ギフト【ズッコケ】の軽剣士は「もうウンザリだ」と追放されるが、実はズッコケる度に幸運が舞い込むギフトだった。一方、敵意を向けた者達は秒で

竹井ゴールド

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敵対者

【復讐者side】種馬として連行される

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 トルオンを狙った暗殺者3人中2人がエルフだった。

 明らかにエルフの比率が多い。

 そもそもエルフが暗殺を請け負うなどまれだ。

 なのに何故、エルフがトルオンに絡んできたのかというと、そのエルフは旧テーレ連合のアイスシア議員と行動を共にしていたエルフ達だった。

 つまりはトルオンに怨みを持つ復讐者だ。

 というか、エルフの1人はアイスシア議員との面会の際に護衛として居り、トルオンは実は顔を合わせていた。

 まあ、顔が倍に腫れあがっていたのでトルオンは気付かなかったが。

 アイスシア議員の捕縛時に殆どの仲間が捕まって奴隷落ちしており、その2人だけが何とか逃げ延びて奴隷にならなかった最後のアイスシア議員陣営の残党だったのだが・・・

 エトリア帝国まで復讐しようと出向いた執念は実らず、簡単にトルオンの親衛隊に敗北してしまっていた。

 敗残者の末路は悲惨だ。

 トルオンに心をへし折られてトラウマを植え付けられた為にもう戦闘をする事も適わず、エルフなので無駄に長寿の為に無為な時間を過ごす事となる。

 故郷の森に帰るには戦闘力を奪われた今の状態では遠過ぎるし、色街で男娼として種をバラまく未来しか待っていなかった訳だが・・・・・・

 城塞街ギバンに来ていた王家の影はその無力化したエルフ2人を捕縛して、ハーフエルフ量産の種馬として、王家の影の里に連行していったのだった。





 100年後、帝国が誇るハーフエルフの暗部組織員の一団によって、エトリア王国は更なる繁栄を謳歌する事になるのだが、その全員が城塞街ギバンでトルオンに敗北したエルフの子供達だった。
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