実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは

竹井ゴールド

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出稽古50人抜き、火武祭の後始末、愛の策略

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 火武祭が終わった翌朝。

 それも早朝4時。

 早朝に行われる相撲の朝稽古をしに明治坂田の屋敷に訪れた藤名金城が一連れてきた東条院の『部下』とは案の定、柴咲金猿だった。

 孫の金猿を見た金四郎が朝っぱらから、

「ジジイ、何の冗談だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「自分もジジイの部類な癖に失敬な」

「何の冗談だと聞いてるんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「朝から元気だのう。そもそもさっきから何の事を・・・ん? もしや東条院に新しく入った部下・・と知り合いなのかな?」

 金城がすっとぼけ、

「部下だとぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ? 相撲に負けたばかりか、軍門に降るとはぁぁぁっ! どこまで見下げ果てた奴になり下がったんだ、己はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 と金四郎が孫の金猿に絶叫した。

 『相撲の出稽古』と聞いていてウキウキ気分で出発し、実家の明治坂田に連れて来られ、青ざめてる金猿が、

「ち、違うんだ、祖父じいちゃん。オレの話を・・・」

「貴様とはもう縁を切ったぞ、『祖父ちゃん』と気安く呼ぶなぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ! ここまで来たついでだっ! その腐った性根も一丁鍛え直してくれるわぁぁぁぁぁぁっ! 中に入れぇぇぇぇぇぇっ!」

 そうブチギレながら招かれ、全猿が金城に、

「ちょ、爺さん、相撲の出稽古だって言っただろうが?」

「そうじゃよ。だから明治坂田に出稽古しにきたんじゃ。ついでに言っとくと、若様が何を言ったかは知らんが、おまえさんの爺様に許可を貰わんと皇居の相撲演武大会には出られんからな」

「えっ、そうなの?」

「そうじゃよ。名字を変えての出場なんぞ認めてみい。皇居の演武大会前に山ほど名前を変える奴が出るじゃろうが。特に最近優勝から遠のいてる南朝坂田なんかは」

 金城に指摘されて『あっ』と気付いた金猿が、

「つまり五嫡流の坂田は最初から出場枠が決められておる訳じゃよ。例え、名字を変えてもな。出場したかったらこの出稽古で出場予定の連中を『神気』で全員潰すんじゃぞ」

「いや、でも、さすがに・・・・・・」

「まあ、東条院が闇討ちしても構わんが。皇居演武大会前に闇討ちは付き物じゃし」

「いやいや、そんなセコイ手は要りませんよ。オレ、強いですし」

「なら、よろしくな」

 という訳で、出稽古が始まり、藤名金城の挑発に乗って、この日、早朝稽古に明治坂田の屋敷に集まったのは傍系を含めた一族総出と友好の坂田氏を含めた50人だった。

 本当は東条院の『部下』を血祭りに上げる為に集まった訳だが、

「そこの柴咲金猿とやらを可愛がってやれ・・・・・・・

 との金四郎の命によって相撲の稽古が始まった訳だが、金猿は『聖気』から『神気覚醒』した『金太郎』だったので、

「ほへ? 『神気』? グアアアア」

「ギャアア」

「こんなの勝てる訳が・・・・・・ブハアアアアア」

 と血祭りに上げられたのは明治坂田側の50人の『金太郎』だった。

 上座に座ってた金四郎が唖然としながら、

「・・・ほ、本当に『神気覚醒』だと? いつからだ?」

 『金太郎』の『相撲』の『神気覚醒者』は日本に現在3人だけ。

 金猿を入れて4人だ。

 『聖気覚醒』までなら20人以上居たが、『神気覚醒者』は本当に選ばれた者だけがなれる存在だった。

 その『神気覚醒者』になれたのだから、さすがは明治坂田の嫡子といったところだが。

 『神気覚醒』は『聖気覚醒』の20倍の強さと言われている。

 なので、はっきり言って金猿はもう段違いに強くなっており、1人で他を圧倒していた。

「青龍大学の火武祭でのウチの若様との一番の時にじゃよ。孫の勇姿を見学に来んからそんな抜けた事を尋ねる破目になるんじゃ。18歳で『神気覚醒』するような天才を家から勘当するなどあり得んぞ? そもそも『神気覚醒』した『金太郎』を勘当する坂田の家なんぞどこにある?」

 隣の金城が余裕綽々の顔でお茶を啜りながら答えた。

「孫を返せ」

「何を気軽に言っておる、舌の根も乾かん内に。取った取られたのメンコじゃないんじゃぞ? 人の心を持った人間だというのに」

「孫を返せ」

「おまえさんの孫がどうしてウチの若様に負けたか知っておるか?」

「っ! ーーどうしてだ?」

「『経験不足』と『甘さ』じゃよ。坂田、もしくは『スモウ』系の異能力者以外の人間と相撲なんか取ったら『聖気覚醒』の時点で、大抵大怪我じゃからのう、相手は。手加減するのは別に悪い事ではないが・・・・・・それでも普通は相手の強さは見定めて手加減するものじゃが、明治坂田で大切に育てられた所為か、他流試合の少なさが祟って、相手の力量も見抜けず手加減して『ただの気』で相手をしようなどと甘い事を考えていたら『強敵だ』と立ち会いの直前に気付いて、慌てて『聖気』に練ったがもう遅い。それで敗北じゃ。まあ、敗北はしたが、それでも必死で足掻いて『神気』を覚醒させたのは賞賛に値する訳だが。大切に育て過ぎじゃ。ほれ、見てみい。また『甘さ』が出始めたぞ。今や格下になった『聖気覚醒者』の『金太郎』にまで手加減をし始めおったわ。『全員潰せ』と言っておいたのに」

「・・・」

「あの甘さでは今年の皇居演武大会では優勝は出来んな」

「出場させる気か?」

「それが東条院の食客になる条件じゃからな、東条院側がアヤツに提示した。そちらは認めるか?」

「・・・『神気覚醒』した者を出場させんかったら、その方が問題だから『認め』はするが・・・さすがに今年は優勝出来んだろう?」

「まだ3月ある。運の良い事にまだ成長期じゃからな。そして東条院は敵に事欠かない」

「・・・東条院所属を認めろと?」

「うむ」

「金猿が坂田の姓を名乗るのが条件だ」

「それだと強くなれんぞ」

「?」

「何せ、『柴咲』と呼ぶ度に負けを思い出すからのう。見ておれよ」

 と言った金城が、

「柴咲、また・・負けたいのかっ! 手加減するなっ!」

 と吠えると、相撲をしていた金猿がまた本気で相手を倒し始めた。

「なっ?」

「チッ、仕方ないな」

 こうして2人の間で条約が交わされて柴咲金猿は東条院の食客で収まったのだった。





 ◇





 火武祭の翌日は高等部と中等部は休みな訳だが、その日の内にもう1つの後始末が青龍大学の高等部で行われた。

 火武祭での一部生徒の不利疑惑だ。

 ぶっちゃれば、東条院副宗家の田中青夜の対戦カードの操作疑惑だった。

 異能力がある世界で虚偽答弁など許される訳もなく、白虎寺がさらっと人権を無視して高等部の教師陣の頭の中を覗けば、何と驚き14人も対戦カードを操作しようとしていた。

 動機は様々だ。

 副学長の鍋島加我と一緒に甘い汁を吸ってたが吸えなくなった報復組が3人(どうせ『ヤマタノオロチ・伍ノ首』になったのに)。

 純粋に入学式で恥を掻かされた報復組が6人。

 百合一族の学校襲撃の際に負傷したのを逆恨みしたのが1人。

 月御門の前東京分家に義理立てしたのが1人。

 御手洗派から金を貰ったのが1人。

 埼玉県の吉備一族から金を貰ったのが2人。

 だが、実際に対戦カードを操作したのは権限を持った、鍋島加我と一緒に甘い汁を吸ってた3人組の内の2人だった。

 その2人は当然、栃木県の収容所送りとなった。

 しかしながら白虎寺としては外部からの金銭授受で不正を行おうとした3人の方が実は・・問題でクビにしていた。金なんかで転ぶ連中は国内と国外の意識がなく危険過ぎるので。

 問題は残る9人だ。

 ここで厳重注意してもまたやるに決まってる。

 本部から乗り込んできた22歳、エリートインテリの青年の真達羅通新覇しんぱが、

「『忠誠』の『強制』を施して様子見だな」

 との事で残る9人の教師には術を施すだけで済ませたのだった。





 ◇





 青龍大学の火武祭の翌日は学校は休みな訳で、休校日、青夜が何をしてるかと言えば外出していた。

 義理の母親の愛と2人っきりで、である。

 それも昨日のツイスターゲームの翌日の今日だ。

 だが、デートなどという甘酸っぱいものーーでは全くなかった。

 何の因果か(クソ馬鹿らしい事に)田中一狼の墓地見学なんぞに付き合う破目になっていたのだ。

 義理の息子なので愛に、

「明日、学校お休みなの? なら、お願い、青夜君。一狼さんのお墓見学に付き合って」

 と頼まれて『嫌ですよ、馬鹿らしい』とは本音を返せず、出向く破目になったのだ。





 因みに血の繋がった実の娘達はと言えば、

 長女、弥生は仕事。

 次女、葉月は田中ビル崩壊で空手道場の生徒とトレーニングジムの会員達に5月分の授業料や月会費の払い戻しと廃業通知の送付作業。

 三女、アンジェリカは暇そうに見えるが意外やBB財団日本支部の支配人として(『日本神話ヤマタノオロチ』出現直後だからか)忙しい。

 四女、シャンリーは平日なので学校。





 こうして、青夜がせっかくの休みに馬鹿馬鹿しい墓地見学なんぞの為に外出する事になった。






 東条院の車で移動中、前後の車列に注目しながら愛が、

「ええっと、皇軍よね、前後の車両って?」

「こう見えて従三位なもので」

「16歳で従三位って、もしかして青夜君は若様が亡くなった白鳳院を継ぐの?」

 呆れ顔の愛の言葉に、青夜は心底嫌そうな顔で探るように、

「そう見える、ママ? 外部からだと?」

「候補の1人には見えるわね」

「馬鹿馬鹿しい。絶対にならないよ」

「ってか、青夜君、中国の秘術をどこで学んだの?」

「もちろん、東条院の先代からだよ。嫡子なので厳しく仕込まれてて(大ウソ)」

 青夜はさらりと答える中、

「でも先代からは『落ちこぼれ』として養子に出されたって聞いたけど?」

「おとぼけを。聞いてないの、パパに?」

「内緒だけど、実は聞いてたわ。東条院宗家に戻す算段も」

 想像以上の内容に青夜は苦笑した。

「戻る前に先代が御隠れになって副宗家なんだから青夜君も災難ね」

「まあ、実権はオレが握っての院政っぽくなってるから問題はないけど」

 適当に青夜は話を合わせながら、本日の予定であるお墓巡りを始めた。

 都内で寺の敷地に墓など建てようとすれば、それだけで大変なのに、更に陰陽道で方位なんぞに凝って厳選なんてしたものだから、一番最初に出向いたお寺は・・・





 東条院宗家の菩提寺の青福寺だった。





 立派な門前で青夜が場の空気を凍らすくらいの冷淡な視線を愛に向けながら、

「だからママはオレを連れてきた訳ね。オレ、絶対に入らないから」

「そう言わずに、ねっ?」

「ママを鴨川家に売ろうかなぁ~、オレ」

 との青夜の言葉に愛が、

「そんな事したら絶交よっ!」

「似たような事をしてるんだよ、ママもっ!」

「だって、都内のお寺さんでここが一番方位が良かったんだもん。東条院が菩提寺にしてるだけあって方位も風水も完璧で・・・」

「あのねぇ~、例え墓地に空きがあったって無名の田中家が青福寺にお墓を作れる訳がないでしょ」

「いえいえ、一狼さんは東条院の副宗家の義父だから格としては申し分ないし」

 愛がそう胸を張って主張した。

 『確かに』と納得しそうになった青夜が、

「じゃあ、お金は? どうせ、ボラれるに決まってるよ? アンやシャンリーさんとお墓の件では仲違いしたのにどうするんだよ、お金は?」

「仲違するに決まってるでしょ、『ダイヤモンド葬』とか言って一狼さんの分骨を終えた残りの遺骨で人工ダイヤモンドを作ってるのよ、あの2人とマリコさんっ! 遺骨だけだとダイヤモンドが小さくなるからって炭素を混ぜてっ! 故人に対して不謹慎過ぎよっ!」

 思い出した愛が怒り出した。

 手元に置いとくのだから『ダイヤモンド葬もありかも』というのが青夜の考えだったが京都育ちの愛は違うらしい。

「そもそも弥生さんは自分のお母さんのお墓に一狼さんの分骨した骨壷を入れれるから田中本家の骨壷に興味が無くて『共同墓地でいいんじゃない?』とか言うし。葉月さんも疎遠の死んだお母さんの実家のお墓に分骨した骨壷を入れれるからって、こっちの骨壷に興味がないし」

 非協力的な義理の娘達の事を愛が愚痴り始めた。

「ともかく次の候補に向かうよ。ほら、ママも車に乗って」

「青夜君、そんな事言わずにお願い、ねっ? お金を出して、ちょっと青福寺に『墓地を融通しろ』って凄んでくれるだけでいいから」

 愛が甘えた声で結構な事を義理の息子に要求したが、

「ダメに決まってるでしょ」

 青夜はきっぱりと拒否したのだった。
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