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母校の体育館と自分と誰か
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気付いたら、母校の体育館前に制服姿で立っている
周りは数人同級生がいたり知らない人だったり。
もともと学生時代の記憶が朧げな私は「忘れてるだけで同級生の子達だろう」と思った。
みんな大人になったなぁ。
そういえばなんで私たちは制服姿でここにいるんだっけ?
「今から体育館使って良いって!」
誰かがそう言ったのでみんなでレクリエーションがてらバスケットボールのハーフコートを使って3ポイントシュート対決をすることになった。
時間はそんなに無いとのことで、もともとバスケ部だったり自信がある子達が選ばれる。
三人選ばれて、私もそのうちの一人になった。
中学時代、バスケ部だったからだ。
学生以来、ボールに触ってないのでそもそも3Pの距離に届くか心配だった。
隣のコートでは現在の男子バスケ部だろうか?が練習をしている。
いよいよ私の番。
案の定、全くゴールに届かない。
届かないどころか、前に飛ばない。
いくらブランクがあると言ってもこれは酷い…と、
レクリエーション後もそこから躍起になって練習してみた。
他のみんなは先に着替えるとか別のところに行くとかで体育館からいなくなって行く。
あまりにもシュートが入らなくて悔しがってると、隣の男子バスケ部の一人が見かねてやってきた。
「こうすると、入れやすくなりますよ」
そうやって練習していくといくらかマシになってきた。
「ありがとう。こう10年もボールを触ってないとこんなに出来なくなるものなんだね」
と、お礼を言ったら彼はキョトンとして首を傾げた。
少しその反応を不思議に思いながらも、体育館を後にする事にした。
着替えて、ボールを返しに体育教員室に行く。
扉を開くと物凄いホコリに驚く。
教員は今この部屋を使っていないのだろうか?
ボールはカゴに戻してすぐさま部屋を出た。
教員室の隣はこの体育館の玄関だ。
靴を履き替えている男性が三人。
うち一人に見覚えがあった。
小学校の頃同じクラスになったダウン症の男の子だ。
今はスーパーで働いていると風の噂で聞いていたのだけど中学を卒業10年近く経った今、こうして面と向かって会うのもまさにそれと変わらない。
「ひさしぶり」
声をかけたら会釈してくれた。
私の事は覚えてないのだろう。
「今もスーパーで働いてるの?」
噂で聞いたからさ、と話をすると彼は不思議そうに首を傾げた。
「この間から働き始めたからまだそんなに経ってないよ」
ここからだ、急に自分がさっきのバスケ部員やこの彼にどんな風に見えているのだろう?と急に不安になった。
鏡、鏡はどこだ。
手荷物は…そういえばさっき運動着から着替えたはずなのにその運動着どころか手荷物すら持ってなかった。
…とりあえず、外にでよう。
体育館をでて目の前の校舎に入ればすぐ左横に大きな鏡があったはずだ。
体育館の重いガラス戸を押し開けようとすると外には在校生だろうか、制服姿の女子が外から体育館に鍵を掛けようとしていた。
「待って!出ます‼︎閉めないで!!」
扉を押し開けた。
気づけば私はベットの上で普通に寝ていただけだった。
周りは数人同級生がいたり知らない人だったり。
もともと学生時代の記憶が朧げな私は「忘れてるだけで同級生の子達だろう」と思った。
みんな大人になったなぁ。
そういえばなんで私たちは制服姿でここにいるんだっけ?
「今から体育館使って良いって!」
誰かがそう言ったのでみんなでレクリエーションがてらバスケットボールのハーフコートを使って3ポイントシュート対決をすることになった。
時間はそんなに無いとのことで、もともとバスケ部だったり自信がある子達が選ばれる。
三人選ばれて、私もそのうちの一人になった。
中学時代、バスケ部だったからだ。
学生以来、ボールに触ってないのでそもそも3Pの距離に届くか心配だった。
隣のコートでは現在の男子バスケ部だろうか?が練習をしている。
いよいよ私の番。
案の定、全くゴールに届かない。
届かないどころか、前に飛ばない。
いくらブランクがあると言ってもこれは酷い…と、
レクリエーション後もそこから躍起になって練習してみた。
他のみんなは先に着替えるとか別のところに行くとかで体育館からいなくなって行く。
あまりにもシュートが入らなくて悔しがってると、隣の男子バスケ部の一人が見かねてやってきた。
「こうすると、入れやすくなりますよ」
そうやって練習していくといくらかマシになってきた。
「ありがとう。こう10年もボールを触ってないとこんなに出来なくなるものなんだね」
と、お礼を言ったら彼はキョトンとして首を傾げた。
少しその反応を不思議に思いながらも、体育館を後にする事にした。
着替えて、ボールを返しに体育教員室に行く。
扉を開くと物凄いホコリに驚く。
教員は今この部屋を使っていないのだろうか?
ボールはカゴに戻してすぐさま部屋を出た。
教員室の隣はこの体育館の玄関だ。
靴を履き替えている男性が三人。
うち一人に見覚えがあった。
小学校の頃同じクラスになったダウン症の男の子だ。
今はスーパーで働いていると風の噂で聞いていたのだけど中学を卒業10年近く経った今、こうして面と向かって会うのもまさにそれと変わらない。
「ひさしぶり」
声をかけたら会釈してくれた。
私の事は覚えてないのだろう。
「今もスーパーで働いてるの?」
噂で聞いたからさ、と話をすると彼は不思議そうに首を傾げた。
「この間から働き始めたからまだそんなに経ってないよ」
ここからだ、急に自分がさっきのバスケ部員やこの彼にどんな風に見えているのだろう?と急に不安になった。
鏡、鏡はどこだ。
手荷物は…そういえばさっき運動着から着替えたはずなのにその運動着どころか手荷物すら持ってなかった。
…とりあえず、外にでよう。
体育館をでて目の前の校舎に入ればすぐ左横に大きな鏡があったはずだ。
体育館の重いガラス戸を押し開けようとすると外には在校生だろうか、制服姿の女子が外から体育館に鍵を掛けようとしていた。
「待って!出ます‼︎閉めないで!!」
扉を押し開けた。
気づけば私はベットの上で普通に寝ていただけだった。
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