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情報収集の旅へ
191.高級店!
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夕方にはヴァンの顔の火照りも落ち着いてきていて、俺は少し安心した。変な心配せずに高級なレストラン(?)の料理を楽しめそうだ。
「あ! そういえばさ、ドレスコードとかあるの?」
「服装のこと?」
「うん。だって高級店なんでしょ?」
「泥だらけとかじゃなきゃ断られないよ。お金さえ払えば誰でも入れるし」
おっと。俺の常識と違うことがまた出てきたなぁ。冒険者ですって感じの装いでも追い返されたり下に見られたりはしないらしい。食い逃げ予防に先払いらしいけど、ちゃんと払える人には食べさせてくれるってシステムみたいだ。
「お店にぼったくられることはないの?」
「そんなことして店を潰されたら店主も困るでしょ」
「店を……潰す?」
「そうだよ。オレだってブチ切れて魔法放ったらボロボロにできるもん」
「……」
武器はマジックバッグに入れちゃえば持ち込めちゃうし、魔導士はその人自身が武器みたいなもんだから、客に不義理をして報復されたら困るってことみたいだ。なんか、修羅の国なのかなとかって混乱するんだけど。
「イクミ、高級店はその信頼度も関わってるから、先払いしたのにまともなものを出さないなんてことないぞ」
「そうなんだね。ひとつ学んだよ。でもさあ、普通の人ってそんなに高級店で食べられなさそうなのに、どうやって維持してるんだろ」
「どう、とは」
「土地代があるのかはわからないけど、他にも食材とかの仕入れとか、いつ人が来るかわからないのに大丈夫なのかなーとかさ。あ、もしかして、海辺の街の住人てお金持ちばっかりとか?」
ルイにもヴァンにも不思議そうな顔で見られて、また何か変なことを言っちゃったかなと焦る。今さっき行こうと決まったから、数日前の事前予約ってわけでもないんだろ?
「何が問題なんだ?」
「はっはーん、オレはイクミの言いたいことわかったよ。ねぇ、イクミ思い出してごらん? ここでは食材はどこに保管してる?」
「え? あっ!」
そうか……時間停止箱みたいのがあれば、仕入れられるときに仕入れてずっと置いておけるのか。聞けば、頻繁に利益が出るわけじゃないけど、赤字にもならないように別の店とかも経営してるのが普通みたいだ。
「で、でも、料理人は……」
「他のとこはどうだかわかんないけど、この街の高級店の料理人って本職は領主とかが来たときのための料理人だったはずだよ。そっちから給与がある程度保証されてる」
「なるほど……空いた時間の有効活用的な」
むむぅと俺が唸っていれば、ルイが頭に手を置く。それが気持ちよくて目をつぶって堪能したあと、ルイを見た。
「難しいこと考えずに、料理を楽しめばいい。イクミが作るような料理が出るぞ」
「俺よりすごいと思うけど。うん、そうだね。楽しみ!」
「オレたちもかなり久しぶりだから楽しみだよ」
トゥーイさんちに向かう用意をして、念の為浄化をかけてもらった。臭くはないはずだけど、高級店とか聞くと少し気になるよな。
ヴァンもまだ本調子ってほどじゃないんだろうけど、楽しみって言葉は本心みたいで、髪の毛を梳かしたりブーツを磨いたりしてた。これは毛づくろいみたいなもんなのかな……なんか可愛い。ルイはいつもどおりだけどね。
トゥーイさんちへ向かっている途中で村の2人とばったり出会って合流した。2人もヴァンのことは心配してたみたいで、あれこれ聞いている。
「ヴァン、大丈夫なのか?」
「なんとかね。ていうか、せっかく艶出してきたんだからぐしゃぐしゃしないでよ!」
「心配してやったんだろうが。いやな、こいつも20日くらい前だったか、食らってたぞ」
「人が多いと気をつけててもあるんだよなぁ」
「わかるぅ」
どうやらアレって獣人あるあるなんだな。そんなに恥ずかしがってもないし、普通の話って感じで話してるし……。てことはヴァンは本当に俺にかなり気を使ってたってことか。
「だからお前たちは早く身を固めればいいだろ」
「一生の相手をそんな簡単に決められるかっての。なあ?」
「そうなんだよねぇ……オレも自由なほうがいいし」
ルイの袖をちょんちと引っ張ってみんなの話のことを聞いたら、獣人はきちんとパートナーを決めると、他人のフェロモンに惑わされることがなくなるってことだった。そのためにはちゃんとした婚姻の儀式を受けなきゃならないっぽくて、村の中で完結しないのも少し大変そう。
わちゃわちゃと話しながらトゥーイさんちの扉を開ければ、すでに準備万端で待っているトゥーイさんがいた。でも、やっぱりフード付きマントは着用なのか……。
「イクミはマント、というかフードが気になる?」
「あ、ジロジロ見てごめんなさい」
「店では脱ぐよ。でもね、やっぱり街の中では耳は隠しておきたいんだよね。この街の住人はわかっているからいいんだけど、外から来る人はいろんなやつがいるから」
「そっか……エルフは珍しいんですもんね」
俺たちの前でかぶる必要はないんじゃないかなって思ったけど、かぶるのが普通、くらいにしておかないとうっかりしちゃうからってトゥーイさんは言う。トゥーイさん流のやり忘れ防止術ってことか!
「じゃ、行こうか」
「オレ何年ぶりだろー」
「そんなの俺もだ。ひとりじゃ行けないからな」
「ばっか、お前たちだけじゃねぇよ。うちらだって行けないっての」
みんながそんなに行けるところじゃないって騒ぎまくってて、事情が全然わからない俺はみんなの顔をキョロキョロと見ていた。
「ふふっ。みんな自分が食べたいのもあるんだろうが、一番はイクミを連れて行きたかったんだよ」
「え、俺?」
「イクミの世界は食が豊かなんだろう? 自分で料理もするみたいだし、喜んでもらいたいんだな」
うわぁ……俺に? 口実に使われたんだとしても嬉しい。
そうして着いた店は、確かに前に裏口から聞き込みした店だ。今日はちゃんと客だけど。
トゥーイさんが入り口でやり取りをして全員中に入る。保証金みたいな感じで最初に多めに払って、追加注文がなければお釣りが帰りに渡される形式らしい。
店内は石と木の造りなのは他の食堂や店と同じだけど、素材が違う感じ。石は大理石みたいに磨かれているし、木もマホガニーのような質感で明らかに違う。魔導具の灯りを使っているようだけど、煌々と照らしているんてはなくて間接照明のように上手く使われている。日本でも高級レストランといって通じる見た目っていうかね。
客は俺達の他はあと2組だけ。貸し切りじゃなかったから、ぼちぼちは使う人がいるんだな。そっちの人たちはなんか服もきれいだし普通に金持ちなんだろうと思うけど。
「いらっしゃいませ。お料理は承ってますが、お飲み物はいかがなさいますか?」
「料理に合わせて持ってきてもらえると助かるな。っと、イクミは酒は大丈夫だよね?」
「えっと、蒸留酒みたいな強いお酒じゃなきゃ大丈夫です」
「かしこまりました」
あっちでいうギャルソンみたいな人がめっちゃスマートでびっくりした。これは確かに高級店だ。ソムリエはいないみたいだけど、さっきの人が俺たちのテーブルの担当みたい。
そして、ワインのボトルが持ってこられると食事が始まった。
「あ! そういえばさ、ドレスコードとかあるの?」
「服装のこと?」
「うん。だって高級店なんでしょ?」
「泥だらけとかじゃなきゃ断られないよ。お金さえ払えば誰でも入れるし」
おっと。俺の常識と違うことがまた出てきたなぁ。冒険者ですって感じの装いでも追い返されたり下に見られたりはしないらしい。食い逃げ予防に先払いらしいけど、ちゃんと払える人には食べさせてくれるってシステムみたいだ。
「お店にぼったくられることはないの?」
「そんなことして店を潰されたら店主も困るでしょ」
「店を……潰す?」
「そうだよ。オレだってブチ切れて魔法放ったらボロボロにできるもん」
「……」
武器はマジックバッグに入れちゃえば持ち込めちゃうし、魔導士はその人自身が武器みたいなもんだから、客に不義理をして報復されたら困るってことみたいだ。なんか、修羅の国なのかなとかって混乱するんだけど。
「イクミ、高級店はその信頼度も関わってるから、先払いしたのにまともなものを出さないなんてことないぞ」
「そうなんだね。ひとつ学んだよ。でもさあ、普通の人ってそんなに高級店で食べられなさそうなのに、どうやって維持してるんだろ」
「どう、とは」
「土地代があるのかはわからないけど、他にも食材とかの仕入れとか、いつ人が来るかわからないのに大丈夫なのかなーとかさ。あ、もしかして、海辺の街の住人てお金持ちばっかりとか?」
ルイにもヴァンにも不思議そうな顔で見られて、また何か変なことを言っちゃったかなと焦る。今さっき行こうと決まったから、数日前の事前予約ってわけでもないんだろ?
「何が問題なんだ?」
「はっはーん、オレはイクミの言いたいことわかったよ。ねぇ、イクミ思い出してごらん? ここでは食材はどこに保管してる?」
「え? あっ!」
そうか……時間停止箱みたいのがあれば、仕入れられるときに仕入れてずっと置いておけるのか。聞けば、頻繁に利益が出るわけじゃないけど、赤字にもならないように別の店とかも経営してるのが普通みたいだ。
「で、でも、料理人は……」
「他のとこはどうだかわかんないけど、この街の高級店の料理人って本職は領主とかが来たときのための料理人だったはずだよ。そっちから給与がある程度保証されてる」
「なるほど……空いた時間の有効活用的な」
むむぅと俺が唸っていれば、ルイが頭に手を置く。それが気持ちよくて目をつぶって堪能したあと、ルイを見た。
「難しいこと考えずに、料理を楽しめばいい。イクミが作るような料理が出るぞ」
「俺よりすごいと思うけど。うん、そうだね。楽しみ!」
「オレたちもかなり久しぶりだから楽しみだよ」
トゥーイさんちに向かう用意をして、念の為浄化をかけてもらった。臭くはないはずだけど、高級店とか聞くと少し気になるよな。
ヴァンもまだ本調子ってほどじゃないんだろうけど、楽しみって言葉は本心みたいで、髪の毛を梳かしたりブーツを磨いたりしてた。これは毛づくろいみたいなもんなのかな……なんか可愛い。ルイはいつもどおりだけどね。
トゥーイさんちへ向かっている途中で村の2人とばったり出会って合流した。2人もヴァンのことは心配してたみたいで、あれこれ聞いている。
「ヴァン、大丈夫なのか?」
「なんとかね。ていうか、せっかく艶出してきたんだからぐしゃぐしゃしないでよ!」
「心配してやったんだろうが。いやな、こいつも20日くらい前だったか、食らってたぞ」
「人が多いと気をつけててもあるんだよなぁ」
「わかるぅ」
どうやらアレって獣人あるあるなんだな。そんなに恥ずかしがってもないし、普通の話って感じで話してるし……。てことはヴァンは本当に俺にかなり気を使ってたってことか。
「だからお前たちは早く身を固めればいいだろ」
「一生の相手をそんな簡単に決められるかっての。なあ?」
「そうなんだよねぇ……オレも自由なほうがいいし」
ルイの袖をちょんちと引っ張ってみんなの話のことを聞いたら、獣人はきちんとパートナーを決めると、他人のフェロモンに惑わされることがなくなるってことだった。そのためにはちゃんとした婚姻の儀式を受けなきゃならないっぽくて、村の中で完結しないのも少し大変そう。
わちゃわちゃと話しながらトゥーイさんちの扉を開ければ、すでに準備万端で待っているトゥーイさんがいた。でも、やっぱりフード付きマントは着用なのか……。
「イクミはマント、というかフードが気になる?」
「あ、ジロジロ見てごめんなさい」
「店では脱ぐよ。でもね、やっぱり街の中では耳は隠しておきたいんだよね。この街の住人はわかっているからいいんだけど、外から来る人はいろんなやつがいるから」
「そっか……エルフは珍しいんですもんね」
俺たちの前でかぶる必要はないんじゃないかなって思ったけど、かぶるのが普通、くらいにしておかないとうっかりしちゃうからってトゥーイさんは言う。トゥーイさん流のやり忘れ防止術ってことか!
「じゃ、行こうか」
「オレ何年ぶりだろー」
「そんなの俺もだ。ひとりじゃ行けないからな」
「ばっか、お前たちだけじゃねぇよ。うちらだって行けないっての」
みんながそんなに行けるところじゃないって騒ぎまくってて、事情が全然わからない俺はみんなの顔をキョロキョロと見ていた。
「ふふっ。みんな自分が食べたいのもあるんだろうが、一番はイクミを連れて行きたかったんだよ」
「え、俺?」
「イクミの世界は食が豊かなんだろう? 自分で料理もするみたいだし、喜んでもらいたいんだな」
うわぁ……俺に? 口実に使われたんだとしても嬉しい。
そうして着いた店は、確かに前に裏口から聞き込みした店だ。今日はちゃんと客だけど。
トゥーイさんが入り口でやり取りをして全員中に入る。保証金みたいな感じで最初に多めに払って、追加注文がなければお釣りが帰りに渡される形式らしい。
店内は石と木の造りなのは他の食堂や店と同じだけど、素材が違う感じ。石は大理石みたいに磨かれているし、木もマホガニーのような質感で明らかに違う。魔導具の灯りを使っているようだけど、煌々と照らしているんてはなくて間接照明のように上手く使われている。日本でも高級レストランといって通じる見た目っていうかね。
客は俺達の他はあと2組だけ。貸し切りじゃなかったから、ぼちぼちは使う人がいるんだな。そっちの人たちはなんか服もきれいだし普通に金持ちなんだろうと思うけど。
「いらっしゃいませ。お料理は承ってますが、お飲み物はいかがなさいますか?」
「料理に合わせて持ってきてもらえると助かるな。っと、イクミは酒は大丈夫だよね?」
「えっと、蒸留酒みたいな強いお酒じゃなきゃ大丈夫です」
「かしこまりました」
あっちでいうギャルソンみたいな人がめっちゃスマートでびっくりした。これは確かに高級店だ。ソムリエはいないみたいだけど、さっきの人が俺たちのテーブルの担当みたい。
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