オレはスキル【殺虫スプレー】で虫系モンスターを相手に無双する

竹井ゴールド

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マチルダーズ連合蟻軍編

消えたキラーアントの出没情報

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 昼間に首都モスヘンバウワーに到着して、今は夕方。

 ようやく街での掃討作戦を終えて宮殿へと戻ってきた訳だが、

「41匹って、どれだけ紛れ込んでるんですか、センティピード・アラクネー?」

 呆れたオレはアレックスさんに質問した。

6匹1組シックスマンセルが2組は紛れ込んでるとは思ったが想像以上だったな~」

 数の多さにアレックスさんも苦笑している。

 オレは本当に41匹のセンティピード・アラクネーを倒していた。

 当然、その後始末はモスヘンバウワーの魔法騎士団がやっていたのだが。

 41匹倒したが、昨日LVが上がったからか、今日は1つも上がっていない。

 それでも、





 アラン・ザク。14歳。LV419。

 ジョブ:【打撃我流戦士、精霊獣使い、聖天魔術師】大鳥釣り師、飛獣乗り、竜滅魔術師、駆け鳥騎士、賭博師、射手魔術師

 スキル:【殺虫スプレー】(20)(27)(27)(27)(27)ノズルタイプ(24)(24)cold(24)(24)ムカデ専用(0)(5)蜘蛛専用(27)蜂専用(27)蟻専用(24)

 称号:【貴族名鑑】【神童】【格上潰し】【英雄の若鳳】【精霊獣の契約者】【聖雛を連れて歩く者】【蜂殺し】【聖天を司る者】【女神の裁きの代行者】【古代種殺し】【白霧の狩人】【打の極みへの道】【無傷の猛者】【弱きを貪る者】【流しの解体屋】【虫殺し】【竜骨殺し】【大地の成竜牙】【熱中のコーラル】【闇大鷲の天敵蛇】【銀のフォーク】【騎翼の風】【舞う羽根】【空の成竜翼】【三色の竜証】【竜を滅する者】【天人のことわり】【理の月】【アポリスの爵位章】【駆け鳥の呼吸】【蠍殺し】【狼殺し】【芋潰し】【駆け鳥の風】【幼虫殺し】【幸運のコイン】【森の獣道】【蜘蛛殺し】【蛇殺し】【騎上の心得】【聖なる射手】【詠唱上手】【魔の極みへの道】【生を刈り取る鎌】【ゴーレム殺し】【ジュエルハンター】【ミリルハンター】new【人型ムカデ殺し】





 【人型ムカデ殺し】センティピード・アラクネー限定で攻撃2倍、クリティカル率50%増。呪い無効。センティピード・アラクネーの探知範囲拡大。センティピードへの攻撃3倍。





 取得条件:センティピード・アラクネーを1日で30匹以上倒す。





 こんな称号が付いてた。

 まあ、要らないんだけどね~。

 スプレーの残数に変更がないんだから~。

 あっ、そうか。

 虫を多種類殺しまくって【虫殺し】の称号の格を上げたら、スキルの残数が増える訳か~。

 どうして今まで思い付かなかったんだろ?

 でも【虫殺し】は種類と数の両方だからな~。

 可能なのか?

「41匹と切りが悪いが、色街や貧民街まで出掛けたんだから、もう居ないんだよな?」

「多分ね」

 オレは頭の上のピピーの満足した様子を確認して同意した。

「なら安心だ」

「どこがですか。センティピード・アラクネーに使われてた人間が何人居ると思ってるんです、アレックスさんは? オレなんてションドバーズでセンティピード・アラクネーに雇われた【闇牙】って暗殺集団に襲われてるんですからね」

「つまり、暗殺者に襲われるかも知れないと?」

「ええ。警護の方、よろしくお願いしますよ」

 なんて心配は必要なかった。

 モスヘンバウワー宮殿はセンティピード・アラクネーの後始末で慌ただしかったが別の慌ただしさが加わり、アレックスさんがそれに気付いて廊下で顔見知りの文官の1人を呼び止めて、

「何かあったのか?」

「まだ確定ではありませんがエマリス帝国でキラーアントのスタンピードが発生したようです」

「キラーアント? もしかしてーー」

「はい、マチルダーズ連合内のキラーアントがどうも北に移動していたようで」

「北に移動ね~。ーー意味が分からんな」

 なんて喋ってるのを、横で聞いたオレも意味が分からなかったが、

「キラーアントとセンティピードが仲良く共存なんてありませんよね?」

「ああ、聞いた事がない」

「なら、北のセンティピード・アラクネー集団はこれ以上、マチルダーズ連合にセンティピード・アラクネーを送れない?」

「だったらいいがな」

 そんな楽観論を論じたのだった。





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