6 / 105
本編
5、VS猪熊香
しおりを挟む
『まずは、柊一刀流剣術後継者、玄武館高校の柊誠選手の入場です』
とのアナウンスでオレは通路からスタジアムへと進んだ。
東京闘技場とはいう場所は、一頃で言えばコロッセオみたいな擂り鉢状の観客席が設置された屋根なしのスタジアムな訳だけど。
オレが最初に注目したのはそのスタジアムではなく、スタジアムの上空に浮かぶ飛行船だった。
飛行船というのはラグビーボールみたいな浮遊機体に各種パーツが付いた乗り物で、まあ、オレの世界ではもう廃れた珍しい乗り物だ。
どうして廃れたのかは不明だが、その銀色の飛行船2隻がスタジアムの試合会場から見える上空を浮遊していた。
続いて注目したのはやっぱり観客数の多さだ。
オレの世界のJリーグでもここまでの動員数はないだろう。まあ、Jリーグのような大きなフラッグや横断幕は観客席にやたらとあったがね。
こんな何万人の観客が見ているところで勝負をする訳か~。(ニヤニヤ)
なんか燃えてくるものがあるな~。(ニヤニヤ)
テンションが上がってきたぞ。(ニヤニヤ)
よし、やってやりますか。(ニヤニヤ)
と思ったのも束の間、オレはある重大な事実に気が付いた。
・・・ん? あれ?
気の所為か?
オレは試合場の石畳のリングの上から周囲の全方位のフラッグの内容全部を確認していきーー
き、気の所為じゃないだと~。
全部のフラックが香を応援するものじゃねえかっ!
オレを応援するフラッグが一つもないって。
柊流は応援の観客を動員していないのか?
ったく、こっちの世界のもう一人のオレ、どれだけ人気がねえんだよ?
あぁ~あ、何かテンションがガクッと落ちちまったな~。
やっぱ、さっさと秒殺して帰ろっと。
ってか、香の奴、まだ出てきてねえじゃん。
待たすね~。
と思ってると、
『さて、続きましては弱冠15歳でプロハンターとなり、今やハンター界でトップ10入りを果たした、チーム『艶姫』のトライアングルの一角、猪熊剣道場の剣姫、東京の守護者、疾風の桜吹雪、猪熊香選手の入場です』
そのやたらと長いアナウンスで対面の入場口から香が出てきたと思ったら観客から大歓声が上がった。
オレの時はそんな大歓声はなかっただろうが。
おまえら、本当に見る目がないな~。
こっちの世界の香と比べても、オレの方が強いだろう、どう見ても。
いったい、どこに目を付けて――ん?
入場してくる香を見て、オレは違和感を覚えた。
歩き方に微かにズレがないか?
ああ、そうか。香の奴、左足を怪我してやがるな。
つまり、怪我をしてる状態でオレと戦う訳だ~。
ハッハ~。
ナメられたものだね~。このオレも~。
ーーそれでもオレは剣では紙めた真似はしないんだけどな。
うちの祖父様、その辺の指導がやたらと厳しかったから。
でも「騙すのはありだ」と祖父様も言っていた。
なので、
「ひぃ、ひぃええ~、本物の猪熊香だ~。か、勝てる訳がないのにぃ~」
名演技をオレは披露した。
狡い方法だが、大歓声の中、オレのその声が聞こえたのか香が馬鹿にしたように笑った。
効果抜群だろ?
この調子でどんどん行くぜ。
「ど、どうして、ボクが、こんな目に~。悪いのは猪熊流を怒らせた曾祖父様達なのに~」
「猪熊のカオリ姫なんかに勝てる訳ないじゃ~ん」
「ど、どうか、こ、殺されないように天国のお母様、見守っていて下さい~」
オレの名演技の数々に、香はどんどん蔑んだ眼でオレを見たのだった。
香の入場が終わって、審判のオッサンに呼ばれてオレは試合場の中央で香と対面した。
「ひぃ、近くで見たら更に強そう~」
オレの呟き攻撃の前に、香は思わずプッと吹きながら、
「安心しなさい。一撃で終わらせてあげるから」
「そ、そんな無様な負け方はしないぞ~。さ、三合は持たせて見せるんだからな~」
「わかったわ。柊流に敬意を払って三合で決めてあげるわね」
とオレ達が会話する中、審判のオッサンが、
「このデュエルはデスマッチだ。勝てないと悟ったらすぐに棄権するように。場外に出たらその時点でデュエルは終了だから逃げるように」
「・・・は、はい」
「わかりました」
「では、はじめっ!」
審判のオッサンの声と同時に、香が日本刀を抜いた。
その日本刀の刀身は赤半透明のガラスのような作りだった。
「へっ? レッドムーン鉱石製の刀身? は、反則だ~。し、審判っ!」
とのオレのリアクションは残念ながら演技ではない。
レッドムーンに石製の武器は、対コスモアネモニー用に発見されたこっちの世界だけに存在する鉱物だ。
対コスモアネモニー用の武器なのだから強度が従来の日本刀の刀身よりも強固だった。
その最大の特性は気闘法を通わせた時にある。コスモアネモニーの体液に触れても解る事がなかったのだ。
それどころか逆にコスモアネモニーの体液を蒸発させる性質があり、対コスモアネモニー用の武器として重宝されていた。
まあ、強固な材質なので、普通に武器として使用しても、一合で日本刀の刀身なんて砕けるんだけども。
それくらいの強度がある。
こんなのを対人戦で使うなんて反則だからな。
なので、オレは正当な主張をした訳だが、審判のオッサンは、
「事前に使用許可が申請されているのでルール上は問題ない。ファイトっ!」
続行だと~。
「そ、そんな~」
オレは絶望の顔を作ると香が呆れながら、
「ほら、さっさと抜きなさい」
と言ってきたので、オレは遠慮なく、
「柊流居合抜刀術、遅れ春風」
左側に構えた日本刀を抜くフリをしてゆっくりと動かす右手の手刀を横切るフェイントと共に左手の逆手で握った刀にぶん回し、刀身半分に引っ掛けた鞘で香の横面をバキッと神速で殴ったのだった。
はい、終わり。
とのアナウンスでオレは通路からスタジアムへと進んだ。
東京闘技場とはいう場所は、一頃で言えばコロッセオみたいな擂り鉢状の観客席が設置された屋根なしのスタジアムな訳だけど。
オレが最初に注目したのはそのスタジアムではなく、スタジアムの上空に浮かぶ飛行船だった。
飛行船というのはラグビーボールみたいな浮遊機体に各種パーツが付いた乗り物で、まあ、オレの世界ではもう廃れた珍しい乗り物だ。
どうして廃れたのかは不明だが、その銀色の飛行船2隻がスタジアムの試合会場から見える上空を浮遊していた。
続いて注目したのはやっぱり観客数の多さだ。
オレの世界のJリーグでもここまでの動員数はないだろう。まあ、Jリーグのような大きなフラッグや横断幕は観客席にやたらとあったがね。
こんな何万人の観客が見ているところで勝負をする訳か~。(ニヤニヤ)
なんか燃えてくるものがあるな~。(ニヤニヤ)
テンションが上がってきたぞ。(ニヤニヤ)
よし、やってやりますか。(ニヤニヤ)
と思ったのも束の間、オレはある重大な事実に気が付いた。
・・・ん? あれ?
気の所為か?
オレは試合場の石畳のリングの上から周囲の全方位のフラッグの内容全部を確認していきーー
き、気の所為じゃないだと~。
全部のフラックが香を応援するものじゃねえかっ!
オレを応援するフラッグが一つもないって。
柊流は応援の観客を動員していないのか?
ったく、こっちの世界のもう一人のオレ、どれだけ人気がねえんだよ?
あぁ~あ、何かテンションがガクッと落ちちまったな~。
やっぱ、さっさと秒殺して帰ろっと。
ってか、香の奴、まだ出てきてねえじゃん。
待たすね~。
と思ってると、
『さて、続きましては弱冠15歳でプロハンターとなり、今やハンター界でトップ10入りを果たした、チーム『艶姫』のトライアングルの一角、猪熊剣道場の剣姫、東京の守護者、疾風の桜吹雪、猪熊香選手の入場です』
そのやたらと長いアナウンスで対面の入場口から香が出てきたと思ったら観客から大歓声が上がった。
オレの時はそんな大歓声はなかっただろうが。
おまえら、本当に見る目がないな~。
こっちの世界の香と比べても、オレの方が強いだろう、どう見ても。
いったい、どこに目を付けて――ん?
入場してくる香を見て、オレは違和感を覚えた。
歩き方に微かにズレがないか?
ああ、そうか。香の奴、左足を怪我してやがるな。
つまり、怪我をしてる状態でオレと戦う訳だ~。
ハッハ~。
ナメられたものだね~。このオレも~。
ーーそれでもオレは剣では紙めた真似はしないんだけどな。
うちの祖父様、その辺の指導がやたらと厳しかったから。
でも「騙すのはありだ」と祖父様も言っていた。
なので、
「ひぃ、ひぃええ~、本物の猪熊香だ~。か、勝てる訳がないのにぃ~」
名演技をオレは披露した。
狡い方法だが、大歓声の中、オレのその声が聞こえたのか香が馬鹿にしたように笑った。
効果抜群だろ?
この調子でどんどん行くぜ。
「ど、どうして、ボクが、こんな目に~。悪いのは猪熊流を怒らせた曾祖父様達なのに~」
「猪熊のカオリ姫なんかに勝てる訳ないじゃ~ん」
「ど、どうか、こ、殺されないように天国のお母様、見守っていて下さい~」
オレの名演技の数々に、香はどんどん蔑んだ眼でオレを見たのだった。
香の入場が終わって、審判のオッサンに呼ばれてオレは試合場の中央で香と対面した。
「ひぃ、近くで見たら更に強そう~」
オレの呟き攻撃の前に、香は思わずプッと吹きながら、
「安心しなさい。一撃で終わらせてあげるから」
「そ、そんな無様な負け方はしないぞ~。さ、三合は持たせて見せるんだからな~」
「わかったわ。柊流に敬意を払って三合で決めてあげるわね」
とオレ達が会話する中、審判のオッサンが、
「このデュエルはデスマッチだ。勝てないと悟ったらすぐに棄権するように。場外に出たらその時点でデュエルは終了だから逃げるように」
「・・・は、はい」
「わかりました」
「では、はじめっ!」
審判のオッサンの声と同時に、香が日本刀を抜いた。
その日本刀の刀身は赤半透明のガラスのような作りだった。
「へっ? レッドムーン鉱石製の刀身? は、反則だ~。し、審判っ!」
とのオレのリアクションは残念ながら演技ではない。
レッドムーンに石製の武器は、対コスモアネモニー用に発見されたこっちの世界だけに存在する鉱物だ。
対コスモアネモニー用の武器なのだから強度が従来の日本刀の刀身よりも強固だった。
その最大の特性は気闘法を通わせた時にある。コスモアネモニーの体液に触れても解る事がなかったのだ。
それどころか逆にコスモアネモニーの体液を蒸発させる性質があり、対コスモアネモニー用の武器として重宝されていた。
まあ、強固な材質なので、普通に武器として使用しても、一合で日本刀の刀身なんて砕けるんだけども。
それくらいの強度がある。
こんなのを対人戦で使うなんて反則だからな。
なので、オレは正当な主張をした訳だが、審判のオッサンは、
「事前に使用許可が申請されているのでルール上は問題ない。ファイトっ!」
続行だと~。
「そ、そんな~」
オレは絶望の顔を作ると香が呆れながら、
「ほら、さっさと抜きなさい」
と言ってきたので、オレは遠慮なく、
「柊流居合抜刀術、遅れ春風」
左側に構えた日本刀を抜くフリをしてゆっくりと動かす右手の手刀を横切るフェイントと共に左手の逆手で握った刀にぶん回し、刀身半分に引っ掛けた鞘で香の横面をバキッと神速で殴ったのだった。
はい、終わり。
33
お気に入りに追加
56
あなたにおすすめの小説
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
ブルーナイトディスティニー
竹井ゴールド
キャラ文芸
高2の春休み、露図柚子太は部活帰りに日暮れの下校路を歩いていると、青色のフィルターが掛かった無人の世界に迷い込む。
そして変なロボに追われる中、空から降りてきた女戦闘員に助けられ、ナノマシンを体内に注入されて未来の代理戦争に巻き込まれるのだった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません
青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。
だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。
女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。
途方に暮れる主人公たち。
だが、たった一つの救いがあった。
三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。
右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。
圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。
双方の利害が一致した。
※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる