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盤石
【魔王side】勇者に攻められて敗死する
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魔王や魔族達が住む魔王領はトルオン達の住む世界の『飛び地』に存在する。
『飛び地』と表現するのは地続きではないからだ。
トルオン達が住む世界から魔王が住む魔王領には『亜空間のトンネル』を通行する事で、始めて往来する事が可能となる訳だが・・・・・・
その亜空間のトンネルが曲者で、半神半人や四半神はその亜空間のトンネルを移動出来なかった。
英雄譚に憧れる童心を持つトルオンからしたらガッカリだ。
内心では『魔王討伐』をやりたかったのだから。
魔王領に出向けない、と分かった時はトルオンもガッカリしたものだった。
それはともかく。
魔王領には六柱神の干渉も届かない。
魔王を始めとする魔族からしたら安住の地だった。
何十年周期で勇者が突撃してくるが大した事はない。
その為、魔王領から魔王軍が度々、トルオン達の世界に出向いてた訳だが・・・
近年、侵攻した魔王軍の四天王が全滅する憂き目に遭っていた。
だが、それでも魔王軍は精鋭揃いだ。
四天王の空席を埋める人材は山ほど居る。
逆に居過ぎて異論が出まくり、内乱まで勃発する始末だった。
それでもどうにか魔王軍の新たな四天王が選抜され、先代の四天王を倒した人間どもに報復してやろうと目論んでいた矢先に・・・・・・
◇
勇者一行が亜空間のトンネルを通って魔王領に侵攻してきた。
突撃してきた勇者は姫勇者エマ一行だった。
エマ一行の魔王領侵攻の最大の要因が『装備の充実』だとはプレゼントしたトルオンでさえ知る由もない。
それだけ大賢者の塔と機械の洞窟が独占していた宝具の数々は名品揃いだった訳だ。
中でも魔族にとって最悪なのが、姫勇者エマが持つ聖剣メレシオだった。
斬った魔族を【塩化】する。
それも全身だ。
傷口から【塩化】が始まったら魔族は【消滅】するしか道はなかった。
上級魔族は何とか抵抗出来て傷口で【塩化】は済んだが、【塩化】は神聖属性だ。
傷を受けた魔族の肉体は【治癒】でも【自己修復】でも回復出来ず、後は死を待つのみだった。
お陰でもう無双状態で遂には魔王城まで乗り込んできた。
当代の魔王は名前をイギルイモンといい、2段変形出来、最終形態は高さ4メートル、横6メートルの壁のような真っ赤な魔族だった(無論、壁っぱいだけで壁ではない)。
腕は身体から14組以上出してたが姫勇者エマの敵ではなく、
「はああああっ! これで終わりです、魔王よっ!」
エマの一刀が魔王イギルイモンの顔の部分に突き刺さったのだった。
【塩化】が始まる中、魔王が、
「ぐふっ、おまえに負けたのではないぞっ! 余が負けたのはその剣だ・・・その剣さえなければっ! ぐああああああっ!」
負け惜しみの断末魔を上げて、魔王イギルイモンは討伐されたのだった。
『飛び地』と表現するのは地続きではないからだ。
トルオン達が住む世界から魔王が住む魔王領には『亜空間のトンネル』を通行する事で、始めて往来する事が可能となる訳だが・・・・・・
その亜空間のトンネルが曲者で、半神半人や四半神はその亜空間のトンネルを移動出来なかった。
英雄譚に憧れる童心を持つトルオンからしたらガッカリだ。
内心では『魔王討伐』をやりたかったのだから。
魔王領に出向けない、と分かった時はトルオンもガッカリしたものだった。
それはともかく。
魔王領には六柱神の干渉も届かない。
魔王を始めとする魔族からしたら安住の地だった。
何十年周期で勇者が突撃してくるが大した事はない。
その為、魔王領から魔王軍が度々、トルオン達の世界に出向いてた訳だが・・・
近年、侵攻した魔王軍の四天王が全滅する憂き目に遭っていた。
だが、それでも魔王軍は精鋭揃いだ。
四天王の空席を埋める人材は山ほど居る。
逆に居過ぎて異論が出まくり、内乱まで勃発する始末だった。
それでもどうにか魔王軍の新たな四天王が選抜され、先代の四天王を倒した人間どもに報復してやろうと目論んでいた矢先に・・・・・・
◇
勇者一行が亜空間のトンネルを通って魔王領に侵攻してきた。
突撃してきた勇者は姫勇者エマ一行だった。
エマ一行の魔王領侵攻の最大の要因が『装備の充実』だとはプレゼントしたトルオンでさえ知る由もない。
それだけ大賢者の塔と機械の洞窟が独占していた宝具の数々は名品揃いだった訳だ。
中でも魔族にとって最悪なのが、姫勇者エマが持つ聖剣メレシオだった。
斬った魔族を【塩化】する。
それも全身だ。
傷口から【塩化】が始まったら魔族は【消滅】するしか道はなかった。
上級魔族は何とか抵抗出来て傷口で【塩化】は済んだが、【塩化】は神聖属性だ。
傷を受けた魔族の肉体は【治癒】でも【自己修復】でも回復出来ず、後は死を待つのみだった。
お陰でもう無双状態で遂には魔王城まで乗り込んできた。
当代の魔王は名前をイギルイモンといい、2段変形出来、最終形態は高さ4メートル、横6メートルの壁のような真っ赤な魔族だった(無論、壁っぱいだけで壁ではない)。
腕は身体から14組以上出してたが姫勇者エマの敵ではなく、
「はああああっ! これで終わりです、魔王よっ!」
エマの一刀が魔王イギルイモンの顔の部分に突き刺さったのだった。
【塩化】が始まる中、魔王が、
「ぐふっ、おまえに負けたのではないぞっ! 余が負けたのはその剣だ・・・その剣さえなければっ! ぐああああああっ!」
負け惜しみの断末魔を上げて、魔王イギルイモンは討伐されたのだった。
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