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エマリス帝国蟲殺編
帝都シーンフェンテルに潜入せよ
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エマリス帝国はデカイ。
マチルダーズ連合の12倍の国土だ。
人口も単純計算で12倍だ。まあ、実際は違うだろうが。
当然、その中には金でエマリス帝国の敵に味方する奴も居る。
アポリス王国の暗部組織は当然、アポリス王国が本拠地の暗殺ギルドともツーカーな訳で、暗殺ギルド経由でエマリス帝国の鎧やら身分証やらが手に入る訳だ。
金さえ払えばね。
厳密には、足下を見てボッタクられてるくらいの大金を払えばね。
まあ、オレはお金持ちだから大丈夫だったんだけど。
そんな訳でエマリス帝国の国旗、赤地にペガサスの黒チェス駒に因んで、エマリス帝国の黒の甲冑にコスプレしたオレは既にワイバーンでエマリス帝国の領域を移動中だった。
ルートはゲットした身分証の関係から、ブルー・ジオール王国からエマリス帝国に入って、それから東に向けて移動な訳だが、当然、空も警戒しており、オレが移動してるとグリフォンに乗った4騎程が近付いてきて、
「まだガキじゃねえか。なのにワイバーンに乗ってるだと?」
「そこのおまえ、所属を言え」
「チッ、またかよ。サーラス将軍麾下の第28近衛隊所属ワイバーン隊、魔法騎士のソルジ・バーレンだ。オレ自身はバーレン男爵家の3代目予定だ」
オレは堂々と名乗った。
因みにソルジ・バーレンは実在する。
ああ、そうそう。
今回はちゃんと兜を被ってるからな。
ピピーは頭の上ではなくて、腰のポシェットの中だから。
かなりの御立腹だったが仕方がない。
兜を脱いでたら怪しまれるし、もし精霊獣が視える奴が居たら偽物だとバレるからな。
「西の前線のサーラス将軍の?」
「バーレン男爵。ああ、あの」
「知ってるのか?」
「5年前にミスリル鉱山を掘り当てた豪商が帝国にミスリル鉱山を献上して男爵を貰ってただろ。それだよな?」
「まあね」
「サーラス将軍も賄賂が好きだったっけ」
「チッ、それで子供がワイバーンに乗ってる訳ね」
「失礼な物言いだが、おまえら、男爵よりも上の貴族なんだろうな、当然?」
オレの高飛車な演技に、
「勘違いするなよ、小僧。軍部は貴族の爵位じゃなくて階級章が物を言うんだから。ほら、行っていいぞ」
「待てって。一応職務として聞かないと。おまえ、どこに向かうんだ?」
「帝都だよ」
「用向きは?」
「本部への書状の配達。まあ、爺様の誕生日なので閣下が気を利かせてくれたのもあるが」
オレが苦笑した演技をすると、察した魔法騎士達が、
「アホらし、止めて損した」
「さっさと通りやがれ。金持ちのボンが」
一気にやる気を無くして、オレを通してくれたのだった。
◇
とはいえ、帝都シーンフェンテルにワイバーンに乗り付けたらさすがに偽物だとバレる。
何せ、配達する書状は蝋封こそ本物だが、中身は白紙だったからだ。
そこまでは用意出来なかったからな。
そんな訳で、乗ってるワイバーンも、まさかの乗り捨てだ。
凄いだろ?
1匹500億円のワイバーンを乗り捨てるだなんて。
だが、潜入出来れば、それ以上の価値がある訳だから。
後は城門を潜れば、ミッションの第1段階はクリアだ。
因みに、表から堂々と攻撃魔法で吹き飛ばして入るのは出来なくもないが、今回はそれはなし。
今回のオレの目標は秘密裏にセンティピード・アラクネーを皆殺しにして、エマリス帝国を正常化する事にあるのだから。
「成り上がる」のなら名前を売る為にオレだと分かった方が良いのだが、このエマリス帝国には八天賢が宮廷魔術師として仕えてる。
人間の盲目のセーラービー。
おそらくはコイツも敵だ。
ってか、十中八九、ソイツもモンスターでセンティピード・アラクネーってオチなのが丸分かりだからな。
だが、八天賢ってのは世間的には善人のイメージだ。
殺したのがバレたら悪名になる恐れがある。
悪名は拙い。
「成り上がる」のに凄く。
よって、今回は隠密ミッションとなる訳なのだよ。
そんな訳で、魔法騎士の鎧からエマリス帝国風の商人の服装に着替えて、【透明】の魔法のアクセサリーを使って近付いた。
帝都シーンフェンテルはエマリス帝国の首都だ。
人口は500万人以上。
お陰で帝都シーンフェンテルは巨大都市だ。
異世界ファンタジーの癖に、高い城壁に包囲された立体的な巨大都市。
区画は50エリア以上に分かれていて、外周の城門は50個以上。
平民が通れる城門だけで30個以上ある。
そして500万人の住民を喰わせるのだ。
当然、食糧は近隣から馬鹿みたいに送られてくる。
物流の方は【アイテムボックス】という便利な魔法のアイテムがあるから、飛獣でエマリス帝国が運んでるらしく、そっちから潜入出来るかとも思ったが、運送部門の兵士はおそらくは顔見知りなので、危険性を考慮してそこからの潜入はしなかった。
【透明】になって堂々と城門を潜る。
魔法のアクセサリーの効果を無効化する魔法陣なんかもあるが、そこはそれ、オレは聖属性だから【透明】状態で魔法陣の外側から棒を殴って魔法陣を破壊だ。
「何だ?」
「魔法陣が消えた?」
とか門番の兵士達が騒いでる隙に【透明】の状態で通過した。
獣人は匂いで分かるらしいが、城門には通行人が一杯居るので余裕余裕~。
こうしてオレは簡単に帝都シーンフェンテルの下層部エリアに侵入したのだった。
マチルダーズ連合の12倍の国土だ。
人口も単純計算で12倍だ。まあ、実際は違うだろうが。
当然、その中には金でエマリス帝国の敵に味方する奴も居る。
アポリス王国の暗部組織は当然、アポリス王国が本拠地の暗殺ギルドともツーカーな訳で、暗殺ギルド経由でエマリス帝国の鎧やら身分証やらが手に入る訳だ。
金さえ払えばね。
厳密には、足下を見てボッタクられてるくらいの大金を払えばね。
まあ、オレはお金持ちだから大丈夫だったんだけど。
そんな訳でエマリス帝国の国旗、赤地にペガサスの黒チェス駒に因んで、エマリス帝国の黒の甲冑にコスプレしたオレは既にワイバーンでエマリス帝国の領域を移動中だった。
ルートはゲットした身分証の関係から、ブルー・ジオール王国からエマリス帝国に入って、それから東に向けて移動な訳だが、当然、空も警戒しており、オレが移動してるとグリフォンに乗った4騎程が近付いてきて、
「まだガキじゃねえか。なのにワイバーンに乗ってるだと?」
「そこのおまえ、所属を言え」
「チッ、またかよ。サーラス将軍麾下の第28近衛隊所属ワイバーン隊、魔法騎士のソルジ・バーレンだ。オレ自身はバーレン男爵家の3代目予定だ」
オレは堂々と名乗った。
因みにソルジ・バーレンは実在する。
ああ、そうそう。
今回はちゃんと兜を被ってるからな。
ピピーは頭の上ではなくて、腰のポシェットの中だから。
かなりの御立腹だったが仕方がない。
兜を脱いでたら怪しまれるし、もし精霊獣が視える奴が居たら偽物だとバレるからな。
「西の前線のサーラス将軍の?」
「バーレン男爵。ああ、あの」
「知ってるのか?」
「5年前にミスリル鉱山を掘り当てた豪商が帝国にミスリル鉱山を献上して男爵を貰ってただろ。それだよな?」
「まあね」
「サーラス将軍も賄賂が好きだったっけ」
「チッ、それで子供がワイバーンに乗ってる訳ね」
「失礼な物言いだが、おまえら、男爵よりも上の貴族なんだろうな、当然?」
オレの高飛車な演技に、
「勘違いするなよ、小僧。軍部は貴族の爵位じゃなくて階級章が物を言うんだから。ほら、行っていいぞ」
「待てって。一応職務として聞かないと。おまえ、どこに向かうんだ?」
「帝都だよ」
「用向きは?」
「本部への書状の配達。まあ、爺様の誕生日なので閣下が気を利かせてくれたのもあるが」
オレが苦笑した演技をすると、察した魔法騎士達が、
「アホらし、止めて損した」
「さっさと通りやがれ。金持ちのボンが」
一気にやる気を無くして、オレを通してくれたのだった。
◇
とはいえ、帝都シーンフェンテルにワイバーンに乗り付けたらさすがに偽物だとバレる。
何せ、配達する書状は蝋封こそ本物だが、中身は白紙だったからだ。
そこまでは用意出来なかったからな。
そんな訳で、乗ってるワイバーンも、まさかの乗り捨てだ。
凄いだろ?
1匹500億円のワイバーンを乗り捨てるだなんて。
だが、潜入出来れば、それ以上の価値がある訳だから。
後は城門を潜れば、ミッションの第1段階はクリアだ。
因みに、表から堂々と攻撃魔法で吹き飛ばして入るのは出来なくもないが、今回はそれはなし。
今回のオレの目標は秘密裏にセンティピード・アラクネーを皆殺しにして、エマリス帝国を正常化する事にあるのだから。
「成り上がる」のなら名前を売る為にオレだと分かった方が良いのだが、このエマリス帝国には八天賢が宮廷魔術師として仕えてる。
人間の盲目のセーラービー。
おそらくはコイツも敵だ。
ってか、十中八九、ソイツもモンスターでセンティピード・アラクネーってオチなのが丸分かりだからな。
だが、八天賢ってのは世間的には善人のイメージだ。
殺したのがバレたら悪名になる恐れがある。
悪名は拙い。
「成り上がる」のに凄く。
よって、今回は隠密ミッションとなる訳なのだよ。
そんな訳で、魔法騎士の鎧からエマリス帝国風の商人の服装に着替えて、【透明】の魔法のアクセサリーを使って近付いた。
帝都シーンフェンテルはエマリス帝国の首都だ。
人口は500万人以上。
お陰で帝都シーンフェンテルは巨大都市だ。
異世界ファンタジーの癖に、高い城壁に包囲された立体的な巨大都市。
区画は50エリア以上に分かれていて、外周の城門は50個以上。
平民が通れる城門だけで30個以上ある。
そして500万人の住民を喰わせるのだ。
当然、食糧は近隣から馬鹿みたいに送られてくる。
物流の方は【アイテムボックス】という便利な魔法のアイテムがあるから、飛獣でエマリス帝国が運んでるらしく、そっちから潜入出来るかとも思ったが、運送部門の兵士はおそらくは顔見知りなので、危険性を考慮してそこからの潜入はしなかった。
【透明】になって堂々と城門を潜る。
魔法のアクセサリーの効果を無効化する魔法陣なんかもあるが、そこはそれ、オレは聖属性だから【透明】状態で魔法陣の外側から棒を殴って魔法陣を破壊だ。
「何だ?」
「魔法陣が消えた?」
とか門番の兵士達が騒いでる隙に【透明】の状態で通過した。
獣人は匂いで分かるらしいが、城門には通行人が一杯居るので余裕余裕~。
こうしてオレは簡単に帝都シーンフェンテルの下層部エリアに侵入したのだった。
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