53 / 54
3 博士はネコ耳天使に興味があります(製作的な意味で)
23
しおりを挟む
箱に収められたそれは、足毛の生えた小さな御み足であった。
本当にどうでも良いんだけど、爪が綺麗にととのえられている。
その姿を、生きているかのような生々しい御み足を、しっかりと確認した私と妹は、大慌てでスマホを取り出す!
「これはまずいって!! 警察、警察を!」
「わかった! えっと? えと! なんて言えばいいの!?」
「とりあえず、『足です!』って言えば大丈夫だよ!!」
「んな訳ないでしょ!? もう! 本当、なんて言うのよ!?」
「『ああ! 足が! 金髪の毛が生えた、ちっちゃな足があります! 爪もキレイ! でも! なんか襲ってきそうですぅ!!』 こんな感じで!!」
「ああっ! もう! もう! それ、本当にそう言っちゃうわよ!? てか、そんなん黄色い救急車が来ちゃうでしょ!!」
「だだだだ、大丈夫! その場合、連れてかれるのは私じゃない!」
「そう言うように強制されたって、告発するわよ!?」
「ああ、じゃあどう言えばいいんだ!? 足、とにかく足があるってかんじを伝えなきゃ!?」
「もう! もうもうもう! ああ! もう!! わかった! あたしのフィーリングで電話するから!!」
「お願い! てか、私は、えっと、どうしようかな!? ハンマー、ハンマー!? いや、ハンマーは、違うか? ああ!!」
私たちは青ざめた表情で行動を確認する。
慌てての操作であるためか、なかなか番号が押せない。そこを、大慌ての博士が割り込んだ。
「ちょちょちょ、ちょっと待っとくれんか!? これは、デザインじゃ! そう、ちょびっとディティールに凝ってしまったデザインなのじゃよ!!」
博士のおっきな声と真摯な態度で、私と妹は手を止める。そして一度顔を見合わせた。
妹の瞳には私が写っているのだが、私の焦った顔も妹のそれも、結構おかしい。だから、ちょびっとだけ冷静になった頭で言う。
「そんなこと言っても駄目ですよ? これ、これは明らかに……犯罪の気配があります!」
「こんなリアルなのに! えと、ありえないし!!」
私は、箱の中身をみつめる。
これでも私はそれなりに変わった体験をしてきているのだ。内訳は斉藤さんが4割で、博士が7割である。
え? 1割余る? 斉藤さんはそれくらいのイメージなんです!
……とまあそんな経験豊富な私でも、リアルな足首から先だけをプレゼントされるってものは、無い!!
どどめさん(仮)とは違う意味で、背筋にぞわぞわを感じつつ、それを観察する。
箱に収まったそれは、イヤなので触れない。ぷにぷにした感じだが、筋張っているところもあって、おじさま風の足だ。
その足にはしっかりと爪が生え、しかもちゃんと整えられ、健康的かつ清潔そうではある。更には、足の甲と指のところにちょちょっと金髪が生えていた。ちなみに変な臭いもしない。
そう、何の変哲もない無味無臭(味わってはいませんからね!!)な足である。
でもさ、これ、重要なのは金の足毛ですよね!?
これを金がとれるぞ! って神経は何でしょうか!?
私たちを恐怖のなんちゃらに貶めるつもりですかね!?
騙されそうになってたけど、残念でした!?
私たちを持ち上げて落とす感じの、期待させた上で至極がっかりさせたという、心の傷を負わせたツケ、きっちり払ってもらいます!!
私が内心の葛藤を押さえつつも、その『足』を睨みつける。
それを博士が、その足毛の生えたちっちゃな足をむんずと掴み、平然と持ち上げた。
あの、博士!?
私と妹の背筋には、目に見える感じで悪寒がはしっているんですよ!?
インパクトのあるモノに、インパクトのある行動はいかがなもんでしょうか!?
もうちょっと、優しさを持ってください!!
そんな私たちの内心を慮ることもなく、博士はその足の一部を見せて言う。
「ほれ、ここにUSBコネクタのメスがあるじゃろ? これを、あの装置に取り付けるようになっているのじゃよ! 二人とも落ち着いとくれ!」
博士が指差してこころなしか得意げである。
いや、えっと、あの……何というか、その、博士!?
私、私って、こんな感じで足首を見せつけられた機会がなくて……。
その、えと、あああああ! 気持ち悪いぃぃぃ!!
もしかして、博士ってば説教の仕返ししてません?
……その、えっと……そういった感じの嫌がらせは勘弁して!!
たとえばそれって、家に時おり出没する、大声の出る感じの虫さんが居るじゃないですか!?
あれを手で掴まえて、そのまま目の前で見せられる系の嫌がらせになってますからね!!
そういった嫌がらせされた事ありますか!?
私は以前うちに住んでた猫さんにやられましたよ!?
あの子、口で咥えてバタバタさせてたんですからね!?
私は心の慟哭をなんとかを押しとどめる。
そして、人の身体から離れてしまった足をまじまじと見る。こういった初めての経験は遠慮したかったのだが……仕方あるまい。
私は、動悸を打ちまくる胸を手で押さえ、覚悟してそれを見た……。
確かに、足首のところへUSBの差し込み口がついていた。
周りの質感とかにぽっかりと不自然に浮き出ているそれは、なんというか……うん、なんというんだろうか……叫びだしたい気持ちがあふれかえっている。
「……いやいや、これは、ちょっと、ええ!? なんなんですか!?」
「あー、あたしえーっと、そのー、博士、どういうつもり!?」
『おー、落ち着きなよ、麗しのお二人さん』
パニックを起こした私たちに、カラスさんがご友人のなだめ声をかけてくれる。
『すまないなぁ、これはね、僕と博士にボタンの掛け違いがあって生まれたものだよ』
「かけ違い……勘違いとかですか? 何かあったんですか?」
『ああ……これを作った時、僕の翻訳AIが学習中でね! 聞き取りの感度もいまいちで、僕と博士の勘違いが生まれたのさ!』
少し低めの落ち着いた声は、動揺した私たちに染みとおるように響く。私は息を吐き、ちょっとだけ気を取り直せるようだ。
「うむ……。実は儂な、デザインを決めるのが面倒でのぉ……良く友人連中に聞くのじゃ」
嘘だよ!
猫さんの耳や天使の羽、うさぎさんの耳、それぞれのしっぽ!
みんな、これでもかってくらいリアルに凝ってるじゃん!
この足だって、直視したくない感じのちっちゃなおじさま風の足じゃん!
足毛が生えてるし!!
爪だってピンクでキレイだし!!
何でこんなんリアルにするの!?
てか、嫌がらせですかね!
内心に湧き起こる駄々っ子を制御するよう、私は深呼吸してから口を開いた。
「あーそのーえっとー、デザイン、え? それを、ご相談したと?」
「うむ。ちょうど別件で話しとってな!」
『あの時はさ、AI翻訳の学習も兼ねてて……で、この結果になっちまったのさ!』
「うむ! はじめ、こやつがおかしくなったのか、それとも本性を現したのか、儂はトコトン悩んだぞ!?」
『あのさ博士、僕が何かトンデモな依頼をして、まかり間違って足を作ってもらうとしてもだ、必ず女性モノに限定するぜ!!』
「……毛が生えてくる女の子の足……それを、おぬしは慈しむんか?」
『当然だ。男の足より億倍マシさ!』
「……」
「……」
二人の会話は聞かなかったことにしよう。
おそらくだが、ご友人のlegとかfootとかに似た発音を誤変換したとかでしょうかね?
これってさ、『高度な発明もヒューマンエラーで台無しに!』の典型なのかもしれない。
あーでもですよ!
よしんば、変換された言葉に足だとかなんとかが、聞こえたとしましょう!
でもでも! それでもここまでイキイキとした、リアルな足は無いんじゃない!?
てか、ここまで詳細に作っちゃうもんですか!?
とってもリアルな部分をとても綿密に再現し、金で出来た足毛の生えるツメの綺麗なおじさま風の御み足ですよ!?
博士、オカシイって、思わなかったんですか!?
正気で、これで行けるって思ったんですか!?
………………思ったんだろうな。
「おかしいって、思わなかったの!?」
私が悟った思考をできず、思わず聞いてしまった妹の問いは、叫びにも似た感じで響く。
あのね妹さん、その質問に意味はないんだよ……。
もうすでに、ここへ存在しているのだからさ……。
現実を現実として認めなきゃならないときは、必ず来るのだ。
「うむ……まあ、もともとの装置があの珍妙なデザインじゃったからの! ……足がないから可哀そうとかも? と、思ったのかと……な」
うっわ、どどめさん(仮)のあれって、狙ってやったんじゃなかったんだ!?
ってことは、会話の中で生じたズレが、恐るべきコラボレーションとして、悪夢製造装置『どどめさん(仮)』を生み出したってことか!?
というかさ、どどめさん(仮)に今回の『足』を付けたらさ! 『絶望的な悪夢製造装置』へと進化しちゃうんじゃないの!?
キャンセル! キャンセルは!!
あ、いや あー、金が……うう、どうしよう……。
うー……どうなるの……?
えーっと……うん、混乱は実はまだ残っているらしい。
私のあたまぐるぐるをよそに、妹はさらなる追求を続けている。
「でもさ、なんであの変な子に着けることにしたのよ?」
「そりゃUSBのオスを付けとったからの! まあ、多機能でもええかとな」
「……どどめさんを、進化させたげえようって心意気は組みますが……」
「ぁー……その名前、やめて……って」
あ、妹も、気力もたなくなってる。私たちのドン引きの姿を眺めつつ、博士はにっこり笑った。
「して、これはいるかえ?」
……………………正気?
本当にどうでも良いんだけど、爪が綺麗にととのえられている。
その姿を、生きているかのような生々しい御み足を、しっかりと確認した私と妹は、大慌てでスマホを取り出す!
「これはまずいって!! 警察、警察を!」
「わかった! えっと? えと! なんて言えばいいの!?」
「とりあえず、『足です!』って言えば大丈夫だよ!!」
「んな訳ないでしょ!? もう! 本当、なんて言うのよ!?」
「『ああ! 足が! 金髪の毛が生えた、ちっちゃな足があります! 爪もキレイ! でも! なんか襲ってきそうですぅ!!』 こんな感じで!!」
「ああっ! もう! もう! それ、本当にそう言っちゃうわよ!? てか、そんなん黄色い救急車が来ちゃうでしょ!!」
「だだだだ、大丈夫! その場合、連れてかれるのは私じゃない!」
「そう言うように強制されたって、告発するわよ!?」
「ああ、じゃあどう言えばいいんだ!? 足、とにかく足があるってかんじを伝えなきゃ!?」
「もう! もうもうもう! ああ! もう!! わかった! あたしのフィーリングで電話するから!!」
「お願い! てか、私は、えっと、どうしようかな!? ハンマー、ハンマー!? いや、ハンマーは、違うか? ああ!!」
私たちは青ざめた表情で行動を確認する。
慌てての操作であるためか、なかなか番号が押せない。そこを、大慌ての博士が割り込んだ。
「ちょちょちょ、ちょっと待っとくれんか!? これは、デザインじゃ! そう、ちょびっとディティールに凝ってしまったデザインなのじゃよ!!」
博士のおっきな声と真摯な態度で、私と妹は手を止める。そして一度顔を見合わせた。
妹の瞳には私が写っているのだが、私の焦った顔も妹のそれも、結構おかしい。だから、ちょびっとだけ冷静になった頭で言う。
「そんなこと言っても駄目ですよ? これ、これは明らかに……犯罪の気配があります!」
「こんなリアルなのに! えと、ありえないし!!」
私は、箱の中身をみつめる。
これでも私はそれなりに変わった体験をしてきているのだ。内訳は斉藤さんが4割で、博士が7割である。
え? 1割余る? 斉藤さんはそれくらいのイメージなんです!
……とまあそんな経験豊富な私でも、リアルな足首から先だけをプレゼントされるってものは、無い!!
どどめさん(仮)とは違う意味で、背筋にぞわぞわを感じつつ、それを観察する。
箱に収まったそれは、イヤなので触れない。ぷにぷにした感じだが、筋張っているところもあって、おじさま風の足だ。
その足にはしっかりと爪が生え、しかもちゃんと整えられ、健康的かつ清潔そうではある。更には、足の甲と指のところにちょちょっと金髪が生えていた。ちなみに変な臭いもしない。
そう、何の変哲もない無味無臭(味わってはいませんからね!!)な足である。
でもさ、これ、重要なのは金の足毛ですよね!?
これを金がとれるぞ! って神経は何でしょうか!?
私たちを恐怖のなんちゃらに貶めるつもりですかね!?
騙されそうになってたけど、残念でした!?
私たちを持ち上げて落とす感じの、期待させた上で至極がっかりさせたという、心の傷を負わせたツケ、きっちり払ってもらいます!!
私が内心の葛藤を押さえつつも、その『足』を睨みつける。
それを博士が、その足毛の生えたちっちゃな足をむんずと掴み、平然と持ち上げた。
あの、博士!?
私と妹の背筋には、目に見える感じで悪寒がはしっているんですよ!?
インパクトのあるモノに、インパクトのある行動はいかがなもんでしょうか!?
もうちょっと、優しさを持ってください!!
そんな私たちの内心を慮ることもなく、博士はその足の一部を見せて言う。
「ほれ、ここにUSBコネクタのメスがあるじゃろ? これを、あの装置に取り付けるようになっているのじゃよ! 二人とも落ち着いとくれ!」
博士が指差してこころなしか得意げである。
いや、えっと、あの……何というか、その、博士!?
私、私って、こんな感じで足首を見せつけられた機会がなくて……。
その、えと、あああああ! 気持ち悪いぃぃぃ!!
もしかして、博士ってば説教の仕返ししてません?
……その、えっと……そういった感じの嫌がらせは勘弁して!!
たとえばそれって、家に時おり出没する、大声の出る感じの虫さんが居るじゃないですか!?
あれを手で掴まえて、そのまま目の前で見せられる系の嫌がらせになってますからね!!
そういった嫌がらせされた事ありますか!?
私は以前うちに住んでた猫さんにやられましたよ!?
あの子、口で咥えてバタバタさせてたんですからね!?
私は心の慟哭をなんとかを押しとどめる。
そして、人の身体から離れてしまった足をまじまじと見る。こういった初めての経験は遠慮したかったのだが……仕方あるまい。
私は、動悸を打ちまくる胸を手で押さえ、覚悟してそれを見た……。
確かに、足首のところへUSBの差し込み口がついていた。
周りの質感とかにぽっかりと不自然に浮き出ているそれは、なんというか……うん、なんというんだろうか……叫びだしたい気持ちがあふれかえっている。
「……いやいや、これは、ちょっと、ええ!? なんなんですか!?」
「あー、あたしえーっと、そのー、博士、どういうつもり!?」
『おー、落ち着きなよ、麗しのお二人さん』
パニックを起こした私たちに、カラスさんがご友人のなだめ声をかけてくれる。
『すまないなぁ、これはね、僕と博士にボタンの掛け違いがあって生まれたものだよ』
「かけ違い……勘違いとかですか? 何かあったんですか?」
『ああ……これを作った時、僕の翻訳AIが学習中でね! 聞き取りの感度もいまいちで、僕と博士の勘違いが生まれたのさ!』
少し低めの落ち着いた声は、動揺した私たちに染みとおるように響く。私は息を吐き、ちょっとだけ気を取り直せるようだ。
「うむ……。実は儂な、デザインを決めるのが面倒でのぉ……良く友人連中に聞くのじゃ」
嘘だよ!
猫さんの耳や天使の羽、うさぎさんの耳、それぞれのしっぽ!
みんな、これでもかってくらいリアルに凝ってるじゃん!
この足だって、直視したくない感じのちっちゃなおじさま風の足じゃん!
足毛が生えてるし!!
爪だってピンクでキレイだし!!
何でこんなんリアルにするの!?
てか、嫌がらせですかね!
内心に湧き起こる駄々っ子を制御するよう、私は深呼吸してから口を開いた。
「あーそのーえっとー、デザイン、え? それを、ご相談したと?」
「うむ。ちょうど別件で話しとってな!」
『あの時はさ、AI翻訳の学習も兼ねてて……で、この結果になっちまったのさ!』
「うむ! はじめ、こやつがおかしくなったのか、それとも本性を現したのか、儂はトコトン悩んだぞ!?」
『あのさ博士、僕が何かトンデモな依頼をして、まかり間違って足を作ってもらうとしてもだ、必ず女性モノに限定するぜ!!』
「……毛が生えてくる女の子の足……それを、おぬしは慈しむんか?」
『当然だ。男の足より億倍マシさ!』
「……」
「……」
二人の会話は聞かなかったことにしよう。
おそらくだが、ご友人のlegとかfootとかに似た発音を誤変換したとかでしょうかね?
これってさ、『高度な発明もヒューマンエラーで台無しに!』の典型なのかもしれない。
あーでもですよ!
よしんば、変換された言葉に足だとかなんとかが、聞こえたとしましょう!
でもでも! それでもここまでイキイキとした、リアルな足は無いんじゃない!?
てか、ここまで詳細に作っちゃうもんですか!?
とってもリアルな部分をとても綿密に再現し、金で出来た足毛の生えるツメの綺麗なおじさま風の御み足ですよ!?
博士、オカシイって、思わなかったんですか!?
正気で、これで行けるって思ったんですか!?
………………思ったんだろうな。
「おかしいって、思わなかったの!?」
私が悟った思考をできず、思わず聞いてしまった妹の問いは、叫びにも似た感じで響く。
あのね妹さん、その質問に意味はないんだよ……。
もうすでに、ここへ存在しているのだからさ……。
現実を現実として認めなきゃならないときは、必ず来るのだ。
「うむ……まあ、もともとの装置があの珍妙なデザインじゃったからの! ……足がないから可哀そうとかも? と、思ったのかと……な」
うっわ、どどめさん(仮)のあれって、狙ってやったんじゃなかったんだ!?
ってことは、会話の中で生じたズレが、恐るべきコラボレーションとして、悪夢製造装置『どどめさん(仮)』を生み出したってことか!?
というかさ、どどめさん(仮)に今回の『足』を付けたらさ! 『絶望的な悪夢製造装置』へと進化しちゃうんじゃないの!?
キャンセル! キャンセルは!!
あ、いや あー、金が……うう、どうしよう……。
うー……どうなるの……?
えーっと……うん、混乱は実はまだ残っているらしい。
私のあたまぐるぐるをよそに、妹はさらなる追求を続けている。
「でもさ、なんであの変な子に着けることにしたのよ?」
「そりゃUSBのオスを付けとったからの! まあ、多機能でもええかとな」
「……どどめさんを、進化させたげえようって心意気は組みますが……」
「ぁー……その名前、やめて……って」
あ、妹も、気力もたなくなってる。私たちのドン引きの姿を眺めつつ、博士はにっこり笑った。
「して、これはいるかえ?」
……………………正気?
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
公主の嫁入り
マチバリ
キャラ文芸
宗国の公主である雪花は、後宮の最奥にある月花宮で息をひそめて生きていた。母の身分が低かったことを理由に他の妃たちから冷遇されていたからだ。
17歳になったある日、皇帝となった兄の命により龍の血を継ぐという道士の元へ降嫁する事が決まる。政略結婚の道具として役に立ちたいと願いつつも怯えていた雪花だったが、顔を合わせた道士の焔蓮は優しい人で……ぎこちなくも心を通わせ、夫婦となっていく二人の物語。
中華習作かつ色々ふんわりなファンタジー設定です。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
【完結】返してください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと我慢をしてきた。
私が愛されていない事は感じていた。
だけど、信じたくなかった。
いつかは私を見てくれると思っていた。
妹は私から全てを奪って行った。
なにもかも、、、、信じていたあの人まで、、、
母から信じられない事実を告げられ、遂に私は家から追い出された。
もういい。
もう諦めた。
貴方達は私の家族じゃない。
私が相応しくないとしても、大事な物を取り返したい。
だから、、、、
私に全てを、、、
返してください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
引きこもりアラフォーはポツンと一軒家でイモつくりをはじめます
ジャン・幸田
キャラ文芸
アラフォー世代で引きこもりの村瀬は住まいを奪われホームレスになるところを救われた! それは山奥のポツンと一軒家で生活するという依頼だった。条件はヘンテコなイモの栽培!
そのイモ自体はなんの変哲もないものだったが、なぜか村瀬の一軒家には物の怪たちが集まるようになった! 一体全体なんなんだ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる