17 / 18
マカル視点
17.婿取り
しおりを挟む
九体が協力しているからか、かなり防壁の積み上げ速度が早い。こんなことできるなんて知らなかったんだが。さすがにチビたちはまだ力仕事はできないから、室内にいてもらっている。
「今日は俺に甘えたい日なのか?」
俺の子は気分屋だ。ハルロスに一日中ベッタリなときもあれば、俺の頭から降りないときもある。今日は俺の頭に居座るつもりのようだ。
「お前の影響で、他の子も随分甘えてくるようになったけどな」
「あはは。可愛いよねぇ。俺、マカルの子も欲しいって頼んで良かった」
「いきなりああいう作戦はやめろ……。つーか、チビたちにも名前をつけなきゃだな……」
「うん……苦手……」
同じ音を二回繰り返す名前も、どんな音でもいいわけじゃないからだんだん厳しくなってきている。でもなんとかやるしかない。次にミミが発情したらまた増えるわけだからな。
どうやらミミも防壁作りに一生懸命らしく──そりゃハルロスや子どもたちの安全や未来がかかっているもんな──発情期はなかなかこない。
「立て続けはつらいから、少し安心したよ。ひぃ爺さんの記録からすると年単位で間があくこともあるらしいし」
「そうなのか。確かにそのほうが、チビの年齢も開くからいいかもな」
「マカルは魔力契約書作れそう?」
「まだだけど、魔導札の簡単なのなら作れるようになってきた」
どうやらハルロスは魔力を扱うのはあまり得意ではないらしい。文字を書くのも絵を描くのもあんなに上手いのにな。本人は気にしているっぽいけど、俺からしたらなんでも一人で完璧にできちまうよりか可愛くてたまらない。
「すごい……時間停止も作れるようになる?」
「それも目標のひとつだ。卵、保管しときたいだろ?」
「うん。ありがとう、マカル! 大好き!」
◇◇◇
1年以上の時間はかかったけど、俺はちゃんと効力のある魔力契約書を作り上げることに成功した。その頃には防壁も完成していて、自然の森のまま切り離された俺たちの世界ができていた。出入り口がひとつというのも、俺とハルロスからしたら好都合。
野生動物もそれなりにいる状態で囲まれているから、乱獲さえしなければ生態系もそこそこ維持できそうだ。こんな広い範囲でよく作ったよな。獲物の捕獲とか、そのへんは触手たちに任せたほうが上手くいきそうだから、相談しながらやっていこう。
契約書も作れたし、俺は試しに一人スカウトしてみることにした。なかなか街に卸しに来られなかったけど、やっといろんな準備ができたからな。俺の直感で選んだけど、薬にも興味を持っている男だし、素直で誠実で条件に当てはまる。
「わ……私なんかでいいんですか? 初従業員なのに!?」
「むしろ、あの薬だからこそ人物を厳選する必要があるんでね。給金はそれなりに出すし、休みも俺たちと違って従業員には出す。研究所の貴重な書物も読み放題だ。ただ、デメリットもそれなりにある。まず、世間と切り離された山の中腹に住み込みになって、ほぼ帰れないと思ってほしいし、機密があるから魔力契約を結んでもらう。つまり、給金の使いどころがあまりないのと、学んだことを活かして自分で事業をするのは無理ってことだ。そういう意味ではかなり制限があるから断ってもらっても構わない。今ここで即答しなくていいから、三日後によく考えた上で返事をしてくれ」
俺はちゃんとデメリットも説明する。契約とは信用だ。このへんはしっかりやらないとな。ここをクリアしてもらって触手たちといい関係が築けるなら、そこで初めて婿候補だ。
最初から婿候補であるわけじゃないから、その話はあえてしなくてもいいだろう。これは従業員とは別の話だから信用に関わる問題ではない、はずだ。
結論から言うと、この男は契約に応じた。しかも、来てみればなかなかに肝が据わっていて、触手たちを見ても俺みたいに叫ぶこともなかったのは嬉しい誤算だ。
むしろ触手よりハルロスの美しさに腰を抜かしそうになっていたくらいで、それでも俺の伴侶であり薬の開発者と紹介したら、ちゃんと礼儀正しく接してくれている。ハルロスに色目を使う気配もないし、さすが俺の見込んだ男だ。
「いいやつが来てくれて助かってる」
「ほんとにねぇ。あんなにすぐに触手たちと仲良くしてくれるなんてびっくりした。触手たちの名前っていうか識別はなかなか難しいみたいだけど。あはは」
もともと薬に興味のあったやつだから作り方を覚えるのも早くて、ハルロスと二人にしても大丈夫なくらい真面目なやつだ。ハルロスと性格が似ているというか、休日はほぼ一日中書物を読んでいる。触手とも遊んでくれて、とても仲良くしてくれててありがたい。
本当に当たりだった。是非とも婿になってもらいたいもんだ。
この男と番いたいかこっそり触手たちに聞いたら、案の定希望した子がいた。あとはあの男が受け入れるかどうか、だが。
「は、え? 触手と……って、ええ!?」
「驚くのも無理はない。でもな、ここにいる触手たちはみんなハルロスの子なんだ……あー、一体だけ俺の子が混ざってるけどな。詳しい生態についてはハルロスから聞いてもらいたいんだが、人間の雄と番って子孫を残さなきゃいけないんだ。君を見込んで、婿になってもらいたい。が、これも意思は尊重するし、断っても解雇にはしないから安心してくれ。今までみたいに働いてもらえたら助かる」
そりゃあ驚くだろうし、俺がどうしてもケツを許せないように人によっては嫌悪感もあるよな。だから、よく考えてもらってでいいんだ。そう思って、いろいろ説明したけど、目をつぶって眉間をぐりぐりしながら目の前の男が答える。
「う、うーん……ちなみにどの子ですかね?」
「え、あ、ネネだな」
「あー。なるほど……。わかりました、一応前向きに検討します。もう少しネネと仲を深めてもいいですか?」
意外な答えにこっちが驚いた。でも聞けば、ネネはこの男にかなり懐いていて、いろいろ手助けしてくれたり蜜玉をくれたりしているんだそうだ。それで、他の触手よりもネネには好感を持っていたし、ネネだけはすぐ識別できるっていうんだから、ネネもやるじゃないか。
まだ先のことかもしれないが、仮に彼らが交合するとなったら俺たちに見られるのは嫌だろうと、急いで広めの部屋を作ってやった。アレの最中は触手に任せておけば、身体の心配はいらないから部屋さえあればいいしな。
「あ……の、ネネを受け入れることにしました……」
「本当か! ありがとう! ネネも喜ぶ」
「でも、その、私に産めますかね……それが不安で」
「大丈夫だよ。俺も最初は怖かったけど、触手は優しいし絶対痛いことはしないから……ていうか、アッチの刺激は強いよ。気持ち良すぎてね。でも、大丈夫。俺は何度も産卵してるし。子ども、可愛いよ?」
男はネネを受け入れてくれて、見事、二週間後に五つの卵を産んでくれた。他の触手に教えられて部屋に行くと、相当快楽責めにされたのか、男は魂が抜けたような蕩けた顔になっているし、ハルロスのときと同様に美しく健康的になっている。
美しくなると言っても、見た目がガラリと変わるわけじゃなくて、持って生まれた素材を、いい方に振り切ったらこうなるだろうなって感じなんだけどな。ハルロスは元が良かったんだろう……それこそ曽祖父もこういうことをしてたわけだし。
男も復活してから自分の顔や身体を見て驚いていたな。それは見ていて少し面白かった。
「今日は俺に甘えたい日なのか?」
俺の子は気分屋だ。ハルロスに一日中ベッタリなときもあれば、俺の頭から降りないときもある。今日は俺の頭に居座るつもりのようだ。
「お前の影響で、他の子も随分甘えてくるようになったけどな」
「あはは。可愛いよねぇ。俺、マカルの子も欲しいって頼んで良かった」
「いきなりああいう作戦はやめろ……。つーか、チビたちにも名前をつけなきゃだな……」
「うん……苦手……」
同じ音を二回繰り返す名前も、どんな音でもいいわけじゃないからだんだん厳しくなってきている。でもなんとかやるしかない。次にミミが発情したらまた増えるわけだからな。
どうやらミミも防壁作りに一生懸命らしく──そりゃハルロスや子どもたちの安全や未来がかかっているもんな──発情期はなかなかこない。
「立て続けはつらいから、少し安心したよ。ひぃ爺さんの記録からすると年単位で間があくこともあるらしいし」
「そうなのか。確かにそのほうが、チビの年齢も開くからいいかもな」
「マカルは魔力契約書作れそう?」
「まだだけど、魔導札の簡単なのなら作れるようになってきた」
どうやらハルロスは魔力を扱うのはあまり得意ではないらしい。文字を書くのも絵を描くのもあんなに上手いのにな。本人は気にしているっぽいけど、俺からしたらなんでも一人で完璧にできちまうよりか可愛くてたまらない。
「すごい……時間停止も作れるようになる?」
「それも目標のひとつだ。卵、保管しときたいだろ?」
「うん。ありがとう、マカル! 大好き!」
◇◇◇
1年以上の時間はかかったけど、俺はちゃんと効力のある魔力契約書を作り上げることに成功した。その頃には防壁も完成していて、自然の森のまま切り離された俺たちの世界ができていた。出入り口がひとつというのも、俺とハルロスからしたら好都合。
野生動物もそれなりにいる状態で囲まれているから、乱獲さえしなければ生態系もそこそこ維持できそうだ。こんな広い範囲でよく作ったよな。獲物の捕獲とか、そのへんは触手たちに任せたほうが上手くいきそうだから、相談しながらやっていこう。
契約書も作れたし、俺は試しに一人スカウトしてみることにした。なかなか街に卸しに来られなかったけど、やっといろんな準備ができたからな。俺の直感で選んだけど、薬にも興味を持っている男だし、素直で誠実で条件に当てはまる。
「わ……私なんかでいいんですか? 初従業員なのに!?」
「むしろ、あの薬だからこそ人物を厳選する必要があるんでね。給金はそれなりに出すし、休みも俺たちと違って従業員には出す。研究所の貴重な書物も読み放題だ。ただ、デメリットもそれなりにある。まず、世間と切り離された山の中腹に住み込みになって、ほぼ帰れないと思ってほしいし、機密があるから魔力契約を結んでもらう。つまり、給金の使いどころがあまりないのと、学んだことを活かして自分で事業をするのは無理ってことだ。そういう意味ではかなり制限があるから断ってもらっても構わない。今ここで即答しなくていいから、三日後によく考えた上で返事をしてくれ」
俺はちゃんとデメリットも説明する。契約とは信用だ。このへんはしっかりやらないとな。ここをクリアしてもらって触手たちといい関係が築けるなら、そこで初めて婿候補だ。
最初から婿候補であるわけじゃないから、その話はあえてしなくてもいいだろう。これは従業員とは別の話だから信用に関わる問題ではない、はずだ。
結論から言うと、この男は契約に応じた。しかも、来てみればなかなかに肝が据わっていて、触手たちを見ても俺みたいに叫ぶこともなかったのは嬉しい誤算だ。
むしろ触手よりハルロスの美しさに腰を抜かしそうになっていたくらいで、それでも俺の伴侶であり薬の開発者と紹介したら、ちゃんと礼儀正しく接してくれている。ハルロスに色目を使う気配もないし、さすが俺の見込んだ男だ。
「いいやつが来てくれて助かってる」
「ほんとにねぇ。あんなにすぐに触手たちと仲良くしてくれるなんてびっくりした。触手たちの名前っていうか識別はなかなか難しいみたいだけど。あはは」
もともと薬に興味のあったやつだから作り方を覚えるのも早くて、ハルロスと二人にしても大丈夫なくらい真面目なやつだ。ハルロスと性格が似ているというか、休日はほぼ一日中書物を読んでいる。触手とも遊んでくれて、とても仲良くしてくれててありがたい。
本当に当たりだった。是非とも婿になってもらいたいもんだ。
この男と番いたいかこっそり触手たちに聞いたら、案の定希望した子がいた。あとはあの男が受け入れるかどうか、だが。
「は、え? 触手と……って、ええ!?」
「驚くのも無理はない。でもな、ここにいる触手たちはみんなハルロスの子なんだ……あー、一体だけ俺の子が混ざってるけどな。詳しい生態についてはハルロスから聞いてもらいたいんだが、人間の雄と番って子孫を残さなきゃいけないんだ。君を見込んで、婿になってもらいたい。が、これも意思は尊重するし、断っても解雇にはしないから安心してくれ。今までみたいに働いてもらえたら助かる」
そりゃあ驚くだろうし、俺がどうしてもケツを許せないように人によっては嫌悪感もあるよな。だから、よく考えてもらってでいいんだ。そう思って、いろいろ説明したけど、目をつぶって眉間をぐりぐりしながら目の前の男が答える。
「う、うーん……ちなみにどの子ですかね?」
「え、あ、ネネだな」
「あー。なるほど……。わかりました、一応前向きに検討します。もう少しネネと仲を深めてもいいですか?」
意外な答えにこっちが驚いた。でも聞けば、ネネはこの男にかなり懐いていて、いろいろ手助けしてくれたり蜜玉をくれたりしているんだそうだ。それで、他の触手よりもネネには好感を持っていたし、ネネだけはすぐ識別できるっていうんだから、ネネもやるじゃないか。
まだ先のことかもしれないが、仮に彼らが交合するとなったら俺たちに見られるのは嫌だろうと、急いで広めの部屋を作ってやった。アレの最中は触手に任せておけば、身体の心配はいらないから部屋さえあればいいしな。
「あ……の、ネネを受け入れることにしました……」
「本当か! ありがとう! ネネも喜ぶ」
「でも、その、私に産めますかね……それが不安で」
「大丈夫だよ。俺も最初は怖かったけど、触手は優しいし絶対痛いことはしないから……ていうか、アッチの刺激は強いよ。気持ち良すぎてね。でも、大丈夫。俺は何度も産卵してるし。子ども、可愛いよ?」
男はネネを受け入れてくれて、見事、二週間後に五つの卵を産んでくれた。他の触手に教えられて部屋に行くと、相当快楽責めにされたのか、男は魂が抜けたような蕩けた顔になっているし、ハルロスのときと同様に美しく健康的になっている。
美しくなると言っても、見た目がガラリと変わるわけじゃなくて、持って生まれた素材を、いい方に振り切ったらこうなるだろうなって感じなんだけどな。ハルロスは元が良かったんだろう……それこそ曽祖父もこういうことをしてたわけだし。
男も復活してから自分の顔や身体を見て驚いていたな。それは見ていて少し面白かった。
28
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
選択的ぼっちの俺たちは丁度いい距離を模索中!
きよひ
BL
ぼっち無愛想エリート×ぼっちファッションヤンキー
蓮は会話が苦手すぎて、不良のような格好で周りを牽制している高校生だ。
下校中におじいさんを助けたことをきっかけに、その孫でエリート高校生の大和と出会う。
蓮に負けず劣らず無表情で無愛想な大和とはもう関わることはないと思っていたが、一度認識してしまうと下校中に妙に目に入ってくるようになってしまう。
少しずつ接する内に、大和も蓮と同じく意図的に他人と距離をとっているんだと気づいていく。
ひょんなことから大和の服を着る羽目になったり、一緒にバイトすることになったり、大和の部屋で寝ることになったり。
一進一退を繰り返して、二人が少しずつ落ち着く距離を模索していく。
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる