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192.料理を堪能〜
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もちろんあっちの世界の料理なんかとは違う。食前酒ってよりガッツリワインだし、軽い食事──アミューズやオードブルみたいな──もない。でも、ワインは俺ですら香りの違いを感じた。なんというか濃厚、なのかなって思わせる感じ。
村のワインは作りたてワインが多かったし、酒場でもワインにはジュースを混ぜてもらってたから、重い感じのするワイン自体が初めてだ。といってもこれは白ワイン。テレビなんかで俺の仕入れてたイメージって白は辛口でエグみが少なくて、赤はタンニンの渋みとかなんとか……。意味はあまりわかってなかったけど、これは思い描いていたイメージと違う。
「飲んだことない感じ……」
「口に合うか?」
「うん。美味しい。お腹が空いてくるよ」
そして、まず出てきたのはスープだ。黄金色で透き通っていてコンソメスープかなって思ったのに、それともなんか違う。あっさりしてるんだけど……身体に染みわたる感じがする。でも何を使ってるのか想像つかないや。
そのあと魚料理が目の前に並ぶ。庶民向けの店と違うのはやっぱりまずは見た目だ。なんていうか、繊細だよね。野菜の切り方にしても、盛り付けにしても、目で楽しませる工夫があるように見える。お皿からして違うから、それだけでも高級感マシマシだ。
「おお……」
口に入れれば、その複雑な味わいに声が漏れる。食堂なんかの食事はシンプルとシンプルを組み合わせていかに美味しくするか、みたいなところがあったけど、これは明らかに違う。
こっちにもいるじゃん! こういう味付けする人!
俺の料理がやたらなんやかんや言われるけど、俺おかしくなかったよ。良かった。
「な? イクミの料理みたいだろ?」
「やめてよ。本職の人に怒られるから」
魚にバターを乳化させたみたいなソースがかかっているけど、これは何と何で乳化させたんだろう。すごくまろやかでコクがあって美味しい。味は酸っぱくないけど爽やかな香りが感じられる。そのソースが臭みのない鮭みたいなピンク色の身の魚によく合ってて、こんなの俺も作ってみたいなぁって思った。
マナーとかはそこまでうるさくないのか、俺の食べ方でも特に注意されないから助かるよ。ナイフとフォークは最初から並べられてなくて、出てくる食事と一緒にテーブルに置かれた。これがこっち流ってことかな。
魚を食べ終わる直前くらいにパンが出てきて、思わず声を上げそうになった。
パンだよ! パン!
俺の知ってるカンパーニュみたいなやつがスライスされてるの。
「イクミはこれも知ってるんだろ?」
「うん。俺の知ってるパンとほとんど同じみたい。小麦の味がする……懐かしい」
「俺は初めてだな。前はカロイモだった」
「オレもルイと一緒」
少しちぎって味を確かめたあと、お皿に残ったソースをパンで拭って食べた。あまりにパンの味が久しぶりすぎて、少しうるうるきたのは内緒。
そして、肉料理と赤ワインが出てくる。これも一口飲んでみて違いがはっきりわかるワインだった。タンニンって渋味じゃないの? なんかすっごい深みがあるし、いろんな香りが混じっててびっくりした。でもこれが上質な魔物肉にとんでもなく合う。
「なんでグリルなのにこんなに柔らかいの? ワインを使ったソースだと思うのに、俺が作ったのと別物……」
「いやいや、何言ってんだ? イクミは村の料理とか味付けの概念を変えただろ。ルイもヴァンもイクミの料理の虜じゃねぇか」
「そんなわけ……」
「そうだよ! そんなわけないじゃん! オレはイクミの料理だけが好きなんじゃないからね。イクミは可愛い弟なんだよ」
ええー……そういう問題じゃないってば。こんなすごい料理と俺の料理を比べないでってことなのに、ヴァンは何を胸張って言ってんだ。
限られた素材──といっても、庶民料理より贅沢素材だけど──でこんな料理を作っちゃうんだから、やっぱり本職ってすごいねって話なんだよ。
それに、このグリルは香辛料が使われていると思う。あのナイライみたいな肉じゃなければ、ね。トウガラシともコショウとも違うけどピリッとして爽やかな香りがして、この魔物肉とすごく合ってる。
添えてある野菜もきれいな色で、黄色い人参みたいな見た目だ。ほっくりしてて甘みもあるし、俺好みの味。これって村で育てられないのかな……絶対みんな好きだよ。自然な甘みで子どももたくさん食べると思う。
「美味しくて涙が出そうだよ」
「イクミがそんなこと言ってるのに、うちらはうめーって食ってるだけなの笑えるな」
「それはイクミの味覚が鋭いからなんじゃない?」
「だな」
またしても過大評価だと思う。なんでこんなことになってるんだろ。少しばかり納得いかないんだよなぁ……。
肉料理のソースも、もちろんパンでこそげ取って美味しくいただいた。でも、パンも高級品なんだよね。昔のルイとヴァンは連れてきてもらったときに、そこを節約されてカロイモだったみたいだし。なのに、俺、こんなにパンを食べちゃっていいのかなって少しだけ心配……食べるけど。
次に出てきたのは驚愕のデザートだった。
「え……え……やば」
「これは村の女、子どもには言えない」
「知ってる人もいるけど、村から出られない人もいるから話題にしないんだ」
「言えないよねぇ」
そりゃね、日本のデザートとは違って甘さ控えめではあるけど、甘いものが出てくるってだけでびっくりだよ。
「これは……イモを使ったプディングなのかな」
「オレにはわかんない。美味しければいいもん」
「そうそう。どうせ作れないしな!」
高級店なのに、こんなふうにワイワイ話しながら食べてても文句言われないのすごいな。他の客が俺たちのことを問題視しないから許されてるんだろうけど。
「でも、ヴァンはこの量で足りるの? 俺は十分だけど」
「足りないけど、高級店でお腹いっぱい食べようとするほど非常識じゃないよ」
「そもそも決まったのしか出てこないし、おかわりなんて自分が許さないよ?」
「トゥーイに逆らうわけないじゃん……こわ」
ヴァンがやたら怯えてるのを初めて見るかも。でも村長にはさん付けだったし、師匠さんのことは尊敬してたな。ヴァンの基準なんて俺にはわからないけど。
食後、少しだけその場で話をしてから、トゥーイさんがお店の人とやり取りをして退店した。
帰り際、担当のギャルソンが俺にだけ「料理詳しいんですね。お楽しみいただけましたか」と聞いてきた。口は挟んでこなかったけど、ちゃんと聞かれていたらしい。そのへんのマナーも高級店って感じ。
俺は当然「涙が出そうなくらい最高でした!」って答えたよね。
「みんな、連れてきてくれてありがとう」
「トゥーイのとこにも来るだろうから、会えたら一緒に行こうぜってうちらが着いたときからトゥーイに話してたんだ」
「そそ。この街じゃトゥーイを通すほうがなにかと融通がきくんだよな」
「お前らは使いすぎだ」
そう言いながらもトゥーイさんは笑顔だ。面倒見がいいんだろうな。まあ……年齢的にみんなのおじいちゃんでもあるだろうから、そうなっちゃうのかもしれないね。
村のワインは作りたてワインが多かったし、酒場でもワインにはジュースを混ぜてもらってたから、重い感じのするワイン自体が初めてだ。といってもこれは白ワイン。テレビなんかで俺の仕入れてたイメージって白は辛口でエグみが少なくて、赤はタンニンの渋みとかなんとか……。意味はあまりわかってなかったけど、これは思い描いていたイメージと違う。
「飲んだことない感じ……」
「口に合うか?」
「うん。美味しい。お腹が空いてくるよ」
そして、まず出てきたのはスープだ。黄金色で透き通っていてコンソメスープかなって思ったのに、それともなんか違う。あっさりしてるんだけど……身体に染みわたる感じがする。でも何を使ってるのか想像つかないや。
そのあと魚料理が目の前に並ぶ。庶民向けの店と違うのはやっぱりまずは見た目だ。なんていうか、繊細だよね。野菜の切り方にしても、盛り付けにしても、目で楽しませる工夫があるように見える。お皿からして違うから、それだけでも高級感マシマシだ。
「おお……」
口に入れれば、その複雑な味わいに声が漏れる。食堂なんかの食事はシンプルとシンプルを組み合わせていかに美味しくするか、みたいなところがあったけど、これは明らかに違う。
こっちにもいるじゃん! こういう味付けする人!
俺の料理がやたらなんやかんや言われるけど、俺おかしくなかったよ。良かった。
「な? イクミの料理みたいだろ?」
「やめてよ。本職の人に怒られるから」
魚にバターを乳化させたみたいなソースがかかっているけど、これは何と何で乳化させたんだろう。すごくまろやかでコクがあって美味しい。味は酸っぱくないけど爽やかな香りが感じられる。そのソースが臭みのない鮭みたいなピンク色の身の魚によく合ってて、こんなの俺も作ってみたいなぁって思った。
マナーとかはそこまでうるさくないのか、俺の食べ方でも特に注意されないから助かるよ。ナイフとフォークは最初から並べられてなくて、出てくる食事と一緒にテーブルに置かれた。これがこっち流ってことかな。
魚を食べ終わる直前くらいにパンが出てきて、思わず声を上げそうになった。
パンだよ! パン!
俺の知ってるカンパーニュみたいなやつがスライスされてるの。
「イクミはこれも知ってるんだろ?」
「うん。俺の知ってるパンとほとんど同じみたい。小麦の味がする……懐かしい」
「俺は初めてだな。前はカロイモだった」
「オレもルイと一緒」
少しちぎって味を確かめたあと、お皿に残ったソースをパンで拭って食べた。あまりにパンの味が久しぶりすぎて、少しうるうるきたのは内緒。
そして、肉料理と赤ワインが出てくる。これも一口飲んでみて違いがはっきりわかるワインだった。タンニンって渋味じゃないの? なんかすっごい深みがあるし、いろんな香りが混じっててびっくりした。でもこれが上質な魔物肉にとんでもなく合う。
「なんでグリルなのにこんなに柔らかいの? ワインを使ったソースだと思うのに、俺が作ったのと別物……」
「いやいや、何言ってんだ? イクミは村の料理とか味付けの概念を変えただろ。ルイもヴァンもイクミの料理の虜じゃねぇか」
「そんなわけ……」
「そうだよ! そんなわけないじゃん! オレはイクミの料理だけが好きなんじゃないからね。イクミは可愛い弟なんだよ」
ええー……そういう問題じゃないってば。こんなすごい料理と俺の料理を比べないでってことなのに、ヴァンは何を胸張って言ってんだ。
限られた素材──といっても、庶民料理より贅沢素材だけど──でこんな料理を作っちゃうんだから、やっぱり本職ってすごいねって話なんだよ。
それに、このグリルは香辛料が使われていると思う。あのナイライみたいな肉じゃなければ、ね。トウガラシともコショウとも違うけどピリッとして爽やかな香りがして、この魔物肉とすごく合ってる。
添えてある野菜もきれいな色で、黄色い人参みたいな見た目だ。ほっくりしてて甘みもあるし、俺好みの味。これって村で育てられないのかな……絶対みんな好きだよ。自然な甘みで子どももたくさん食べると思う。
「美味しくて涙が出そうだよ」
「イクミがそんなこと言ってるのに、うちらはうめーって食ってるだけなの笑えるな」
「それはイクミの味覚が鋭いからなんじゃない?」
「だな」
またしても過大評価だと思う。なんでこんなことになってるんだろ。少しばかり納得いかないんだよなぁ……。
肉料理のソースも、もちろんパンでこそげ取って美味しくいただいた。でも、パンも高級品なんだよね。昔のルイとヴァンは連れてきてもらったときに、そこを節約されてカロイモだったみたいだし。なのに、俺、こんなにパンを食べちゃっていいのかなって少しだけ心配……食べるけど。
次に出てきたのは驚愕のデザートだった。
「え……え……やば」
「これは村の女、子どもには言えない」
「知ってる人もいるけど、村から出られない人もいるから話題にしないんだ」
「言えないよねぇ」
そりゃね、日本のデザートとは違って甘さ控えめではあるけど、甘いものが出てくるってだけでびっくりだよ。
「これは……イモを使ったプディングなのかな」
「オレにはわかんない。美味しければいいもん」
「そうそう。どうせ作れないしな!」
高級店なのに、こんなふうにワイワイ話しながら食べてても文句言われないのすごいな。他の客が俺たちのことを問題視しないから許されてるんだろうけど。
「でも、ヴァンはこの量で足りるの? 俺は十分だけど」
「足りないけど、高級店でお腹いっぱい食べようとするほど非常識じゃないよ」
「そもそも決まったのしか出てこないし、おかわりなんて自分が許さないよ?」
「トゥーイに逆らうわけないじゃん……こわ」
ヴァンがやたら怯えてるのを初めて見るかも。でも村長にはさん付けだったし、師匠さんのことは尊敬してたな。ヴァンの基準なんて俺にはわからないけど。
食後、少しだけその場で話をしてから、トゥーイさんがお店の人とやり取りをして退店した。
帰り際、担当のギャルソンが俺にだけ「料理詳しいんですね。お楽しみいただけましたか」と聞いてきた。口は挟んでこなかったけど、ちゃんと聞かれていたらしい。そのへんのマナーも高級店って感じ。
俺は当然「涙が出そうなくらい最高でした!」って答えたよね。
「みんな、連れてきてくれてありがとう」
「トゥーイのとこにも来るだろうから、会えたら一緒に行こうぜってうちらが着いたときからトゥーイに話してたんだ」
「そそ。この街じゃトゥーイを通すほうがなにかと融通がきくんだよな」
「お前らは使いすぎだ」
そう言いながらもトゥーイさんは笑顔だ。面倒見がいいんだろうな。まあ……年齢的にみんなのおじいちゃんでもあるだろうから、そうなっちゃうのかもしれないね。
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