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マカル視点

11.交合の手伝い?*

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「あ……だめ……はぁん」
「ハルロス、なんつー声……」
「だめだめだめだめ! マカルがっマカルが……いる、から、それはだめぇ」
 
 どういうことだと思ったら、ハルロスのアヌスに触手が入り込んでぐずぐずにさせられていた。なんという……なんという……卑猥とかスケベとかそういう話じゃない。これは芸術じゃないだろうか。いやまあ、ビンビンにおっ勃てて何を言っているんだって感じだろうけど。
 
 ハルロスの全身を這う細めの触手と、ペニスに吸い付く触手、それとアヌスに出入りしている触手……ハルロスの身体が持ち上げられていて、二人が一体になっているその姿は、神秘的で。

 手伝わさせてとは言ったものの、俺が触れていいものではないような気さえしてくる。だめだとうわ言のようにつぶやき続けるハルロスから視線は外せずに、少し後ずさりすると何かが背中に当たった。
 
「うわぁ!」
 
 なぜか触手が俺を巻き込み、ハルロスの側に引き寄せられた。
 
「えっ、えっ? なんで?」
「んぐっ……お、く……だめぇ、くるし、まだ、む……りぃ」
 
 触手が俺の手に巻き付き、ハルロスに触れさせた。その途端、ぴくんとハルロスが震えて、少し焦点の合わない視線を向けてくる。快楽に蕩けていると言っていいだろう色っぽい表情だ。
 
「マカルぅ……」
 
 すると、触手がハルロスの口元につぶつぶのついた触手を寄せて含ませる。口元からトロリと液体が溢れ、それがまたいやらしくて……俺は思わずハルロスの口に吸い付いてしまった。
 液体ごとハルロスの舌を吸えば、とても甘い。それにハルロスの柔らかい唇と熱い舌が気持ちいい。
 
「ハルロス、気持ちいい?」
「きもひぃ……でも……」
「いいんだ。お前の触手がいいって言ってるんだから」
「っじゃ、なくて……あぅっ、あああっ」
 
 じゃなくて? よくわからないけど、ハルロスが気持ちいいならいいか。俺が加減を間違えなきゃ触手も許してくれているっぽいし、これは彼女(?)的に浮気にはならないってことでいいのか。なんてふと下を見れば、ハルロスのアヌスをぐずぐずにしていた3本の触手が抜け、その代わりに1本のものすごく太い触手が入り込もうとしていた。
 
「え、それハルロスに入るのか? 触手、さん?」
「たま、ご……」
 
 卵? どういうことだと感じた疑問はすぐ解消された。
 これは、エロい。なんというか、俺はちょっと触手に断って、1回外に抜きに行った。いや、しょうがないだろ? 今までよく我慢していたと思うし。
 
 ハルロスは卵を産み付けられて、その間も与えられる刺激で何度も絶頂させられていた。あの甘い汁がどうやらハルロスの栄養となっているみたいだ。それに気づいたのは、日が経つにつれて、さらにハルロスの肌に張りが出て、食事をしていないにも関わらず痩せるどころか色艶が良くなっていたからだ。ついでに舐めさせてもらっている俺もあまり腹が減らなかったし……。
 
「すごいな、触手……というか、たまになら俺にもアレを飲ませてくれるんだから気前がいいというか、なんというか」
 
 俺の立ち位置ってなんなんだろう。ハルロスを愛撫するおもちゃ的扱いなんだろうか。それでも役得ではあるんだけど。
 
 ああ、股間が痛い。また抜きに行ってこようかな……。というか、そろそろアレが始まって2週間なんだけど、いつまで続くんだろうか。本来なら俺はもうここを出ている予定だった。でも、こんなの放置して帰れるかって思って、ここに留まり続けている。
 
「あっあっあっ……で、る……でちゃ……」
「ハルロス!?」
 
 近寄ると触手がハルロスを下ろそうとしているから、俺はそっとハルロスを抱えるように手を伸ばした。俺が手を伸ばしたからか、触手が俺の腕のほうにハルロスを乗せてくる。ちゃんと協力者として認識されているようでホッとした。
 
「くるし。きもち……あうぅ」
「なぁ、触手、さん。俺、どうしたら? このまま支えてたらいいのか?」
 
 声をかければ触手は俺を座らせて、ハルロスを脚の間に抱えるように動かされた。ハルロスのペニスから触手が外れ、ずっと見られなかったピンク色の色素の薄いペニスが現れて俺のほうがまた勃起してしまう。キレイで目が離せない……。
 
「あぐぅ……」
 
 呻き声とともに乳白色の玉がハルロスから産み落とされた。そのたびにハルロスのペニスから白いものが溢れ出て、俺は俺で自分の下着の中に暴発させていたけど、もうそれどころじゃなかった。
 
「あ……うぅ……きょ、は……おち、ない……」
「落ちない?」
「じかん、てい、しの札……まに、あわなかった……うう」
「札? 魔導札みたいなやつ? 確か、商品の中にあったような……必要なのか? 待ってろ」
 
 抱えていたハルロスを触手にもたれさせると、俺はマジックバッグを持ってくる。魔導札なんて高価なもの滅多に売れないんだけど、時間停止のやつだけはたまに買う客がいるから2枚ほどは一応持っているんだ。
 
「こういうのだけど。使うのか?」
「はぁはぁ……いつか、おれい、するから……いち枚」
「いいって。どうするんだ?」
「おれの、たまご、いっこだけ、ほぞ、ん……して……箱、あ……るから」
 
 ハルロスの指差す方向を見ると、破れた札の貼ってある箱が部屋の隅にあった。その箱を引き寄せて、一応触手にも聞いてみる。
 
「えっと、ハルロスがこう言ってるけど、一個ここに入れても?」
 
 知能が高い触手は俺が言い終わる前に一個の卵を箱に入れてくれた。いや、本当に賢いな。いいのか? お前らの卵だろ?
 
「札、はって……ふか、早い……」
「ああ。わかった」
 
 俺が箱に札を貼ったのを見届けたハルロスは、安心したのかふぅっと目を閉じて寝てしまった。

 触手がハルロスを抱えているから安全だろうと思って、俺は外に行って汚れた下着を洗った。触らずに達してしまうなんていつぶりだろう。十代のころの夢精とかそんなくらいじゃないだろうか。でもあの産卵シーンはそのくらいエロかったんだ。脳にこびりついて一生忘れられなさそう……。
 そんなことを考えながら室内に戻ると、触手がまた俺を引き寄せる。
 
「ちょっ、ちょっと。なになに?」
 
 触手が俺にあの甘いつぶつぶをくれる。お礼ってことだろうかと、ありがたく食わせてもらった。最初は少し抵抗あったけど、ハルロスも食べているし、ハルロスの口を通じて俺も何度も飲んじゃってるからな。それに爽やかな酸味のあるスッキリとした甘みは、そこまで甘いものが得意でもない俺でも美味しく感じた。
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