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ジオール王国炎蝗編
デモネーロス高山の北のベースキャンプ
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今世の異世界ファンタジーのモンスターの中でドラゴンが一番強いかと言えば、それは解釈次第だ。
確かにドラゴンはいい。
全部の素材が売れるから。
鱗と皮が別々に売れて、お値段もお高くて、チョー最高な訳だし~。
1匹狩ったら億万長者なんだから~。
だが、海の中ならシードラゴンも強いが、クラーケンやクラブだって馬鹿には出来ない。
砂漠ならスコーピオンやサンドワーム、氷原ならウルフやベアーだって強い。
オレが国境で倒した古代種のサンドワームだってかなりのものだ。
それを倒したオレ、カッコイイ~。
ーーコホン。
オレの認識ではモンスターの種類よりも重要なのはLVだな。
測定不能のLV500オーバーはどれもヤバイって事さ。
◇
クラン【氷の百合】の合同ミューティングの大部屋にて、バニラさんが、
「まず最初に、クランでの活動中はアースセブンケルベロスの装備品を着用するようにみんなには言ってあるけど、アランだけは除外だから。文句は言わないように」
という訳で、クラン【氷の百合】所属の全員が今やアースセブンケルベロスの黄土色と赤色の二色カラーの鎧やらローブやらを装備していた。
ほら、アースって付いてるだけあって大地属性だったからさ、あのケルベロス~。
カラーも黄土色と赤色だったし~。
正直、ダサいカラーだから不平が出てるらしくって。
アースセブンケルベロスの素材自体は凄くて、防御力も高いし、大地属性もあるんだけどね~。
対するオレは銀陸王シリーズで銀色のカッコイイのを纏っていた。
ほら、オレ、レコアーヌ公国のギラドニール宮殿に5日間滞在してたから。
喪中でも宮廷鍛冶師のドワーフ、アンベル・ド氏が作ってくれて。
「そして、次。ローセファースの庁舎が五月蠅くてね。いい加減、デモネーロス高山でミスリル鉱脈の発見をしないとダメだから、本腰を入れて探索に当たるわよ」
「あれ、3つの洞窟内にはなかったの?」
「ええ、モンスターだけだったわ。宝石の鉱脈は少し発見出来たけど」
「ってか、本当にミスリルゴーレムなんて居たの?」
と尋ねたのはダークエルフハーフのお姉さんのベルさんだ。
格好はアースデブンケルベロスシリーズのダークエルフの民族衣装風。
胸の谷間が見えており、スリット入りの前掛けミニスカ、ガーターベルト見せのタイツと、まあ、かなりのエッチい恰好だ。
デザインはともかく、カラーの方は黄土色と赤色でどうしてもダッサイんだけど。
まあ、おっぱい貯金の利用者でもあるしね。
「よね、アラン?」
「うん。因みにこれね、その残骸」
オレはそう言って【アイテムボックス】からミスリルの鉱石を取り出した。
「本当に倒したのアランだったの?」
「まあね。でも洞窟内にないんじゃあ、もしかしてあのミスリルゴーレム、流れてきただけでミスリル鉱脈はない可能性もーー」
「――どこから流れてきったって言うのよ?」
「そりゃあ~、これまで調査出来なかった場所とか?」
「あのね~。マチルダーズ連合は建国200年よ。その前にも国家は存在したし、そんな場所なんてーーあっ、もしかして霧平原の事を言ってるの、アランは?」
「それと国境のサンドワームの住処」
「なるほどね~。なくもないかも。けど、とりあえずはデモネーロス高山近隣のモンスター狩りと並行してミスリル鉱脈がないかの調査よ」
「は~い」
「次にーー上級ジョブの取得の称号の獲得条件について」
その後もミューティングは続いた。
◇
やってきました、デモネーロス高山の北側の城壁を建築中だけど名前がまだないので便宜上、北のベースキャンプと呼ばれてる場所~。
魔法で土塁が造られていて、人夫達によって頑強な城壁が急ピッチで建造されてる。
当然、水源はとっくに確保。
同時に木製の建築物もチラホラ。
テント内の地べたと家屋のベッドでは寝心地が格段に違うからね~。
酒場も出来て、水商売のお姉さんももう流れてきてる。
当然、マチルダーズ連合が街を作ってるのだから警備の為に魔法騎士団も投入されてる訳で、全体の滞在者数はもう2000人を越えていた。
急速に発展してるだけあって、今やローセファースの街よりも活気がある。
そして、そのベースキャンプに登場したクラン【氷の百合】はもうそこそこ名前が売れてるので注目の的だった。
「おい、あれ」
「クラン【氷の百合】も大人数で乗り込んできたか」
「何だ、あのダッサイ格好?」
「バカ、あれはノースレード遺跡平原で連中が倒したアースセブンケルベロスの素材よ」
皆さんのナイスリアクションを見た限りでは、オレが倒した銀陸王よりも、遠征して倒したアースセブンケルベロスの方が宣伝効果があるようだな。
何せ、アースセブンケルベロスの方はマチルダーズ連合内に語り部が50人だからな~。
放っておいても勝手に喋ってくれるだろうし。
素材が出回ったお陰で更に信憑性が増す訳で。
やっぱり遠くの銀陸王よりも近くのアースセブンケルベロスって事だな。
人は見たものを信じるからね~。
注目される中、オレ達は狼に乗って移動をして、
ベースキャンプ内のクラン【氷の百合】の垂れ幕が掛かってる木造2階建ての建物の前に到着した。
「クラン【氷の百合】の旗があるって事はここって?」
「ええ、北のベースキャンプのクラン【氷の百合】の拠点よ。城壁の完成が優先で大工職人がそっちに取られて、木造の家屋しか建てられないから今はこれだけど、土地はもう取引で確保してあるから城壁が出来次第、大工を雇っていいのを建てるわ」
なんてバニラさんは言ってたが、呑気な雰囲気だったのもここまでだった。
何せ、その夜、
「隣国ジオール王国の王都オングスが陥落したとの第一報が入りました。クラン【氷の百合】所属の冒険者アラン・ザク殿はすぐにローセファースの街にお戻り下さい」
夕食中に、魔法騎士がオレを呼び戻しに来たのだから。
確かにドラゴンはいい。
全部の素材が売れるから。
鱗と皮が別々に売れて、お値段もお高くて、チョー最高な訳だし~。
1匹狩ったら億万長者なんだから~。
だが、海の中ならシードラゴンも強いが、クラーケンやクラブだって馬鹿には出来ない。
砂漠ならスコーピオンやサンドワーム、氷原ならウルフやベアーだって強い。
オレが国境で倒した古代種のサンドワームだってかなりのものだ。
それを倒したオレ、カッコイイ~。
ーーコホン。
オレの認識ではモンスターの種類よりも重要なのはLVだな。
測定不能のLV500オーバーはどれもヤバイって事さ。
◇
クラン【氷の百合】の合同ミューティングの大部屋にて、バニラさんが、
「まず最初に、クランでの活動中はアースセブンケルベロスの装備品を着用するようにみんなには言ってあるけど、アランだけは除外だから。文句は言わないように」
という訳で、クラン【氷の百合】所属の全員が今やアースセブンケルベロスの黄土色と赤色の二色カラーの鎧やらローブやらを装備していた。
ほら、アースって付いてるだけあって大地属性だったからさ、あのケルベロス~。
カラーも黄土色と赤色だったし~。
正直、ダサいカラーだから不平が出てるらしくって。
アースセブンケルベロスの素材自体は凄くて、防御力も高いし、大地属性もあるんだけどね~。
対するオレは銀陸王シリーズで銀色のカッコイイのを纏っていた。
ほら、オレ、レコアーヌ公国のギラドニール宮殿に5日間滞在してたから。
喪中でも宮廷鍛冶師のドワーフ、アンベル・ド氏が作ってくれて。
「そして、次。ローセファースの庁舎が五月蠅くてね。いい加減、デモネーロス高山でミスリル鉱脈の発見をしないとダメだから、本腰を入れて探索に当たるわよ」
「あれ、3つの洞窟内にはなかったの?」
「ええ、モンスターだけだったわ。宝石の鉱脈は少し発見出来たけど」
「ってか、本当にミスリルゴーレムなんて居たの?」
と尋ねたのはダークエルフハーフのお姉さんのベルさんだ。
格好はアースデブンケルベロスシリーズのダークエルフの民族衣装風。
胸の谷間が見えており、スリット入りの前掛けミニスカ、ガーターベルト見せのタイツと、まあ、かなりのエッチい恰好だ。
デザインはともかく、カラーの方は黄土色と赤色でどうしてもダッサイんだけど。
まあ、おっぱい貯金の利用者でもあるしね。
「よね、アラン?」
「うん。因みにこれね、その残骸」
オレはそう言って【アイテムボックス】からミスリルの鉱石を取り出した。
「本当に倒したのアランだったの?」
「まあね。でも洞窟内にないんじゃあ、もしかしてあのミスリルゴーレム、流れてきただけでミスリル鉱脈はない可能性もーー」
「――どこから流れてきったって言うのよ?」
「そりゃあ~、これまで調査出来なかった場所とか?」
「あのね~。マチルダーズ連合は建国200年よ。その前にも国家は存在したし、そんな場所なんてーーあっ、もしかして霧平原の事を言ってるの、アランは?」
「それと国境のサンドワームの住処」
「なるほどね~。なくもないかも。けど、とりあえずはデモネーロス高山近隣のモンスター狩りと並行してミスリル鉱脈がないかの調査よ」
「は~い」
「次にーー上級ジョブの取得の称号の獲得条件について」
その後もミューティングは続いた。
◇
やってきました、デモネーロス高山の北側の城壁を建築中だけど名前がまだないので便宜上、北のベースキャンプと呼ばれてる場所~。
魔法で土塁が造られていて、人夫達によって頑強な城壁が急ピッチで建造されてる。
当然、水源はとっくに確保。
同時に木製の建築物もチラホラ。
テント内の地べたと家屋のベッドでは寝心地が格段に違うからね~。
酒場も出来て、水商売のお姉さんももう流れてきてる。
当然、マチルダーズ連合が街を作ってるのだから警備の為に魔法騎士団も投入されてる訳で、全体の滞在者数はもう2000人を越えていた。
急速に発展してるだけあって、今やローセファースの街よりも活気がある。
そして、そのベースキャンプに登場したクラン【氷の百合】はもうそこそこ名前が売れてるので注目の的だった。
「おい、あれ」
「クラン【氷の百合】も大人数で乗り込んできたか」
「何だ、あのダッサイ格好?」
「バカ、あれはノースレード遺跡平原で連中が倒したアースセブンケルベロスの素材よ」
皆さんのナイスリアクションを見た限りでは、オレが倒した銀陸王よりも、遠征して倒したアースセブンケルベロスの方が宣伝効果があるようだな。
何せ、アースセブンケルベロスの方はマチルダーズ連合内に語り部が50人だからな~。
放っておいても勝手に喋ってくれるだろうし。
素材が出回ったお陰で更に信憑性が増す訳で。
やっぱり遠くの銀陸王よりも近くのアースセブンケルベロスって事だな。
人は見たものを信じるからね~。
注目される中、オレ達は狼に乗って移動をして、
ベースキャンプ内のクラン【氷の百合】の垂れ幕が掛かってる木造2階建ての建物の前に到着した。
「クラン【氷の百合】の旗があるって事はここって?」
「ええ、北のベースキャンプのクラン【氷の百合】の拠点よ。城壁の完成が優先で大工職人がそっちに取られて、木造の家屋しか建てられないから今はこれだけど、土地はもう取引で確保してあるから城壁が出来次第、大工を雇っていいのを建てるわ」
なんてバニラさんは言ってたが、呑気な雰囲気だったのもここまでだった。
何せ、その夜、
「隣国ジオール王国の王都オングスが陥落したとの第一報が入りました。クラン【氷の百合】所属の冒険者アラン・ザク殿はすぐにローセファースの街にお戻り下さい」
夕食中に、魔法騎士がオレを呼び戻しに来たのだから。
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