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侵略準備

多面作戦

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 そんな訳でボルダ辺境攻めだ。

 確かにボルダ辺境の蛮族は人間族にしては強い。

 強過ぎる。

 オーガ族やオーク族くらいの強さはあったはずだ。

 だが、遠距離魔法で余裕だった。

 オレが使う必要もない。

 エルフ族や呪術師、暗黒司祭、等々にやらせたら・・・・・・・

 戦略もへったくれもない突撃馬鹿の蛮族どもは簡単に殲滅出来た。

 まあ、逃げた連中の中には一か八かで闇のカーテンが掛かる『暗黒平原』に向かった奴も居るが。

 『暗黒平原』に向かうなんてナンセンスだ。

 直感とか第6感とかがないのかねぇ~。

 明らかに檄ヤバだろ、あの場所は。





 そんな訳でボルダ辺境は簡単に平定した。





 同時にコール神殿国が潰れた空白国にも侵攻させた。

 リンデア領とマンデロ領の国境に建造された塔を全部破壊させる。

 それが侵攻の目的ーーではない。

 それで兵は引かせたが、真の目的は死骸の山だからな。

 同時に死霊術師を多数、コール神殿国に派遣してる。

 バズ帝国はコール神殿国を住民諸共、皆殺しにしたが、殺すだけ殺して死骸の後始末まではしていなかった。

 お陰で死体の山が野ざらしだ。

 それで骸骨兵とゾンビを量産させた。

 少し古い死体だが、それでも余裕で骸骨兵とゾンビは量産出来た。

 コール神殿国は4国程の広さなので死体も多い。

 邪神軍の支配圏から徐々に移動させてゾンビや骸骨兵を作らせた。

 そんな訳で、コール神殿国では後日、かなりの軍団が出来上がる事となった。





 同時にジョル樹海連合の南側3分の1を支配するアシュロンと対談した。

 蜘蛛の巣だらけの森の中で。

 オレは礼を尽くして単身で。

 アシュロンの方は蜘蛛族を多数引き連れてたがな。

「何か御用ですか? 今更戻りませんよ」

 まだ敬語を使う訳ね。

 まあ、一度裏切った奴なんか信用しないが。

「ああ、そっちはいい。不戦協定が欲しい。リンデア領を含む邪神軍の領地に侵攻しないという」

「それなら無論です」

「じゃあ、それだけだから」

 とオレは答えて帰ろうとしたが、

「待て」

 と言ったのはアシュロンの隣に居る下半身も人型の完全版アラクネー族の男だった。

「おまえ、我が王にそんなに偉そうにしてるんだから、相当強いんだろうな?」

 喧嘩を売られた。

「まあな」

 返事をしながらオレが注目したのはアシュロンの表情だ。

 毒蛇の笑みを浮かべてる。

 何だ、やる気か?

「ならその強さを見せてみろ」

 とソイツに言われて、気が変わった。

「【狂戦地獄】っ!」

 とオレは狂戦地獄魔法を使った。





 次の瞬間、アシュロンを除くこの場に居る蜘蛛族達全部で共食いが始まった。





 えっ?

 この魔法は何なのかって?

 いやさ。

 西岸諸国遠征から帰ってきたらラスタロス領に小悪魔族が居て、配下にした訳だけど・・・
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