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不評の大挨拶会と青龍村への移動、アポロ11号、侵入者
しおりを挟む7月2日は東条院の宗家屋敷で節句前の大挨拶会が催された訳だが、はっきり言って大失敗に終わった。
死んだ母親からの『死の予言』もあり、副宗家の青夜が東条院の宗家屋敷に入るのを嫌ったのだ。
その為、今回の節句前大挨拶会は宗家の緑子と当主代理の藤名金城が担当したが、陪臣達からは大不評で。
と言うのも、緑子がすぐに飽きて、金城1人が節句前大挨拶会を担当したからだ。
そして、この7月2日は午前中にアポを取った青夜が白鳳院本邸で令に誕生日パーティー欠席に変わる挨拶をしていた。
この挨拶が問題で、青夜はこの日、午後から在宅していたのだ。
その為、院政と揶揄される出来事が起こってしまった訳だ。
東条院の宗家屋敷を訪れた者の中に、その足で副宗家である青夜が滞在していた田中邸を訪れた者が現れた事で。
それも1人ではなく、今年の七夕の節句前大挨拶会では14人も。
『院政』とは本来、権力者が引退していながら再度権力を持つ事なので、この場合は正しい言葉使いではなかったが、双頭政治を思わす権力構造には変わりはなく・・・
東条院では双頭政治どころか、青夜による摂政体制が当たり前になっていくのだが、その日の青夜はと言えば、
「ちょ、何で来るんだよ? 勘弁してよ」
と迷惑がりながらも、挨拶に出向いた者達(七夕前に挨拶に選ばれるのは新婚さんなので無下にも出来ず)と気軽に会った為に、その情報をキャッチした金城によって以降の節句前大挨拶会では場所を宗家屋敷に拘らず、田中青夜も出席出来るように藤名屋敷で催すのが慣例化されて、それがまた執政体制などと揶揄される事となるのだった。
7月3日の移動日となった。
この日は青龍大学の高等部は期末テストの初日だったが当然、青夜は東条院の行事を優先した。
尚、この東条院の七夕の節句は分家頭の藤名家は不参加である。
理由は皇居行事や白鳳院の誕生会へ当主代理として出席する為であり、東京を離れる東条院宗家に変わって藤名家が都内に残るのが通例だった。
始発の新幹線のホームまで見送りにきた藤名金城が、
「では、若様、よろしくお願いしますね」
「任せておけ」
「青花殿は今回は留守番でよろしいのですか?」
「ああ、白鳳院の御当主様から『代わりに誕生日パーティーに出席させるように』とのお指図があったからな」
「畏まりました。そうそう、『三夜鈴』の方も・・・」
「分かってる。まあ、桃の節句の後だけどね、使えるの」
「? 笹清めの儀式に収めれば3日後の七夕の日には気の補充が完了するのでは?」
「何を言ってるんだ、ジイ? 一気には補充出来ないぞ、下手な補充の仕方をすると割れるらしいし」
「? そうなので?」
「? そう親父殿に教わったが違うのか?」
「・・・いえ、宗家秘伝なので、そちらが正しい補充方法なのでしょう」
次の使い道を考えてた金城が『道理で歴代の宗家が気軽に使わなかった訳だ。緊急時に使えなかったら困るからか』とガッカリする中、青夜は、
「では、行ってくるな」
青夜が言い、早朝なのでまだグッスリ眠っている緑子は乳母に抱えられながら新幹線に乗り込んだのだった。
◇
そして朝の8時50分、青龍大学の高等部の1年以組に担任の真達羅通春菜が姿を現せば、欠席者は多数で、出席している生徒は関三宝兎、野々宮稲穂、坂田良子の3人だけで、
(やれやれね)
と溜息を吐いたのだった。
◇
伊勢神宮に寄るのはお約束で、昼3時頃に東京出発組は和歌山県青龍村に到着した。
仁王家の当主代理となり、高級そうな着物を纏ってる仁王倫子が、
「お待ちしておりました、青夜様、皆々様。宗家様は無事御到着されておられますよ」
そう出迎えの言葉を発した。
と言うのも、東条院の宗家当主で4歳の緑子は『もう帰るぅ~』とギャン泣きしたので伊勢神宮には寄らずに先に青龍村に直行したからだ。
「様子は? まだ泣いてるの?」
「今は眠っておられます。到着時は笑顔でした」
「グズってないのならいいか」
と青夜は答えながら、
「景ジイに挨拶出来る?」
「はい」
「じゃあ、先に挨拶しよう」
と玄関を潜って出向いた訳だが、その廊下で青刃が先頭を歩く倫子の後ろ姿を見ながら、
「・・・5月の藤名屋敷で見た時は思い出せなかったけど、仁王屋敷滞在中ずっと兄貴の世話係をしていた人だよね? まさか、自分のお気に入りを仁王の後継にねじ込んだの?」
「いいや。景ジイが庶子筆頭を嫡子のオレの世話係にしただけだよ。どうして青刃じゃなくて『落ちこぼれ』のオレに付けたのかは不思議だけど」
「バレバレだったんじゃない、兄貴の演技が?」
と青刃は評し、その後、仁王景隆の寝室へ挨拶に出向いたのだった。
◇
突然だがアポロ11号を御存知だろうか?
アポロ11号とは月面着陸に史上初めて成功したスペースシャトルの名前である。
そのアポロ11号が月面着陸に成功したのは1969年7月20日の事で、これは地球史にも残る偉業な訳だが・・・
全世界の異能界にとってもこの偉業は衝撃的な出来事となった。
何せ、この月面着陸が成功した直後から地球人類はこれまでの系統とは全く違う異能力を発現するようになったからだ。
『月航海士』と名付けられたその異能力は具現化したヘルメットと身体のラインピッタリのスーツを纏う事が出来た。
『月航海士』と名付けられた異能力なだけあり、地上はもちろん月や宇宙空間でも活動出来る優れ物だ。
酸素ボンベがなくても呼吸が長々と出来て。
当然、海の中でも活動出来る。
スーツが強固なので水深が何百メートルであろうとも。
それくらい強力なスーツが出せた。
因みに剣や銃は出せない。
スーツが出せるだけだ。
だが、そのスーツが強力なのだ。
そして、この100年にも満たない『月航海士』の異能力の覚醒に系譜等々は一切関係ない。
覚醒条件も不明。
世界中で突然、選ばれた。
それも他の異能力があってもお構いなしで。
別に『月航海士』を得た事で、前の異能力がなくなる訳でもない。
『ダブル』として両方使えるお得な異能力だった。
そんなお得な異能力は、アポロ11号が7月20日に月面着陸を成功させたからなのか、7月に会得出来た。
そう7月だけにだ。
6月でも8月でも他の月でもなく、毎年7月限定で覚醒し、会得出来た。
7月で人類が最も『月航海士』の異能力を覚醒させる日時は20日だったが、次いで『月航海士』を覚醒する確率が高い日は、満月や新月、誕生日を抑えて7月7日だった。
そう、日本では七夕の節句だ。
その為、七夕の節句は意外や重要だった。
どうしてこんな事を長々と説明したのか、もうお分かりだろう。
今年の七夕の節句で青夜が『月航海士』の異能力を覚醒するからではない。
今回やたらと『月航海士』が出てくるので先に予習して貰ったのだ。
◇
東条院の七夕の節句の流れは以下の通りである。
4日に熊野詣でをして御来光を浴びる。
『眠っ』とは思わない。運気が上がる神聖な儀式なのだから。不信心者に運は来ない。
だが、今回の御来光では緑子が起きてて、それも、
「おしっこぉ~」
大騒ぎして厳粛さは微塵もなかった。
それから青龍村に戻って笹清めの儀だ。
笹清めの儀ではその年に龍門神社で使う笹を選んで青龍穴の中に置いて清める(気を巡らせる)だけだったが、青龍穴に入れる者は限られている。
青龍穴の前までは村の男衆が笹を運んだが、青龍穴の内部に笹を運ぶのは東条院分家の仁王家の人間の仕事だ。
だが現在、仁王家で動けるのは倫子だけ。
なので副宗家の田中青夜、それに他の分家(青花、藤名は3人とも欠席なので)、鵜殿青刃、綾波源五郎も手伝った。
「笹14本(7の倍数)をこれだけの人数でって」
青刃がボヤく中、
「神聖な儀式なんだから文句を言わない」
「兄貴って結構古臭いの好きだよね?」
そんな事を言いながら奉納したのだった。
そして5日は仁王屋敷で地元の氏族の重鎮との挨拶だ。
他の節句は忙しいので七夕の節句にだけ、この地元の重鎮の挨拶会は存在した。
地元の重鎮とはこの場合、東条院と友好的な異能界の、
三重県の真珠宮、玉置。
和歌山県の八頭屋、紀杉、権堂寺。
いつもの5氏族だった。
顔触れも変わっていない。
何の問題も起きなかった。
地元の重鎮達も『先代』が死んで東条院が御しやすくなったなどと東条院を軽んじている者は1人もいない。
その逆な事を誰もが理解していた。
宗家の東条院緑子や副宗家の田中青夜が問題なのではない。
『当主生誕の儀』で宗家屋敷の邪気爆発によって東条院の宗家と分家が一斉に代替わりした事が問題だったのだ。
順当に嫡子に代替わりしたのなら面識もあって大丈夫だったのだろうが嫡子も全滅で、いきなり庶子が継いだのだから。
お陰で初対面だらけで、知ってるのは小巻園家出身の宗家の緑子、東条院宗家の『落ちこぼれ』の嫡子の青夜、『先代落とし』の連座を喰らってる次男で鵜殿を継いだ青刃ときてる。
緑子は4歳なので記憶に残るかも怪しい。
青夜は『日本神話ヤマタノオロチ・伍ノ首』戦、『鎮魂祭』戦で、その実力は最早疑う余地がない。それが問題で、つまりは故意にこれまで『落ちこぼれ』を演じて強さを隠し、東条院を追放された事が判明している。直後に『生誕の儀』の邪気爆発のおまけ付きで、1人だけ無傷で難を逃れた事から『絶対に邪気爆発を知っていた』というのが世間に定着した評価である。元々、世俗離れした感があり、何を考えているのか今一分からず不気味な存在になっていた。
青刃は『皇赦』が出ているが母方が『先代落とし』に噛んでて近付くのは危険だ。
他の分家の庶子達に擦り寄るにしても初対面なので誰もがすぐには打ち解けず、人脈を一から築く事となった。
なのに、宗家の緑子は『ギャン泣き』で早々に退室だ。
「まだ宗家様は子供だから。悪いな」
青夜がそうフォローする中、地元の重鎮達は真剣に挨拶をしたのだった
さて、その7月5日の夜だ。
仁王家では青夜はお客様なのでやる事など殆どない。
お陰で暇を持て余した異母弟の青刃にねだられて、仁王家の庭で青夜は青刃と東条院流青龍拳の組手をする事となった。
組手にも色々あり、2人が行っているのは『約束組手』である。
まあ、演武の色合いの方が近く、型と手順が決まっていたので、勝敗も怪我もなかった。当然、青龍の拳圧も出さない。あくまで型の組手だ。
半分お遊戯なので、組手をしながらも喋れる訳で、
「兄貴、やっぱり組手、出来たんだね?」
「そりゃあ、これくらいはね」
「家を追い出されるまでは組手もわざと間違ってた癖に」
「名演技だっただろ?」
「オレから言わせれば少し臭かったけどね。それよりも青花は連れて来なくて良かったの?」
「ああ、それね」
「? 何かオレに隠してる?」
「隠すというよりは少し問題があってな」
「教えてよ」
「14歳の子供には聞かせられない衝撃的な内容っていうか」
「子供扱いしないでくれる?」
組手なので、相手に触れる訳だが、接触した際に『接触念話』で、
『青花は法子さんが確かに産んだが、どうも父親は親父殿じゃないらしい』
『・・・えっ、そうなの?』
念話の会話に意識を集中した為に青刃の型が乱れる中、
『ああ、青刃とは異父兄妹だが、東条院とは関係がなかった』
『その事、兄貴はいつから知ってたの?』
『『日本神話ヤマタノオロチ・伍ノ首』の論功行賞の後の藤名屋敷で青刃の中の法子さんの霊魂を祓った時』
『5月に知ってたのに、どうしてすぐに教えてくれなかったんだよ?』
『色々あった直後で青刃もいっぱいいっぱいだったし、バレないのであれば知らない方が良かったと思ってね』
『本当の青花の父親は誰なの?』
『白鳳院』
『はあ? 嘘だよね? ママは公家じゃないよ?』
『ああ、もう滅茶苦茶さ。親父殿も知ってたっぽいし』
『はぁ~あ、大人って不潔で嫌だよね』
『それだよ。青刃のそれが心配だったんだ。頼むから健全な恋愛をしてくれよ? 自分の女に貞操帯なんて付けたらダメだからな』
『貞操帯って?』
『子供は知らないでいい言葉だよ』
と青夜が失言に自嘲した時、ビキンッと空気が揺れた。
青龍村が展開する結界が突破された合図だ。
組手を止めた青夜が、
「ったく、どこの馬鹿だ?」
「東条院ってまだ舐められてるの?」
同じく組手を止めて結界が突破された方向を見た青刃がそう呆れる。
とはいえ、青夜や青刃が自ら突破された現場に出向く事はなかった。
元東条院宗家のお坊ちゃんらしく悠然と構えて部下達に任せたのだ。
まあ、お陰で『逃げられました』との報告を聞く破目になったのだが。
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