異世界転生 勝手やらせていただきます

隠れ家と蜜月と

それぞれの悔恨

どうしてこんな事になったんだろう、
王妃になれるはずだったのに、あの日の出来事で、リンゼアナ王国は消滅した
王族や王都に住んでいた貴族も殆どが死んでしまった
今はストレイヤ王国の管理下に置かれている

獣人国の王様は私がルビーを卵から奪ったからドラゴンの怒りを受けたと言っていた
私の所為なの？
マーカスが悪いのよ、そう責めたくても
最近では寝て息をしているだけ、
こんな男と一緒にならなければ、あの時アンジェラに来た結婚話しだったのに、私が飛び付かなければ、あの時、あの時
と考えてしまう、後悔ばかりの日々

そんな時をただ過ごしていた、アンジェラに子供が生まれたと、お母様が教えてくれた　お祝いを持って一緒に会いに行きましょうとキース公爵家に先ぶれをだした

すぐに返事はキース公爵から届いた
「お祝いの言葉だけ頂きます、キース公爵家に大罪人を招待はできません　今後交流はお断りいたします」

返事にお母様と私はショックを受けた、
お母様は大罪人という言葉が許せないと、
国王に直訴しに向かった


数日中にリンゼアナ王国の事で、今までの調査結果を公表するので、大人しく待ちなさいと言われたそうだ、

一週間後、国民に向けリンゼアナ王国は正式にストレイヤ王国の一部となり、復興をめざす
その上で、今回の原因を作ったものが大勢の犠牲者をだし、ひとつの国を滅ぼした

それはリンゼアナの王族自身が原因であり　罪に対する意識の低さに遺憾を覚える

よって、今現在ストレイヤに避難している元リンゼアナの王族関係者は身分を剥奪し平民とする
大罪人　マーカスとアリエルは幽閉とし、その生涯をもってして犯した罪を償って貰う

その発表を聞いて、ユリシアとアリエルは絶望した、直訴してそうではないと、キース家を咎めてくれると思っていたのに、
世間に対してマーカスとアリエルは大罪人だと印を押したのである

それでも納得がいかないユリシアはヨハンに不満をぶつけていた

「ユリシア、アリエルはお前に似ているよ
自分の考えを絶対に変えない・・・
アリエルは後悔はしているが、それは今自分の置かれた境遇が気に入らないから後悔しているだけで、被害に遭った人達に対しての想いはないだろう
幽閉された先ではもう、どちらでもいいんだ　反省しようとしまいと、死ぬまで自由を奪われる　罰をうけるんだ」


「ヨハン！　あ、あなたは父親でしょ！あの子がそんな目にあうのに平気なの！？」

「アリエルは私の娘だ、だけどあの子が死に追いやった大勢の人達にだって、家族や未来があったんだ、　何故それがわからない？　罪を認めて罰を受け入れるしかないんだよ、あの子だけじゃない私達もだ！」

「そんな・・・」

「ああ、君とは理解し合えないという事は分かっていたよ、もう、これまでにしようじゃないか、ユリシア私達は離婚しよう」

「・・・」




それから、すぐにアリエルとマーカスは騎士団がやってきて、身柄を拘束され幽閉先に連れられていった
国王の発表があった日から、アリエルは自分の殻にこもり、ブツブツと独り言を言うようになっていた、既に正気を手放したのだろう


もう、2度と家族に会うこともない


ヨハンに去られたユリシアも最近では1人塞ぎ込み、美しかった容姿も急に老け込んだ　人を避けるようになり
ローズ公爵位をミハイルに譲った




その事を聞いたアンジェラも、複雑な気持ちだった、
あの時かけた守護魔法は正しかったのだろうか？アリエルお姉様もあの時リンゼアナ国王達と逝ったほうが今よりは楽だったのでは無いかと、考えてしまう

だけど・・・原因を作り出したのはアリエルだ　

こーゆーの前世で、因果律っていったかな、原因があって　この結果がある　

そして私は、まだかかったままの、ローズ家の加護を解除した