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アポリス王国鮫覇編
2夜連続スタンピード
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本当に起こりやがった。
ジムーズ海沿いのスタンピード。
昨夜遭ったばかりなのに本日も。
ってか、夜に寝室でアンリとベッドインしてる時にまたドアを叩いて報告だ。
いや~、二日連続はさすがにないわ~。
笑えないから~。
◇
そんな訳で、今晩もワイバーンで外出だ。
昨夜の反省を踏まえて、バジーナード宮殿の飛獣発着場で待ち伏せたが、アンリは飛獣発着場から飛び立つ宮殿の決め事など完全に無視して飛獣の厩舎前から飛び立ち、オレはまたしても置いてけぼりとなり、慌てて自分のワイバーンで追い掛けたのだった。
もう~。
ワイバーンで現地に向かうまで2人乗りでイチャイチャしたかったのに~。
またもやアンリに追い付く事なく本日の現場に到着した。
本日の現場は、アポリス王国の南部地方に隣接するジムーズ海から少し内陸のモスバールという街だった。
内陸なのは当然、沿岸なんぞに街を建設するとジムーズ海に生息する海洋モンスターが危険だからだ。
そしてジムーズ海から距離のある内陸なだけあって、まだモスバールの街はスタンピードの被害に遭ってなかった。
だが、海洋モンスターのスタンピードが誤報だったという訳でもない。
ウネウネと陸地を海洋モンスターが侵攻中なのがワイバーンで飛ぶ夜の上空からでも見えた。
どうして、このスタピードがいち早く察知出来たかと言えば、ジムーズ海を監視する塔があったからだ。
ちゃんと監視塔の見張りが仕事をして報告したのだろう。
まあ、多分、残された監視塔の兵士は死んでるだろうけど。
その兵士に報いる為にもこのモンスターの大群はオレが・・・
ーーいや、本音を語ろう。
エッチの最中に邪魔をしたんだ。
死ね。
そんな訳で、アンリが聖魔法の攻撃で大型のヤドカリやウニ(だよな?)らに攻撃した後、500匹ほどの海洋系モンスターにオレは聖矢魔法を降らせて全滅させて、このスタンピードも簡単に解決したのだった。
◇
翌日の午前中、バジーナード宮殿の評議の席で、玉座に座るアンリが怒りを爆発させた。
「連日起こってるジムーズ海のスタンピードの原因を探れっ! 引退したジイから三海覇のシャーク・キングマーマンの仕業だと通報を受けてる。そやつの住処がどこか探れ。軍を派遣して潰してやるから」
王配として参加したオレは当然、賛成するように頷いた。
正直、夜になる度にスタンピードの報告を受けるのはウンザリだから。
重臣達が、ははっ、と言うかと思いきや、
「マーマン、マーメイドの巣窟でしたら『ジムーズ海に浮かぶコンペイガル島が怪しい』と冒険者ギルドから報告を受けております」
さらっと情報が出てきた。
おいおい。
この手際の良さ、まさか。
もしかして前々から分かってたけど、これまではスタンピードが起きなかったので手を打たなかった?
専門家が地図を出して、場所の説明を受け、
「よし、では早速軍を出せ。余が陣頭指揮を取る」
玉座から立とうとしたアンリに対して、
「いけませんぞ、陛下。陛下自ら出陣するなど持っての他ですから」
「軍の派遣の前にまずは調査をするべきかと」
「我らにお任せ下さい」
「そうです。 手柄は部下に分け与えねば」
あのね~。
お宅らの方がアンリと付き合いが長いんじゃないのか?
そんな言葉でアンリが止まる訳がないじゃん。
オレはそう思ったが、アンリが玉座に座り直して、
「――ふむ、確かにそうだな。任せた」
と言った時には、
えっ、本当にアンリなのか。
もしかして誰かと入れ変わってる?
オレはそう疑ったが、重臣達に、
「王配殿下もよろしいですな?」
話を振られて、
「ええ。はい」
とオレは答えたのだった。
ジムーズ海沿いのスタンピード。
昨夜遭ったばかりなのに本日も。
ってか、夜に寝室でアンリとベッドインしてる時にまたドアを叩いて報告だ。
いや~、二日連続はさすがにないわ~。
笑えないから~。
◇
そんな訳で、今晩もワイバーンで外出だ。
昨夜の反省を踏まえて、バジーナード宮殿の飛獣発着場で待ち伏せたが、アンリは飛獣発着場から飛び立つ宮殿の決め事など完全に無視して飛獣の厩舎前から飛び立ち、オレはまたしても置いてけぼりとなり、慌てて自分のワイバーンで追い掛けたのだった。
もう~。
ワイバーンで現地に向かうまで2人乗りでイチャイチャしたかったのに~。
またもやアンリに追い付く事なく本日の現場に到着した。
本日の現場は、アポリス王国の南部地方に隣接するジムーズ海から少し内陸のモスバールという街だった。
内陸なのは当然、沿岸なんぞに街を建設するとジムーズ海に生息する海洋モンスターが危険だからだ。
そしてジムーズ海から距離のある内陸なだけあって、まだモスバールの街はスタンピードの被害に遭ってなかった。
だが、海洋モンスターのスタンピードが誤報だったという訳でもない。
ウネウネと陸地を海洋モンスターが侵攻中なのがワイバーンで飛ぶ夜の上空からでも見えた。
どうして、このスタピードがいち早く察知出来たかと言えば、ジムーズ海を監視する塔があったからだ。
ちゃんと監視塔の見張りが仕事をして報告したのだろう。
まあ、多分、残された監視塔の兵士は死んでるだろうけど。
その兵士に報いる為にもこのモンスターの大群はオレが・・・
ーーいや、本音を語ろう。
エッチの最中に邪魔をしたんだ。
死ね。
そんな訳で、アンリが聖魔法の攻撃で大型のヤドカリやウニ(だよな?)らに攻撃した後、500匹ほどの海洋系モンスターにオレは聖矢魔法を降らせて全滅させて、このスタンピードも簡単に解決したのだった。
◇
翌日の午前中、バジーナード宮殿の評議の席で、玉座に座るアンリが怒りを爆発させた。
「連日起こってるジムーズ海のスタンピードの原因を探れっ! 引退したジイから三海覇のシャーク・キングマーマンの仕業だと通報を受けてる。そやつの住処がどこか探れ。軍を派遣して潰してやるから」
王配として参加したオレは当然、賛成するように頷いた。
正直、夜になる度にスタンピードの報告を受けるのはウンザリだから。
重臣達が、ははっ、と言うかと思いきや、
「マーマン、マーメイドの巣窟でしたら『ジムーズ海に浮かぶコンペイガル島が怪しい』と冒険者ギルドから報告を受けております」
さらっと情報が出てきた。
おいおい。
この手際の良さ、まさか。
もしかして前々から分かってたけど、これまではスタンピードが起きなかったので手を打たなかった?
専門家が地図を出して、場所の説明を受け、
「よし、では早速軍を出せ。余が陣頭指揮を取る」
玉座から立とうとしたアンリに対して、
「いけませんぞ、陛下。陛下自ら出陣するなど持っての他ですから」
「軍の派遣の前にまずは調査をするべきかと」
「我らにお任せ下さい」
「そうです。 手柄は部下に分け与えねば」
あのね~。
お宅らの方がアンリと付き合いが長いんじゃないのか?
そんな言葉でアンリが止まる訳がないじゃん。
オレはそう思ったが、アンリが玉座に座り直して、
「――ふむ、確かにそうだな。任せた」
と言った時には、
えっ、本当にアンリなのか。
もしかして誰かと入れ変わってる?
オレはそう疑ったが、重臣達に、
「王配殿下もよろしいですな?」
話を振られて、
「ええ。はい」
とオレは答えたのだった。
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