ギフト【ズッコケ】の軽剣士は「もうウンザリだ」と追放されるが、実はズッコケる度に幸運が舞い込むギフトだった。一方、敵意を向けた者達は秒で

竹井ゴールド

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【七賢星side】残る3人も秒で死す

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 七賢星の構成は大賢者とその高弟達、





 大賢者エレスティー。

 賢者ガベルベクトルサンク(ガベ)。

 賢者ロッキー。

 賢者ネガ。

 賢者ドルドル。

 賢者デオン。

 賢者トロピオ(賢者ルフィレスト)。





 この7人だったが、残る賢者ネガ、賢者ドルドル、賢者デオンの3人はその夜、とある場所に集まっていた。

 そう。

 古代魔術師オドットのクローン製造ラボ、つまりは旧テーレ連合の旧首都ソルンのタワーホテル地下の遺跡に。

 古代魔術師オドットは1万2000年間、この世界の陰に君臨する怪物なので誰も関わりたくないというのが七賢星の本音だったが。

 大賢者の塔の最終罠が発動した事により、残る3人は大賢者エレスティーの死を直感し、このままでは七賢星が衰退すると危惧して、クローン製造ラボの発見と陥落情報を遅蒔きに聞いた時は半信半疑で罠の存在を疑いながら、それでも安全確認をした後に侵入して、暗示等々で他の侵入者を排除して、もう3日も賢者3人は研究を続けていた。

「凄いな、この魔法の培養液の成分は。これなら髪の毛1本からでもクローンが作れるぞ。培養液の製造法がどこかにないのか? それさえ入手出来たらオレの塔でも作れるのにっ!」

「それよりもこのクローンへの意思伝達機能だ。クローンに受信器となる魔石を埋め込まないでここまで意思伝達出来るだなんて」

「この古代遺跡の石板も凄過ぎるぞ。ここは本当に宝の山だ」

 と熱中してた時、聖剣ボロロカリバーの神聖属性の剣圧を天井から浴びて、

「え?」

「は?」

「何だ?」

 一瞬で賢者ネガ、賢者ドルドル、賢者デオンの3人は死んだのだった。

 3人とも転生の秘術を施していたが、浴びた攻撃が『神聖属性』だった為、転生に失敗して、ここで人生を終えたのだった。





 こうして『七賢星』は全滅した。





 ◇





 トルオンは夢を見た。





 雲の上で創造の女神リュアラビーテが居て、膝を折ったトルオンに、創造の女神リュアラビーテが、

くだんの地下遺跡の創造、見事であった、四半神トルオン』

「ははっ」

『褒美としてトルオンの子を孕んだ3人の女にチョリスの『母子の安産祈願』を与えよう。これで兎人族が死ぬ事もあるまい』

「ありがとうございます、慈悲深き創造の女神リュアラビーテ様」

『そして』

 創造の女神リュアラビーテが指を動かすと、トルオンのアイテムボックスからアダマンタイトの防具一式と残りの塊が出てきた。

『出来が余りにも悪過ぎる。作り直してやろう』

 その言葉と指の動きで、防具一式と残りの塊が輝き自ら形を変え始めた。

 輝きを失った時には更に立派な鎧兜に変化し、残りのアダマンタイトの塊は仮面に変わっていた。

『加護も与えた。強力過ぎるからいざという時以外は使わぬようにな』

「ははっ、ありがとうございます」

(マジで? 創造の女神リュアラビーテ様に防具を作り直して貰えて加護まで貰えるなんてラッキー)

『では・・・』

 去ろうとした創造の女神リュアラビーテが、

『そうそう、気付いているとは思うがソナタが大賢者の塔より持ち帰った『石版のかけら』は誰にも見せぬようにな』

「ははっ」

『ではな』

 この言葉でトルオンは目覚め・・・・・・





 自室のベッドで起きたトルオンは、

「さすがは慈悲深き創造の女神リュアラビーテ様だな」

 と呟き、口元をだらしなく緩めたのだった。
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