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式典委員34人自主退学事件
どうして私まで来なきゃならないのよ?【セーラside】
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ミリアリリー女学園の昼休みに食堂で風紀委員長のマリンピーチさんに式典委員会の生徒が通学していないと教えられた日の放課後・・・
というか、ディナーの後の夜に、私とエニスさんはラディーゼル公爵家の大豪邸の応接室に来ていた。
私達が来たのは騎士団長であるお父様の命令だった。
ミリアリリー女学園の式典委員会の生徒達がどうなろうが知ったこっちゃあないけど、ラディーゼル公爵家が暴走して、自滅するのは困る。
それがお父様の見解で、エニスさんが派遣され、私はエニスさんの暴走を止めるブレーキ役だった。
なのに、エニスさんの見解は違い、
「どうして私まで来なきゃならないのよ?」
と文句を言っていた。
「それはこっちの台詞よ。頼まれたのはエニスさんでしょ?」
「はぁ~、逆でしょ? 私は交渉役のセーラさんを無事に帰す付き添いの護衛なんだから」
とか通された来賓室のソファーに座りながら言い合ってると、ラディーゼル公爵家のスライアさんがメイド8人以上を引き連れて入室してきた。
2コ年下だけど、銀髪ロングで凄い美人だった。
黄色いドレスアップもしていた。
「これはミリアリリー女学園の先輩方。どういった御用件でしょうか?」
そう問われたので、私とエニスさんが同時に、
「さらった生徒を返して(拷問させて)ちょうだい」
そう用件を切り出した。
用件を伝えてから、私はエニスさんの方を見て、
「・・・今、なんて言ったの、エニスさん?」
「拷問させてって」
「はあ? 何言ってるのよ?」
「だって、この子から取り返した後の指示まではされてないんだから。少しくらいは、ねぇ~」
「生徒を拷問なんてダメに決まってるでしょうがっ!」
「拷問なんて野蛮ね、セーラさんは。ミリアリリー女学園はお嬢様学校なんだから、お嬢様学校らしく教育的指導って言わないと」
「たった今、エニスさんだって自分で拷問って言ったでしょうがっ!」
と私達が言い合いをしてると、
「返す気はありませんが」
「あら、残念。帰りましょう、セーラさん」
やる気のないエニスさんがそう言って席を立つ中・・・・・・
お父様から厳命を受けてて子供の使いになる訳にはいかない私は、
「ミリアリリー王国はラディーゼル公爵家が暴走して自滅するのを恐れてるわ。アナタの一族は大き過ぎる。こんな事で潰れたら困るの。だから手を引いて解放なさい」
と気持ちを込めて諭したのに、スライア嬢はまだ怒ってて、
「嫌に決まってるじゃないの」
拒否した。
ソファーから立ってたエニスさんが面倒臭そうに、
「なら、タイマンで決めたら? セーラさんと何だっけ、名前?」
「スライア嬢でしょ。ってか、どうして私が戦うのよ? 戦うならエニスさんでしょ?」
「はあぁ~? どうして春の乙女祭の優勝者の私が1回戦負けの相手とわざわざ戦わなきゃいけないのよ? ベスト8のセーラさんがやるのが筋でしょ。セーラさんと戦って勝てたら考えるけど、まあ、無理でしょうね、この子の実力じゃあ」
なんてエニスさんが言っちゃったから、
「上等じゃないのっ! 付いてきなさい、2人ともっ!」
挑発に乗ったスライア嬢に案内されて室内訓練場に出向く破目になった
というか、ディナーの後の夜に、私とエニスさんはラディーゼル公爵家の大豪邸の応接室に来ていた。
私達が来たのは騎士団長であるお父様の命令だった。
ミリアリリー女学園の式典委員会の生徒達がどうなろうが知ったこっちゃあないけど、ラディーゼル公爵家が暴走して、自滅するのは困る。
それがお父様の見解で、エニスさんが派遣され、私はエニスさんの暴走を止めるブレーキ役だった。
なのに、エニスさんの見解は違い、
「どうして私まで来なきゃならないのよ?」
と文句を言っていた。
「それはこっちの台詞よ。頼まれたのはエニスさんでしょ?」
「はぁ~、逆でしょ? 私は交渉役のセーラさんを無事に帰す付き添いの護衛なんだから」
とか通された来賓室のソファーに座りながら言い合ってると、ラディーゼル公爵家のスライアさんがメイド8人以上を引き連れて入室してきた。
2コ年下だけど、銀髪ロングで凄い美人だった。
黄色いドレスアップもしていた。
「これはミリアリリー女学園の先輩方。どういった御用件でしょうか?」
そう問われたので、私とエニスさんが同時に、
「さらった生徒を返して(拷問させて)ちょうだい」
そう用件を切り出した。
用件を伝えてから、私はエニスさんの方を見て、
「・・・今、なんて言ったの、エニスさん?」
「拷問させてって」
「はあ? 何言ってるのよ?」
「だって、この子から取り返した後の指示まではされてないんだから。少しくらいは、ねぇ~」
「生徒を拷問なんてダメに決まってるでしょうがっ!」
「拷問なんて野蛮ね、セーラさんは。ミリアリリー女学園はお嬢様学校なんだから、お嬢様学校らしく教育的指導って言わないと」
「たった今、エニスさんだって自分で拷問って言ったでしょうがっ!」
と私達が言い合いをしてると、
「返す気はありませんが」
「あら、残念。帰りましょう、セーラさん」
やる気のないエニスさんがそう言って席を立つ中・・・・・・
お父様から厳命を受けてて子供の使いになる訳にはいかない私は、
「ミリアリリー王国はラディーゼル公爵家が暴走して自滅するのを恐れてるわ。アナタの一族は大き過ぎる。こんな事で潰れたら困るの。だから手を引いて解放なさい」
と気持ちを込めて諭したのに、スライア嬢はまだ怒ってて、
「嫌に決まってるじゃないの」
拒否した。
ソファーから立ってたエニスさんが面倒臭そうに、
「なら、タイマンで決めたら? セーラさんと何だっけ、名前?」
「スライア嬢でしょ。ってか、どうして私が戦うのよ? 戦うならエニスさんでしょ?」
「はあぁ~? どうして春の乙女祭の優勝者の私が1回戦負けの相手とわざわざ戦わなきゃいけないのよ? ベスト8のセーラさんがやるのが筋でしょ。セーラさんと戦って勝てたら考えるけど、まあ、無理でしょうね、この子の実力じゃあ」
なんてエニスさんが言っちゃったから、
「上等じゃないのっ! 付いてきなさい、2人ともっ!」
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