異世界転生 勝手やらせていただきます

仏白目

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ストレイヤ王国

15. ローズ家 6

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 驚いた、縁談の相手が変わったらしい、
 アトラスからダニエルに変更されたと聞いて驚いた 
 アトラスの魔法にばかり興味がいってしまい縁談の事はアンジェラの頭からすっかり抜け落ちていた

「それにしても、変更って?」

「もう、アトラス君で受ける内容を相手に送ってたからね
 国に出す前にその名前だけ変えて出すからって、まぁ、アトラス君にすれば婚約の取り消しよね、可哀想だけど、
 なんでもダニエルがアンジェラを気に入ったらしいわよ 次男では無く嫡男に変わるなんて条件は良くなったと思うけど?
 ダニエルはいい男だしね」
 ユリシア様は喜んでいるようだ

 公爵嫡男からの縁談を断るものはいないだろう




 それからすぐに婚約が決まった
 まあ、貴族の結婚は家同士の政略結婚が
 ほとんどだと聞くから 相手がダニエルというのが引っかかるが

 幼い頃の「ユリシア様に似てるね」と違って、最近言われる似てるは下心が含まれてる事に気がついた


「ユリシア様にそっくりですね」

 と言って来る人は多い、自分でも似ているなぁとは思う、でも時々私の見た目を通してユリシア様に傾倒している輩が近づいてくる、 

 似ている私を自分のモノにしたいとか、キモイことをいって来る奴もいた、

 だから線引きをしてる
「ユリシア様に似てる」といいながら
 をして来る奴はユリシアシンドロームの患者だ
(私が名付けた)

 最近も見つけたよ、いい奴だけどアトラスも同じ目をしてた。

 まあ、ダニエルはその目はしていないけど、女遊びが激しいとか噂がある男と幸せになれる気がしない、
 本当に嫌になったら、結婚してローズ家に直接迷惑がかからない立場を作ってから、
 とんずらさせて貰います!
 この世界では私は好きな様に生きたいもの


 1週間後にダニエルとの顔あわせを改めて設けられた、
 婚約者として、始まりの挨拶をしたいと、ダニエルからの申し出だった。


 その日の晩 夕食が終わり部屋に戻って
 外を眺めながら、物思いにふけっていると

 門から馬車が入って来るのがみえた、
「あれはお兄様の馬車だわ、帰ってきたのね?」

 ミハイルお兄様はアリエルお姉様の結婚式の後もリンゼアナ王国に残っていた、

 馬車からミハイルお兄様の姿を見て、嬉しくなったアンジェラは急いで 下の階に向かった
 階段を降りると大きな声が聞こえてきた
「初めからこうするつもりだったんだな!」
 まさかと思ったがミハイルお兄様が怒っている、こんな声を聞いた事ないわ・・
 いったいなにが?

 アンジェラはステルス魔法で姿を消して
 リビングの中に入った、

 ソファに座る ユリシア様とヨハン様の前にミハイルお兄様が立っていた

「どうしたの?ミハイルそんなに声を荒げて、」ユリシア様か宥める様に言っている

「父上と母上には言っていた筈です!
 私はアンジェラと一緒になりたいと、彼女が16歳になったら婚約すると!なのに!なぜ?アンジェラの縁談を決めたのですか!」

えっ?お兄様の好きな人って、私なの?

「落ち着きなさいミハイル!アンジェラにとって、こうするのが最善なんだよ」
ヨハン様がいい聞かす

「そうよ、ミハイルにあの子は相応しくないわ? だって クレアの子なのよ?
あんな子との間に子供が出来てもきっと
大した事のない魔力の子供しか出来ないわよ?」

「母上? 何を・・・」

「ローズ家を継ぐには私の様に膨大な魔力を持っていないといけないわ?
なのに、ミハイルもアリエルもヨハンに似てしまったのか、大した魔力量では無くて
がっかりなのに、さらに子孫の魔力量に響く様な相手となんてとんでもないわ」


ユリシア様の発言は驚きだったけど、
ああ、そうかと合点がいった
あのクレアを創り出したのはローズ家の考え方だったのだと、そして ここでも私はじゃまな存在だったのね と悲しくなった

「ユリシア、君はそんな風に私を見ていたのか?」

「?ヨハン、どうしたの?だって本当のことじゃない?」

「な・・・」

「母上・・・」

この空気を感じ取る事が出来ないユリシア様は不幸な方ね



それからの私は何も知らないふりで今までの様に生活した、16歳まで


ヨハン様は別邸で生活する様になり、
ミハイルお兄様も私が嫁いだら
別の屋敷で生活すると言っていた
半年前にお兄様も婚約者がきまり、、
ユリシア様も喜んでいたとか

そうそう、ダニエル様とは改めて設けられた婚約の挨拶の場で、私に子供の頃にとった失礼な発言を誤ってくれたわ
婚約者になって、改めてプロポーズもしてくれたの、片膝をついてのあのポーズで
単純よね?引っかかりが消えたらいい人に見えてきたわ 

そして今日は私とダニエルの結婚式
家を出発する前にユリシア様に挨拶をして、ユリシア様のくれた魔法の杖を返す

「アンジェラ これがなければ魔法が使えないわよ?」

私は何も答えずに 笑顔で

「今まで、お世話になりました ユリシア様 さようならです」

そしてダニエル様の元に瞬間移動した


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