実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは

竹井ゴールド

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青麒麟情報外交、田中邸での団欒、紅龍の刺青人皮

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 中国政府にとって『中国神話青麒麟』の所在の不明は不気味である。

 他国に居るのならまだ良い。

 だが下手に中国の国内に居て『隠してる』となると、それはもう党本部への反逆である。

 反乱分子が『青麒麟』など持っていようものなら大乱は必至なのだから。

 かといって、中国は人口が多過ぎる。

 全国民の検査など不可能だ(過去に何度か実施したが検査側の末端役人が毎回買収されて検査を簡単にすり抜けるので)。

 なので、日本国内で観測された『中国神話青麒麟』の情報は是が非でも欲しかった。

 例え、『小日本』と馬鹿にしている日本国に譲歩しようとも。





 そんな訳で6月下旬に観測された『青麒麟』の正体を探るべく、自前の部隊を秘密裡に日本へ派遣すると同時に、異能外交で日本と交渉し、敗戦時とバブル崩壊のドサクサで中国に流出した国宝級3点、重要文化財級12点という大幅献上によって、7月中旬の本日、





「『青麒麟』は東条院の廃された長男、今は田中と名乗ってる青夜だよ」





 都内の迎賓館の一室で(最終交渉の席に引っ張り出した)白鳳院令本人の口からさらっと中国本国から日本国に情報を貰いに遥々出向いた中国異能側のナンバー4、チュウ・ペイレンに伝えられたのだった。

 ペイレンは72歳。身長は192センチ。仙人のような白髪と白髭で、長身だが線は細い。ガリガリといっても良かった。背はピンとしていてまだまだ現役だったが。

 というか、大国中国での異能界の大幹部だ。凄味はかなりある。

 恰好は北斗七星模様の黒色の中国服で、仙人の木の杖をしていた。

 正直、その木の杖の方がクセモノで、名前を『北斗の杖』という。そんな名前なのだから膨大な霊気を今も無駄に放出していた。

 ペイレン自身の異能力は『黒麒麟』。

 それを隠しもしていないのだから、はっきり言って『威圧外交』でもあった。

「その男は『風水羅盤』で確認済みのはずだが?」

「異母弟を使ってやり過ごしたと聞いたが」

「ほう」

 報告を上げたタオ・レイシャオの無能さを知ったペイレンが、

「会わせていただいても?」

「構わんよ」

 と令が返事をして、2国間の外交で勝手に青夜に関する事柄が決まった訳だが、





 ◇





 再テスト2日目。

 青夜は今日も午後から青龍大学の高等部のプールに浸かっていた。

 浸かっているで間違いない。

 泳いではいなかったので。

「なあ、青夜。勝負しようぜ」

 プールのへりに座って足だけプールの水に沈めてる三宝兎がねだり、

「昨日やったろ、ギン様、3回も」

 青夜は答えたが、青夜の視線は下にある訳で見上げる構図になった。

 三宝兎は黙ってれば仙女を思わせる清楚な外見なので、かなりエロイ。

「今日は勝てる気がするんだよ。ほら、今日はマジだからゴーグルの他に水泳帽だって被ってるだろ?」

「そんなので泳ぎが早くなる訳が・・・」

 と呆れた青夜は不意に背筋を正した。

(オレの運気が急激に減っただと? ・・・何だ? 何が起こってる? ともかくこの場所に居ては拙い)

 そう警戒した青夜が水中からジャンプして水面に立ち、

「悪い。オレ、早退するから」

 30メートル先の出口まで水面を1歩、床を2歩の合計3歩をコンマ1秒で移動した時には出口から、

「出迎え御苦労」

 白鳳院令自らが青龍大学の高等部のプールの出口に姿を見せていた。

(チッ、『日本神話』持ちの御当主様の接近に全く気付かなかったぞ。完全な『気配絶ち』。『桑原』の異能力はここまで凄いのか? それとも宝具? ・・・油断したな。まさかこんな場所にまで自ら足を運ぶとは思いもしなかったから。運気が減った理由は御当主様・・・じゃなくて、そっちの男ね)

 青夜は令の後から姿を見せた長身の老人を見た。

 直接の面識はなかったが有名人だ。さすがに青夜も知ってる。

 というか、途中で存在感をシャットアウトしていた異能の効果が解除されたので『黒麒麟』の気がダダ漏れで嫌でも誰か分かった。

 当然、本物だ。

「紹介するな、『青麒麟』の田中青夜。『黒麒麟』のチュウ・ペイレン殿だ」

 その令の紹介の言葉だけで、何が起こってるのか青夜には理解出来た。

 白鳳院、つまりは日本国に外交で売られたのだと。

「どんな譲歩を得たので?」

「中国が持つ坂上田村麻呂の『北天の弓』と『鎮国剣』、楠木正成の『多聞天王の兜』を『青麒麟』に会わすだけで返還してくれると言ってくれてな。無碍にも出来ず・・・」

(マジで? それならオレが自分で名乗り出たのに)

 青夜はそう思いながらも、

「お初にお目に掛かる、『青麒麟』の田中青夜です」

 対してペイレンが、

「ちょいと試すぞ」

 『北斗の杖』を振ってきた。

 防御も回避も悪手なので青夜はコンマ1秒でバックステップして20メートルは離れようとしたが、ペイレンが同じ速度で追撃したので間合いは開かず、そのまま『北斗の杖』を振られたのだった。

 打撃は来ない。

 元々空振りするように杖を振っていたので。

 但し、杖が纏わり付いた霊気によって殴られた。

 ドゴッとの衝撃がくる。

 直後に青夜はバックステップしていた速度以上の速さで吹き飛び、50メートル先のプールの壁に激突して、その壁を貫いて、更に吹き跳び、闘技場の外壁に激突して擂り鉢状の観客席を貫通して、闘技場の試合場まで吹き飛ばされていた。

 幾ら防御素材の青龍大学の高等部のスクール水着でも今の攻撃には耐えられず、青夜の水着は無残に吹き飛び(ペンダントは残ってるものの)真っ裸だったが。

「イタタタタ・・・運気が減る訳だぜ」

 と青夜が痛がった頃には青夜が突き破った穴を通ったペイレンがやってきて、

「直撃のまさに直前に『青麒麟』の気を全解放したか。相当隠すのに慣れておるな。そして衣は吹き飛んだが中身は無傷か。本物のようだな」

 青夜は身体を手で隠すような事はせずに堂々と両手を動かしながら、

「いやいやいや、何軽く言ってるんですっ! 滅茶苦茶痛かったですからっ! ってか、殺す気でしたよね、今?」

「『風水羅盤』の審査を躱した罰じゃよ。宝具を多数渡して偽物を掴まされた日にはワシが失脚するからのう、カッカッカッ」

「『カッカッカッ』って。ーーで、満足されたので?」

「確認だが・・・いつからだ、その『青麒麟』? その慣れ具合、年内って事はないよな?」

「言う訳ないでしょうが、いきなり殴られたのに」

「まあ、良かろう。東条院宗家を追放されたそうなので一応聞くが、中国に来る気はあるか?」

「ある訳ないでしょ。日本でやりたい放題やってる方が性に合ってますよ」

「ふむ。但し、連絡員が傍に付けるからな」

 さらりとペイレンが言う中、青夜が慌てて、

「待った。義理の姉が二十八宿の一宿なのでそれは困ります。外務省、または白鳳院に定期的に情報を貰って下さい」

「確かにのう。時に義理の姉を中国に献じる気はないか?」

「ある訳ないでしょうがっ! 他の姉達から総スカンになると分かってて誰がそんな真似しますかっ!」

「何だ、つまらん」

 と言ったペイレンの背後から令までがやってきて、

「どうでしたかな?」

「確認した」

「では交渉成立という事で」

「ついでに青龍拳をどこまで持ってるか確認しても?」

「更に宝具を上乗せしていただけると?」

 令が問う中、

「まだ取るつもりか?」

セコイ日本なもので」

「ふん」

 そう言いながらペイレンと令は歩いていき、青夜はただ殴られただけだった。





 というか、白鳳院の護衛は令の警護で忙しく、誰一人タオルを青夜くれなかったので、入れ替わるように、

「大丈夫か、田中?」

「青夜、今の白鳳院のトップだよな? 今、青夜を殴ったあの凄い爺さんは誰なんだ?」

「田中君、無事?」

 春菜、三宝兎、稲穂以下他にもぞろぞろやってきて、青夜の裸を見て、

「キャア」

「青夜、何で裸なんだよ? 後、ポーズなんて取るなよっ!」

「・・・見ちゃった」

 と裸を見た3人を含めた女性陣全員が被害者面をしたのだった。





 ◇





 そして、その日の内に、





 田中青夜の異能力は『中国神話青麒麟』。





 と異能界に正式発表されたのだった。





 ◇





 そんな訳で、その日の夜、田中邸の夕食では、

「青夜君って『中国神話』の『青麒麟』だったの?」

 当然、その話題となり、義理の母親の愛が質問した。

 7月中旬だ。

 愛は英字柄のTシャツとデニム姿だったが、妙に色っぽかった。

「まあね」

「道理で凄い訳ね」

 青夜を見ながら愛が青夜のその実力に納得した。

 それを聞いて、前に『風水羅盤』の査定を青刃を使って突破した事を知っていた三女のアンジェリカが、

「結局バレちゃったの?」

 と質問した。

 アンジェリカの方は腕や肩、胸の谷間が見える原色の青色のセレブワンピースだ。

 アメリカサイズなので見えてる胸の谷間の素肌が凄い。

 ノーブラなのも胸の先端の形で分かった。

「まあね。正式な外交ルートで中国政府が白鳳院から聞き出したから」

「青麒麟って凄いの?」

 と質問したのは次女の葉月だ。

 葉月もTシャツだったが、下はホットパンツだった。

 ホットパンツとはきわどい短パンの事である。

 なので、生足が凄かった。

 因みにホットパンツの語源は『男の視線が熱くなったから』なので、着ていても暑くはない。

「まあ、中国政府にとってみればね」

 青夜が謙遜する中、愛が、

「普通の黄色を含めて、赤青白黒の5人しか居ないのよ」

 と補足説明をした。

「青夜も中国から狙われるの?」

 と質問したのは四女のシャンリーである。

 髪型はポニーテールだが、それが垂れないようにアップにしている。

 恰好は超ミニスカのピンク色のキャミソールで、シャンリーも生足を含めて色々と凄かった。

「いや、本物か確かめる為にボコられたけど狙われる事はないよ。連絡員を置くとか言われたけど、シャンリーが居るので断ったよ」

「他には何か言われた?」

「シャンリーを売る気はないかって」

「・・・なんて答えたの?」

 警戒するようにシャンリーが青夜を見ると、青夜は、

「『ない』ってきっぱりと」

「本当でしょうね?」

「うん。もうシャンリーには色香で籠絡されちゃってるからね、オレ」

「誰がいつ色香で籠絡したのよっ! 何もしてないでしょうがっ!」

 とシャンリーは反射的にツッコミを入れたが、本人も色々とやらかしている自覚があったのか『この話題は拙い』と思い、

「私を巻き込まないでね。後、中国と揉めたらすぐに教えてちょうだい。逃げるから」

「わかりました(棒読み)」

 そんな事を喋りながら楽しく夕食を食べたのだった。





 ◇





 もうこの日本国で東条院の嫡子を外れた田中青夜を狙う者は居ない。

 三族連座騒動で異能界の殆どが震え上がったのだから。

 その上、青夜の異能力が『中国神話青麒麟』だと発表された事で、青夜のこれまでの戦歴が、





『東条院の精鋭の戦功を貰ったのではない』

『本人がやった』

『れっきとした実力で、強力な宝具やマグレではない』





 と誰の眼にも分かる事となった。





 もう青夜を狙う者は居ない。

 だが、青夜の家来になりたい奴は急激に増えた。

 青夜は『東条院の副宗家』で、『皇軍(吽)の最高司令官』でもある。

 権力者なので簡単には近付けない。

 唯一近付ける場所が青龍大学の高等部だったのだが、学校にも東条院の警護隊は居る訳で、そもそも生徒だけで大人は近付けない。





 大人が青夜に接触するには別の方法を取るしかなく、






 ◇





 再テスト3日目の午後。

 昨日、吹き飛んだ青夜が開けたはずの屋内プールの壁の穴は僅か1日で見事に補修されていたのだが、そのプールに登校免除の良子がやってきて水着姿で青夜に、

「何とかしてよ、青夜」

 と言ってきた。

 良子は肉体派だけあり、高1ながらかなりのナイスバディーだ。

「何が?」

「『青夜を紹介してくれ』って昨日の晩と今日の午前中だけで10組も来たわよ、来客が。それもウチが断れないような格上の家の当主や嫡子が直接」

「へぇ~、大変だね」

他人事ひとごとじゃないでしょ、『青夜を紹介してくれ』って言ってきてるのにっ!」

 良子が言うと、

「朝も言ったけど、私もおさが頼んできたからな」

「ええっと、田中君、実は私も・・・」

 スクール水着の三宝兎と稲穂も言ってきた。

 稲穂も着やせするタイプなのか、高1ながらかなりのナイスバディーだった。

「困るよなぁ~、そういう掌返し。オレ、『落ちこぼれ』なのに」

「あれだけ強いのに弱いフリをしてた青夜の方がおかしいんだろうがっ!」

 というのが三宝兎のべんで、

「良子のところは何て断ったの?」

「格上だって言ったでしょ。断れなかったのよ。『善処します』って言っておいたわ」

「ったく、帰りにでもそのリストを榊に渡してね」

「会うの?」

 その良子の質問には答えず、

「そう言えば、前に良子ってオレに胸を揉ませてくれるって言ってたよね?」

 青夜がスクール水着の良子を見ながら真顔で尋ね、

「あんなのもう無効に決まってるじゃないのっ!」

「何だぁ~」

 青夜がガッカリすると、

「あれ、揉みたいの? 私のを揉ませてやろうか?」

 三宝兎が結構真面目に言ったが、

「ギン様に手を出すには白鳳院の許可が要るからもう少し待っててね」

 更に真面目に青夜が返事して、

「そうなの?」

「うん。四柱家同士の婚儀や恋愛は協定で禁止されてるから」

「私は吉備一族じゃないって裁定が下ってるはずだぞ」

「今の吉備一族は割れる一歩前だからね。裁定が覆る可能性が出てきたんだよ」

「何だ、そりゃ」

「政治って奴だよ」

 青夜はそうしみじみと言ったのだった。





 ◇





 青夜は意外にチャッカリ野郎である。





 なので、チュウ・ペイレンに殴られた日の内に白鳳院令にアポを取り、当日はペイレンが来日していたので立て込んでいたのかアポが取れず、アポが取れた翌日の放課後に白鳳院邸に乗り込んで、





「迷惑料として何か下さいね、御当主様」





 思いっきり無心していた。

 白鳳院令にそんな事が言える者はお気に入りの青夜くらいである。

 他は発言した直後に不敬罪だ。

「一応言っておくが、『青麒麟』の公表は君清を始めとした青夜に反感を持つ者達を黙らせる意味もあってだな」

「でも『くれる』んですよね?」

「ったく。何が欲しいんだ?」

 警戒しながら令が問うと、

「関三宝兎と野々宮稲穂との恋愛許可」

 青夜がさらっと言い、令が頭痛を覚えながら、

「却下に決まってるだろうが。吉備の幹部候補と干支の聖獣使いなど」

「そこを何とか」

「今回の件で中国から譲渡された重要文化財級の中国で戦死した東条院青茄の手甲の左側と紅龍の刺青人皮いれずみにんぴで我慢せえ」

「いりませんよ、そんなカビ臭い武具と刺青なんて」

「正直過ぎるぞ、青夜」

 令はしみじみと言いながら、

「東条院青蓮の百箇日法要はするのか?」

「? はい。それが?」

「その後だからな。枢の百か日祭は」

「それで正式に鈴姫との縁が切れる訳ですね?」

「そして青花との縁が出来る訳だ。覚悟するようにな」

「まだ小6ですよ、青花は。勘弁して下さい」

「16歳になったら関係を持たせるからな」

「・・・何が狙いなのです?」

「ブラッディームーン一族の独り勝ちだけは避けねばならんのでな」

「・・・4月に了承をいただきましたが、オレとの関係、認めるでいいんですよね?」

「ああ、向こうも本気らしく青夜に許可を出した後に打診してきたからな。下手へたに勿体付けてアメリカと日本が全面戦争になどなったら目も当てられんから渋々だ」

「ついでに関三宝兎や野々宮稲穂もーー」

「ふざけるな。東条院の力が突出し過ぎるわ」

「なら、オレが東条院から完全に出たら」

 青夜が物騒な思い付きを呟いて、令が慌てて、

「待て待て待て。変な事は考えるなよ、青夜。今のは勿体付けて青夜に働かせる為の口実作りなだけで本当に反対してる訳では・・・」

「御当主様?」

 呆れ果てた青夜に対して、

「『青麒麟』に貸しを作るなど定石じょうせきであろうが」

 心底を吐露した令はバツが悪そうにするどころか、踏ん反り返って居直ったのだった。

 更に、

「ったく、これは本来ならば枢の役目なのに。『日本神話ヤマタノオロチ・伍ノ首』は本当に高く付いたわい」

「その上、『スサノオ』まで死んでますしね」

「ああ、『青麒麟』には『スサノオ』の分まで働いて貰わねばな」

「勘弁して下さいよ、御当主様」

 青夜はその後も令と話し込んだのだった。





 因みに、





 東条院には重要文化財級の東条院青茄の『手甲(左)』と『紅龍の刺青人皮』。





 青夜個人には重要文化財級の邪馬台国の勾玉(無名)。





 が贈られたのだった。

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