかなーと思ったり。
でもたまたま様子を見に行ったときに会って話をしたけど大丈夫だったみたいだ。

よかったよかった。

んで、俺たち。
王子様たちと話し合ったあの空間で一緒に暮らしてる。
あの空間、オルの魔力を押さえてくれてるみたいで、もしかしたら神様が住んでた空間なんじゃないかって思ってる。
じゃなければ、オル以上の魔力を持ってる神様がのんびり過ごす、なんてことはありえないと思うんだ。

それにここの空間、何もかも魔法でやってくれるから便利なんだよー。

なんせ俺の腰が抜けてるからね。

毎日毎日えっち三昧だよ。
神様が言った通り。

いや、一度今日はやめようぜ、みたいなこと言ってイチャイチャして過ごしてたらどっかの国が大嵐かなんかで壊滅的被害をおったらしく、王子様からめっちゃ怒られた。
落雷が百発百中。
もちろん俺たちに落ちてくる。
だからえっちは必須なわけで。

そんで王子様。
今はまともな第一王子が王様やってるらしくてさ。
聖女崇拝も徐々になくなるだろうって教えてくれた。

代わりに変な宗教団体がぼこぼこできてるけど、それらは全て育ちきる前に潰れていくらしい。
理由は不明。
王子様も不思議そうにしてた。

何となくオルの機嫌がいいからまぁそういうことなんだろうな…。

それでもって騎士。
あんまり話さなかったけど、彼はオルが撃ち漏らした魔力から作られた魔物退治に忙しいんだって。
大変だねー。

魔導士はどうやらポーションの改良に勤しんでいるようで。
俺のついうっかり漏らした「青いポーション」を作ってるらしい。

すまん!
マジですまん!
この世界の人たち…!

あ、でも味は改良して美味しくなってきたからそれで許してくれ!

ああ、そうそう。
神様なんだけど、1週間に一度こっちに連絡入れてくれるんだ。

悠里も俺のことを心配してくれてたみたいで、初めての連絡の時は泣いてた。
俺もつられて泣いちゃってさ…。
オルと神様にそれぞれ慰められた。

んで、あまりに余った魔力を使って今度スマホみたいなのを作ろうって話になって。

それらは俺たちが知ってる人間だけに配ろう、ってことになってさ。

で、その魔力ってやつさ、俺の胎、温かいなって思ってたやつだった。
いや胎ん中で温かいって言ったら精液しかないと思ってのよ。でも違った。
ほら、よくオルが下腹部撫でてただろ?

なんでぐるぐるしてたのか今更聞いてみたら「魔力をショーマの身体に馴染ませてたんだよ」って言われてさ。
神様もそんなこと言ってたな。

でさ、毎日えっちするという爛れた生活を送っているわけだけどさ。

えっちじゃなくて、普通に魔法を使ったらその分消費するんじゃないか、って思ってたのよ。
それで、善は急げといわんばかりに外に出てあの森で風魔法使って遊んでいたら、いつの間にか本気の鬼ごっこを開始したわけよ。
えげつない条件付けて。

オルの魔力を溜めに溜めまくった俺なら奇跡があるかもしれないだろう、なんて淡い期待を抱えながら。

で、それが一番初めのあれだよ。
覚えてるか?
あの鬼ごっこ。

ま、無理だよね!
当たり前だよ!

それでまぁ…ちょっとアレなえっちに挑戦したことはいいけど、それをたまたま訪ねてきた王子様に見られるという失態を犯しまして…。

いや!
だって、ここの空間俺かオルが許可しないと入れないんだぞ?!
そうだよ! オルだよ!
あいつ俺があんあんよがってるのを王子様に見せつけたわけで。

その後、王子様がここに入り浸ったりとなかなか大変だったんだけど、一番大変だったのは王子様がこともあろうか「オルに飽きたら私のところに来い」と宣言しやがりまして。
それにしずかーに切れたオルが世界を見て王子様に合う人を探したんだよ。

そんで王子様の好みを聞いたら俺みたいな人と、恥ずかしげもなく言いやがりまして。

ていうかいつ俺は王子様のハートをキャッチしたのか全然わかんないんだよ!
オルはなんとなく気付いてたらしいんだけど、俺はさっぱりだよ!
それでオルが探し出した結果。

1件ヒットしました。

なんと隣の王子様。
てか男なのかよ!
いいのかよ!と思ったんだけど「私は王位継承権がほとんどないからな。さっさと結婚でもして兄上たちの助けにでもなるさ」と言っていた。
それに「子供は争いの種にしかならんから今はいらない」ときっぱりおっしゃっていた。

そんなもんなんだね。
「魔物もお前たちがうち漏らさなきゃ強いものは出ないからな」と意味ありげに笑ったので、オルがぐるぐると威嚇してたけどな。

オルが見つけてきたお隣の王子様とうまくいきはじめた頃からやはり俺たちのところに来ては、えっちのことを聞きまくる王子様。
終いには「私たちの前で実践してくれ!」と、とち狂ったことを言い始めたから静かに追い出したよ。

オルが少し残念そうにしてたけど、まだ俺にはハードルが高いんだ。
もう少し、俺の覚悟が決まったら、な。



「で、何考えてるの?」
「やぁ…ぁっ! だめぇ…っ!」

はい。
今、えっちの最中です。

あの鬼ごっこの報酬ですよ。

「ショーマのここ、毎日抉ってもすぐに元に戻っちゃうから、さ」
「あああっ! らめぇ! そこ! おく…ぅ! はいっちゃらめぇ…!」

オルに背を向けて両膝を胸に付くように持ち上げられてじゅぽじゅぽ奥を突かれて喘ぐ俺。
直腸の先の曲がった先にちんこの先をずっぽりと入れられて、がくがくと揺さぶられてるんだけど、めっちゃ気持ちいい。
精液が出ないで、ひたすら身体がイってる。
俗に言うメスイキ状態でさらにがんがん突かれるから、口が閉じられない。
舌も突き出してるから唾液がぱたぱたシーツに垂れていくけどそんなことを気にしている余裕はない。

ただこれだと乳首がなー…。
そんなことを考えていると、足を下ろされそのまま前に押し倒され覆い被さられた。
それに驚くよりも早く、突く角度が変わって「あぁん!」と大きな声が出ちゃったけど、中のオルのちんこがびくんと震えたからお気に召したようだ。
それからするりと胸に手が伸びてきて、まるで牛の乳しぼりのようにきゅうぅっと摘ままれ伸ばされる。

「んっ、あぁ…ん! ちくび…きたぁ」
「ショーマは乳首いじめられるの好きだからね。どうやっていじめられたい?」

耳元で熱っぽく囁かれただけで、オルのちんこをぎゅうぎゅう締め付けてちゃう。
オルもそれが気持ちいいのか「っく…ぅ」と色っぽく呻いてくれるのが俺のお気に入りだ。
そんで俺はあれ(1日えっちの乳首開発)から乳首を弄られるのが癖になっちまった訳だが…。

「もっとぉ…! つぶして、ひっぱって…っ! ちくびとれちゃってもいいから…ぁ! あああぁっ!」

叫ぶようにして欲しいことを言えば、すぐに応えてくれるオル。

けど待った待った!

乳首引っ張りながらちんこもぐいぐいくるから、声が抑えられない。
まぁ俺たちしかいないから気にする事もないんだけどねー。
パンパン、ぐちゅぐちゅという音と共に、ベッドがギッギッ、と鳴く音がミックスされて興奮が更に増す。

「おゆ…ぅ! きもちいい…、おゆのちんこも、ちくびもいい…ひああぁっ!」

あー、気持ちよすぎて完全に舌が回らなくなっちゃってきたよー。
おぁ、乳輪までにゅーっと引っ張られてたぶん摘ままれて真っ赤になってる先端をすりすりと捏ねるのダメー!
気持ちよすぎてオルのちんこもっとぺろぺろしちゃうからー!

「んゃあ…ぅうう!」
「…っ、ぅ! ショーマ、乳首もお尻も気持ちいね」

やめろやめろー!
耳元で吐息を付きながら話すのやめろー!
ぞくぞくが止まらないんだよー!
あ、こら! そんなずこずこされたら…っ!

「ひぁ…ぅ、ああぁん!」
「ん…っ」

ああああああ!
もー!
イっちゃったじゃんかー!
それはオルもだけどさ。

あー…奥でびゅるびゅる出されるのいい…。
これすごい好き…。

あ、そうそう。
オルに出されて分ったことがもう1つある。

オルの魔力が分かるようになったんだ。

中に出されると温かい物がきゅうううぅ、と前立腺の側に吸い込まれるようになった。
初めてこれに気付いた時、めっちゃ驚いてオルに泣きついた。
それでオルの魔力でいろいろと調べてもらったら、女の子の子宮に値する空間がそこにあるらしく、そこに魔力が溜まっていくらしい。

たぶんこれが神様の言っていた【吸収】なんだと思う。

まさかこんな感じになってるとは…。
それでこの溜め込んだ魔力。
それが限界に達すると、光の玉になって腹から出てきて卵っぽくなる。

その卵っぽいものを、妊娠中のお母さんや、受精したそれにその魔力の塊を宿すことにしてるんだ。

酷い?
そりゃそうだ。
赤の他人の魔力を宿すんだからな。

けど、聖女が必要がなくなったから当然【治癒】もちはいなくなる。
どうやら【治癒】もちは小人数ながらいるらしいんだけど、その力は傷を治せるかどうかも怪しい程度。
だからみんな持ってても言わないことが多いらしいんだって。

それを補うために【治癒】のスキルを魔力に宿して選別した魂へと渡している。

もちろんその【治癒】を持っている人たちに最優先で力を与えていったけどすぐに終わっちゃったんだよね。
そんで、これが神様の言っていた「子供を作る」ってことらしくてね。
そのままの意味で「子供」を作ってもいいけど、オルは「ショーマが欲しいと思った時でいいよ」と言ってくれた。
しばらくは2人でらぶいちゃしたいしな。

ある日突然【治癒】の力が強くなったことで多少の混乱はあったものの、今では「聖女様からの贈り物」として定着したらしい。
王子様たち頑張ったんだなー。

でもまだまだ【治癒】もちは足りないんだけど、もう少し増やしてしばらくは様子を見るかなーってところまで来てる。
増えすぎても困っちゃうからね。

「ショーマ」
「ん…? んぁああぁ?!」

あれ?!
俺が意識を飛ばしてる間に体位が変わってる?!

「や、ふこれふかああぁぁっ!」
「でも、ショーマは好きでしょ? この体位」
「しゅき! これオルのちんこいっぱいぺろぺろできるからすきぃ!」

覆い被さってくるオルにとろとろのであろう表情で笑えば「んっ」という小さなうめき声と共に、オルのちんこが元気になった。
それにくふりと笑い、腕を伸ばしてオルの首に絡めて引き寄せキスを強請れば、すぐに舌が絡まってきて気持ちいい。

んー…。
やっぱキス気持ちいなー。

「んふ?!」

お?!
いきなり突くのやめろよー!
これ意外と苦しいんだよー!
でも最近は痛いのも、苦しいのも好きになっちゃったんだよねー…。
オルのおかげで。

「んっ、んっ!」

ふうふうと鼻で息をしながら、お互いの口の中を犯し合う。
舐めて舐められて、舌を吸われて甘く噛まれて。
唾液を飲みながら、何度もキスを繰り返す。
その間、オルがゆさゆさと腰をゆっくり動かしてくるから、気持ちよさで頭が真っ白になる。

「ほら、まだ魔力が溜まってないんだから。ここがいっぱいになるまで頑張ろうね、ショーマ」
「うん、頑張る! おるの魔力とみるく溜めるー」

そんなこんなで俺の異世界転移から始まった異世界管理。

神様が戻るまで何年かかるかは分からないけど、それまでなんとかオルとやってみるよ。

まぁ、よくある異世界転移話にはならなかったけど、俺は満足だからいいや。




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