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鼎立体制
バーバラ将軍の死亡情報
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邪神軍の将軍会議に出向くと全員が既に席に座っていた。
いや、正確にはバーバラ様の席に見知らぬワータイガー族の男が座っていた。
「遅れて申し訳ない」
誠意が微塵もない謝罪をしてオレは鼻歌混じりに席に座った。
将軍の貫禄が出てきただろ?
「で、おまえ、誰?」
「先代のバーバラ将軍の死に伴い、この度、将軍になったバスレオでーーぶぅっ!」
ワータイガー族の男は名乗ってる途中で血を吐いた。
オレが悪魔の尻尾の先から魔力砲を放って心臓を撃ち抜いたからなんだけどね。
「なっ? ライザス、おまえ、何を・・・」
ドス将軍が驚く中、
「余りに弱かったのでテストを······まあ、不合格でしたが」
オレはさらりと言った時にはワータイガー族の男は椅子の上で絶命した。
魂は自動回収。
400個分ってところか。
雑魚が。
バーバラ様の後任など1000年早いわ。
「で、バーバラ様が死んだのって本当なんですか?」
「ああ」
苦々しくユーロエス将軍が答えた。
「どうせ、卑怯な手で同胞にでも殺されたんでしょ?」
「だろうな」
「ったく、バーバラ様には助けて貰った恩義があるので、その卑怯な連中はこちらで狩り出しますね」
「待て待て待て。それではワータイガー族の半数を殺さねばならなくなるぞ?」
ユーロエス将軍がそんな事を言い、オレが、
「そうなんですか?」
「ああ。バーバラは同胞に嫌われておったからな」
「嫌われてた理由は?」
「わがままだからさ」
と答えたのはドス将軍だった。
「ああ、それなら納得です」
オレは笑いながら、
「バーバラ様の第6師団の指揮はドス将軍にお願いしますね」
「うん? いいのか?」
「ええ。今、ソイツを殺したところなのにオレが指揮するのはさすがに拙いでしょ」
オレはそう上機嫌に答えたのだった。
今回の呼び出しはバーバラ様の後任の新将軍の顔合わせだけだったので、すぐに解散となった。
その日の晩、第6師団のアジトが氷結地獄に襲われて、バーバラ様の第6師団は壊滅した。
いや、正確にはバーバラ様の席に見知らぬワータイガー族の男が座っていた。
「遅れて申し訳ない」
誠意が微塵もない謝罪をしてオレは鼻歌混じりに席に座った。
将軍の貫禄が出てきただろ?
「で、おまえ、誰?」
「先代のバーバラ将軍の死に伴い、この度、将軍になったバスレオでーーぶぅっ!」
ワータイガー族の男は名乗ってる途中で血を吐いた。
オレが悪魔の尻尾の先から魔力砲を放って心臓を撃ち抜いたからなんだけどね。
「なっ? ライザス、おまえ、何を・・・」
ドス将軍が驚く中、
「余りに弱かったのでテストを······まあ、不合格でしたが」
オレはさらりと言った時にはワータイガー族の男は椅子の上で絶命した。
魂は自動回収。
400個分ってところか。
雑魚が。
バーバラ様の後任など1000年早いわ。
「で、バーバラ様が死んだのって本当なんですか?」
「ああ」
苦々しくユーロエス将軍が答えた。
「どうせ、卑怯な手で同胞にでも殺されたんでしょ?」
「だろうな」
「ったく、バーバラ様には助けて貰った恩義があるので、その卑怯な連中はこちらで狩り出しますね」
「待て待て待て。それではワータイガー族の半数を殺さねばならなくなるぞ?」
ユーロエス将軍がそんな事を言い、オレが、
「そうなんですか?」
「ああ。バーバラは同胞に嫌われておったからな」
「嫌われてた理由は?」
「わがままだからさ」
と答えたのはドス将軍だった。
「ああ、それなら納得です」
オレは笑いながら、
「バーバラ様の第6師団の指揮はドス将軍にお願いしますね」
「うん? いいのか?」
「ええ。今、ソイツを殺したところなのにオレが指揮するのはさすがに拙いでしょ」
オレはそう上機嫌に答えたのだった。
今回の呼び出しはバーバラ様の後任の新将軍の顔合わせだけだったので、すぐに解散となった。
その日の晩、第6師団のアジトが氷結地獄に襲われて、バーバラ様の第6師団は壊滅した。
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