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夏夜やもり

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六 武田観柳斎 後編

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 武田は、その性格によって没落の道をたどったと言えるだろう。
 実際の所、彼が自身の売りとして押してきた長沼流軍学に、自身が求めていたものは、技術の運用ではなく権威と栄光であったらしい。

 近藤からフランス式兵制を学ぶ期はあるか?と聞かれ、武田は二つ返事で答える。

「承りました」

 これには近藤の方が驚いて聞き直す。

「やるのかね?」
「はい、局長の命であればどのような事でも善処いたします」
「そうか。補助はできる限りやるから、必要なものがあれば言ってほしい。お上から訳書を取り寄せることも出来るぞ」
「いえ、それは結構です」

 こうして、武田は色よい返事はみせたものの、内心では自らの軍学に自信があり固執こしつしていた。言葉では了承したのだが、実は行動しないという消極的な拒否の形をとる。
 組織にとってこの態度は最も害悪となるのだが、彼にとっては関係ないのだろう。


 そして、幕府がフランス式の最新式兵制を取り入れ、新撰組もそれにならう日は、早い段階で来た。

 切り替わる前の段階で、近藤は武田にフランス兵制習学の進捗しんちょくを聞いている。しかし、まるで進んでいないことがすぐ解った。
 専門家だと思い、水を向けたつもりの近藤だったのだが、失望を隠せず、土方に相談する。

「武田君は、どうもフランス兵制は合わんのかな?」

 土方は人を見抜く勘がずば抜けた男で、早い段階で見切っていたらしく、苦笑をもって答えた。

「あれは、贋物がんぶつだよ。近藤さん。期待するだけ無駄さ」
「しかし、長沼流を修めているのだぞ?」
「そんなもん金さえ積めば免許は出るさ」

 あっさりと切って捨てた土方に、近藤も渋面を作る。

「君は果断だな。しかし、素養が無けりゃ免許は出さねえよ……」
「そうかねぇ?」
「そういうもんだよ」
「なあ、あいつを連れての交渉はまずかろう……手を引かせたらどうだい?」
「いや、そういうわけにもいくまい」

 そもそも近藤と土方では役割が違う。
 近藤は新撰組を維持するために、会津藩や幕府官僚と交渉を行わねばならない。その時に重宝するのは伊東や山南、そして武田など、舌鋒の士である。彼らに世話になっているため、近藤は土方程厳しい評価はできないでいる。

「近藤さん、俺ぁ武田って名乗りが気に入らねぇよ。あいつ出身は出雲だぜ?」
「うむ、しかしそれは穿ちすぎではないか?」
「穿った見方じゃないんだよ。あれはおそらくだが修めた軍学に自信がなかったのさ」
「まあ……軍は、学問通りにゃ動かんしな」

 土方は隊内での噂を集めている。それも加味した判断であるため、武田にはかなり厳しい評価をつけているのだ。特に平隊士に対する態度と醜聞は、うんざりするほど得ている。しかし近藤が色眼鏡で見てしまうと危ういので、打ち明けぬものもあった。

「あのな、もしかしたら、武田信玄は近藤さんの方が詳しいかもしれないぜ」
「いや、私は好きで読んでいるだけだ」

 近藤は甲州軍艦こうしゅうぐんかんも愛読書であり、信玄の軍令などには詳しい。
 その上で、幕府のフランス式軍制を取り入れる決断に倣ったのは、もちろん上からの命もある。だが、彼が知っている武田信玄の物語は、彼がその立場において、さまざまな模索もさくの経験を経たうえで、強力な軍制を整えたということを知っているからである。

「しかし、武田君の立場はどうするかな?」
「時期が良くねえな。すぐにどうこうってのは無理だ。今は形だけでも置いておくしかあるまい」
「わかった」
「だが、いずれは引いてもらうだろうぜ」
「その理由は?」
「あいつは軍を割る。あいつの隊を見てみなよ」

 近藤は土方に軍才があると確信している。その彼が断言した以上、間違いないと言ってよい。そして頷いた。

「致し方あるまい」

 こうして、上からの命という形で行った新撰組のフランス兵制への切り替えは行われた。
 以後、武田の長沼流軍学は見向きもされなくなり、隊士からの態度も変わって行く。いままでは武田先生とされてきたのが、もう武田君であり、敬称を付けない者まで出てきた。武田の自尊心は大きく傷ついた。

 また、それ以降主語を隠してはいるが、あからさまに武田のことをいう陰口が隊に流れる。この陰口の一つひとつが、武田の新撰組での積み重ねともいえた。

 隊士たちは溜飲りゅういんを下げるために、面白おかしく噂を流す。実際には武田が彼らに対して与えた軽侮のはねかえりだったのだが、武田はそのような想像がまるでできない性質たちの男であったのかもしれない。

 しかし武田は才に自信があり、そのため自尊心も大きい。
 自らの陰口が一つ耳に入ると、彼の中でそれは十倍以上の人数が言っていると錯覚し、その出所などを探ってしまう。
 さらに恥辱をそそぐために、彼は平隊士たちへ尊大かついやらしく当たり、どんどん悪い方向へ巡って行くのだ。


**―――――
 そのような状況で、武田の評判を大きく下げる醜聞しゅうぶんが、現れる。
 衆道しゅどうのもつれである。当時、衆道は土地によっては、普通に浸透していることがあり、彼の育った土地では一般的であった。

 隊士の中に月代の剃り跡も青々しく、立ち振る舞いの機敏な若者が入隊する。
 目もとが涼やかさと、すらりとした所作の中になぜかつやのある青年で、彼のその若さに満ちた細かなしぐさの一つひとつから色気が匂いたっていた。
 その艶は、衆道をたしなむ者らを呼び寄せ、同質のものであるとその袖を引く。

 彼に言い寄った者は多く、武田もその一人であった。しかし、この青年は武田を「面を見るのも嫌だ」と仲の良い隊士に漏らすほど忌避していている。

 その彼を射止めた者はすぐに表れた。皮肉なことに、武田の悪口を言いあう友人で、熊を連想させる毛深い男である。彼らは元々その素質を持っていたこともあり、惹かれあう何かがあったのだろう。

 任務以外で一緒にいるようになり、あるときから、小さな癖が似ていることや、呼吸があっていること、さらには刀の癖までが同質となっていて、その道を知るているものは『出来たな』と密かに見ていた。

 その熊のような隊士が刑死したことから、話があやしくなる。

 その隊士は情の深い男で、件の彼は別として同輩たちへの接し方も心得ていて、困ったものは助けるようにたちまわっていた。
 彼の罪状は『勝手に金策するべからず』にあたり、深く調査すると同情出来る部分もある。
 なぜ彼は切腹しなければならないのか? と噂が立った。

 そこで武田の名前が出てくる。武田は熊の様な隊士が射止めた青年に、強く言い寄っていた姿がみられていた。

 噂のなかでは、組長の権限を使って袖を引こうとしたとまであり、実際に土方より直々に『立場を考えるように』と抑えられている。
 つまりこの刑死は武田の手によるものであると隊内に広まったのだ。それを信じさせるだけの悪評が彼にはある。

 悪いことは重なるもので、渦中の青年隊士が隊務中に殉職じゅんしょくしたことも重なり、さまざまな噂が流れた。
 いわく、事の発端は熊の様な隊士を組長権限で、切腹に追い込んだためである。そのことをあの青年隊士は遺言で知った。

 そして『青年隊士は武田へ仇討あだうちを画策かくさくし、返り討ちにあった。ただし、その討ち手は薩摩藩士である』

 この見てきたような噂が真実だと思われ、彼は隊での立場どころか離反りはんの疑いまで被ってしまう。

 もちろん、土方は監察を使って調べさせている。
 元々武田の衆道の癖は性質が悪い。土方は武田に迫られて困っていた隊士をひそかに抜けさせたこともあるのだ。

 ただ土方の渋面もかなり深くなっていて、そもそもこう言ったことで手を取られるが、ばかばかしい。だが五番隊組長となれば規範きはんとなるべき存在であり、権力もあるが義務も大きい。

 例えば、隊の規則に組長が戦死した場合、その組に属する者はその場で最後の一兵まで斬り死にすべし。といった物があり、文字通り命を預かる職務である。
 それが隊士を私事で刑死させてしまうようでは、前代未聞となるであろう。

 結局、監察による調査においては、噂のような事実はなかった。
 しかしその調査によってその醜聞は、隊全体へ広まることとなり、武田の立場は一層悪くなってしまう。

 『隊にいることはできない』

 そう判断した武田は、仕方なく近藤・土方に脱退を願い出る。そして近藤からの恩情によって許され、彼は一個の志士となった。


 一人になって残ったのは、新撰組への恨みである。さらに自尊心に傷をつけた新撰組という存在を作った会津藩と幕府までも、強く、激しく憎むこととなった。

 それは自らの持つ権能、長沼流軍学を近藤・土方が軽んじたことから始まる。戦国時代最強と言われた兵制を貴ぶべきである! そしてそれを存分に修めた自分をなぜ押し頂かぬ!

 フランス兵制を習うというのも気に入らない!
 攘夷の先兵として、仮想敵国に当たる夷敵、フランスへ教えを乞うという体たらくさよ!
 さらにはその夷のけがれた軍略を、尊貴で深い学識を持った自分に勉強させるとは!

 そのうえ私事を調査し、隊全体へ暴露する形で辱めた行為の数々、ゆるせまじ!!

 恨みが深まると、人格攻撃にも至る。
 近藤・土方の出自はどうだ! 二人は武州多摩も農民出身という経歴に関して。今でこそ、会津藩お抱えということで、苗字帯刀を許されているが、なにが! 元は百姓ではないか!

 この武田観柳斎という、舌鋒ぜっぽうの志士をないがしろにするとは!

 元々、恥を受けた場合、それを注ぐためには刃傷沙汰に発展してもおかしくない時代である。彼はすぐさま攘夷の魁を誓い、倒幕の志を立てた。


 今まで佐幕の近藤・土方への、すり寄るような態度は忘れた武田は、薩摩藩に頼ることを決めた。
 しかし、新撰組の調査能力は尋常ではなかったことが、彼にとって計算違いとなる。武田の動向は、土方の内偵によって、すぐさま明らかにされた。


**―――――
 近藤と土方は隊に関して決断するときは、二人で話し合うことが多い。
 その時には二人とも砕けた話し方となり、昔言葉となるのだ。土方は気さくに話しかけた。

「近藤さん、武田はどうしましょうかね?」
「ああ、裏はとれたんだったか? どこに、接触したんだ?」
「薩摩でさぁ」
「話はうまくいったのかね?」
「いや。ずいぶん塩辛くみられてますぜ」

 土方は、そう言って報告された事柄をいくつか挙げる。

「斬るしかあるまいな」
「しかし近藤さん、あいつの芸は重宝したんじゃないかね?」
「ん? たしかに彼には世話になったとは思う。だが時々、口が先走りすぎることもあったのには閉口したもんだ」
「おや、そうなのかい?」
「ときどきだがな……どこを向いて話しているか解らなくなることもある。そんな人だな」
「ふむ」
「今回も、自分の言葉に縛られたのかもしれんな」
「あいつは自分に酔ってるのさ」

 近藤は、しかめっ面を作って土方に聞く。

「しかし、なんで今そんなこと言うんだ?」
「いやあ、甘い言葉にほだされるってのは、首領の務めじゃないかとおもってな?」
「なんだいそりゃ?」
「武田が言ってたぜ、近藤から格別の測りを受けているってな」
「どういうことだ?」
「あいつが脱退したいっていいだした時のことだよ」

 土方は武田が主張していた近藤の恩情について苦言を言いたいらしい。
 武田の脱退を許したのは情状も酌量もある。だが武田が土方に脱退を願い出た時に「自分は近藤から目を掛けられている。それも汲んでほしい」と言ってきたのだ。

 近藤が助けたがっているならと、土方も脱退を認める方向で調整している。

「やめてくれよトシさん。俺ぁ男の言葉は気組みで判断するぜ」

 意外をつかれ、近藤はつい昔言葉で土方を呼んだ。

「そうかね?」
「ただな……上の方には武田を煮詰めたようなのが多くてな……重宝したのも事実なんだ」

 最近まで会津藩と幕閣の者との会合に出てきた近藤の顔に、疲労の色が見えている。その苦労の本質が解らない土方は目だけで笑った。
 近藤は顎を撫でてから、ふと、呟く。

「そこを言うなら、山南君も、伊東君にも言葉に気組みがこもってたんだがなぁ」

 近藤の人物評価基準はとても明確であるがゆえに、甘い。切腹した山南は昔からの同志と言って良い。だが、伊東は今の段階では敵である。敵はどうやらこちらの暗殺をもくろんでいるらしい。めてよい状況ではないのだ。
 そして、新撰組は恐怖で隊士を縛っているから精強である。甘さは付け込まれ、弱体化となるのだ。
 土方は息を吐いてから、言った。

「そういうところは持ち味だがな、近藤さん。そりゃ俺の前だけにしてくれよ。あいつらは敵だぜ」
「ああ。解っているさ」

 近藤は親しいものに向ける眼を向けたのち、少し考える。

「討ち手は、誰にするかね? 仮にも組長を務めたんだ。下手な奴じゃ返り討ちだ」
「人選は、俺に任せてもらえねぇかな?」
「ああ、頼んだ。だが、良いのがいるかい?」
「御陵衛士にやらせるのさ」
「ほう?」
「斎藤君さ」
「なるほどな」
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