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王妃様の崩御
春の校外狩猟学習【セーラside】
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始業式と身体検査が終わった春のこの時期、2年生と3年生は王都ラサリリーの郊外の東の森に遠征に出るのが通例だ。
魔物や魔獣を狩って、狩猟経験を積ませる為の。
まあ、ランク【D】までなんだけどね。
騎士や魔剣士を志しておきながら、ミリアリリー女学園を卒業するまで魔物や魔獣を狩猟した事がありません、では卒業して社会に出た時、必ず怪我とかするから。
下手したら命だって落とすかもしれないし。
そもそも、魔物を倒せない、では騎士団の入団テストに受かる訳がないので。
魔物や魔獣の狩猟が授業で行われた。
まあ、この時期は魔獣だけどね。
狩猟した魔獣はそのままミリアリリー女学園に運んで食堂で出るから。
食費も浮くし、狩猟や解体の勉強も出来ていい事尽くめって訳。
まあ、ランクは【D】までなんだけど。
ミリアリリー女学園の郊外狩猟学習なので、全員が訓練着の上から鎧等々を纏っていた。
自前の鎧の生徒も居れば、ミリアリリー女学園の貸出しの安物の鎧の生徒も居る。
大概は革鎧ね。
高ランクの革製なら金属鎧よりも軽くて防御力があるから。
でも騎士を真面目に目指す生徒は筋力強化と慣れの為に金属鎧を纏ってるわ。
私は革鎧だったけど、私はホルーテさんのピンク色の革鎧を見て、
「ホルーテさん、その鎧・・・・・・」
「ああ、分かる? この前、狩猟した氷狼の亜種のでね。急ピッチで作らせたの。貴族だとこういう時、優先されて得だわよね」
自慢げにホルーテさんが説明を始めた。
「亜種ならランク【SS】でしょ? 本当に狩猟したの、ホルーテさんが?」
「ええ、無理矢理、剣の先生にこの森の奥で1人でやらされてね」
その時の事を思い出したのか、ホルーテさんが凄く嫌そうな顔で言った。
「それって・・・」
「ええ、あそこで談笑してる鬼よ」
「やっぱり」
「それも1日で41頭も1人で狩らされてね。本当、訓練の時のエニスさんは鬼でさ。この前も・・・」
その後もホルーテさんの愚痴は続いた。
今回はランクなしの緑鹿を狙う。
ランクなしなのはただの害獣だからだ。
だが、害獣だと馬鹿には出来ない。
行動範囲が広くて、近隣の田畑も荒らすし、森に自生する薬草も食べまくる。
更には緑鹿を餌にする魔物や魔獣が後を追って森の外に出て、被害を齎す。
間引きは必須で、この時期の緑鹿は間引き料金も含めて割高で毛皮が買い取られた。
鹿肉もそこそこ美味しいしね。
でも、まあ、剣での狩猟は大変だ。
近付けば逃げるから。
なので、ミリアリリー女学園で練習してる弓矢が用いられた。
生徒達がワイワイと弓矢で射てる。
4、5人で分けた1班で、1匹の討伐が今回の課題だ。
正確には3日連続で狩猟学習は続くから、その期間でなんだけど。
それでも、まあ、狩猟には運、不運が付き物だから。
最悪、討伐出来なくても問題ないって話だけどね。
そうそう、魔物や魔獣に対する匹と頭の使い分けは、サイズね。
人間よりも大きかったら大概、頭だから。鳥や蛇でも。
そんな訳で、やる気にある狩猟部の生徒が矢で射て、簡単に私の班は課題を終了させた。
正直、倒した鹿をセンセイ達が居る拠点まで班の皆で運ぶ方が大変で、鹿の角や足を持って、みんなでワイワイと運んだのだった。
思いの外、重労働だったわ。
因みに、実力のあるエニスさんやホルーテさんはセンセイ達と一緒に生徒達の安全を見守る係だった。
なので、生徒に近付いたランク【S】の炎狼の亜種をエニスさんが一刀で倒したとかで、騒ぎになってたわ。
まあ、普通ならミリアリリー女学園の3年生がランク【S】の魔獣を1人で討伐したら、凄い功績なんだけど·······
エニスさんは北の森で災害級を3頭、駆除してるからね。
エニスさんの場合は全然凄いと思わなくなったわ。
魔物や魔獣を狩って、狩猟経験を積ませる為の。
まあ、ランク【D】までなんだけどね。
騎士や魔剣士を志しておきながら、ミリアリリー女学園を卒業するまで魔物や魔獣を狩猟した事がありません、では卒業して社会に出た時、必ず怪我とかするから。
下手したら命だって落とすかもしれないし。
そもそも、魔物を倒せない、では騎士団の入団テストに受かる訳がないので。
魔物や魔獣の狩猟が授業で行われた。
まあ、この時期は魔獣だけどね。
狩猟した魔獣はそのままミリアリリー女学園に運んで食堂で出るから。
食費も浮くし、狩猟や解体の勉強も出来ていい事尽くめって訳。
まあ、ランクは【D】までなんだけど。
ミリアリリー女学園の郊外狩猟学習なので、全員が訓練着の上から鎧等々を纏っていた。
自前の鎧の生徒も居れば、ミリアリリー女学園の貸出しの安物の鎧の生徒も居る。
大概は革鎧ね。
高ランクの革製なら金属鎧よりも軽くて防御力があるから。
でも騎士を真面目に目指す生徒は筋力強化と慣れの為に金属鎧を纏ってるわ。
私は革鎧だったけど、私はホルーテさんのピンク色の革鎧を見て、
「ホルーテさん、その鎧・・・・・・」
「ああ、分かる? この前、狩猟した氷狼の亜種のでね。急ピッチで作らせたの。貴族だとこういう時、優先されて得だわよね」
自慢げにホルーテさんが説明を始めた。
「亜種ならランク【SS】でしょ? 本当に狩猟したの、ホルーテさんが?」
「ええ、無理矢理、剣の先生にこの森の奥で1人でやらされてね」
その時の事を思い出したのか、ホルーテさんが凄く嫌そうな顔で言った。
「それって・・・」
「ええ、あそこで談笑してる鬼よ」
「やっぱり」
「それも1日で41頭も1人で狩らされてね。本当、訓練の時のエニスさんは鬼でさ。この前も・・・」
その後もホルーテさんの愚痴は続いた。
今回はランクなしの緑鹿を狙う。
ランクなしなのはただの害獣だからだ。
だが、害獣だと馬鹿には出来ない。
行動範囲が広くて、近隣の田畑も荒らすし、森に自生する薬草も食べまくる。
更には緑鹿を餌にする魔物や魔獣が後を追って森の外に出て、被害を齎す。
間引きは必須で、この時期の緑鹿は間引き料金も含めて割高で毛皮が買い取られた。
鹿肉もそこそこ美味しいしね。
でも、まあ、剣での狩猟は大変だ。
近付けば逃げるから。
なので、ミリアリリー女学園で練習してる弓矢が用いられた。
生徒達がワイワイと弓矢で射てる。
4、5人で分けた1班で、1匹の討伐が今回の課題だ。
正確には3日連続で狩猟学習は続くから、その期間でなんだけど。
それでも、まあ、狩猟には運、不運が付き物だから。
最悪、討伐出来なくても問題ないって話だけどね。
そうそう、魔物や魔獣に対する匹と頭の使い分けは、サイズね。
人間よりも大きかったら大概、頭だから。鳥や蛇でも。
そんな訳で、やる気にある狩猟部の生徒が矢で射て、簡単に私の班は課題を終了させた。
正直、倒した鹿をセンセイ達が居る拠点まで班の皆で運ぶ方が大変で、鹿の角や足を持って、みんなでワイワイと運んだのだった。
思いの外、重労働だったわ。
因みに、実力のあるエニスさんやホルーテさんはセンセイ達と一緒に生徒達の安全を見守る係だった。
なので、生徒に近付いたランク【S】の炎狼の亜種をエニスさんが一刀で倒したとかで、騒ぎになってたわ。
まあ、普通ならミリアリリー女学園の3年生がランク【S】の魔獣を1人で討伐したら、凄い功績なんだけど·······
エニスさんは北の森で災害級を3頭、駆除してるからね。
エニスさんの場合は全然凄いと思わなくなったわ。
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