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201.魚スープ
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見張り当番はいつも俺とヴァンがペア。これは前に理由を聞いているから、特に文句はない。それに渓谷地帯を抜けたあとは、夜に魔物が出てもヴァンと2人でならなんとかなるってわかってるから安心だ。それはルイとペアでも一緒なんだろうけど……。
魔物に慣れてきてて、ヴァンが「来たよ」って言うだけで自然と身体が動くようになってきてるのも変な感じ。緊張感はまだあるけど、「夜に来んなよなー」って面倒くさい気持ちになるのは……良くないかもしれない。
「あ、そういうのイクミでも思うんだね。そうだよ、慣れたころが失敗しやすいとき! 気をつけてね」
「うん……だよね」
きっと、『ヒト』っていうのはそういうふうにできてるのかも。あっちの世界でもこっちの世界でも同じみたいだもんなぁ。
そんなふうにヴァン先生から指導されて、野営中は3体くらい2人で仕留めた。3体目が出たのはちょうど交代くらいの時間──俺には感覚じゃよくわからないんだけど──だったらしくて、ヴァンが俺は先に寝ていいよって言ってくれる。
「でも、俺も手伝うよ?」
「だーめ。イクミはちゃんと寝る時間を確保して。昼間に具合悪くなったら後悔するよ」
「う。わかった」
寝てるルイに近づけば、やっぱり声をかける前に起きてて悔しい。で、俺がヴァンに言われたことを説明したら、頭を撫でられた。
「それは正しいな。寝られそうか?」
「うん。もうだいぶ慣れたから」
俺が答えればルイが優しい目をしてくれた。キリッとした顔の中にそういうのを見つけるたびにドキドキして、自分が特別なんじゃないかって思いそうになる……。だめだめ! あとでショックを受けるのは自分なんだから。
防具を緩めてふわふわ毛皮に横になると、条件反射みたいに眠くなってくる。これが慣れというか、刷り込みというか……最初のころ、みんななんであんなに早く寝られるんだろうって思ってたけど、こういうことなんだろうなぁって思う。
……
…………
………………
「ぐはっ」
お腹に衝撃が来て目を開けると、ヴァンの脚が乗ってきていた。今までのヴァンって丸くなって寝てることが多かったから、そんなに寝相悪くなかったんだけどな。びっくりしたけど、俺も言われないだけでやってるかもしれないし、目をつぶることにしよう。
「おはよう」
「イクミ、どうした? 早いな」
「目が覚めちゃったんだ。スープ仕上げる……」
3人で1杯ずつの量で作ったからか、昨日の時点で意外といい感じに出汁が出ていたんだ。骨に残った身とか、皮とかも全部入れたからね。でも最終的な味付けはルイに聞いてからにしようと思って。
「ねえルイ。スープに少しビネガー入れてもいい?」
「イクミは俺が食えないほどの味付けにはしないだろ。任せるから好きにしろ」
「ありがと。少しすっぱ辛くしようと思うんだ」
ビネガーと鷹の爪、あと街で買った魚醤を少し。俺、ほどほどにすっぱ辛いのは好きなんだよね。しゃっきりしてぽかぽかするし食が進むし。酸辣湯麺とかよく注文してたなぁ……うーん、食べたい。
きのことか入れたいけど、さすがに生えてるものは手を出さないよ。あっちの世界でもこっちの世界でもきのこの見分けは難しいからね。
「んー! ねえ、なんかいい匂いするよ」
起きて支度を済ませたのか、ヴァンがぴょこっと顔を出してきた。そりゃそうだろう、ヴァンも好きだろうと思って作ってるからね。
「昨日の魚の干物の残り物で作ったスープを仕上げてたんだ。あ、そうだ。この時期でも食べられる山菜みたいなのってない? できればシャキシャキ系」
「見てきてみるねぇ」
山菜のことはルイよりヴァンかなってイメージがあったから頼んじゃった。スーラーってたけのこの食感が良かった記憶があって、なんか入れたくなっちゃったんだよね。卵は……無理かな。野生の鳥の卵を奪うのはよっぽど食料がないときにしたい気がする。売ってる卵なら気にならないんだけどなぁ。
「あ、ルイにもお願いしていい?」
「俺にできることならな」
「もちろんだよ。カロイモの包み焼きを作るのと、いつもの串焼きやってほしいんだ」
「それならできる」
んふふ。ルイも成長したなぁ。出会ったときのイモの粉を練ったやつと干し肉ばかり食べてた人と同じには思えない。俺が何度も一緒にやりながら教えたからね。ヴァンの茶々入れもあって、負けず嫌いがいい感じに働いたっていうか。
「イクミー。これとかどうかなぁ」
「なに、これ」
結構時間が経って戻ってきたヴァンが差し出してきたそれは、山菜というより植物のツタみたいだった。あと、もう一種類はゴボウみたいな見た目?
「味はそんなにないんだ。だからオレも知ってはいても食べないんだけど、イクミのいうシャキシャキはすると思う」
「へぇ。食べられるってわかってるやつなら使ってみよ」
ゴボウって外国人は『日本人は木の根っこなんか食べてる』って驚く人も多いって聞いたけど、日本人の俺からしたら抵抗感はない。スーパーで見るゴボウよりは細くて短いけど、見た目はかなりゴボウに似てる。
ヴァンは浄化して土をきれいに落としてきてくれたらしい。そういうところ、気がつく人だよな。ま、実は俺は気にならなかったけど。少し切ってみると、日本のゴボウほどの香りはないけど、なんとなく似たようないい香りもする。うん、これはイケるな。
そしてツタ。これは予想がつかないや。緑色で柔らかくてゴボウもどきより細い……葉っぱの部分はチクチクするから食べないらしい。とりあえず、茎? を少し切って口に入れてみた。
「確かに味うっす。けど、噛んでると少し甘み感じるかなぁ。繊維質だけど柔らかいから気にならない」
「使えそう?」
「うん。どっちも使える。今回のスープにはこのツタのほうを使うよ。根っこは夜以降に使うね。あれは美味しくなるよ」
「そう?」
ヴァンは味ないのにって驚いていた。俺としては新鮮な食材が手に入るってわかったから嬉しさしかないけどね。
ツタは外側の薄皮を適当に剥げるところだけ剥いで、3cmくらいの長さに斜め切りした。これをスープに投入。生でも食べられるからひと煮立ちしたらもういいだろう。
ルイにまかせていたカロイモと串焼きもできて朝食タイムだ。
「イクミ! スープ美味しい! 魚の味と酸っぱいのと少しピリッとして、とろとろの野菜とシャキシャキのいろんな食感がある」
「確かに……これは……美味いな」
いや、ホントこれは自画自賛しちゃいそう。残り物とは思えない出来だ。ヴァンが採ってきてくれたツタがいい感じ。細切りにしなくても元から細いし、たけのこみたいな食感がたまんない。
「ヴァン、結構遠くまで探しに行ってくれたでしょ。ごめんね」
「オレだから大丈夫。それにこんな美味しいの食べられたんだから安いもんだよ。もうすぐ森に入るだろうし、そしたらもっと見つけやすいと思うよ」
「でも魔物が強いんでしょ? のんびりできるかな」
「さあ。ま、そのときはそのときだよ」
確かに。今までだってなんとかなってきてたから考えてもしょうがないよな。
魔物に慣れてきてて、ヴァンが「来たよ」って言うだけで自然と身体が動くようになってきてるのも変な感じ。緊張感はまだあるけど、「夜に来んなよなー」って面倒くさい気持ちになるのは……良くないかもしれない。
「あ、そういうのイクミでも思うんだね。そうだよ、慣れたころが失敗しやすいとき! 気をつけてね」
「うん……だよね」
きっと、『ヒト』っていうのはそういうふうにできてるのかも。あっちの世界でもこっちの世界でも同じみたいだもんなぁ。
そんなふうにヴァン先生から指導されて、野営中は3体くらい2人で仕留めた。3体目が出たのはちょうど交代くらいの時間──俺には感覚じゃよくわからないんだけど──だったらしくて、ヴァンが俺は先に寝ていいよって言ってくれる。
「でも、俺も手伝うよ?」
「だーめ。イクミはちゃんと寝る時間を確保して。昼間に具合悪くなったら後悔するよ」
「う。わかった」
寝てるルイに近づけば、やっぱり声をかける前に起きてて悔しい。で、俺がヴァンに言われたことを説明したら、頭を撫でられた。
「それは正しいな。寝られそうか?」
「うん。もうだいぶ慣れたから」
俺が答えればルイが優しい目をしてくれた。キリッとした顔の中にそういうのを見つけるたびにドキドキして、自分が特別なんじゃないかって思いそうになる……。だめだめ! あとでショックを受けるのは自分なんだから。
防具を緩めてふわふわ毛皮に横になると、条件反射みたいに眠くなってくる。これが慣れというか、刷り込みというか……最初のころ、みんななんであんなに早く寝られるんだろうって思ってたけど、こういうことなんだろうなぁって思う。
……
…………
………………
「ぐはっ」
お腹に衝撃が来て目を開けると、ヴァンの脚が乗ってきていた。今までのヴァンって丸くなって寝てることが多かったから、そんなに寝相悪くなかったんだけどな。びっくりしたけど、俺も言われないだけでやってるかもしれないし、目をつぶることにしよう。
「おはよう」
「イクミ、どうした? 早いな」
「目が覚めちゃったんだ。スープ仕上げる……」
3人で1杯ずつの量で作ったからか、昨日の時点で意外といい感じに出汁が出ていたんだ。骨に残った身とか、皮とかも全部入れたからね。でも最終的な味付けはルイに聞いてからにしようと思って。
「ねえルイ。スープに少しビネガー入れてもいい?」
「イクミは俺が食えないほどの味付けにはしないだろ。任せるから好きにしろ」
「ありがと。少しすっぱ辛くしようと思うんだ」
ビネガーと鷹の爪、あと街で買った魚醤を少し。俺、ほどほどにすっぱ辛いのは好きなんだよね。しゃっきりしてぽかぽかするし食が進むし。酸辣湯麺とかよく注文してたなぁ……うーん、食べたい。
きのことか入れたいけど、さすがに生えてるものは手を出さないよ。あっちの世界でもこっちの世界でもきのこの見分けは難しいからね。
「んー! ねえ、なんかいい匂いするよ」
起きて支度を済ませたのか、ヴァンがぴょこっと顔を出してきた。そりゃそうだろう、ヴァンも好きだろうと思って作ってるからね。
「昨日の魚の干物の残り物で作ったスープを仕上げてたんだ。あ、そうだ。この時期でも食べられる山菜みたいなのってない? できればシャキシャキ系」
「見てきてみるねぇ」
山菜のことはルイよりヴァンかなってイメージがあったから頼んじゃった。スーラーってたけのこの食感が良かった記憶があって、なんか入れたくなっちゃったんだよね。卵は……無理かな。野生の鳥の卵を奪うのはよっぽど食料がないときにしたい気がする。売ってる卵なら気にならないんだけどなぁ。
「あ、ルイにもお願いしていい?」
「俺にできることならな」
「もちろんだよ。カロイモの包み焼きを作るのと、いつもの串焼きやってほしいんだ」
「それならできる」
んふふ。ルイも成長したなぁ。出会ったときのイモの粉を練ったやつと干し肉ばかり食べてた人と同じには思えない。俺が何度も一緒にやりながら教えたからね。ヴァンの茶々入れもあって、負けず嫌いがいい感じに働いたっていうか。
「イクミー。これとかどうかなぁ」
「なに、これ」
結構時間が経って戻ってきたヴァンが差し出してきたそれは、山菜というより植物のツタみたいだった。あと、もう一種類はゴボウみたいな見た目?
「味はそんなにないんだ。だからオレも知ってはいても食べないんだけど、イクミのいうシャキシャキはすると思う」
「へぇ。食べられるってわかってるやつなら使ってみよ」
ゴボウって外国人は『日本人は木の根っこなんか食べてる』って驚く人も多いって聞いたけど、日本人の俺からしたら抵抗感はない。スーパーで見るゴボウよりは細くて短いけど、見た目はかなりゴボウに似てる。
ヴァンは浄化して土をきれいに落としてきてくれたらしい。そういうところ、気がつく人だよな。ま、実は俺は気にならなかったけど。少し切ってみると、日本のゴボウほどの香りはないけど、なんとなく似たようないい香りもする。うん、これはイケるな。
そしてツタ。これは予想がつかないや。緑色で柔らかくてゴボウもどきより細い……葉っぱの部分はチクチクするから食べないらしい。とりあえず、茎? を少し切って口に入れてみた。
「確かに味うっす。けど、噛んでると少し甘み感じるかなぁ。繊維質だけど柔らかいから気にならない」
「使えそう?」
「うん。どっちも使える。今回のスープにはこのツタのほうを使うよ。根っこは夜以降に使うね。あれは美味しくなるよ」
「そう?」
ヴァンは味ないのにって驚いていた。俺としては新鮮な食材が手に入るってわかったから嬉しさしかないけどね。
ツタは外側の薄皮を適当に剥げるところだけ剥いで、3cmくらいの長さに斜め切りした。これをスープに投入。生でも食べられるからひと煮立ちしたらもういいだろう。
ルイにまかせていたカロイモと串焼きもできて朝食タイムだ。
「イクミ! スープ美味しい! 魚の味と酸っぱいのと少しピリッとして、とろとろの野菜とシャキシャキのいろんな食感がある」
「確かに……これは……美味いな」
いや、ホントこれは自画自賛しちゃいそう。残り物とは思えない出来だ。ヴァンが採ってきてくれたツタがいい感じ。細切りにしなくても元から細いし、たけのこみたいな食感がたまんない。
「ヴァン、結構遠くまで探しに行ってくれたでしょ。ごめんね」
「オレだから大丈夫。それにこんな美味しいの食べられたんだから安いもんだよ。もうすぐ森に入るだろうし、そしたらもっと見つけやすいと思うよ」
「でも魔物が強いんでしょ? のんびりできるかな」
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確かに。今までだってなんとかなってきてたから考えてもしょうがないよな。
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