妹と、ちょっとお話しましょうか?

夏夜やもり

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朝焼けメダリオン

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「ふっちょさん......ふっちょさんなあ......」

 さきほど浮かんだ記憶を押し込め、コーヒーカップを両手で覆って記憶を辿る私に対して、妹が眉をひそめて訪ねてくる。

「思い出せないの?」
「思い出しているのだよ」
「そう?」

 妹はチーズケーキを丁寧に切り取って、にっこにこしながら口へ運んで暫く味を楽しみ、こちらを見るとにやりと笑う。

「当たり障りのない言い方を探していると見た」
「いやあ、聞いたら食あたりする様な話が多くてね」
「本当、なにをやらかしてきたのか気になっちゃうわね......」

 むう、そう思われるとダメージを与えてみたい気もする。だが、エピソードを思い出してしまった。

「そうだね。あの時の事がある」
「うんうん」



**―――――
 ふっちょさん関連で思い出したものは、何というべきか......私がずるっこをやろうとして、注意を受けた話である。

「ほら、起きなさい」
「んー、むー、おは、よう......」
「はい、おはよう。調子悪そうね」

 喉の奥から鉄の様な匂いがして、身体に重怠おもだるさがある。

「のど痛い......」

 昨夜もあまり眠れなかった。こんな時はだいたい微熱が出て、体温計を見せると少しだけ甘やかしてもらえる事が多い。
 当時の私はそのことに味を占め、たまにずるをしようする。ここではどうだろうかなあ? 体温計を脇に挟んだままそんな事を考えていた。べつにやる意味がないなぁなどと思っていた時に、こちらを見ているふっちょさんと目が合った。その目に少し鋭さがある。

「なあに?」

 その視線が痛くて、私はばつが悪そうに言った。

「んーそうねえ」

 珍しくはっきり言わない。

「どうしたの?」
「わかってるんじゃない?」

 どきんとした。いや、そんなはずはない、あれは私の秘密の筈だ。

「甘えたいのも仕方ないけど、ここではやめてね」

 苦笑に近いその姿が、『解っているよ』と言っている様だった。

「......熱っぽいんだけどなぁ」
「昨日眠れなかったみたいね?」
「うん」
「あのね、お熱は正確に測ってもらえないと困るし、早く帰りたいでしょう?」
「うー......うん」

 目の奥が熱っぽくなっていて、けだるさがあり、あまりいい状態ではない。

「こらっ!」

 後ろで何かしでかした子に振り向き、注意をしている。今ならずるっこも出来るかもしれないが、見抜かれてしまうんだろうなと思った。仕方なく、そのまま体温計が音をたてるののを待つ。肩の力を強める程度は許容範囲だと思った。

「うん、36度8分ね。そんな力入れても変わらないわよ」
「えっ?」

 再びドキリとする。このひとに隠し事できないんだろうなぁと思った瞬間だった。

「朝ご飯、取りに行けるね?」
「あんまり食べたくない」
「食べれるだけでいいから、取りにおいき」

 いまはどうだかわからないが、この頃、動ける子のばあい、食事は自分で取りに行かせていた。ちょっとでも動いた方が良いといった考えなのかもしれない。

「うん」
「今日は良い天気だねえ、ちょっと日に当たれば元気になるわ」
「そうかなあ?」
「わたしの経験でもあるのよ。おとついの元気はどこいっちゃったかな?」
「......今日はお休み」

 ふっちょさんは微笑みかけた。

「大人しくしてくれると、楽なんだけどなぁ」
「んー、心配されちゃうもん」

 少し唇を尖らせて、すねたように言った私の言葉で、ふっちょさんは笑った。

「うん、そうだわね。まあ、でもね、昨日よりはマシになってきたんじゃない?」
「......うん」

 ふっちょさんのどこか深くて、温ったかい声を聴いていると、不思議なことにさっきよりも元気になっている気がする。
 外を見ると今日の陽射しもあったかそうだ。少し無理して体を起こす。身体にはけだるさが残っていて、喉の奥の引っかかりもあった。

「ちょっと起きてみようかな?」

 呟いてよろよろと起き上がる。たぶん、何とかなりそうだ。見抜かれた居心地の悪さが付きまとってくるのは、仕方のない事だろうな。



**―――――
「ごまかしの多い人生だもんね」
「そうだね、生きていくためにはごまかし、汚れ、そして進む必要があるのだよ」

 妹の減らず口をうけ、私は平静を装ってコーヒーを口に運んだ。『ごまかせなかったんだい!』と言いだしそうになるのを口に広がる苦みによって、止めている。

「ふーん、あー、そーですかー」

 あおるように目を細め、こちらをのぞき込むのがうっとうしい。私は少しだけ息を吐いた。

「実際は違うんだけどなぁあ」
「何が?」

 あの時の『見抜かれた!?』という体験は、色々とめぐって、私がごまかしを行えば必ずばれてしまうのだという強迫観念きょうはくかんねんが育った。

「んー、まあ、ひみつ」
「もう、また!」

 この類の発見を、誰かに言うのははずかしい。
 ここだけの話だが、私は損な役回りが多い。『楽』はするけど『ずる』はしないという、二律背反にりつはいはんをモットーにしているからだ。
 どうやって真っ当な『楽』があるのか? このテーマを心に決めたのは、この時期にふっちょさんに指摘された『私がずるをすると必ず見抜かれてしまう!』体験が強く根付いているのだ。

「でもさ、ふっちょさんも良く解ったわね」
「んー? 何が?」
「ずるっこさんが、何か企んでいるじゃないかってさ?」
「そりゃ、あれだけお子さん見てたからだよ。そういったことが解っちゃうんじゃないかな?」
「そういうもんかね?」

 少し息を吐いてから、私は伝えておいた方が良いなと思い、少し神妙な顔で話を続ける。

「あのね、見抜かれるとね、私は......というか子供の頃はね、『しまった!?』てな感じで反省するんだよ」
「本当?」
「あれれ、覚えてないの? 私知ってるよ。自分だって注意されて縮こまってたじゃん」

 少し目を細めて指摘すると、妹も少し嫌そうに表情を崩す。

「むう......あたしのあれは、ぐうの音も出なかったから、だもん」

 妹も本音では解るのだろう。そこで私は話を切り出す。

「逆の受け取り方した子も見たから、言えるんだけどね」

 私は少し、目をひそめる。

「どういう事?」

 あのころ、私にずるの指摘をうけて、それ否定した姿を見せてくれた子がいた。

「えっと、まあ印象が悪かったひとの話になっちゃうから、あんまり言いたくないんだけどね」
「うん」

 あの子はさまざまな見せ方で苦しそうに訴えている。
 しかしその子の訴えが、どうも違って聞こえて、ちょっと近寄りがたく思っていたのだ。私の個人的な受け取りだから、妹に言うのもどうかと思うのだ。

 まず、私はふっちょさんを尊敬している。その正しいことを言っていると思っていた、ふっちょさんの言葉をまるでうけとらず、迷惑を掛けて、しかも、大事に発展させた子というわだかまりが、ずっと残っているのだ。

「寂しかった、とかじゃないの?」
「そのとおりだと思う」
「で、ふっちょさんは甘やかさなかったってことでしょ?」
「そう、だね。というか、大人になってわかったんだけどさ、その子には良くないと判断したんだと思う。たぶんね」
「でもねぇ......ちょっと、むずかしいよね」

 私の子供くらいの時は、ちゃんとした大人はいっぱいいた。大人たちは、自分が嫌われても子供が変な方向に行かないように、できる範囲で注意していたと思う。

「まあ......。私がふっちょさん好きだったからさ、その子に良い印象もてなかったんだよ」
「担当変わるととかできなかったの?」
「そんなんできないよ。常時人手不足っぽかったし、あのひと、なんかずっといる感じだったからね」

 妹は少し唇を尖らせる。

「んー、でもでも相性あると思うけどね」
「......相性で済めば終われば良かったのさ。でも、その子はふっちょさんに恥かかされたと思っちゃったらしくて、親御さんが出てきちゃってね」
「どんなふうに?」
「んー、ある事を大げさに、無い事をあるかのようにと言えば、伝わるかな?」
「具体的には?」

 問われて、私は少し考え頷き、言った。

「んーふっちょさんって、『大丈夫?』ってのが口癖でさ、私たちをいつも心配してくれてたんだよね」
「うんうん」
「でも、『大丈夫!』が口癖って伝える感じ? わかるかな?」
「えっと? 『ヘイキヘイキ、ダイジョブ』って感じ?」
「そんなかんじ。言葉は同じだけどさ、意味が真逆になるよね?」

 私の言葉に、妹の眉間にしわが寄る。おそらく自分の経験を思い出したのだろう。

「むう、それ、悪意あるわ。嫌ね」

 こういう好悪をすぐに出す姿は妹らしいと思う。
 そういえば、最近辛い目にあったって言ってたっけなぁ? ......たしか、ちょっとした被害が出たんじゃなかったっけかな? 少しおもんばかりながらも、本人は言いたがらない。
 だから私はまだ聞かない。いまの話を続ける事とする。

「でね、私はその姿がね、みっともないなと思っちゃったのだよ」

 茶化ちゃかしていっても妹の眉は曲がったままだ。どうやら誰かと重ねているらしい。

「んー、でもさ、親御さんに言いつけたって事は、何かあったんでしょ?」
「私は理由なんか知らないよ? もしかしたら別の何かがあったかもだけどさ、でも、抗議の姿を見ちゃったのだよ」

 人の悪い私が推察するに、あの子の親御さん達もお子様をだしに使って何らかの要求をしたかったのだと思っている。しかし確証はないので、これは妹には言わない。

「で、ふっちょさんがいない時を狙ってさ、ない事ない事を大声でやって......たぶんわざとだね」
「あらあらまぁ」

 妹が眉を吊り上げて、ケーキの一欠けを口に運んだ。
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