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異世界生活編
145.村での最後の晩餐
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いよいよ、明日村を出る……。約1年、この村で生活してすごく濃い経験をさせてもらったなって思う。
あの薬を作る大釜を使っているところは見ることができなかったけど、俺用の薬を作る時にサディさんは呼んでくれて、小さいのでは作ってる様子を見せてくれたんだ。
なんていうか、あれはあっちでいう製薬とは全然別物だね。やっぱ魔法だよ。
「なんであの薬草がこうなるんだ……」
「面白いでしょ? こういうのにラキも夢中になったのよ」
確かに材料を粉末にしたり、抽出みたいなことをしたりもしてるんだけど、魔力を注ぐと急に俺の常識から外れたものになっちゃうんだもん。
薬草のほんのちょっとの配合の加減とか、薬草の品質とかでも薬は変わっちゃうんだって。さらに言うと、同じ材料でも加える順番とか魔力の量や質でも違っちゃうっていうんだからさ……。
そりゃ、作る人毎に違う薬ができちゃうはずだよ。でも、ラキさんはサディさんと魔力の質も似ているらしくて、かなり同じようなものが作れるようになってきているんだって。すごいよね。
まあ、そんな感じで作ったものをこの間渡されたわけ。ルイは『大きな街でもサディさんが作る薬より良いものはなかなか手に入らない』って言ってたから、かなり貴重品だと思うんだ。
旅立ちの前日って言ったって、何をしたらいいんだよって感じ。ソワソワしちゃうけど、荷物はほとんど用意できたし……いつも通りの鍛錬もやったし……。
「あ! 米!」
前にサディさんと約束したんだ。故郷の食べ物は力になるって言ってくれたけど、俺はみんなに感謝を伝えたい。だから、残ってる2合の米を全部使っちゃうのもアリかなって思う。ヴァンも招いて……ヴァンには足りないだろうけど、そこはみんなと同じ量で我慢してもらってさ。
「うん、そうしよう。レトルトカレーと焼き鳥缶とインスタント味噌汁……全部ちょっとずつになっちゃうけど、日本食パーティーだ。あと、量のためにこっちの魔物肉も焼けばいいかな。醤油バターで味付けすれば日本風になるし!」
サディさんを捕まえると、俺は自分の計画を伝えた。
「そんな全部使っちゃわなくても……」
「俺がそうしたいんだ。俺の世界の食べ物のこと、知っててもらいたいから」
「イクミくんがそう言うなら。じゃあ、ミルクをもらってくるついでにヴァンに伝えてきてあげるわね。イクミくんに預かったものは、倉庫の時間停止箱の奥にしまってあるから見ればわかると思うわよ」
「ありがとう!」
俺が醤油バターって言ったから、バターを作るんだってすぐわかってくれるサディさんはさすがだ。
時間停止箱から俺が前に預けた食材を取り出す。サディさんがひとまとめに袋に入れていてくれたから、すぐ一式取り出すことができた。
まずは米を浸水させることからかな。一応無洗米なんだけど、なんとなくさっと洗った。さすがに研ぐまではしない。
っていうか、どれもほとんど調理がいらないやつだからなぁ……。魔物肉でも切っておくか。
「ただいま。ヴァンが一緒に来たわよ」
「やっほー。さっきぶり」
あ、それはちょっと助かる。みんなが揃うのいつになるんだろうなんて思ってたけど、用意を始めちゃって大丈夫そうだ。
せっかくミルクをもらってきてくれたから、バターから作ろう。いつも通りシャカシャカするだけだけどね。それが終わったら、浸水させていた米を炊き始める。
「なんか、嗅いだことのない匂いがするぅ」
テーブルに肘をついて座っているヴァンが楽しそうな声をあげた。ヴァンって米は初めてだろうから、気に入ってくれると嬉しいんだけど。
ここで、ルイと村長が帰宅。ヴァンがいることに驚いていたけど、それはサディさんから説明してもらった。
「イクミ君の世界の食べ物か。楽しみだね。でも使い切っちゃってよかったのか?」
「私もそれを言ったんだけど、どうしても食べてほしいんですって」
「そうか。じゃあ、ありがたく味わわせてもらわなくてはね」
米を蒸らしている最中に、魔物肉を焼き始める。下味にコショウも使っちゃうもんね。醤油は小ボトルに7割くらい残ってるから、余裕だと……思う。ヴァンがどのくらい食べるかによるけど。
強火で両面焼いてから少し火の弱いところに移動させて予熱で中に火を通していく。次々焼いていくから順に作業していくと丁度いい感じだ。そして、最後に肉を真ん中に寄せて、ジュワッと醤油を回しかけてバターも投入。
「え! なになに? 今度は香ばしい美味しそうな匂いする!」
「ヴァン、落ち着け」
ちなみに脇の鍋でレトルトカレーも温めてるし、味噌汁はお湯を注げばいいだけだし、もうほぼ完成だね。
俺はサディさんにお願いして、蒸らしていたご飯を5等分で盛り付けてもらった。カレーは少ないからどうしようかな。
「その不思議な袋の中身が食べ物なの?」
「うん。カレーっていう香辛料のスープっていうかソースっていうか、そんな感じのやつ。本当はこれ1袋で1人分だから、悩んでたんだ。本来ならご飯にかけて食べるんだよ」
「じゃあ、それも小さい深皿に分けてそれぞれかけたりつけたりしてもらいましょ」
「だねぇ」
俺がパウチを開けると、ものすごく懐かしい香りが広がる。「ヴァン、大人しく待ってろって」という声が聞こえてくるからサディさんと顔を見合わせてしまった。これはずいぶん楽しみにされてそうだ……早く出してあげないと。
「じゃあ、私は米のゴハンから持っていくわね」
「うん。ありがとう」
ゴハンっていう料理名だと思われてそうだな……って思ったけど、説明するのも面倒だしそれでいいかって訂正しなかった。
味噌汁は生味噌タイプが数袋あったけど、やっぱり1人分は結構少なくなっちゃったな。少ないとすぐ冷めちゃうから早めに口をつけてほしいね。
一応予備でカロイモも蒸かしてあるし、肉も焼けばあるからなんとかなるだろう。
と、テーブルに味噌汁を持っていくと、みんながめっちゃ待ち構えていた。ありがとう、楽しみにしていてくれて。
村長のお祈りが終わると、みんなが一斉にそれぞれの興味のあるものに手を伸ばすのが面白かった。村長は魔物肉醤油バター焼き、ルイとヴァンはカレー、サディさんはご飯と味噌汁。俺はやっぱ味噌汁だな。
「味噌汁は少なくてごめんね。温かいうちに食べてほしいな」
俺がおずおずとそう言うと、みんながさっと手を伸ばしてくれる。優しい。
「ミソシルっていうの? 面白いスープだねぇ」
「ねえ、アル、こういうの昔に食べたことなかったかしら」
「あったような気もするなぁ」
村長とサディさんはどこかで似たような発酵食品でも食べたことがあるのかもしれない。米も知ってたもんな。
ルイは相変わらず黙々と口に運んでいるけど、それが美味しいときの反応だって知ってるから見てるだけで嬉しい。
「この茶色いやつ香りがすごくて最初に惹きつけられたけど、ステーキが美味しいよ! これもっと食べたいなぁ」
「あ、醤油まだあるから作れるよ。作ってくるね」
「ヴァン……それじゃあイクミがゆっくり食べられないだろ」
「だって美味しいからー」
ルイが心配してくれるのも嬉しいけど、でも俺の世界の味付けを美味しいって言ってもらえるのも嬉しいんだ。そんな気持ちもあって、つい鼻歌が出ちゃう。……違うな、少し寂しい気持ちを紛らわせてるっていうか。
だって、明日にはここを発つんだから。村長やサディさんとワインも飲みながらワイワイ食事をするのは最後なんだもん……。そんな気持ちを察してくれてるのか、サディさんがキッチンについてきて手伝ってくれる。
「イクミくん、とっても美味しいわ。貴重な食事をありがとう」
「喜んでもらえたなら良かった。1人でこれをずっと持ってるより、こうやってみんなと一緒に食べられて嬉しい」
「あっという間だったわね……」
「うん……」
なんとなくしんみりしちゃったけど、追加の料理が出来上がれば明るくテーブルに戻る。ヴァンの明るさにちょっと救われるよな。
俺の食材をほとんど使い切っても、みんなとテーブルを囲んで結構遅くまで話していた。でもそこはそれ、村長に今日はしっかり寝なさいと言われてお開きに。
楽しかったな……。
◇◇◇
『異世界生活編』終わり
次回からは村の外のお話。
相変わらずスローペースだと思います。
でも、村にいるときよりは時間経過早いかな……。
リアルの事情により次回より『更新は水曜と土曜』にさせていただきますので、よろしくお願いします。
あの薬を作る大釜を使っているところは見ることができなかったけど、俺用の薬を作る時にサディさんは呼んでくれて、小さいのでは作ってる様子を見せてくれたんだ。
なんていうか、あれはあっちでいう製薬とは全然別物だね。やっぱ魔法だよ。
「なんであの薬草がこうなるんだ……」
「面白いでしょ? こういうのにラキも夢中になったのよ」
確かに材料を粉末にしたり、抽出みたいなことをしたりもしてるんだけど、魔力を注ぐと急に俺の常識から外れたものになっちゃうんだもん。
薬草のほんのちょっとの配合の加減とか、薬草の品質とかでも薬は変わっちゃうんだって。さらに言うと、同じ材料でも加える順番とか魔力の量や質でも違っちゃうっていうんだからさ……。
そりゃ、作る人毎に違う薬ができちゃうはずだよ。でも、ラキさんはサディさんと魔力の質も似ているらしくて、かなり同じようなものが作れるようになってきているんだって。すごいよね。
まあ、そんな感じで作ったものをこの間渡されたわけ。ルイは『大きな街でもサディさんが作る薬より良いものはなかなか手に入らない』って言ってたから、かなり貴重品だと思うんだ。
旅立ちの前日って言ったって、何をしたらいいんだよって感じ。ソワソワしちゃうけど、荷物はほとんど用意できたし……いつも通りの鍛錬もやったし……。
「あ! 米!」
前にサディさんと約束したんだ。故郷の食べ物は力になるって言ってくれたけど、俺はみんなに感謝を伝えたい。だから、残ってる2合の米を全部使っちゃうのもアリかなって思う。ヴァンも招いて……ヴァンには足りないだろうけど、そこはみんなと同じ量で我慢してもらってさ。
「うん、そうしよう。レトルトカレーと焼き鳥缶とインスタント味噌汁……全部ちょっとずつになっちゃうけど、日本食パーティーだ。あと、量のためにこっちの魔物肉も焼けばいいかな。醤油バターで味付けすれば日本風になるし!」
サディさんを捕まえると、俺は自分の計画を伝えた。
「そんな全部使っちゃわなくても……」
「俺がそうしたいんだ。俺の世界の食べ物のこと、知っててもらいたいから」
「イクミくんがそう言うなら。じゃあ、ミルクをもらってくるついでにヴァンに伝えてきてあげるわね。イクミくんに預かったものは、倉庫の時間停止箱の奥にしまってあるから見ればわかると思うわよ」
「ありがとう!」
俺が醤油バターって言ったから、バターを作るんだってすぐわかってくれるサディさんはさすがだ。
時間停止箱から俺が前に預けた食材を取り出す。サディさんがひとまとめに袋に入れていてくれたから、すぐ一式取り出すことができた。
まずは米を浸水させることからかな。一応無洗米なんだけど、なんとなくさっと洗った。さすがに研ぐまではしない。
っていうか、どれもほとんど調理がいらないやつだからなぁ……。魔物肉でも切っておくか。
「ただいま。ヴァンが一緒に来たわよ」
「やっほー。さっきぶり」
あ、それはちょっと助かる。みんなが揃うのいつになるんだろうなんて思ってたけど、用意を始めちゃって大丈夫そうだ。
せっかくミルクをもらってきてくれたから、バターから作ろう。いつも通りシャカシャカするだけだけどね。それが終わったら、浸水させていた米を炊き始める。
「なんか、嗅いだことのない匂いがするぅ」
テーブルに肘をついて座っているヴァンが楽しそうな声をあげた。ヴァンって米は初めてだろうから、気に入ってくれると嬉しいんだけど。
ここで、ルイと村長が帰宅。ヴァンがいることに驚いていたけど、それはサディさんから説明してもらった。
「イクミ君の世界の食べ物か。楽しみだね。でも使い切っちゃってよかったのか?」
「私もそれを言ったんだけど、どうしても食べてほしいんですって」
「そうか。じゃあ、ありがたく味わわせてもらわなくてはね」
米を蒸らしている最中に、魔物肉を焼き始める。下味にコショウも使っちゃうもんね。醤油は小ボトルに7割くらい残ってるから、余裕だと……思う。ヴァンがどのくらい食べるかによるけど。
強火で両面焼いてから少し火の弱いところに移動させて予熱で中に火を通していく。次々焼いていくから順に作業していくと丁度いい感じだ。そして、最後に肉を真ん中に寄せて、ジュワッと醤油を回しかけてバターも投入。
「え! なになに? 今度は香ばしい美味しそうな匂いする!」
「ヴァン、落ち着け」
ちなみに脇の鍋でレトルトカレーも温めてるし、味噌汁はお湯を注げばいいだけだし、もうほぼ完成だね。
俺はサディさんにお願いして、蒸らしていたご飯を5等分で盛り付けてもらった。カレーは少ないからどうしようかな。
「その不思議な袋の中身が食べ物なの?」
「うん。カレーっていう香辛料のスープっていうかソースっていうか、そんな感じのやつ。本当はこれ1袋で1人分だから、悩んでたんだ。本来ならご飯にかけて食べるんだよ」
「じゃあ、それも小さい深皿に分けてそれぞれかけたりつけたりしてもらいましょ」
「だねぇ」
俺がパウチを開けると、ものすごく懐かしい香りが広がる。「ヴァン、大人しく待ってろって」という声が聞こえてくるからサディさんと顔を見合わせてしまった。これはずいぶん楽しみにされてそうだ……早く出してあげないと。
「じゃあ、私は米のゴハンから持っていくわね」
「うん。ありがとう」
ゴハンっていう料理名だと思われてそうだな……って思ったけど、説明するのも面倒だしそれでいいかって訂正しなかった。
味噌汁は生味噌タイプが数袋あったけど、やっぱり1人分は結構少なくなっちゃったな。少ないとすぐ冷めちゃうから早めに口をつけてほしいね。
一応予備でカロイモも蒸かしてあるし、肉も焼けばあるからなんとかなるだろう。
と、テーブルに味噌汁を持っていくと、みんながめっちゃ待ち構えていた。ありがとう、楽しみにしていてくれて。
村長のお祈りが終わると、みんなが一斉にそれぞれの興味のあるものに手を伸ばすのが面白かった。村長は魔物肉醤油バター焼き、ルイとヴァンはカレー、サディさんはご飯と味噌汁。俺はやっぱ味噌汁だな。
「味噌汁は少なくてごめんね。温かいうちに食べてほしいな」
俺がおずおずとそう言うと、みんながさっと手を伸ばしてくれる。優しい。
「ミソシルっていうの? 面白いスープだねぇ」
「ねえ、アル、こういうの昔に食べたことなかったかしら」
「あったような気もするなぁ」
村長とサディさんはどこかで似たような発酵食品でも食べたことがあるのかもしれない。米も知ってたもんな。
ルイは相変わらず黙々と口に運んでいるけど、それが美味しいときの反応だって知ってるから見てるだけで嬉しい。
「この茶色いやつ香りがすごくて最初に惹きつけられたけど、ステーキが美味しいよ! これもっと食べたいなぁ」
「あ、醤油まだあるから作れるよ。作ってくるね」
「ヴァン……それじゃあイクミがゆっくり食べられないだろ」
「だって美味しいからー」
ルイが心配してくれるのも嬉しいけど、でも俺の世界の味付けを美味しいって言ってもらえるのも嬉しいんだ。そんな気持ちもあって、つい鼻歌が出ちゃう。……違うな、少し寂しい気持ちを紛らわせてるっていうか。
だって、明日にはここを発つんだから。村長やサディさんとワインも飲みながらワイワイ食事をするのは最後なんだもん……。そんな気持ちを察してくれてるのか、サディさんがキッチンについてきて手伝ってくれる。
「イクミくん、とっても美味しいわ。貴重な食事をありがとう」
「喜んでもらえたなら良かった。1人でこれをずっと持ってるより、こうやってみんなと一緒に食べられて嬉しい」
「あっという間だったわね……」
「うん……」
なんとなくしんみりしちゃったけど、追加の料理が出来上がれば明るくテーブルに戻る。ヴァンの明るさにちょっと救われるよな。
俺の食材をほとんど使い切っても、みんなとテーブルを囲んで結構遅くまで話していた。でもそこはそれ、村長に今日はしっかり寝なさいと言われてお開きに。
楽しかったな……。
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相変わらずスローペースだと思います。
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