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隠れ家と蜜月と
女神の力
しおりを挟むユリシア様がローズ家に急いで来て欲しいと魔法で連絡をしてきた
便利だけどビックリするよね、急に目の前に手紙が現れると、
その内容は今、ローズ家に重要な方々が集まっていてあるお方が、アンジェラに会いたがっている 至急もうそれは急いで、転移して来なさい、と書かれた手紙だった
ユリシア様?急いで来いと言うことは分かったが 内容が怪しくなってなんだか行きたく無いような気がする文章ですよ
はあ、今度は何があったんだろ?
ダニエルに言うと、隣国の事もあるし一緒に行くと言ってくれた、心強いわ
身支度を整えて、ダニエルと手を繋いでローズ公爵家へと転移する
玄関前に到着して扉を叩くと執事が案内してくれた
通された部屋にはユリシア様とヨハン様
そして見た事の無い黒髪黒目の背の高い綺麗な顔の男の人がいた、
「ユリシア様 アンジェラ只今参りました」
「アンジェラ急に呼び出して悪かったわね、こちらは獣人国のアレス国王様です
アンジェラと話しがしたいそうなの」
「国王様、お会い出来て光栄です、アンジェラ.キースと申します」
「突然呼び出してすまなかったね、どうしても相談したい事があって アンジェラあなたの力が必要なんだ、どうか助けて欲しい」
「・・・要件を聞く前に、場所を変えてもよろしいですか?」
「ああ」
「ユリシア様ヨハン様失礼します」
私はダニエルとアレス国王さまを連れて、隠れ家の客間に転移した
アレス様は見慣れない部屋を見回している
「失礼しました、どうぞここでなら何を話しても大丈夫です」
ソファに座り 魔法でお茶を用意する
「ああ、そうか、ローズ家の者たちは君の力を知らなかったようだな」
「ええ、ダニエルは大丈夫ですので」
「そういうことなら、早速だが今回のリンゼアナ王国の出来事の原因から話そう」
話しを聞いた、アリエルのした事は知らなかったで終わることでは無いとアレス様は言っていた
神に手をかけた者は大罪だ
大罪を犯した者の魂は消滅する 次の生には繋がらない
もちろんマーカス王太子がダンジョンより持ち出した事がきっかけだが、ある意味彼はもう罰をもらっている 今ある姿は抜けがらで、体は朽ちても、魂は永久に狭間を彷徨うだろう
「竜王は深い地の中で大地からの魔力を吸収してこの世に産まれる準備をしていた
もう少しの所で体を引き離された
アンジェラよ、女神の力を持つ其方なら
竜王の魂を救う事が出来るかも知れない」
アレス国王は不思議な方だわ、この方の話しを聞いている間に頭の中には
ある映像が見えていた、これから起こるであろう 未来が
「そういう事なら 喜んで力になるわ」
アレス国王から真紅のルビーのペンダントを受け取る
両手で受けとり 胸の前で大事に握りしめて祈る
ー『ありがとう』と聞こえた
両手を広げてみると、そこにあるのは
ルビーのないペンダントだった
「アレス国王 確かに受けとりました」
アレスは金の瞳から涙をながし頷く
「ありがとう アンジェラ 貴方に生涯の感謝と忠誠を誓う。
どうか私のことはアレスと呼んでほしい」
私は笑顔で
「アレス、時が来たら知らせるわ、楽しみに待っていて」
「感謝する、私の力が必要な時はいつでも呼んでくれ 」
そしてアレスは一礼をすると 転移して帰って行った。
「ダニエルあのね、私達の子供のことなんだけど」
「ああ、かわいい赤ちゃんが生まれる様だね、アレス国王は俺にも見せてくれたよ
彼の願いかもしれないけど、竜王の父になれるなんて俺は光栄だよ」
「ふふふ、早く会いたいわね。」
「ああ、頑張るよ!」ニヤリ
それから10月10日後
キース公爵家の次期公爵に第一子の長男が生まれた、ハニーブロンドの髪に真紅の瞳を持つかわいい男の子だった。
名前はルーカスと、ダニエルが名付けた
もちろんアレス国王もお祝いに来てくれた
ずっと嬉し涙を流していた
髪色はアンジェラの色を受け継いだが
大きくなってくると、顔立ちはダニエルにそっくりになっていった
鑑定魔法では 魔力量♾️ / 特性 竜王
間違いなく竜王でした
3歳になったルーカスは「ちちうえ~」「ちちうえ~」と言ってダニエルにくっついて歩く、ルーカスが生まれた頃に公爵位を継いだダニエルは ルーカスが赤ちゃんの頃忙しくてあまり一緒に入れなかった分、ルーカスが付いてくると、何処にでも一緒に連れて行く様になった
ダニエルが領地を見てくるといえば「ぼくもいく」と馬車で行ってしまう
ダニエルは、心配なら転移でいつでもおいでとさっさとルーカスを連れて歩く
馬車で2人が出発するのを見送った後、
ルーカスの大事なクマちゃんのぬいぐるみがソファの下に落ちていた、
アンジェラは届けてやろうと、拾い上げた時にルーカスが「クマちゃん」と言って走ってきてクマを急いで抱きしめた、
「えっ?ルーカス取りに戻ってきたの?」
「うん、クマちゃんわすれたから、じゃあね ははうえいってきまーす」
目の前でパッと消えた・・・
あの子、いつのまにか、転移ができるようになっている⁈
アンジェラはぽかーんと息子の消えた場所を見つめていた
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