異世界転生 勝手やらせていただきます

仏白目

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ストレイヤ王国

11. カオル

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「あら、カオル久しぶりじゃない?」
ここは、お気に入り食事処で料理は絶品!夜はお酒もあるからそれ目当ての客が多い、今晩も賑わっている 
前世の居酒屋みたいな感じで気に入ってるの、店に入るなり声をかけて来たのは店主のカルナさん 気のいいおばちゃんで旦那さんが腕のいい料理人

「久しぶりです、最近忙しくて息抜きしに来たの!」

「あらあら、今日は何を食べる?サービスするわよ~」

「とりあえずエールとアモ鳥の串焼き2本!あとは今日のおススメ!よろしくぅ」

注文しながら1番奥の目立たない席にすわる、夜の街はガラの悪い男達に絡まれたく無いから認識阻害する魔法をかけて街を歩いてくる、店の中は解除してマントのフードをかぶって席に着く ほぼ同時にジョッキのエールがテーブルにドンと置かれる、

「はい、エールとアモ鳥の串焼き2本と本日のおすすめはチーカロニだよ熱いから気をつけてね~」
ジョッキビールとデカイ焼き鳥とチョットクセの強いチーズグラタンのような料理
がテーブルに並んだ コテコテのギラギラだ、背徳感満載な料理とビール 堪らないわ!
両手を合わせて頂きます!
まずはエールをゴクゴク!プハ~!たまらん!
つぎはアモ鳥の串焼きをパクっと一口!
ん~このパリパリの皮が堪らない 肉汁と皮の油が甘くて美味しい!
あー生きててよかった!
さぁ今日のおススメのチーカロニ!
大きなマカロニの中に青菜とお肉が詰めてあってたっぷりのチーズをかけて焼いている チーズの匂いがチョットきついけど
それが癖になる感じ エールにとってもあう! あー幸せ!



脳内食レポをしながら 料理に舌鼓を打っていると、

「ずいぶん、美味そうに食べるんだな」
隣の席に男が1人いた、この店の奥の席は2つ小さなテーブルがある
私が座った時には誰もいなかったから
後から来たのだろう・・・
恥ずかしい 食べるのに夢中で気がつかなかったわ

「ご注文はお決まりで?」
「ああ、隣の方と同じ物を!凄く美味そうだ!」
「はいよ」

気を取り直して続きを食べていると、隣りにも同じ物が届いた、
「はい、熱いから気をつけて食べてね~」
カルナさんがニコニコしながら届けている

「それにしてもお客さんモテるだろう?
いゃ~男前だわ! ごゆっくり~」

カルナさんは、いつもの軽い口調で隣りの男の接客をすると、私の方を見て

「そうそう!カオルがこないだくれたローションの試作品あっただろう?アレ凄く良かったよ、シミが綺麗になったんだよ!」

「ああ、それは良かった まだ、残ってる?」

「まだ半分はあるんだけどね、旦那の妹が私の肌を見て欲しいって騒いでね
どこで売ってるんだ!て、しつこいんだよ」

「ふふふ、そんなに?まだ販売はしていないから、試供品としてカルナさんに魔法便でここに送るよ、妹さんにもあげてね
近いうちに販売するからよければ買ってね」

「ああ、助かるよ あの子ソバカスが酷くてね、長年悩んでいたんだよ、ありがとうね!」

「どういたしまして!」

あとからカルナさんがフルーツ盛りを持って来てくれた、サービスだって!
今日はもう一杯飲んじゃおうかなぁ

と思っていると、エールがドンとテーブルに置かれた
「?」
「これは隣の男前さんからだよ!」
隣りをみるとエールを持ちあげてニコッと笑った、ま、眩しい笑顔だわ!
ガッチリした体に金髪碧眼の男前が微笑んでいる!
断る理由は無い!望むところだ!
私はエールの入ったジョッキを片手で持ち上げて男のジョッキと軽くぶつけて
頭に被っていたフードをはずす

「いただくわ!」ニヤリ
「ああっ」ギラリ

腰に手をあてて、一気に飲み干しテーブルにドンっとジョッキーをほぼ同時に置いた

「やるな」

「あなたもね」  ニヤリ

「店主エールをドンドン持ってきてくれ!」

「はいよ~!!」カルナさんも察したのか既に片手に2杯ずつ持っている

テーブルに置かれたエールのジョッキーを引っ掴み喉に流し込む!

5杯目を飲み終えた所で冷静になった

『お持ち帰りはごめんだよ!』

体の内部にステルス魔法クリーンをかける

これで!ゼロだ!その後も一杯飲む度に
ステルスクリーンをかけてチャラにしてるので全然酔わない あれ?これって、なんかつまらないなーと思ってると男前のお兄さんがフラフラと椅子に倒れ込んだ、よっしゃ勝負あり!

勝利の喜びを感じたのは一瞬だった

なんで!こんな事になった?

胃袋にクリーンをかけて、食べた物ゼロじゃん!あの美味しかったのもゼロじゃん!

なんだよ!この男!人のストレス解消タイムを台無しにしてくれて!もうっ!

どうしてくれよう!このムカつく気持ちを


よし!・・・お持ち帰りしてやるか?
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