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女勇者
【暗部side】ボコられて放逐されて墜落死
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ネレシオ砦に派遣されたシスターのマクアは実は豊穣中央教会の暗部所属だった。
目的は新貴族のネレシオ女伯爵に信任を得て、喰い込む事だったが・・・・・・
城塞街ネレシオに赴任して、事情が違う事が判明した。
ネレシオ砦の真の主が夫のトルオンだったのだ。
もう疑う余地はない。
何せ、妻3人に、愛人も多数囲っていて、やりたい放題なのだから。女伯爵のルーヴァケビスもトルオンに服従している。
その上、何千匹と魔物を倒せるくらい強いらしい。
その為、そのトルオンを籠絡するよう命令が下ったが、トルオンとは接点がなかなか作れなかった。
だが、ここへきてトルオンの礼拝堂通いが始まり、遂には礼拝堂で偶然とはいえトルオンに押し倒されるまでの知己を得たのだが・・・・・・・
それが死への片道切符だとはマクアは気付かなかった。
トルオンの前ではいい風に見えられたくて猫を被ってるので、トルオンは知る由もないが・・・
ズッコケが選んだトルオンの妻達3人はともかく、親衛隊の女の方は実は性格がかなり宜しくない。
アナリアはエトリア帝国の暗部組織員なので冷血。
エイチェナは族長の父親が手を焼くくらいのわがままで我慢が出来ない。
ネイナは二重人格なのかと疑うくらい表裏が激しい。
ネルネはトルオン殺害を計画した前科があるくらい過激。
ベリラベートは(トルオンと付き合って本人も知る事となったが)嫉妬深い。
トルオンの女がこれ以上増えないのは、トルオンにその気がないのと同時に、この5人が周囲の女達を排除していたからで・・・・・・・・
元々トルオンが礼拝堂通いを始めたのだけでも親衛隊達は気に入らないのに、マクアがトルオンの匂いをプンプンさせた事で、獣人の使用人達がすぐに気付いて、噂になり・・・
その翌日にはエイチェナが礼拝堂にやってきていた。
セレシレルが妊娠340日なら、エイチェナは妊娠100日目だ。
兎人族は280日での出産なので少し出てたが。
「アンタがトルオン様に色目を使ってるマクアってシスター?」
「いえいえ、色目など・・・・・・あべびゅうっ!」
エイチェナの問答無用の回し蹴りが見事にマクアの首を刈り取ったのだった。
「アンタ、さっさと転属しなさい。次、トルオン様の匂いをさせてたらこの程度じゃすまないからね」
そう言ってエイチェナは帰っていき、
(コイレットの兎人族の族長の娘エイチェナ。噂以上に滅茶苦茶ね)
と自分で治癒魔法を使って治療したが・・・・・・
何も知らないトルオンは毎日礼拝に来る。
そしてあのズッコケ体質だ。
当然のように毎日マクアを押し倒し、その度にエイチェナに蹴られる破目になった。
3回蹴られたところで女伯爵のルーヴァケビスが礼拝堂にやってきて、
「アナタには悪いけど、明日には出て行って貰うわね」
「まっ、待って下さい。私は何も・・・」
「ええ、きっとエイチェナが悪いのでしょう。でもトルオン様の御子の出産が最優先だから。悪いわね」
にべもなく厳命されて、明日どころかその日の内にマクアはグリフォンで送られる事となったのだが・・・
グリフォンでの送迎は人間の男が担当した。
担当した種族が兎人族やドラゴニュート、ダークエルフならマクアも警戒したはずだが、人間だったので気にも止めなかったが、神殿都市チョーレナへの移動中、
「・・・」
前の席の男が無言でグリフォンに合図した次の瞬間、グリフォンが曲芸飛行を始めて、上下が逆さになり、
「キャアアアア・・・」
マクアが悲鳴を上げてると、グリフォンの背鞍の後部席の部分だけがスポッとグリフォンの背中から外れた。
「ほへっ?」
背鞍ごと宙に投げ出されたマクアが、
「キャアアアアアアア」
悲鳴を上げて墜落していく。
いくら宗教系の暗部とは言っても【空中着地】の技能を習得していないのではどうしようもない。
そのままマクアは地面に激突死したのだった。
送迎を担当したグリフォン乗りの人間がアナリアの同僚のエトリア帝国の暗部組織『宮殿の影』だった事は言うまでもない。
目的は新貴族のネレシオ女伯爵に信任を得て、喰い込む事だったが・・・・・・
城塞街ネレシオに赴任して、事情が違う事が判明した。
ネレシオ砦の真の主が夫のトルオンだったのだ。
もう疑う余地はない。
何せ、妻3人に、愛人も多数囲っていて、やりたい放題なのだから。女伯爵のルーヴァケビスもトルオンに服従している。
その上、何千匹と魔物を倒せるくらい強いらしい。
その為、そのトルオンを籠絡するよう命令が下ったが、トルオンとは接点がなかなか作れなかった。
だが、ここへきてトルオンの礼拝堂通いが始まり、遂には礼拝堂で偶然とはいえトルオンに押し倒されるまでの知己を得たのだが・・・・・・・
それが死への片道切符だとはマクアは気付かなかった。
トルオンの前ではいい風に見えられたくて猫を被ってるので、トルオンは知る由もないが・・・
ズッコケが選んだトルオンの妻達3人はともかく、親衛隊の女の方は実は性格がかなり宜しくない。
アナリアはエトリア帝国の暗部組織員なので冷血。
エイチェナは族長の父親が手を焼くくらいのわがままで我慢が出来ない。
ネイナは二重人格なのかと疑うくらい表裏が激しい。
ネルネはトルオン殺害を計画した前科があるくらい過激。
ベリラベートは(トルオンと付き合って本人も知る事となったが)嫉妬深い。
トルオンの女がこれ以上増えないのは、トルオンにその気がないのと同時に、この5人が周囲の女達を排除していたからで・・・・・・・・
元々トルオンが礼拝堂通いを始めたのだけでも親衛隊達は気に入らないのに、マクアがトルオンの匂いをプンプンさせた事で、獣人の使用人達がすぐに気付いて、噂になり・・・
その翌日にはエイチェナが礼拝堂にやってきていた。
セレシレルが妊娠340日なら、エイチェナは妊娠100日目だ。
兎人族は280日での出産なので少し出てたが。
「アンタがトルオン様に色目を使ってるマクアってシスター?」
「いえいえ、色目など・・・・・・あべびゅうっ!」
エイチェナの問答無用の回し蹴りが見事にマクアの首を刈り取ったのだった。
「アンタ、さっさと転属しなさい。次、トルオン様の匂いをさせてたらこの程度じゃすまないからね」
そう言ってエイチェナは帰っていき、
(コイレットの兎人族の族長の娘エイチェナ。噂以上に滅茶苦茶ね)
と自分で治癒魔法を使って治療したが・・・・・・
何も知らないトルオンは毎日礼拝に来る。
そしてあのズッコケ体質だ。
当然のように毎日マクアを押し倒し、その度にエイチェナに蹴られる破目になった。
3回蹴られたところで女伯爵のルーヴァケビスが礼拝堂にやってきて、
「アナタには悪いけど、明日には出て行って貰うわね」
「まっ、待って下さい。私は何も・・・」
「ええ、きっとエイチェナが悪いのでしょう。でもトルオン様の御子の出産が最優先だから。悪いわね」
にべもなく厳命されて、明日どころかその日の内にマクアはグリフォンで送られる事となったのだが・・・
グリフォンでの送迎は人間の男が担当した。
担当した種族が兎人族やドラゴニュート、ダークエルフならマクアも警戒したはずだが、人間だったので気にも止めなかったが、神殿都市チョーレナへの移動中、
「・・・」
前の席の男が無言でグリフォンに合図した次の瞬間、グリフォンが曲芸飛行を始めて、上下が逆さになり、
「キャアアアア・・・」
マクアが悲鳴を上げてると、グリフォンの背鞍の後部席の部分だけがスポッとグリフォンの背中から外れた。
「ほへっ?」
背鞍ごと宙に投げ出されたマクアが、
「キャアアアアアアア」
悲鳴を上げて墜落していく。
いくら宗教系の暗部とは言っても【空中着地】の技能を習得していないのではどうしようもない。
そのままマクアは地面に激突死したのだった。
送迎を担当したグリフォン乗りの人間がアナリアの同僚のエトリア帝国の暗部組織『宮殿の影』だった事は言うまでもない。
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