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優勝したのは
優勝のプレゼント【セーラside】
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祝勝会では妹のスライアが、
「優勝おめでとうございます、お姉さま」
そう祝福してくれたけど、
「ごめんね、スライア。交流戦で余り勝てなくて。カッコ悪いところを見せてしまって」
私はそう言って都内校交流戦の対戦成績を思い出した。
予選で2回勝ち、本戦で3回連続で負けて、後の2回は勝った。
表彰式でメダルを私の首に掛けたお父様は、
「よく頑張ったな、セーラ。但し、準々決勝の喉の負傷は失態だぞ」
だったからね。
優勝の表彰式で、優勝した娘にそれを言う?
まあ、確かに、あれは反省の対象だけど。
と私が思ってると、スライアが、
「いえ、私が観戦したお姉さまは全勝でしたから」
「えっ? それって・・・今日の昼からしか応援に来てくれなかったの?」
私が問うと、スライアがばつが悪そうに、
「だって、4日も応援とか面倒ですし」
いや、私も応援側の時は確かにそう思ってたけどさ。
それとも本当は応援に来てたけど、私に恥を掻かせない為に見てないフリを・・・って事にしとこう。
「まあ、いいわ・・・・・・でも勝ち方がね、スマートじゃなくて」
「見た目は確かに痛そうですけど・・・・・・」
スライアが小声で、
「(あれってノーダメージですよね?)」
「(ええ)」
「(ズルくないですか、【黒ミスリル】って、やっぱり? だって魔法を弾く癖にお姉さま自身は【魔力】を使えるんですよね?)」
「(【6分の1】なんだから許してよ)」
とか喋ってイチャイチャしたのだった。
さて、食堂での祝勝会がお開きになると、私はスライアのラディーゼル公爵家にお呼ばれする事になった。
スライアが、
「お姉さま、2人っきりで祝勝会をしませんか?」
と申し出てくれたからだ。
それで夕食を食べて、社交ダンスが苦手と言うから、私が男パートでスライアにダンスを教えた。
公爵令嬢のスライアは普通に踊れたけどね。
私とダンスを踊りたかったからかもしれない。
「お姉さま、これは私からの優勝のプレゼントです」
そう言って頬にキスされたわ。
耳まで真っ赤なスライアが私の顔を盗み見たので、
「ありがとう。嬉しいわ、スライア」
私も照れながらお礼を言った。
でも、その後にスライアが、
「エニスとは何回キスした事・・・」
「だから邪推し過ぎよ。私とエニスさんはそんなんじゃないから」
私はちゃんと訂正しておいたわ。
「優勝おめでとうございます、お姉さま」
そう祝福してくれたけど、
「ごめんね、スライア。交流戦で余り勝てなくて。カッコ悪いところを見せてしまって」
私はそう言って都内校交流戦の対戦成績を思い出した。
予選で2回勝ち、本戦で3回連続で負けて、後の2回は勝った。
表彰式でメダルを私の首に掛けたお父様は、
「よく頑張ったな、セーラ。但し、準々決勝の喉の負傷は失態だぞ」
だったからね。
優勝の表彰式で、優勝した娘にそれを言う?
まあ、確かに、あれは反省の対象だけど。
と私が思ってると、スライアが、
「いえ、私が観戦したお姉さまは全勝でしたから」
「えっ? それって・・・今日の昼からしか応援に来てくれなかったの?」
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「だって、4日も応援とか面倒ですし」
いや、私も応援側の時は確かにそう思ってたけどさ。
それとも本当は応援に来てたけど、私に恥を掻かせない為に見てないフリを・・・って事にしとこう。
「まあ、いいわ・・・・・・でも勝ち方がね、スマートじゃなくて」
「見た目は確かに痛そうですけど・・・・・・」
スライアが小声で、
「(あれってノーダメージですよね?)」
「(ええ)」
「(ズルくないですか、【黒ミスリル】って、やっぱり? だって魔法を弾く癖にお姉さま自身は【魔力】を使えるんですよね?)」
「(【6分の1】なんだから許してよ)」
とか喋ってイチャイチャしたのだった。
さて、食堂での祝勝会がお開きになると、私はスライアのラディーゼル公爵家にお呼ばれする事になった。
スライアが、
「お姉さま、2人っきりで祝勝会をしませんか?」
と申し出てくれたからだ。
それで夕食を食べて、社交ダンスが苦手と言うから、私が男パートでスライアにダンスを教えた。
公爵令嬢のスライアは普通に踊れたけどね。
私とダンスを踊りたかったからかもしれない。
「お姉さま、これは私からの優勝のプレゼントです」
そう言って頬にキスされたわ。
耳まで真っ赤なスライアが私の顔を盗み見たので、
「ありがとう。嬉しいわ、スライア」
私も照れながらお礼を言った。
でも、その後にスライアが、
「エニスとは何回キスした事・・・」
「だから邪推し過ぎよ。私とエニスさんはそんなんじゃないから」
私はちゃんと訂正しておいたわ。
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