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イザベラの誕生日
誕生会【クララside】
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放課後、誕生会の招待を受けて、私は貴族区にあるイザベラさんのお宅にお邪魔してた。
イザベラさんは元々は平民だったけど・・・
1年生の冬休みに受勲したイザベラさんは今や騎士侯様だ。
ミリアリリー女学園に在学中の騎士侯受勲。
これはかなり珍しい。
【2路循環覚醒者】で、御前対校戦でも活躍したけど、他にも何か要因がありそうだ。
私は騎士の家の出身だけど、ミリアリリー女学園では劣等生だったので、同じく下の方だったイザベラさんと意気投合していた。
イザベラさんは【闘気循環】は出来たけど【魔力循環】が出来なかったので、【魔力循環】が出来ない者同士で。
でも、イザベラさんは1年生の10月の中旬にエニスさまの妹になって、あれよあれよと凄い事になっていき・・・・・・
それでも私達は友達だったので、こうして誕生会にお呼ばれしたけど・・・
場違いよね、私って。
私はイザベラさんの誕生会の他の参加者達を見てそう思った。
イザベラさんのお姉さまのエニスさま。
更にエスさまのお姉さまのパリナさま。
生徒会の役員のラライアさん、セーラさま、リンダさま。
最近イザベラさんと一緒に居る事が多いカルネさんやセーラさまの妹の1年生のスライアさんまで居る。
全員がミリアリリー女学園では金色の肩飾りを付けてるんだから。
このメンツだけでも十分凄いのに・・・・・・
何故か、この国の王女様のルビア様までがこの場に居た。
「あら、小父さまは?」
エニスさまの質問に、イザベラさんが、
「私の代わりに領地の方に出向いてて」
「1人で行ったの?」
「いえ、ルビア妃殿下に護衛も付けて貰いました」
と喋られる中、エニスさまが私を見て、
「イザベラの友達のクララだったっけ?」
「はっ、はい、何でしょうか?」
緊張して声が裏返っちゃったわ。
エニスきまって、私も、その、憧れてるから。
「アナタも2月の魔力汚染で能力覚醒組よね? それも【血みどろの勇者】だったっけ?」
凄い物騒な事を言われて、私は慌てて、
「いえ、そんな物騒なんじゃなくて・・・・・・ただの【魔戦士】だったと聞いてます」
そう騎士団の人達には言われた通りに訂正した。
それが、私が2月のダンスホールの崩落の魔力汚染で覚醒した能力だった。
お陰で【魔力循環】が出来ずにミリアリリー女学園で落第になるところを、その【魔戦士】の能力開眼でオマケして貰って2年生に進級させて貰ってるくらいの。
本当にオマケだった。
だって、3人【魔力循環】が出来なくてミリアリリー女学園を3月に退学になってる1年生が居たから。
「魔物討伐はちゃんとやってるの?」
「いえ、してませんが・・・どうしてですか?」
「アナタの能力は魔物や魔獣を倒せば倒すだけ強くなれるからよ。頑張ってね。アナタの能力には上限が無さそうだから在学中にイザベラを抜けるかもよ?」
憧れのエニスさまがそう私に笑いかけ、私はただその笑顔に見とれてるだけだったけど・・・
その言葉に興味を覚えた王女のルビア様が、
「そうなの、エニス?」
「はい」
「ふ~ん。セーラ、とりあえずあの子の面倒、お願いね」
「どうして私が? エニスさんの下宿先に丸投げすればいいじゃないですか」
うわ、セーラさま、王女様に口応えしてる。
私は素直にそう思ったのだけど、
「それもそうね。そうしましょう」
王女様の方が何故かセーラさまに折れて・・・・・・
私はその後、騎士団預かりになって放課後と週末、毎日のように王都ラサリリーの郊外の東の森で魔物退治をやらされるようになって・・・
徐々にだけど、本当に強くなり始めた。
いつの間にか【魔力循環】も勝手に出来るようになってたし。
イザベラさんは元々は平民だったけど・・・
1年生の冬休みに受勲したイザベラさんは今や騎士侯様だ。
ミリアリリー女学園に在学中の騎士侯受勲。
これはかなり珍しい。
【2路循環覚醒者】で、御前対校戦でも活躍したけど、他にも何か要因がありそうだ。
私は騎士の家の出身だけど、ミリアリリー女学園では劣等生だったので、同じく下の方だったイザベラさんと意気投合していた。
イザベラさんは【闘気循環】は出来たけど【魔力循環】が出来なかったので、【魔力循環】が出来ない者同士で。
でも、イザベラさんは1年生の10月の中旬にエニスさまの妹になって、あれよあれよと凄い事になっていき・・・・・・
それでも私達は友達だったので、こうして誕生会にお呼ばれしたけど・・・
場違いよね、私って。
私はイザベラさんの誕生会の他の参加者達を見てそう思った。
イザベラさんのお姉さまのエニスさま。
更にエスさまのお姉さまのパリナさま。
生徒会の役員のラライアさん、セーラさま、リンダさま。
最近イザベラさんと一緒に居る事が多いカルネさんやセーラさまの妹の1年生のスライアさんまで居る。
全員がミリアリリー女学園では金色の肩飾りを付けてるんだから。
このメンツだけでも十分凄いのに・・・・・・
何故か、この国の王女様のルビア様までがこの場に居た。
「あら、小父さまは?」
エニスさまの質問に、イザベラさんが、
「私の代わりに領地の方に出向いてて」
「1人で行ったの?」
「いえ、ルビア妃殿下に護衛も付けて貰いました」
と喋られる中、エニスさまが私を見て、
「イザベラの友達のクララだったっけ?」
「はっ、はい、何でしょうか?」
緊張して声が裏返っちゃったわ。
エニスきまって、私も、その、憧れてるから。
「アナタも2月の魔力汚染で能力覚醒組よね? それも【血みどろの勇者】だったっけ?」
凄い物騒な事を言われて、私は慌てて、
「いえ、そんな物騒なんじゃなくて・・・・・・ただの【魔戦士】だったと聞いてます」
そう騎士団の人達には言われた通りに訂正した。
それが、私が2月のダンスホールの崩落の魔力汚染で覚醒した能力だった。
お陰で【魔力循環】が出来ずにミリアリリー女学園で落第になるところを、その【魔戦士】の能力開眼でオマケして貰って2年生に進級させて貰ってるくらいの。
本当にオマケだった。
だって、3人【魔力循環】が出来なくてミリアリリー女学園を3月に退学になってる1年生が居たから。
「魔物討伐はちゃんとやってるの?」
「いえ、してませんが・・・どうしてですか?」
「アナタの能力は魔物や魔獣を倒せば倒すだけ強くなれるからよ。頑張ってね。アナタの能力には上限が無さそうだから在学中にイザベラを抜けるかもよ?」
憧れのエニスさまがそう私に笑いかけ、私はただその笑顔に見とれてるだけだったけど・・・
その言葉に興味を覚えた王女のルビア様が、
「そうなの、エニス?」
「はい」
「ふ~ん。セーラ、とりあえずあの子の面倒、お願いね」
「どうして私が? エニスさんの下宿先に丸投げすればいいじゃないですか」
うわ、セーラさま、王女様に口応えしてる。
私は素直にそう思ったのだけど、
「それもそうね。そうしましょう」
王女様の方が何故かセーラさまに折れて・・・・・・
私はその後、騎士団預かりになって放課後と週末、毎日のように王都ラサリリーの郊外の東の森で魔物退治をやらされるようになって・・・
徐々にだけど、本当に強くなり始めた。
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