実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは

竹井ゴールド

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【日常編】3月下旬、トレーニングジムの受付バイト(1時間だけ)

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 3月下旬。

 青夜がアンジェリカやシャンリーの素性を知って、アンジェリカと水族館デートをした翌日の事である。

 最早、普通に田中ビル4階のリビングルームでソファーに座りながら紗璃奈と青夜は会話しており、

「警視庁勤務なんだから当然知ってましたよね、三女のアンがブラッディームーン一族だって? どうしてオレに教えてくれなかったんですか?」

 青夜が顔を出した紗璃奈に問うと、

「待って。葉月の妹の事、もう『アン』って呼んでるの?」

「ええ。そう呼ぶように言われたので」

「なら相当気に入られたのね」

 そう考えながら発言した紗璃奈に対して青夜が、

「今はオレが『どうして教えてくれなかったのか』質問してるんですけど?」

「それ、本気で言ってるのよね?」

「ええ、もちろんです」

「なら、私としては『もと東条院の若様の青夜君がどうして2年半前から日本国内に滞在してるブラッディームーン一族のアンジェリカさんの事を今まで知らなかったのよ』って逆に聞かないとダメみたいね」

「宗家や側近が会わせなかったんだから知る訳ないでしょ」

「まあ、国粋主義だからね、東条院の若様は」

「? 待った。そんな噂が流れてるんですか?」

「だって、白鳳院にベッタリなんでしょ、青夜君って?」

「それは・・・少し違いますが、大体合ってます。まあ、もう白鳳院との婚約は白紙になりましたけどね」

「えっ、そうなの? まだ白紙になったの発表されてないと思うけど?」

「ええぇ~。そうなんですか?」

「のはずよ」

(ったく、仕事が遅いんだから。それとも『故意に発表していない』かな?)

 と思いながら、

「そうだ。国粋主義で思い出しましたけど、妙な茶髪の学生服がアンと水族館に行った時に絡んできまして。アンは右翼とか言ってたけど『あれ』って何なんですか?」

「アメリカ嫌いの『武蔵』じゃないの?」

 などとお茶を飲みながら団欒をしてると、父親の一狼がやってきて、

「紗璃奈ちゃん、悪い。今日バイトの子が1時間入るのが遅いの忘れててさ。1時間だけ2階のジムの受付に入ってくれない? バイト代は弾むからさ」

「だから拙いんだって、パパさん。警視庁異能課としてはBB財団の日本支部の支配人の実父の稼業を手伝うのは。ってか、青夜君が居るんだから青夜君に頼めばいいじゃないの」

 青夜は東条院の宗家から託された『大切な預かり物』だ。

 なので一狼も青夜を見ながら、

「・・・いや、でも・・・」

 逡巡した後、

「青夜、頼めるかい?」

 質問した。

 ジムの受付。

 つまりは家業の手伝いである。

 通常ならば嫌がるところだろうが、青夜は箱入りの東条院のお坊ちゃんだっただけあり少しズレており、自信満々な二つ返事で、

「やりましょう」

「じゃあ、スタッフ用のスポーツウエアに着替えてな」

「はぁ~い」

「頑張ってねぇ~」

 紗璃奈に送り出され、青夜はジムのバイトを1時間する事となった。





 ◇





 青夜の担当はジムの受付カウンター内で出入りする会員の会員証の確認と名前や利用時間を記入して貰うだけの楽な仕事だ。

 青夜の隣には綺麗なバイトのお姉さん、21歳、163センチ、長い茶髪をアップにし、チェーン付きのインテリ眼鏡をしたジムの受付には似つかわしくない知的美女の金木犀きんもくせい千晶が居た。

 千晶はインテリ美女だが、全然似合っていないジムの受付の制服のスポーツウェア姿だった。

 春先の3月下旬なので長袖長ズボンである。

 そして、かなり強い。

「噂の息子さんの青夜君とお近付きになれて嬉しいわ。青夜君が養子に来てジムで挨拶した日はシフトじゃなかったから」

「オレも金木犀一族の方と知己が得られて光栄です」 

 と礼儀正しく挨拶しながら、

(売国奴の金木犀一族か。喋ってるのを白鳳院や親父殿に知られたら絶対にいい顔はしないな。それで宗家屋敷に呼び戻される? あるかも・・・お近付きになりたかったが距離を縮めるのは控えよう)

「・・・さすがにこの名字は珍しいからバレバレか」

 と千晶が苦笑した。

「ええ。占領軍に取り入って戦後復興で一山当てた成金一族ですよね? とうしてジムでバイトなんかを?」

「青夜君、言い方」

 千晶にたしなめられたので青夜は、

「コホン、敗戦後に関東圏に家名を轟かせた名族にして金星ビーナスコーポレーションの経営一族がどうしてジムのバイトなんかを?」

 そう言い直した。

「御先祖様が世界大戦の敗戦時に占領軍に取り入った所為で、そのままズルズルと占領軍と付き合って、今ではBB財団の下僕いぬって訳よ、金木犀一族うちは。それでBB財団の命令で使える娘がジムの警備をする破目に」

(敗戦時? よく言う。戦時中に日本の情報を流してた癖して。その功績で戦後、アメリカ貿易での『莫大な富』とアメリカ産の『最新技術』の提供を真っ先に得て成り上がっておいて。元々は木っ端のセコイ呪術師の家門だったのに戦後に占領軍に強力な『木星魔術』の奥義や堕天使の指輪を貰って、更には没落した日本名族の系譜を片っ端から取り込んで、今や『この強さ』。この気配なら『恐竜因子手術』も受けてるっぽいな)

 そう思いながらも青夜はポーカーフェイスで、

「大変なんですねぇ~」

 と返事しながら、受付カウンターから見えるジム内の様子を見て、

「異能力者が結構居ますよね?」

「ええ。異能力者は全員、東条院か、BB財団系らしいわ」

「東条院も? ええっと、オレが養子になる前からですか?」

「ええ。四女のお姫様が中国に狙われてて、その巡回らしいわ」

「そう言えば、前にもそんな話を聞いたような。どうしてシャンリーさんは中国政府に狙われてるんです?」

「えっ? 二十八宿の一宿だからでしょ。聞いてないの?」

 さも一般常識のように千晶に言われた。

「オレは相手の異能力なんて詮索しませんので」

 青夜はポーカーフェイスを保ちながらも、

(・・・そう言えば、東条院の一党の中に朱雀七宿の第4宿の星宿の守護者の中国人が居るって聞いたな? まさか、あのシャンリーさんがそうなワケぇぇぇっ? 長女が時東蓮華で、次女が金太郎で、三女がブラッディームーン一族で、もう打ち止めだと思ってたのに、まさか、四女もただの香港の金持ちじゃなくて二十八宿の守護者ぁぁぁっ? 何だ、この家ぇぇぇっ? 滅茶苦茶じゃないか。ってか、拙いな、二十八宿は。中国政府に『アレ』がバレたら大変な事になるぞ。絶対にすっとぼけてよっと)

 そう内心では悲鳴を上げたのだった。





 その5分後には、

「こんにちは」

 とカウンターにやってきたのは真名本美月だった。

 コンテナの記憶を消したので美月に青夜にデレた記憶はない。

 そして青夜もコンテナに裸の美月を放置する程、鬼ではなく、抜いた記憶から美月の住所の情報を得て自宅の部屋のベッドまで送り届けていた。

 なので、本人の記憶は自宅でいつの間にか眠って裸で翌朝目覚めただけな訳で、普段通りに青夜を睨みながら、

「何やってるの?」

「バイトの人が1時間遅れるから家の手伝いをね」

「あっそ」

 美月は手書きで利用蘭に名前と時間を書いて、そのままジム内に入っていった。

「もしかして嫌われてるの?」

「ええ」

「どうして?」

「パパと一緒に4階のオレの部屋に居た不審な気配を確かめに行ったら・・・真名本さんが居て」

「それだけじゃないんでしょ?」

「ええ、何故かパンツまで着替えてて裸で」

「あらら。そりゃ嫌われるわ」

「いやいや。オレの部屋を更衣室代わりに使ってる方にも問題が・・・」

「でも、4階で着替えるように言ったの、葉月さんでしょ?」
 
「そうなんですか? どうしてです?」

「お年頃だと色々あるのよ」

「?」

「今まで一緒の実力、まあ、あの子の方が下だったのに『気』を開眼した事で圧倒的に上になってしまって、追い抜かれてプライドを傷付けられた他の門下生達があの子の私物を盗むとかの嫌がらせをして、その対策で」

 真面目に聞いてしまった青夜が『アホらし』と思いながら、

「大変なんですね、色々と」

 と適当に返事して濁しておいた。





 バイト開始17分。

「ニーハオ、『金八戒』アル、ご注文の品、届けにきたネ」

 『片言偽装中国娘』の河野麻衣がやってきた。

 さすがに店外という事もあり、超ミニスカの下に中国ズボンを履いていたが。

「御苦労様、マイニーチェンちゃん」

「『マイニーチェンちゃん?』」

「マイニーチェンは私の名前アルヨ」

 商魂逞しくキャラ作りを守る麻衣が真顔で答えた。

 その眼は『合わせて』と言っており、苦笑した青夜は追及しなかった。

「サインはもう1階のパパさんに貰ってるネ。じゃあ、サイチェン」

「もう? 一杯飲んで行かないの?」

「超特急の配達が後2軒も残ってるアルヨ」

 『トホホアル』とか言いながら帰っていった。

 紙包みを開けると小さなジッパー付きの袋3つに入った粉薬で、

「ほう。疲労回復と筋力増強、それに『気』の開眼誘発薬?」

「ええ。それをスポーツドリンクに混ぜて空手道場の子供に水分補給の時に飲ませるのよ」

 『兵隊育成って訳か』と青夜が納得してると、

「そんな訳で私達が作るのよ」

「そうなんですか?」

「ええ。分量を間違えないでね。子供は何杯も飲むから子供の用量の4分の1に合わせるから」

「はぁ~い」

 そんな訳で冷やしたスポーツドリンクに粉末状の粉を3匙ずつ混入したのだった。





 バイト開始31分。

 問題が発生した。

 春休みという事は春だ。変なのも出る。

 暇を持て余した学生か、それともただの馬鹿か。

 異能力者でもない2人組のチンピラ気取りの大学生くらいの男が受付カウンターで、

「ここのジムの会員になりたいんだけど?」

「申し訳ございません。現在、会員定数が一杯でして、こちらにご連絡先を御記入下されば会員の空きが出来次第、順次ご連絡させていただいております」

 と営業スマイルで千晶が答え、そのまま記入すればすんなり済んだのだが、

「はあ? ジムの会員になれないの?」

「2人くらい、いいだろ?」

 と言い始めて、千晶がこめかみに青筋をピキッと立てたのを見て、青夜が仕方なく術を使った。

 次の瞬間、ゴネてた大学生風の男2人が、

「しゃあないな。ほな、別のジムにするデンガナ」

「そうやな、ワイもそうするのがいいと思ってたマンガナ」

 何やら間違った関西弁を使い始めて、

「ほな。邪魔したデンガナ」

 と帰っていった。

「・・・青夜君、今、何かしたわよね?」

「だって千晶さん、あの2人に微かに殺気を放ってたし。オレがやらなきゃ殺してたよね、今?」

「失礼な。いくら私でもそんな事はしないわ」

「嘘だぁ~」

「本当よ。だって、チョコっと眠らせただけで、後はBB財団が連れて行ってキツめの教育的指導をしてくれるんだから」

「異能力者でもないのにBB財団に連れて行かせるなんて、千晶さん、それ、酷過ぎない?」

「いやいや、ゴネたお客様の対応マニュアルはちゃんとそうなってるから。それに異能力者じゃなくても敵対者に手心を加えるのはどうかと思うわよ」

「さすがはBB財団傘下、過激だね」

 青夜は呆れたが、千晶がポツリと、

「『落ちこぼれ』って聞いてたけど」

 その一言で完全に忘れてた青夜がギクリッと思い出して、しれっと、

「今のナシ。千晶さんがやったって事で」

「あのねぇ~」

 千晶は呆れたのだった。





 バイト開始35分。

 巡回時間となり、青夜は男性用更衣室のシャワールームにタオルの補充に出向く事となった。

「シャワールームのタオルの用意もジムの仕事なの?」

 青夜がそう問うと、千晶が小声で、

「だって、ここのジム、普通なのに月会費3万円よ? タオルどころかシャンプーやボディーソープも常備してるわ」

 と教えてくれた。

 『会員100人で月収300万円か』と計算した青夜がある事に気付き、

「待った。さっきの真名本さんの生活レベルだとジムの会費は払えないと思うけど?」

 そう問うと、千晶が、

「空手道場で『気』を覚醒した子は特別に無料らしいわ」

「へぇ~」

 と納得してると、

「ほら、社長が来たわよ」

 千晶が教えてくれた。

 視線を向けると、空手道場を抜け出してきた空手着の一狼がやってきて、

「準備は出来てるかい?」

「うん」

「じゃあ、一緒も回ろう、青夜」

 と青夜は一狼と一緒にタオルの補充に向かったのだった。





 バイト開始41分。

 今度は葉月が登場した。

 葉月も空手着だ。

「スポーツドリンク出来てる? って青夜、何やってるの?」

「1時間遅れるバイトの人のピンチヒッターって奴かな?」

「青夜が居るんなら、私も今日はこっちが良かったわ」

 とか言いながら、冷蔵庫で冷やした2リットルのペッドポトル2本を持って、

「青夜も2本お願い」

「はぁ~い」

 と一緒に持っていき、エレベーターを使わず階段で1階の空手道場に運んだ。

 今の時間は子供教室らしく20人くらいの少年少女が型をやってる。

「ありがとね、青夜」

 運ぶだけでお役御免らしい。

 ジムに戻る際にチョロっと見ると葉月が紙コップにスポーツドリンクを注いでいた。





 バイト開始50分。

 1時間遅れるというバイトの人が現れた。

 18歳、161センチ、黒髪のミディアムで、猫目と小麦色肌で、爽やかなアスリート系の少女だった。

 ジムの制服のスポーツウエアを纏っていたが、やる気満々で上はTシャツ姿だった。

 お陰で胸のふくらみが分かる。日本人のアスリートらしく邪魔にならない程度だったが。

 というか異能力者の風格があった。

「遅くなってごめんなさい、千晶さん。えっと、どうも」

 千晶と初対面の青夜に挨拶をして、千晶が、

「社長が引き取った噂の息子さんよ」

「ああ、東条院のーー」

「青夜です」

「どうも花咲はなさき美琴です」

「花咲? 確か・・・・・・堂本化学の創業家の名前も・・・」

 青夜が記憶を辿ると、千晶が、

「ええ、それであってるわよ。BB財団の傘下だから」

 そう補足した。

金星ビーナスコーポレーションと堂本化学のお嬢様が受付をやってるトレーニングジムって事ですか、ここ?」

 青夜が呆れる中、

「ええ、凄いでしょ。その上、東条院のもと嫡子までが居て。社長が一番末端なくらいなんだから」

 そう千晶が本音を口にしてから『コホン』と咳払いをして、

「今のはナシでお願いね」

 とウインクし、

「一応、確認だけどパパは知ってるの、2人の素性?」

「さあ、案外知らないかもね」

 そう言われて青夜も『知らないかもな』と思ったのだった。





 そして1時間が過ぎて更に3分後に義父の一狼がやってきて、

「美琴ちゃん、来てくれたんだね。良かったよ。青夜もありがと。もう上がってくれていいよ。そうだ、これ、給料ね」

 と言われて封筒を渡された。

 全員が見てる前で封筒の中身を確認すると、1000円札2枚が入っていた。





 アルバイト料を受け取った青夜はバイトを成し遂げて何やら誇らしげだった。

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