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召喚術式反転・そうだ送り返そう!
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アスラ王国に到着して、アレックスの家で暫くすごすことになった
「ねえ、アレックス?私はホテルに泊まった方がいいと思うの」
上機嫌で私に紅茶を自ら淹れてくれている
彼に話しかける、
「何故?ここが気に入らないのかい?それなら私も一緒にホテルへ行くよ?」
アレックスの家はとても立派で・・
これは家・・・じゃなくてお城よね?
使用人も沢山いて、アレックスは王族の人で、ここに来て身分の違いをひしひしと感じてしまったミランダは恐縮していた
「そうじゃなくて・・・」
「駄目だよ、逃がさないからね?」
アレックスはニヤリと笑って私をみてる
「もう!」
「ミランダの家に私は住み着いてるんだから今更気にする事はないだろう?」
それは・・そうかも? だけど・・・
「・・・・」
不安な気持ちでアレックスを見上げていると 彼は私を抱き寄せた
「ミランダ大丈夫だよ、何も心配しないで、私の側にいて欲しい」
耳もとで囁かれて彼の息づかいが聞こえる
「それに・・あぁ」
アレックスはミランダの首すじにキスを落とす
「ふふふ、くすぐったいわ」
「・・・ん、ミランダ」
アレックスは熱い眼差しでミランダを見つめると唇にキスをしようと顔を近づけてくる
「ま、まって、アレックス?ここじゃ・・」
「ん、駄目だ まてないよ」
アレックスの熱い唇がミランダの唇に重なり、深いキスへと変わっていくとその熱はミランダの体の奥を熱くさせた
「ん、ふぅ 」
「ミランダ・・」
「ゴホンッ、お取り込み中悪いなアレックス 」
「⁉︎」
ミランダはびっくりして声のする方を見ると、部屋の入り口に1人の男性が腕を組んで立っている
アレックスもミランダを抱きしめたまま、そちらに顔を向けると、「チッ」と舌打ちをした
「来るなんて聞いてないし、随分無粋じゃないか? サイラス兄上?」
「何、可愛い弟が女性と一緒に帰って来てると聞いてね?居ても立っても居られなくて来ちゃったよ メイドにお茶を持って来るようにいったから まあ,座って話をしよう」
「はあ・・・ミランダごめんよ、少しだけ付き合ってくれる?」
突然現れた人物に驚いたままのミランダは
声もなく頷くことしかできない
『今、サイラス兄上と言ったわよね?それってまさか・・ 』
メイドが手際良くテーブルにお茶やお菓子を置いていく
「いつも悪いね、ありがとう」
男性はニッコリ笑ってメイドにお礼を言っている
「いつも? まさか兄上、私のいない間にこの家に?」
「うん、もう王城の寝室に鍵かけて夜はこっちで寝てるよ 転移ポートですぐ行き来できるしね あ、君たちの邪魔はしないから安心して」
「どの口が・・・ああ、ミランダに紹介していなかったね 私の兄で国王だよ」
「サイラス.レーン.アスラだ、よろしくね」
「陛下、先程はしつれいしました、私はミランダと申します、よろしくお願いします」
「ああ、こちらこそタイミング悪く現れてすまなかったね、こんな美人と仲良く出来るなんてアレックスが羨ましいよ」
そう言ってウインクをする
「兄上、駄目ですよ!」
「ふふふ、さあ?なんのことかなぁ」
「聖女アイリはどうしてるんですか?」
「もうね、うんざり 顔見るのも嫌でね、最近は蕁麻疹まででるくらい、あそこまで見境がないともう聖女の正体を国民にバラしちゃいたい」
心底疲れたという顔でため息をつくサイラス陛下は、黒髪短髪で濃い金色の瞳をした男らしい顔だちの人だ
きっと王族というのは皆美形なのだろうなと、ミランダは思った
「そんな事したら、聖女信仰のように崇めている国民達から非難されるだろうから、
もう帰してしまいましょう、
平和な世の中に安心して、聖女は帰ってしまわれたと発表すればいいですよ」
「何!戻す術式が完成したのか?」
「術式を反転させてやってみましょう」
「元の世界に戻せるのだな?」
「理論上は、その筈です」
「・・・?成功するとは限らないのか?」
「もう、いいじゃないですか?彼女なら時間のズレがあっても生きていけますよ。
兄上の判断次第ですよ?」
ミランダは2人が物騒な話しをしているのは分かるが口を挟むことは出来ない事なので、静観している
「・・ああ、ローリーに相談してみるよ」
『また、夜にくるけど気にしないでくれ』
そう言ってサイラスは部屋から出て行った。
「ふう、ミランダごめんよ、驚いた?」
「少しね、聖女様ってどんなひとなの?」
「うーん、簡単にいうと、男好きというか・・ 私も標的になりそうだったから彼女の側では魔法で姿を認識されないようにしてるよ 兄上も我慢の限界みたいだし ローリー・・ローレンスは次兄なんだけど彼も賛成してくれると思う、そろそろ決断しないとね、初めは気の毒に思っていたんだよ、宰相の罠だったとしても彼女に罪は無いと思って、サイラス兄上も王妃として頑張ってくれるならって、聖女は国民から崇拝されるからね、無下にすれば王家に反感を国民が抱くだろうし
まあ、直ぐに彼女の本性は一目瞭然になったけどね ハーレムを作るらしいよ、彼女にとってここはその為の世界らしい」
「ハーレムって・・・イメージ的に男性側の発想という感じだけど、そんな事可能なの?」
「うーん、魅了の魔法でも使えればあるいは・・・だけど それだけじゃ難しいよね、 昔よその国の王様が、力で支配したハーレムは作っていたとかは、歴史書で見たことはあるけどね」
「ええ聞いたことがあるわ、ハーレムっていったらそんなイメージね」
「魅了でも、力でもその者達の心は手に入らないだろうに・・・
私はミランダだけでいい、君だけが私を見ていてくれれば幸せだ」
「ふふ、ありがとう嬉しいわ」
アレックスは私への気持ちを言葉にしてくれる それはとても嬉しくて心が温かくなる 私もアレックスが好き、お互いに大切に想いあっている
なのに 何処か冷めた気持ちの私が私を見てる 人の気持ちに絶対はないわ 愛し合っていてもこの人も裏切る時が来るかも知れない その時私が傷ついて壊れてしまわないように
きっとこれは私自身を守ろうとする気持ち
大丈夫、アレックスはそんな人じゃないわ
それから、一週間後 人々は驚く
聖女様は元の世界へと帰られた
アスラ国王サイラス陛下のお言葉が、国民に告げられた
「五年の歳月、聖女様はアスラ王国を見守り、平和な世界だと安心して帰っていかれた、彼女は本来の世界で、真に愛する者と幸せになるだろう、彼女の優しさに感謝している。」
「ねえ、アレックス?私はホテルに泊まった方がいいと思うの」
上機嫌で私に紅茶を自ら淹れてくれている
彼に話しかける、
「何故?ここが気に入らないのかい?それなら私も一緒にホテルへ行くよ?」
アレックスの家はとても立派で・・
これは家・・・じゃなくてお城よね?
使用人も沢山いて、アレックスは王族の人で、ここに来て身分の違いをひしひしと感じてしまったミランダは恐縮していた
「そうじゃなくて・・・」
「駄目だよ、逃がさないからね?」
アレックスはニヤリと笑って私をみてる
「もう!」
「ミランダの家に私は住み着いてるんだから今更気にする事はないだろう?」
それは・・そうかも? だけど・・・
「・・・・」
不安な気持ちでアレックスを見上げていると 彼は私を抱き寄せた
「ミランダ大丈夫だよ、何も心配しないで、私の側にいて欲しい」
耳もとで囁かれて彼の息づかいが聞こえる
「それに・・あぁ」
アレックスはミランダの首すじにキスを落とす
「ふふふ、くすぐったいわ」
「・・・ん、ミランダ」
アレックスは熱い眼差しでミランダを見つめると唇にキスをしようと顔を近づけてくる
「ま、まって、アレックス?ここじゃ・・」
「ん、駄目だ まてないよ」
アレックスの熱い唇がミランダの唇に重なり、深いキスへと変わっていくとその熱はミランダの体の奥を熱くさせた
「ん、ふぅ 」
「ミランダ・・」
「ゴホンッ、お取り込み中悪いなアレックス 」
「⁉︎」
ミランダはびっくりして声のする方を見ると、部屋の入り口に1人の男性が腕を組んで立っている
アレックスもミランダを抱きしめたまま、そちらに顔を向けると、「チッ」と舌打ちをした
「来るなんて聞いてないし、随分無粋じゃないか? サイラス兄上?」
「何、可愛い弟が女性と一緒に帰って来てると聞いてね?居ても立っても居られなくて来ちゃったよ メイドにお茶を持って来るようにいったから まあ,座って話をしよう」
「はあ・・・ミランダごめんよ、少しだけ付き合ってくれる?」
突然現れた人物に驚いたままのミランダは
声もなく頷くことしかできない
『今、サイラス兄上と言ったわよね?それってまさか・・ 』
メイドが手際良くテーブルにお茶やお菓子を置いていく
「いつも悪いね、ありがとう」
男性はニッコリ笑ってメイドにお礼を言っている
「いつも? まさか兄上、私のいない間にこの家に?」
「うん、もう王城の寝室に鍵かけて夜はこっちで寝てるよ 転移ポートですぐ行き来できるしね あ、君たちの邪魔はしないから安心して」
「どの口が・・・ああ、ミランダに紹介していなかったね 私の兄で国王だよ」
「サイラス.レーン.アスラだ、よろしくね」
「陛下、先程はしつれいしました、私はミランダと申します、よろしくお願いします」
「ああ、こちらこそタイミング悪く現れてすまなかったね、こんな美人と仲良く出来るなんてアレックスが羨ましいよ」
そう言ってウインクをする
「兄上、駄目ですよ!」
「ふふふ、さあ?なんのことかなぁ」
「聖女アイリはどうしてるんですか?」
「もうね、うんざり 顔見るのも嫌でね、最近は蕁麻疹まででるくらい、あそこまで見境がないともう聖女の正体を国民にバラしちゃいたい」
心底疲れたという顔でため息をつくサイラス陛下は、黒髪短髪で濃い金色の瞳をした男らしい顔だちの人だ
きっと王族というのは皆美形なのだろうなと、ミランダは思った
「そんな事したら、聖女信仰のように崇めている国民達から非難されるだろうから、
もう帰してしまいましょう、
平和な世の中に安心して、聖女は帰ってしまわれたと発表すればいいですよ」
「何!戻す術式が完成したのか?」
「術式を反転させてやってみましょう」
「元の世界に戻せるのだな?」
「理論上は、その筈です」
「・・・?成功するとは限らないのか?」
「もう、いいじゃないですか?彼女なら時間のズレがあっても生きていけますよ。
兄上の判断次第ですよ?」
ミランダは2人が物騒な話しをしているのは分かるが口を挟むことは出来ない事なので、静観している
「・・ああ、ローリーに相談してみるよ」
『また、夜にくるけど気にしないでくれ』
そう言ってサイラスは部屋から出て行った。
「ふう、ミランダごめんよ、驚いた?」
「少しね、聖女様ってどんなひとなの?」
「うーん、簡単にいうと、男好きというか・・ 私も標的になりそうだったから彼女の側では魔法で姿を認識されないようにしてるよ 兄上も我慢の限界みたいだし ローリー・・ローレンスは次兄なんだけど彼も賛成してくれると思う、そろそろ決断しないとね、初めは気の毒に思っていたんだよ、宰相の罠だったとしても彼女に罪は無いと思って、サイラス兄上も王妃として頑張ってくれるならって、聖女は国民から崇拝されるからね、無下にすれば王家に反感を国民が抱くだろうし
まあ、直ぐに彼女の本性は一目瞭然になったけどね ハーレムを作るらしいよ、彼女にとってここはその為の世界らしい」
「ハーレムって・・・イメージ的に男性側の発想という感じだけど、そんな事可能なの?」
「うーん、魅了の魔法でも使えればあるいは・・・だけど それだけじゃ難しいよね、 昔よその国の王様が、力で支配したハーレムは作っていたとかは、歴史書で見たことはあるけどね」
「ええ聞いたことがあるわ、ハーレムっていったらそんなイメージね」
「魅了でも、力でもその者達の心は手に入らないだろうに・・・
私はミランダだけでいい、君だけが私を見ていてくれれば幸せだ」
「ふふ、ありがとう嬉しいわ」
アレックスは私への気持ちを言葉にしてくれる それはとても嬉しくて心が温かくなる 私もアレックスが好き、お互いに大切に想いあっている
なのに 何処か冷めた気持ちの私が私を見てる 人の気持ちに絶対はないわ 愛し合っていてもこの人も裏切る時が来るかも知れない その時私が傷ついて壊れてしまわないように
きっとこれは私自身を守ろうとする気持ち
大丈夫、アレックスはそんな人じゃないわ
それから、一週間後 人々は驚く
聖女様は元の世界へと帰られた
アスラ国王サイラス陛下のお言葉が、国民に告げられた
「五年の歳月、聖女様はアスラ王国を見守り、平和な世界だと安心して帰っていかれた、彼女は本来の世界で、真に愛する者と幸せになるだろう、彼女の優しさに感謝している。」
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