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本編
4、闘技場入り
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こっちの世界には人類を襲う外敵宇宙生物、コスモアネモニーが存在する。
その為、こっちの世界で一番のメジャーな職業はコスモアネモニーを狩るハンターとなった。
年間契約が億越えなんてザラだ。
お陰で実力のあるハンターは元の世界の人気スポーツ選手クラスの扱いを受けていた。
いや、国民の命も懸かってるのでそれ以上の扱いを受けており、
オレが乗る車のモニターでは、
『たった今、本日デュエルをされる猪熊香ハンターが東京闘技場に入場されました。猪熊ハンター、本日のデュエルへの意気込みをどうぞ』
香の闘技場入りがテレビ中継されていた。
『大正以降、過去3代に渡って何ら功績を上げていない柊流に、過去の功績のみで特権を与えてる事事態が間違いである事を皆様に御覧に入れましょう』
カメラ目線で香がそう断言していた。
髪はショートカットと違うが、顔は元の世界と一緒で美人だ。
おっ、こっちの世界の香は少し背が高いか?
オレの世界の香は164センチってところだったが、こっちの香は175センチはある。
まあ、それでもオレよりも背が低いんだけどね。
こっちの世界の香はもうプロハンターだ。
それも日本でトップ10入りしてる。
ランクはAA級だったっけ?
高2にしては凄いらしい。
確か推定年俸も20億円以上。企業との契約も込みだと50億円ってか。
どんなプロスポーツ選手だよ。
ーーじゃない。
ええっ? マジで?
もしかしてオレも美人女子アナさんにインタビューされるの?(ニヤニヤ)
困っちゃうな~。(ニヤニヤ)
何、こっちの世界?(ニヤニヤ)
剣道をしてるだけで、こんなにチヤホヤされてるだなんて。(ニヤニヤ)
最高の世界じゃねえか。(ニヤニヤ)
オレなんて元の世界で高1で剣道の都大会で優勝したのに全然人気が出ず、街を普通に歩けたから。(ムッキー)
なんていい世界なんだ、こっちは~。(やっぱりニヤニヤ)
おっと、そんな事よりもインタビューされた時用のコメントを考えておかないと。
ってか、テレビ出演なんて初めてだぞ。
どうしよう。
ヤバイ、試合よりも緊張してきた。
もしかして、戦う時も決め台詞とかあった方がいいのか?
気の利いたセリフなんて考えた事もねえぞ。
それ以前にコメントを噛んだら最悪だ。一生映像に残るんだから。
そんな事を考えてたら車はあっという間に闘技場に付いた。
付いたのだが、あれ?
「地下駐車場なの?」
「それが何か?」
睨みメイドの立花さんがオレに尋ねる。
「えっと、女子アナさんのインタビューは?」
「ある訳ないでしょ」
あっそ。
期待させやがってっ!
いや、助かった、のか?
気の利いたセリフが全く考え付かなかったから。
う~ん。
地下駐車場から控え室までマジで女子アナさんとカメラマンが一台も来なかった。
控え室のモニターでは、ずっと香を追ってるのに~。
マジでか~。
何、この扱いの差?
テンションが下がってきたな~。
いや、下がるどころかイラついてきたぞ。
チッ、チッ、チッ。
ほらほら、舌打ちが無意識で出ちまってるから。
何か、もうどうでも良くなってきたな~。
さっさと終わらせてカ~エロっと。
遊ぶのもなしだ。
一瞬でケリを付けるか。
そんな事を思って待ってると、
「・・・これを」
立花さんが日本刀を渡してきた。
お~。
オレのテンションが爆上がりする。
シャキンッと抜いた。
外敵宇宙生物、コスモアネモニーが居るこっちの世界では日本刀が山ほど造られているので無銘だろうが、オレの元居た世界で名刀の類だった。
「名は?」
「ありませんよ」
「じゃあ、立花と名付けるか」
「はあ? ふざけないで下さい」
本気で嫌がりやがった。
「駄目?」
「無論です。御自分の名前を付けられたらどうですか」
「そうだな。柊にするか」
「ふざけないで下さい。誠ですよ」
「はいはい、誠にします」
「では、私はこれで。遺体は別の試合会場の者が搬送しますので」
だからさ~。「戦う前から負ける事を」以下同文。
立花さんはそう言って、マジで控え室から出て帰っていった。
その為、こっちの世界で一番のメジャーな職業はコスモアネモニーを狩るハンターとなった。
年間契約が億越えなんてザラだ。
お陰で実力のあるハンターは元の世界の人気スポーツ選手クラスの扱いを受けていた。
いや、国民の命も懸かってるのでそれ以上の扱いを受けており、
オレが乗る車のモニターでは、
『たった今、本日デュエルをされる猪熊香ハンターが東京闘技場に入場されました。猪熊ハンター、本日のデュエルへの意気込みをどうぞ』
香の闘技場入りがテレビ中継されていた。
『大正以降、過去3代に渡って何ら功績を上げていない柊流に、過去の功績のみで特権を与えてる事事態が間違いである事を皆様に御覧に入れましょう』
カメラ目線で香がそう断言していた。
髪はショートカットと違うが、顔は元の世界と一緒で美人だ。
おっ、こっちの世界の香は少し背が高いか?
オレの世界の香は164センチってところだったが、こっちの香は175センチはある。
まあ、それでもオレよりも背が低いんだけどね。
こっちの世界の香はもうプロハンターだ。
それも日本でトップ10入りしてる。
ランクはAA級だったっけ?
高2にしては凄いらしい。
確か推定年俸も20億円以上。企業との契約も込みだと50億円ってか。
どんなプロスポーツ選手だよ。
ーーじゃない。
ええっ? マジで?
もしかしてオレも美人女子アナさんにインタビューされるの?(ニヤニヤ)
困っちゃうな~。(ニヤニヤ)
何、こっちの世界?(ニヤニヤ)
剣道をしてるだけで、こんなにチヤホヤされてるだなんて。(ニヤニヤ)
最高の世界じゃねえか。(ニヤニヤ)
オレなんて元の世界で高1で剣道の都大会で優勝したのに全然人気が出ず、街を普通に歩けたから。(ムッキー)
なんていい世界なんだ、こっちは~。(やっぱりニヤニヤ)
おっと、そんな事よりもインタビューされた時用のコメントを考えておかないと。
ってか、テレビ出演なんて初めてだぞ。
どうしよう。
ヤバイ、試合よりも緊張してきた。
もしかして、戦う時も決め台詞とかあった方がいいのか?
気の利いたセリフなんて考えた事もねえぞ。
それ以前にコメントを噛んだら最悪だ。一生映像に残るんだから。
そんな事を考えてたら車はあっという間に闘技場に付いた。
付いたのだが、あれ?
「地下駐車場なの?」
「それが何か?」
睨みメイドの立花さんがオレに尋ねる。
「えっと、女子アナさんのインタビューは?」
「ある訳ないでしょ」
あっそ。
期待させやがってっ!
いや、助かった、のか?
気の利いたセリフが全く考え付かなかったから。
う~ん。
地下駐車場から控え室までマジで女子アナさんとカメラマンが一台も来なかった。
控え室のモニターでは、ずっと香を追ってるのに~。
マジでか~。
何、この扱いの差?
テンションが下がってきたな~。
いや、下がるどころかイラついてきたぞ。
チッ、チッ、チッ。
ほらほら、舌打ちが無意識で出ちまってるから。
何か、もうどうでも良くなってきたな~。
さっさと終わらせてカ~エロっと。
遊ぶのもなしだ。
一瞬でケリを付けるか。
そんな事を思って待ってると、
「・・・これを」
立花さんが日本刀を渡してきた。
お~。
オレのテンションが爆上がりする。
シャキンッと抜いた。
外敵宇宙生物、コスモアネモニーが居るこっちの世界では日本刀が山ほど造られているので無銘だろうが、オレの元居た世界で名刀の類だった。
「名は?」
「ありませんよ」
「じゃあ、立花と名付けるか」
「はあ? ふざけないで下さい」
本気で嫌がりやがった。
「駄目?」
「無論です。御自分の名前を付けられたらどうですか」
「そうだな。柊にするか」
「ふざけないで下さい。誠ですよ」
「はいはい、誠にします」
「では、私はこれで。遺体は別の試合会場の者が搬送しますので」
だからさ~。「戦う前から負ける事を」以下同文。
立花さんはそう言って、マジで控え室から出て帰っていった。
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