15 / 22
優勝したのは
全部は食べれないわよ【マルチールside】
しおりを挟む
私は初日から闘技場にエニスさんの応援に駆けつけていた。
都内校交流戦の時はミリアリリー女学園は休みで、自由参加で応援に来れるから。
もちろん、エニスさんに食べて貰おうと初日からお弁当を作ってきたのだけど・・・
予選の1日目はエニスさんは出番を終えるときっさと帰っていった。
予選の2日目は合流出来ず。
エニスさんが向こう側の応援席に居たのは見えたんだけど。
闘技場の売り子が売ってたホットドックを食べられてたから。
そんなの食べるなら、私の愛情たっぷりのお弁当を食べて下さい、エニスさん。
本戦の3日目は、にっくきエニスさんの2人目の妹のアテニナがメイドを連れて登場してエニスさんと一緒にお昼を食べていた。
そして最終日。
今日もダメかと思ったけど、エニスさんは優しいから・・・・・・
「居た居た」
と訓練着姿のエニスさんが私達が居る応援席にやってきてくれて、
「応援ありがとね、みんな」
「いえ、午後からもエニスさんの応援を・・・」
私の声など周囲に居るエニスさんファンの生徒達の、
「エニスさん、今日も頑張って下さいね」
「絶対優勝です」
「・・・お弁当作ってきたので良かったら食べて下さい」
「あっ、エニスさま、私も」
「エニスさん、頑張ってね」
「エニスさま」
との声に掻き消えた。
もう。みんなの気持ちは分かるけど、ここは1人ずつでしょ。
エニスさんが、
「えっ、お弁当があるの? じゃあ、お呼ばれしようかしら」
と言ったので私は一番にエニスさんに、
「どうぞ、エニスさん」
出したのだけど、エニスさんが苦笑してて、
「ええっと、さすがに全部は食べれないわよ」
その言葉で私が周囲を見渡したら、ミリアリリー女学園のエニスさんの親衛隊の15人以上がお弁当を出していた。
結局は協議の結果、全員のを一口ずつエニスさんが食べてくれた。
もう最高だから。
私はカツサンドを1つ食べて貰ったわ。
コリーユさんはお手製の蜂蜜レモン水(このチョイスは侮れないわ)。
ロマニボアさんはチキンのから揚げ。
ナトナさんはサラダサンド一切れ。
じゃない方のエニスさんはアスパラのベーコン巻き。
ルルテルはお手製パン。
ゾテーリアは気合の入ったグラタン(陶器で持って来てるから)。
といった具合に。
「どれも美味しかったわ。ありがとね。午後からも頑張るから」
食べ終えたエニスさんはそう笑顔で選手の控え室に戻っていかれたわ。
「合流して貰えて良かったわね。お弁当も食べて貰えたし」
とコリーユさんが言う中、私は、
「ええ。エニスさんの勇姿を見られるだけでも素晴らしい事だけど、お弁当まで食べて貰えたから」
「・・・セーラさんは一緒じゃなかったわね。大丈夫かしら? 元々、ミリアリリー女学園でのクラスの実力だって中の上なのに代表選手に選ばれて」
「そうね。完全にエニスさん達の足を引っ張ってるし。エニスさんと一緒に戦いたいのは分かるけど」
なんて話したのだった。
都内校交流戦の時はミリアリリー女学園は休みで、自由参加で応援に来れるから。
もちろん、エニスさんに食べて貰おうと初日からお弁当を作ってきたのだけど・・・
予選の1日目はエニスさんは出番を終えるときっさと帰っていった。
予選の2日目は合流出来ず。
エニスさんが向こう側の応援席に居たのは見えたんだけど。
闘技場の売り子が売ってたホットドックを食べられてたから。
そんなの食べるなら、私の愛情たっぷりのお弁当を食べて下さい、エニスさん。
本戦の3日目は、にっくきエニスさんの2人目の妹のアテニナがメイドを連れて登場してエニスさんと一緒にお昼を食べていた。
そして最終日。
今日もダメかと思ったけど、エニスさんは優しいから・・・・・・
「居た居た」
と訓練着姿のエニスさんが私達が居る応援席にやってきてくれて、
「応援ありがとね、みんな」
「いえ、午後からもエニスさんの応援を・・・」
私の声など周囲に居るエニスさんファンの生徒達の、
「エニスさん、今日も頑張って下さいね」
「絶対優勝です」
「・・・お弁当作ってきたので良かったら食べて下さい」
「あっ、エニスさま、私も」
「エニスさん、頑張ってね」
「エニスさま」
との声に掻き消えた。
もう。みんなの気持ちは分かるけど、ここは1人ずつでしょ。
エニスさんが、
「えっ、お弁当があるの? じゃあ、お呼ばれしようかしら」
と言ったので私は一番にエニスさんに、
「どうぞ、エニスさん」
出したのだけど、エニスさんが苦笑してて、
「ええっと、さすがに全部は食べれないわよ」
その言葉で私が周囲を見渡したら、ミリアリリー女学園のエニスさんの親衛隊の15人以上がお弁当を出していた。
結局は協議の結果、全員のを一口ずつエニスさんが食べてくれた。
もう最高だから。
私はカツサンドを1つ食べて貰ったわ。
コリーユさんはお手製の蜂蜜レモン水(このチョイスは侮れないわ)。
ロマニボアさんはチキンのから揚げ。
ナトナさんはサラダサンド一切れ。
じゃない方のエニスさんはアスパラのベーコン巻き。
ルルテルはお手製パン。
ゾテーリアは気合の入ったグラタン(陶器で持って来てるから)。
といった具合に。
「どれも美味しかったわ。ありがとね。午後からも頑張るから」
食べ終えたエニスさんはそう笑顔で選手の控え室に戻っていかれたわ。
「合流して貰えて良かったわね。お弁当も食べて貰えたし」
とコリーユさんが言う中、私は、
「ええ。エニスさんの勇姿を見られるだけでも素晴らしい事だけど、お弁当まで食べて貰えたから」
「・・・セーラさんは一緒じゃなかったわね。大丈夫かしら? 元々、ミリアリリー女学園でのクラスの実力だって中の上なのに代表選手に選ばれて」
「そうね。完全にエニスさん達の足を引っ張ってるし。エニスさんと一緒に戦いたいのは分かるけど」
なんて話したのだった。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説

セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

王立ミリアリリー女学園〜エニス乙女伝説・傾国騒動編〜
竹井ゴールド
ファンタジー
ミリアリリー王国の王都ラサリリーにある王立ミリアリリー女学園。
昨年度の2月の中旬のお別れ会の舞踏会で能力を覚醒した生徒達。
更には昨年の御前対校戦を見て、入学してきた新入生達がミリアリリー女学園に加わる中・・・
3年生になったエニスの学園生活が始まる。
【2022/12/2、出版申請、12/15、慰めメール】

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる