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7月7日、白鳳院青花、七夕の解釈
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7月7日。
朝8時50分、青龍大学の高等部の1年以組に姿を見せた担任の春菜は出席者が坂田良子1人なのを見て、
「あらら」
呆れというよりは嘆きながら、
「坂田、頼むわね」
「何をですか?」
「十二傑生徒会入りよ」
「無理ですって。私は普通なんですから」
「坂田は普通じゃないでしょ。頼んだからね」
と残る最後の1人に希望を託し、発破を掛けたのだった。
◇
さて。
都内では7月7日の夜に七夕の儀が皇居である関係で、午前中から白鳳院令の62歳の誕生日パーティーがあった訳だが、この誕生日パーティーで一番注目を浴びたのは主役の令ではなかった。
令の横に居る小巻園青花である。
正確には青花の現在の衣服、白詰襟と長スカートが全員の視線を集めていた。
この恰好は御存知、明治以降の白鳳院家の正装だ。
と言うか、白鳳院の一族しか着られないはずの衣裳なのだが、それを青花が纏っていた。
青花は四柱家の1つ、東条院宗家の先代の末娘なので、異能界では意外に有名人である。
何かと目立つ青夜を調査したら、青刃と共に真っ先にリストに並ぶのだから。
それが令の隣で白鳳院の一族の制服を纏っているのだから、全員の注目を浴びていた。
因みに白鳳院の会場で『はぁぁぁっ?』と一番驚いているのは東条院の分家頭の藤名家の先代で、当主代理でもある藤名金城である。
(鵜殿家から直接白鳳院邸に向かったと聞かされて『粗相がないか』と心配したが、斜め上の事態になっておるではないか)
周囲の公家連中が視線で『どういう事か聞け、東条院』と圧力を掛けてきて、
「62歳のお誕生日おめでとうございます、御前様」
「ああ、東条院の藤名か。名代、御苦労だな」
「苦労など1つもございませんよ。寧ろ、役得ですから。白鳳院の御前様にこうして直接御挨拶が出来、お声が聞けるのですから」
「いつからそんなに口が上手くなった? オベンチャラはいらんぞ」
「いえいえ、本心でございますよ」
頃合いを見計ってチラッと青花を見た金城が、
「時に・・・」
と口を開いたのに対して、令が小さな子供がイタズラをする時のような顔をして、
「ああ、そちらの副宗家にバレてしまったのでな。一族として引き取る事にした」
「若様にバレたとは?」
「死んだ不肖の息子、司が東条院の先代の側室を孕ませた事がだよ」
その言葉でパーティー会場中の参加者全員が『小巻園青花が白鳳院の直系の落胤だ』と知り、初耳の金城が、
「はあ? 本当なのですか、それ?」
「まあな。そんな訳で青花は白鳳院が引き取るのでそのつもりでな。その内、新たな家門を与えるつもりだが、当分は手元に置く。東条院はもう青花の身内面をして干渉してくれぬようにな」
「お待ちを、御前様、本人や兄2名の意見を確認せねば最悪、揉めるかと」
金城が即答を避けて持ち帰ろうとしたが、青花が、
「私はいいよ、こっちの家で。血が繋がっていないんならお兄ちゃんと結婚出来るし」
さらっと爆弾発言をし、
「いえ、若様の意見も聞かねば大変な事になるのは目に見えておりますので・・・少々お待ち下さい・・・」
とスマホを出して電話をしたのだが、
『こちら、青夜様のスマホです』
電話に出たのは仁王倫子だった。
「悪いが、若様を出してくれ、今すぐにだ」
『現在、若様は昨夜の『月航海士』の異能力の覚醒が出来なかった事で不貞寝されておられますのでお断り致します』
「不貞寝を? ったく、年相応の子供っぽい真似を・・・」
と一瞬思ったが、嫌な予感を覚えて懐中時計を出して時間を確認しながら、
「待った、まさかとは思うが、まだ青龍村の仁王屋敷に帰ってきておらんというような事はないよな?」
『はい、ちゃんと客室に居られます』
倫子の返事に淀みはなかった。倫子は満点の返答をしたと言えよう。
だが、青夜の外泊情報はとっくの昔に宗家代理の金城の耳にも入っており、倫子の嘘も看破し『信じられん、神聖な節句の前日に青龍村から出て外泊など』と頭を振りながら、
「緊急事態だから掛け直すように伝えてくれ」
と電話を切った。
「はぁ~、この大変な時に・・・・・・」
「大変だな、そちらも」
令が苦笑しながら金城に同情し、
「まったくでございますよ」
金城はしみじみと言ったのだった。
◇
因みに青夜が目覚めたのは昼11時だった。
和歌山県の観光ホテル『ヨシムネ』の客室のベッドで目覚めた青夜は室内にアンジェリカが居ない事に気付いた。
まあ、アンジェリカには目印を付けてあるのでどこにいるかは分かる。
女風呂だろう。
青夜は空腹を覚えたが、昼まで我慢する事にした。
入浴を終えて浴衣姿で戻ってきたアンジェリカが、
「起きたの、青夜?」
「うん。おはよう、アン」
と青夜は挨拶して、
「それじゃあ、帰ろうか」
「もう?」
「余り遅いと緑子が泣くからね」
青夜はそう冗談っぽく笑ったが・・・・・・・
青龍村の仁王屋敷では実際に緑子が、
「セーヤお兄ちゃんはどこぉぉっ? えええぇぇぇんっ!」
と泣いていた。
緑子の乳母の相田瀬里奈や青刃、倫子が必死に機嫌を取ったが、緑子の一番のお気に入りは青夜だったので、手こずったのだった。
そして11時45分にはヘリが青龍村に着陸して、
「ただいまぁ~」
と青夜が呑気に戻ってきた。
◇
仁王屋敷に戻った青夜は陪臣幹部の如月平三、日ノ岡月雄、風間諸刃の3人に囲まれて搾られる事になった。
「何をされていたのです? 東条院の大切な五節句の前日、いえ、当日の昼間まで?」
「それよりも都内では妹の小巻園青花様が大変な事になっております。と言うのも青花様が白鳳院の御前様の死んだ子息、司様の『御落胤だ』と発表されてしまい・・・」
「昨夜、副宗家が地獄道一龍とかち合い、倒したとの報告を受けました。身柄をBB財団に譲ったとも。何故、地獄道の身柄をお譲りに?」
対して青夜は、
「姉が青龍拳で襲われたらBB財団が兵隊を連れて青龍村に乗り込んでくるに決まってるから、青龍村の大切な七夕の節句を守る為に出掛けたまでさ」
「あれ、日ノ岡は親父殿の側近中の側近なんだから『知ってた側』だよな? 青花の事はもうどう取り繕っても無理さ。悪いのは不倫をした法子さんなんだから」
「地獄道一龍の青龍拳は封印したから大丈夫さ」
そう弁論を展開したが、
「そんな言い訳が通る訳がないでしょうがっ!」
「まさか、若様、先代様より聞かされていたのですか? 青刃様も知っておられたようですし」
「あのですねぇ~。地獄道一龍は『戦時の生き字引』でアメリカ軍にも秘した軍事機密を持っているとの噂ですのに、どうしてそのような危険人物の身柄を渡すんですか」
と一斉口撃を受けて説教された。
青夜はうんざりしたが、説教の10分後には緑子がやってきて、
「セーヤお兄ちゃん、一緒にお昼ごはん食べよ」
「いいよ、緑子ちゃん」
宗家の緑子のお陰で何とか説教から逃れたのだった。
◇
七夕と言えば『織姫』と『彦星』伝説だ。
天の川に隔たれて1年に1回しか会う事が出来ない恋人達。
何とも美しい話な訳だが・・・・・・・
異能界では事情が異なる。
まずは、節句は異能力の覚醒率が上がる期間である。
なので、七夕の節句も当然、覚醒率が上がった。
そして七夕は星祭りの一面もある為、『星』の異能力の覚醒率も上がった。
『星』とは太陽系や星座、星の守護者などがそうだ。
更には異能界での『織姫』と『彦星』伝説だ。
まずは日本だが、これは恋愛成就や片思いの異能力ではない。
女は『天梭』。
男は『牛飼』。
の異能力が得られる、または上達する、とされていた。
『何のこっちゃあ』と思うかもしれないが、
天梭とは『織姫が持っている』とされる布を織る道具の事で、『天界の布』(つまりは異能力の込められた布)が織れた。
牛飼はズバリ『丑寅』の片割れの牛を飼いならせた(調伏させられた)。
七夕の節句で上達する異能力だけあり、双方ともに上位の異能力だった。
海外では当然、夏の大三角の、
『織姫星』は『こと座』のベガ。
『牽牛星』は『わし座』のアルタイル。
の2つの事である。
こと座はギリシャ神話のアポロンの息子オルペウスの所有物。
わし座はギリシャ神話でゼウスがトロイアの王子ガリュメーデースを連れ去る時に遣わせたした鷲(つまりは眷族)。
こうなっており、現在、星座の『わし座』は空位だった。
因みに、
『ラッキーセブン』という言葉があるが、これはベースボール用語である。
『スリーセブン』はスロットの言葉である。
どちらも200年にも満たない若い言葉で幸運は招かなかった。
だが、
神の天地創造は7日。
カレンダーの一週間は7日。
などと『7』が神秘的な力を感じさせる数字である事は間違いない。
なので、7月7日が何もないかというとそんな事はなかった。
朝8時50分、青龍大学の高等部の1年以組に姿を見せた担任の春菜は出席者が坂田良子1人なのを見て、
「あらら」
呆れというよりは嘆きながら、
「坂田、頼むわね」
「何をですか?」
「十二傑生徒会入りよ」
「無理ですって。私は普通なんですから」
「坂田は普通じゃないでしょ。頼んだからね」
と残る最後の1人に希望を託し、発破を掛けたのだった。
◇
さて。
都内では7月7日の夜に七夕の儀が皇居である関係で、午前中から白鳳院令の62歳の誕生日パーティーがあった訳だが、この誕生日パーティーで一番注目を浴びたのは主役の令ではなかった。
令の横に居る小巻園青花である。
正確には青花の現在の衣服、白詰襟と長スカートが全員の視線を集めていた。
この恰好は御存知、明治以降の白鳳院家の正装だ。
と言うか、白鳳院の一族しか着られないはずの衣裳なのだが、それを青花が纏っていた。
青花は四柱家の1つ、東条院宗家の先代の末娘なので、異能界では意外に有名人である。
何かと目立つ青夜を調査したら、青刃と共に真っ先にリストに並ぶのだから。
それが令の隣で白鳳院の一族の制服を纏っているのだから、全員の注目を浴びていた。
因みに白鳳院の会場で『はぁぁぁっ?』と一番驚いているのは東条院の分家頭の藤名家の先代で、当主代理でもある藤名金城である。
(鵜殿家から直接白鳳院邸に向かったと聞かされて『粗相がないか』と心配したが、斜め上の事態になっておるではないか)
周囲の公家連中が視線で『どういう事か聞け、東条院』と圧力を掛けてきて、
「62歳のお誕生日おめでとうございます、御前様」
「ああ、東条院の藤名か。名代、御苦労だな」
「苦労など1つもございませんよ。寧ろ、役得ですから。白鳳院の御前様にこうして直接御挨拶が出来、お声が聞けるのですから」
「いつからそんなに口が上手くなった? オベンチャラはいらんぞ」
「いえいえ、本心でございますよ」
頃合いを見計ってチラッと青花を見た金城が、
「時に・・・」
と口を開いたのに対して、令が小さな子供がイタズラをする時のような顔をして、
「ああ、そちらの副宗家にバレてしまったのでな。一族として引き取る事にした」
「若様にバレたとは?」
「死んだ不肖の息子、司が東条院の先代の側室を孕ませた事がだよ」
その言葉でパーティー会場中の参加者全員が『小巻園青花が白鳳院の直系の落胤だ』と知り、初耳の金城が、
「はあ? 本当なのですか、それ?」
「まあな。そんな訳で青花は白鳳院が引き取るのでそのつもりでな。その内、新たな家門を与えるつもりだが、当分は手元に置く。東条院はもう青花の身内面をして干渉してくれぬようにな」
「お待ちを、御前様、本人や兄2名の意見を確認せねば最悪、揉めるかと」
金城が即答を避けて持ち帰ろうとしたが、青花が、
「私はいいよ、こっちの家で。血が繋がっていないんならお兄ちゃんと結婚出来るし」
さらっと爆弾発言をし、
「いえ、若様の意見も聞かねば大変な事になるのは目に見えておりますので・・・少々お待ち下さい・・・」
とスマホを出して電話をしたのだが、
『こちら、青夜様のスマホです』
電話に出たのは仁王倫子だった。
「悪いが、若様を出してくれ、今すぐにだ」
『現在、若様は昨夜の『月航海士』の異能力の覚醒が出来なかった事で不貞寝されておられますのでお断り致します』
「不貞寝を? ったく、年相応の子供っぽい真似を・・・」
と一瞬思ったが、嫌な予感を覚えて懐中時計を出して時間を確認しながら、
「待った、まさかとは思うが、まだ青龍村の仁王屋敷に帰ってきておらんというような事はないよな?」
『はい、ちゃんと客室に居られます』
倫子の返事に淀みはなかった。倫子は満点の返答をしたと言えよう。
だが、青夜の外泊情報はとっくの昔に宗家代理の金城の耳にも入っており、倫子の嘘も看破し『信じられん、神聖な節句の前日に青龍村から出て外泊など』と頭を振りながら、
「緊急事態だから掛け直すように伝えてくれ」
と電話を切った。
「はぁ~、この大変な時に・・・・・・」
「大変だな、そちらも」
令が苦笑しながら金城に同情し、
「まったくでございますよ」
金城はしみじみと言ったのだった。
◇
因みに青夜が目覚めたのは昼11時だった。
和歌山県の観光ホテル『ヨシムネ』の客室のベッドで目覚めた青夜は室内にアンジェリカが居ない事に気付いた。
まあ、アンジェリカには目印を付けてあるのでどこにいるかは分かる。
女風呂だろう。
青夜は空腹を覚えたが、昼まで我慢する事にした。
入浴を終えて浴衣姿で戻ってきたアンジェリカが、
「起きたの、青夜?」
「うん。おはよう、アン」
と青夜は挨拶して、
「それじゃあ、帰ろうか」
「もう?」
「余り遅いと緑子が泣くからね」
青夜はそう冗談っぽく笑ったが・・・・・・・
青龍村の仁王屋敷では実際に緑子が、
「セーヤお兄ちゃんはどこぉぉっ? えええぇぇぇんっ!」
と泣いていた。
緑子の乳母の相田瀬里奈や青刃、倫子が必死に機嫌を取ったが、緑子の一番のお気に入りは青夜だったので、手こずったのだった。
そして11時45分にはヘリが青龍村に着陸して、
「ただいまぁ~」
と青夜が呑気に戻ってきた。
◇
仁王屋敷に戻った青夜は陪臣幹部の如月平三、日ノ岡月雄、風間諸刃の3人に囲まれて搾られる事になった。
「何をされていたのです? 東条院の大切な五節句の前日、いえ、当日の昼間まで?」
「それよりも都内では妹の小巻園青花様が大変な事になっております。と言うのも青花様が白鳳院の御前様の死んだ子息、司様の『御落胤だ』と発表されてしまい・・・」
「昨夜、副宗家が地獄道一龍とかち合い、倒したとの報告を受けました。身柄をBB財団に譲ったとも。何故、地獄道の身柄をお譲りに?」
対して青夜は、
「姉が青龍拳で襲われたらBB財団が兵隊を連れて青龍村に乗り込んでくるに決まってるから、青龍村の大切な七夕の節句を守る為に出掛けたまでさ」
「あれ、日ノ岡は親父殿の側近中の側近なんだから『知ってた側』だよな? 青花の事はもうどう取り繕っても無理さ。悪いのは不倫をした法子さんなんだから」
「地獄道一龍の青龍拳は封印したから大丈夫さ」
そう弁論を展開したが、
「そんな言い訳が通る訳がないでしょうがっ!」
「まさか、若様、先代様より聞かされていたのですか? 青刃様も知っておられたようですし」
「あのですねぇ~。地獄道一龍は『戦時の生き字引』でアメリカ軍にも秘した軍事機密を持っているとの噂ですのに、どうしてそのような危険人物の身柄を渡すんですか」
と一斉口撃を受けて説教された。
青夜はうんざりしたが、説教の10分後には緑子がやってきて、
「セーヤお兄ちゃん、一緒にお昼ごはん食べよ」
「いいよ、緑子ちゃん」
宗家の緑子のお陰で何とか説教から逃れたのだった。
◇
七夕と言えば『織姫』と『彦星』伝説だ。
天の川に隔たれて1年に1回しか会う事が出来ない恋人達。
何とも美しい話な訳だが・・・・・・・
異能界では事情が異なる。
まずは、節句は異能力の覚醒率が上がる期間である。
なので、七夕の節句も当然、覚醒率が上がった。
そして七夕は星祭りの一面もある為、『星』の異能力の覚醒率も上がった。
『星』とは太陽系や星座、星の守護者などがそうだ。
更には異能界での『織姫』と『彦星』伝説だ。
まずは日本だが、これは恋愛成就や片思いの異能力ではない。
女は『天梭』。
男は『牛飼』。
の異能力が得られる、または上達する、とされていた。
『何のこっちゃあ』と思うかもしれないが、
天梭とは『織姫が持っている』とされる布を織る道具の事で、『天界の布』(つまりは異能力の込められた布)が織れた。
牛飼はズバリ『丑寅』の片割れの牛を飼いならせた(調伏させられた)。
七夕の節句で上達する異能力だけあり、双方ともに上位の異能力だった。
海外では当然、夏の大三角の、
『織姫星』は『こと座』のベガ。
『牽牛星』は『わし座』のアルタイル。
の2つの事である。
こと座はギリシャ神話のアポロンの息子オルペウスの所有物。
わし座はギリシャ神話でゼウスがトロイアの王子ガリュメーデースを連れ去る時に遣わせたした鷲(つまりは眷族)。
こうなっており、現在、星座の『わし座』は空位だった。
因みに、
『ラッキーセブン』という言葉があるが、これはベースボール用語である。
『スリーセブン』はスロットの言葉である。
どちらも200年にも満たない若い言葉で幸運は招かなかった。
だが、
神の天地創造は7日。
カレンダーの一週間は7日。
などと『7』が神秘的な力を感じさせる数字である事は間違いない。
なので、7月7日が何もないかというとそんな事はなかった。
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