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8.触れてほしい※

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「アーフェル、いつまでもそのままのお前で俺のそばにいろよ? 逃げようとしたら……俺、何するかわかんねぇから」
「逃げる? なんで? むしろ僕はもう遠慮しないでルアルといられるのに?」
「ぐ……可愛い。本当になんでそんなに可愛いんだ?」
「や、やめてよ……恥ずかしいから。……でも、その……僕、そろそろ……触れて、欲しくて……」
 
 深い口づけで身体に灯っちゃった種火は、話しながら接触しているルアルの下半身のせいで意識すればするほどジリジリと内側を熱くする。
 僕の控えめなおねだりを聞いたルアルは少し驚いて、でもいつもみたいにくくっと笑って、なのに蕩けるような笑顔を見せてくれた。
 核が弾けそう! 死んじゃうっ!
 
「俺も結構限界。でも前回から間空いてるし、今日はちゃんと優しくしたいから」
 
 そう言うとルアルの冷たい指先が服の中に入り込んでくる。器用に動いて僕の敏感な場所ばかりまさぐられた。前のときと同じだ。触れられた部分がひんやりとしたあと急に熱をもってくる。
 
「ふっ……んんっ」
「もっと聞かせろ」
「ルアルぅ……ジンジンする……」
 
 いつの間にか僕の服は全部はぎ取られていて、なのにルアルは服を着ているのがなんか嫌だ。もっと近くで触れたい……ルアルとくっつきたい……。
 
「ね……ルアルも、脱いで……お願い」
「ん」
 
 バサリと服を脱ぎ捨てたルアルはやっぱり彫刻みたいだ。でもルアルは完璧な美しさを持った彫刻じゃない……意外と悩んだり嫉妬して八つ当たりもするような普通の、僕の大切なヒト。
 指先は冷たいけど、そこ以外は熱いくらいの熱を持ってる。特に僕にたまに当たる彼の中心は火傷しそうに熱く感じる。
 
 僕を後ろから抱きしめて、肩に首にとキスを落としながら指を後ろにゆっくりと挿れてきた。
 
「ぁ……」
「痛くないか?」
 
 僕はコクコクと頷きながらソコを思わず締めてしまって……ルアルに力を抜くよう言われちゃった。本当に前と比べ物にならないくらい甘く時間をかけて愛撫されてる。正直言って、こんなのもたないよ……。
 
「ルア、ル……僕、なんか……来ちゃいそう……」
「ああ、そのままいいぞ」
「でもっ……僕だけ……だ、だめっ……あっ!」
 
 身体が勝手にビクビク跳ねる。この間より執拗にいじられているからか、我慢のきかなくなった僕の身体は痙攣が止まらなかった。そして、僕のソコは前に知ってしまったからなのか……深いところの快感を待ち望んでズクリと疼く。
 
「あぅ……ルアル、お願い。…………欲しい。ルアルが欲しいっ」
 
 この間は言わされた台詞……でも耐えられなくて自分から振り返ってしがみついてねだれば、ルアルが優しい瞳で僕を見つめてくる。僕、この間は気付いてなかったよ。こんな瞳で見つめられてたなんて……。こんなの、言葉がなくたってわかるじゃないか。
 
「アーフェル、体勢つらくないか?」
「ん……平気。ベッド直したの?」
「こないだ流石に外で乗せたことはちょっと反省して……」
 
 改めて言われると恥ずかしいな。まあ、あれは確かに他の精霊に見られててもしょうがないような感じだったからね……。精霊は奔放なのも多いからさほど気にされてないとは思うけど。それに、人間だってたまに人がいないからか別館の敷地にコソコソと来て致していくのがいる。だからこそ、僕はそういう行為のことを知ってたんだからね。
 
「でも……あれはルアルにいっぱい抱きしめてもらえたから……僕は幸せだった、よ?」
「ああもう! アーフェルはなんでそんなに可愛いんだ……挿れたい」
「ふ、ぁ……」
 
 僕の膝裏をぐっと押さえ込まれて、ヒクヒクとしている僕の窄まりにルアルの硬いのが……。ちょっとの不安と期待の入り混じった不思議な感情に支配されてきゅんとなる。
 ……来るって思ったのに、ルアルの剛直は僕の窄まりの上をヌルヌルと行ったり来たりするだけだ。
 
「な……んで?」
 
 焦れた僕がそう呟いた瞬間、ルアルのモノが僕の内側を埋めていく。
 前回と違ってぴりっとした痛みもなく、ルアルが腰を揺らしながらゆっくりゆっくりと僕の奥へ入ってくるのがわかる。
 
「あぁ、やっぱり美味いな。香りもヤバい……」
「はっ……うぅん……お、く」
 
 身体の奥でルアルの先端が僕の奥をぐりぐりと擦っている。多分、ルアルはこの奥に入りたいんだと思う……この間も無理矢理開かれて入られたし。でもこの間と違うのは、僕がもうすでに気持ちよくてどうしようもない状態になっちゃってるってこと。
 
「奥、緩んできてるな。気持ちいい?」
「きもち、いい……ルアル、ルアル……」
 
 脚をルアルの肩に引っ掛けられて、ゆさゆさと揺すぶられる。僕の奥の隙間をぐりぐりしていた先端がクポクポと嵌るようになるとルアルの表情がとたんに色っぽく変化してくる。
 
「あー……やばい。アーフェルの中で溶けちまいそう。ぐっ……良すぎんだろ」
「んっんっ……んーっ」
 
 ルアルの剛直が少し出入りするだけで僕の内側全体が刺激されて、それだけでもう何が何だかわからなくなりそうなほど気持ちいい。僕の両脇についているルアルの手首を思いっきり握りながら快感の大きな波に耐えていた。
 
「アーフェル? 我慢しなくていい」
「だって、僕、さっきも……」
「いいんだ、今日は時間たっぷりあるんだから。何度でも達すればいい」
 
 僕に話しかけつつも根本まで挿れたソレで奥をぐっぐっと優しく押されて身体が震える。
 イキたい……ルアルが与えてくれるこの快楽の海に溺れて蕩けてしまいたい。でも……。
 
「あの……ルアルにぎゅって、されたい。この間……みたいに、して……」
 
 僕がルアルに両腕を伸ばせば、上半身を寄せて掴まりやすくしてくれる。そして僕がルアルの首に腕を回した途端に背中を支えられながら身体を起こされた。これ以上入らないくらい埋まってたと思うのに、ルアルのがズンと奥に突き刺さる。
 
「ああっ……」
「この体勢、アーフェルと密着して俺も好きだ」
「る、あ……ぅ……変に、なりそ……だよ」
「なれよ。アーフェルをそうできるのは俺だけだって刻み込んでくれ」
 
 下からトントンとリズミカルに揺さぶりながら、僕の胸の飾りに舌を這わせるルアルは優しいのに意地悪で……。あ、だめだ。下腹が攣りそうになるくらい痙攣をくりかえしてて、前みたいに自分の意思じゃどうにもならなくなってきてる。
 
「ルアルっ! イっちゃう……キス、して! お願いっ」
 
 僕の切羽詰まった懇願にルアルはすぐ応えてくれて、上も下も深く繋がりながら僕は達して蕩けていった。
 僕だけが何度も達してルアルは……なんて思ったけど、全然硬いのが収まらないだけでちゃんとルアルも何度か達してたみたい。『みたい』っていうのはもちろん、僕が意識を手放しちゃったからなんだけど。でも、明け方になっても僕は木の中に戻ることはなかった。
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