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イザベラの誕生日
成長期だからね【ラライアside】
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私はイザベラさんの誕生会に来ていた。
私の家も同じ騎士だけど、イザベラさんの御屋敷の方が大きかった。
まあ、イザベラさんは受勲時には既に【2路循環覚醒者】で将来有望だったからね。
現に【3路】目の【霊魂循環】を覚醒してるし。
【3路】って、完全に達人レベルだから。
そんな事を思ってると、イザベラさんが私を見てきた。
「ナニ? 私の口元にクリームでも付いてる?」
「ううん、そうじゃなくて随分と成長したなぁ~って思って」
そうイザベラさんが私に言ったので、私は左腕一本で両胸を下から掬いながら、
「こんなに実っちゃいましたぁ~♪」
と御機嫌で返事したのだった。
私は元々はガリ勉少女で、小柄でガリガリだった。
それが今や、エニスさまどころかパリナさまを越えたナイスバディーを手に入れていた。
まあ、相変わらずの眼鏡で、それが逆にエロイって言われるようになってるんだけど。
「胸はともかく、背はどうやって伸ばしたの? 生徒会に入った時は同じくらいだったよね? リリーデーの時も?」
イザベラさんが真面目な顔で質問してきた。
「成長期だからね。それに毎日、グランドで走ってるから。その所為か食欲も出てきたし。まあ、走るのに胸が邪魔になってサラシを巻く破目になったけど」
私はそうとぼけておいた。
◇
私が急成長したのは2月中旬のダンスホールの崩落事件がきっかけだ。
騎士団が検査した結果、私は能力非開眼組のその他大勢だった。
なのに、エニスさまが、
「ラライア。アナタ、能力を開眼したわね。それも【理想体型】って。凄いんだか凄くないんだか」
そう笑いながら私に指摘されて、私が、
「いえ、能力は開眼してませんけど?」
と言ったけど、
「あら、騎士団の検査からは漏れたの? まあ、確かに戦闘系じゃないからね。けど、使い方次第じゃあ、これも結構凄い能力なのに」
「あの【理想体型】ってどんな能力なんですか?」
聞いた事もない能力だったのでそう問うと、エニスさまが、
「理想の体型になれる能力よ。理想が叶うと消えるけど。さすがは成長期の乙女よね」
「・・・あの全然凄くないじゃないですか?」
私が率直な思想を答えると、
「それはアナタの理想が低いからよ。ラライアは確か毎日、放課後グランドを走ってるわよね?」
「はい」
「なら、これからは毎朝、通学前に神殿に通って最初に惹かれた女神の像の体型を理想としなさい。上手く成長したら【聖属性】に化けるかもよ」
「【聖属性?】 魔力がですか? まさか?」
「試して御覧なさいな。強く念じるのよ。礼拝の時と夜寝る前に。当然、【視力強化】と【頭脳強化】で女神像の映像を脳裏に焼き付けて。夢でもその女神様を見るくらいの思い入れで」
とエニスきまに言われて、私は翌日からは通学前の神殿への朝の礼拝を日課とし・・・
神殿の中に立つナイスバディーの【戦女神】ディーナシス様の像を理想とし・・・
ディーナシス様のようなナイスバディーになりたい。ならせて下さいっ!
と願ったら、それから背が伸びて、胸が急成長して・・・・・・
2年生になった4月には16歳ながら、僅か1ヶ月チョイで別人と思えるくらいのこのナイスバディーを手に入れていた。
まあ、【聖属性】はさすがにまだなんだけどね。
でも私の薄紫色の髪の一部が自然にディーナシス様の髪のエメラルドグリーン色に染まり始めてメッシュになってきてるし。
エニスさまも成長した私を見て、
「あらら、ラライア、アナタ凄いわね」
と目を丸くされていたし、なんか会得しそうな予感がする。
◇
イザベラさんが私に口を尖らせて、
「私も毎日お肉を食べてるよ」
「食べる量が足りないんじゃないの? エニスさまもそう思って・・・ほら」
私は誕生会のやってる部屋の片隅に積まれた竜肉の塊300キロを見た。
エニスさまのイザベラさんへの誕生日プレゼントはこの地竜の肉の塊と地竜の素材の鎧一式だった。
地竜って。
完全にランク【SSS】だからね。
エニスさんが狩猟したそうだ。
「ああ、気にしないで。余裕だったから」
そうエニスさまは言ってたけど、地竜討伐って新聞に載るくらい凄い事がだからね。
実際に載ってたし、春休みに。
あれ、エニスさんが狩猟したんだぁ~と思ったくらいだから。
その後も誕生会は続いた。
私の家も同じ騎士だけど、イザベラさんの御屋敷の方が大きかった。
まあ、イザベラさんは受勲時には既に【2路循環覚醒者】で将来有望だったからね。
現に【3路】目の【霊魂循環】を覚醒してるし。
【3路】って、完全に達人レベルだから。
そんな事を思ってると、イザベラさんが私を見てきた。
「ナニ? 私の口元にクリームでも付いてる?」
「ううん、そうじゃなくて随分と成長したなぁ~って思って」
そうイザベラさんが私に言ったので、私は左腕一本で両胸を下から掬いながら、
「こんなに実っちゃいましたぁ~♪」
と御機嫌で返事したのだった。
私は元々はガリ勉少女で、小柄でガリガリだった。
それが今や、エニスさまどころかパリナさまを越えたナイスバディーを手に入れていた。
まあ、相変わらずの眼鏡で、それが逆にエロイって言われるようになってるんだけど。
「胸はともかく、背はどうやって伸ばしたの? 生徒会に入った時は同じくらいだったよね? リリーデーの時も?」
イザベラさんが真面目な顔で質問してきた。
「成長期だからね。それに毎日、グランドで走ってるから。その所為か食欲も出てきたし。まあ、走るのに胸が邪魔になってサラシを巻く破目になったけど」
私はそうとぼけておいた。
◇
私が急成長したのは2月中旬のダンスホールの崩落事件がきっかけだ。
騎士団が検査した結果、私は能力非開眼組のその他大勢だった。
なのに、エニスさまが、
「ラライア。アナタ、能力を開眼したわね。それも【理想体型】って。凄いんだか凄くないんだか」
そう笑いながら私に指摘されて、私が、
「いえ、能力は開眼してませんけど?」
と言ったけど、
「あら、騎士団の検査からは漏れたの? まあ、確かに戦闘系じゃないからね。けど、使い方次第じゃあ、これも結構凄い能力なのに」
「あの【理想体型】ってどんな能力なんですか?」
聞いた事もない能力だったのでそう問うと、エニスさまが、
「理想の体型になれる能力よ。理想が叶うと消えるけど。さすがは成長期の乙女よね」
「・・・あの全然凄くないじゃないですか?」
私が率直な思想を答えると、
「それはアナタの理想が低いからよ。ラライアは確か毎日、放課後グランドを走ってるわよね?」
「はい」
「なら、これからは毎朝、通学前に神殿に通って最初に惹かれた女神の像の体型を理想としなさい。上手く成長したら【聖属性】に化けるかもよ」
「【聖属性?】 魔力がですか? まさか?」
「試して御覧なさいな。強く念じるのよ。礼拝の時と夜寝る前に。当然、【視力強化】と【頭脳強化】で女神像の映像を脳裏に焼き付けて。夢でもその女神様を見るくらいの思い入れで」
とエニスきまに言われて、私は翌日からは通学前の神殿への朝の礼拝を日課とし・・・
神殿の中に立つナイスバディーの【戦女神】ディーナシス様の像を理想とし・・・
ディーナシス様のようなナイスバディーになりたい。ならせて下さいっ!
と願ったら、それから背が伸びて、胸が急成長して・・・・・・
2年生になった4月には16歳ながら、僅か1ヶ月チョイで別人と思えるくらいのこのナイスバディーを手に入れていた。
まあ、【聖属性】はさすがにまだなんだけどね。
でも私の薄紫色の髪の一部が自然にディーナシス様の髪のエメラルドグリーン色に染まり始めてメッシュになってきてるし。
エニスさまも成長した私を見て、
「あらら、ラライア、アナタ凄いわね」
と目を丸くされていたし、なんか会得しそうな予感がする。
◇
イザベラさんが私に口を尖らせて、
「私も毎日お肉を食べてるよ」
「食べる量が足りないんじゃないの? エニスさまもそう思って・・・ほら」
私は誕生会のやってる部屋の片隅に積まれた竜肉の塊300キロを見た。
エニスさまのイザベラさんへの誕生日プレゼントはこの地竜の肉の塊と地竜の素材の鎧一式だった。
地竜って。
完全にランク【SSS】だからね。
エニスさんが狩猟したそうだ。
「ああ、気にしないで。余裕だったから」
そうエニスさまは言ってたけど、地竜討伐って新聞に載るくらい凄い事がだからね。
実際に載ってたし、春休みに。
あれ、エニスさんが狩猟したんだぁ~と思ったくらいだから。
その後も誕生会は続いた。
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